1192296(いいくにつくろう)鎌倉幕府。

嫁と娘・R(1才)でいざ鎌倉。Rにとって生まれて
初めての海を見せたかったのである。

九郎判官義経ブームなのか人がドッサリ溢れる
市街を抜け、由比ヶ浜海岸に到着。

「ほらR、海だぞ」

砂浜にレジャーシートを敷いてそこに座る。汚い湘南の
海ではあるが、目の前に広がっている、水平線が緩やかに
弧を描いているこのパノラマを見せてやりたかった。
しかしRはいつものマイペースで特に感動した風も見せず、

「ほら、波がざぶーん」

もっと海に注目せよ、とばかりに波打ち際まで連れて行き、
靴を脱いで足だけ海に浸かったところ

「フギャアア!フギャアア!」

大泣きして暴れまくり砂浜に足もつけようとせぬ。僕としては
波打ち際をかけっこして

「ウフフ。ほら、早くアタシを捕まえて」

というようなイメージを抱いていたんだけどなあ…。

「さすがに最初は無理でしょう。私はこうじゃないかって
 思ってたよ」

嫁は冷静にRを膝の上に乗せて座りRをなだめた。僕が
砂山を作ってやるとRはようやく平静を取り戻し、砂を
ひと掴みしてはサラサラと撒く、ひたすら地味な作業に
没頭していた。

ひとつ掴んでは父のため、ふたつ掴んでは母のため、海辺なのに
賽の河原のような様相を示し始めていたが、騒々しい鳥の声が
するのでふと後ろを振り返ってみると、

「ヒイイ!カラスがアアア!なんだ!どういうこっちゃ」

僕らのレジャーシートにカラスの大群が襲い掛かっていた。
走って戻ってみるとカラスはバタバタと飛び去って行き、
コンビ二袋に入れておいた未開封の「チー鱈」が袋ごと
破られ、食い荒らされた残骸が残っているのみであった。

湘南のカラスは何て目敏いのだろう。これも義経ブームの
影響なのだろうか。カラスだけにcrow判官義経。なんちて。

「大丈夫ですかあ?何があったんですかあ?」

いつの間にか僕らの隣にシートを引いていた水着ギャル2人組に
声をかけられた。まだ5月だというのにビキニである。乳が
たわわな果実である。掴み取れと言わんばかりに(言うわけない)
豊満である。九郎豊満義経。なんちて。

「ごめんね。びっくりしたよね。酒のつまみを襲われちゃったよ」

「そうだったんですか」

「…高校生?」

「はい」

湘南の海はいい!高校生の発育がいい!

帰り際、嫁が3人で写真を撮りたいと言うので、この豊満ギャル達に
カメラを預けてお願いした。

「はい。撮りますよー」

「ほら、R、お姉ちゃん達の方を見てー!」

嫁がよそ見しているRに声をかけた。僕もお姉ちゃん達を
じいーっと見ていた。特に胸の辺りを。

湘南の海はいい!波もでかけりゃギャルの胸もでかい!

ムラムラジェーンである。
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