哀愁でいと。

朝。嫁と娘・Rとで光が丘のスイミングスクールに行き、
妊娠中でプールに入れない嫁に代わって僕がRをプールに入れ、
水の中で戯れる。

昼ゴハンを食べた後、光が丘公園で昼寝もせずに

「遊んでえ」

と手を引くRにされるがまま、公園内を縦横無尽に歩き、走り、
ボールを投げたりして遊びまくる。

午後3時ごろ、家に帰ってようやく眠りに落ちたRであったが、
夕方パッチリ目を覚ましてまたもや僕に

「遊んでえ」

と誘惑され、家の中でもドタバタと暴れまくる。
夕ゴハンを食べ、お風呂の中でもばっしゃばっしゃと僕と
散々遊んだ。そしてようやく寝る時間。布団に入って

「さあR、お父ちゃんといっしょにねんねしよう」

抱き合ってベッドインするのだうへへへ…と誘ったのだが

「ピギャアアーー!」

これまでの甘えモードが一転して拒絶の態度に。

「どうして?今日ずっと一緒だったじゃないか!」

散々貢いできた女に、いざ最後のお楽しみという時に、まんまと
裏切られたかのような気分である。僕が手を広げてRを抱こうとするも

「いなない(いらない)!」

とはっきり拒否され…。

「ひ、ひどい。あまりにもひどい仕打ち…今日ずっと
 遊んでいたのに…アタイとは遊びだったのね…」

「遊びだったんだよ」

嫁、何のフォローもなし。ひとり寂しく不貞寝した僕であった。

翌朝、何事もなかったかのように起きるR。
早速僕のところに絵本を持って来て

「読んでえ…遊んでえ」

との催促が…。僕はもう騙されないぞ!

「ふええん!ふええん!」

「わかったわかった。泣くな。えーと、ミッフィーは…」

やはり騙されるのであった。おそらく一生騙され続く…。
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