ヘソの緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする

娘・R(1才半)が何故かヘソに興味を持ち出した。
風呂に入っている時など、ポンポコリンの自分のお腹を
じーっと眺めて指差したりしているので

「へそだよ、おへそ」

と教えてやると

「へしょ、へしょ」

舌っ足らずな呟きとともにいじくり始めたりする。

「あんまりいじってるとお腹痛くなっちゃうよ」

そう言って止めさせると今度は僕のヘソを突っついてくる。
ついでに乳首にもタッチされたりしてしまうことがある。えーと、
こういう時にしなくてはならない事があったような。そうだ、
思い出した。

「いやーん、まいっちんぐ」

よし、このポーズもRに教え込むようにしよう…。

ひょっとしたらまだRぐらいの年齢の子供だと、ヘソの緒が
付いている時のことを覚えているのかもしれない。それで
今は無くなっている違和感を楽しんでいる、そんな風に
見えなくもない。

そして今朝、着替えるのでシャツを脱いだ時、Rが僕をじいと
見ていた。おそらくヘソに興味を示しているに違いないと思い、
ここは気合を入れてランバダダンサーの如く悩ましい腰振りを
もってヘソをアピールし、Rの気を引いて見る事にした。

「ほれほれ、へそらそらそらうさぎのだんす〜」

「…」

へんじがない。ただのバカのようだ(取り残された僕が)
いまいちRのノリのタイミングが計れん。

照れ隠しにホホホと笑い、座って新聞を読むみじめさよ。
しかしRはワンテンポ置いてやって来た。僕のシャツのすそを
くいと摘み上げて

「へしょ」

それからRは僕のパンツにまで手をかけ…や、やめて。そこは
立入禁止の禁猟区で18禁。お前の手を汚すわけにはいかぬ。

間一髪でRの手を振り解いたのであった。危ないところであった。

よいか娘よ。お父ちゃんのヘソの下には、ヘソの緒よりもっと
太くて長くて逞しいものがトグロを巻いているのだ。

…申し訳ありません。見栄を張るあまり、一部虚偽の発言が
ありました。

ヘソ800。
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