ピクチャーのレクチャーをしてくれるティーチャー希望。

娘・R(2才)が

「じーじ、じーじ」

と言う。これは僕に向かって「このジジイ!」という意味で
はなく「字を書きたい」ということを意味する。

もちろん字などはまだ書けないが、紙と鉛筆を渡してやると
ぐるぐると縦横無尽に線を書きまくる。初めは黒の鉛筆で
大人しく書いていたものであったが、最近は色鉛筆でないと
満足しなくなっている。文字通り色気づいてきたらしい。
それからもうひとつ、

「はい、はい」

と僕に鉛筆を渡してくるようになった。

「何か絵を描いて欲しいのよ」

と嫁が言うのだが僕は困ってしまった。

「えー。嫁、お前描いてよ」

「いえ…私もダメで」

僕も嫁も絵心がないのである。「かく」といえば僕は夜中破廉恥な
ヴィデオを見ながらするアレであり、嫁にしたって尻をかくのが
関の山だ。

絵心があればこのサイトも絵日記サイトにしているところである。
しかしエロ心しかないためエロ日記サイトなのだ。「ロ」があると
ないのでは大違い。

しかしRのおねだりを断ると泣かれてしまうので、僕が描ける
数少ないキャラクター、ドラえもんやらヒョータンツギやら
アンパンマンなどを描いてやる。

「あーんまん!あーんまん!」

特にアンパンマンはRのお気に入りであり、まだアンパンマンと
完全に言えないながらも大喜びする。

「はい、はい」

しかしRの「描いてちょ」のおねだりはまだまだ続く。僕はもう
描けるレパートリーがない。仕方なくそばにあったピカチュウの
ぬいぐるみを見ながら描いてみたが、ピカチュウだか荒井注だか
区別付かないほどの不気味な化け物が描き上がってしまった。

「ぴ、かちゅ!」

それでもRは分かったらしいが僕はもう自己嫌悪で紙ごと燃やしたく
なって来ていた。

「はい、はい」

しかしRは容赦ない。えーまだ描かせるのー!もう何でもいいやと
開き直り、丸を描いて赤いペンで真ん中にちょんと点を付けた。

「R、これなーんだ?」

「おっぱい!」

「大正解!」

これぞ「絵に描いた乳」でございます。
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