浅草うさんくさ花見。

浅草の隅田公園に花見に行った。

既に桜は散り始めていたがそれでも桜並木は桃色桃色で
綺麗であった。川の両岸の桜並木を楽しめる遊覧船も
出ていたので

「乗ってみるかい?」

なんてことを言っていたのだが長蛇の列で断念した。

娘・R(1才)は背が小さいので桜が視界に入らないせいか、
桜より隅田川を渡っていく東武線の電車をじーっと見つめて

「ばいばーい」

と手を振っていたりした。お前は鉄道マニアか。鉄子か。
Rどうにも桜より隅田川を見るのが気に入ってしまい、
言問橋付近の川沿いの道を歩かせておくことにした。

「てぃ?てぃ?」

川の上を飛んで行く鳥を指差して「あれは何?」と
聞いてくるので

「あれなむ都鳥」

などと伊勢物語の物真似をしていたところ、先程の
遊覧船が川を下って来た。船の中、上に溢れんばかりの
人がどっちゃり乗っていて、

「なんか奴隷船みたいだね…」

嫁とふたりで眺めていたのであった。嫁はこの花見にあたって、

「花見団子が食べたい!」

と死ぬほど言っていたので、僕が買ってきた団子を広げて
食べることにした。

「Rは…団子は食べられるかな?」

そーっと団子をRの口元に持って行ったら、食べられるどころではなく
ほとんど1本平らげてしまった。

「Rちゃんは花より団子だねえ」

嫁がコロコロと笑っていた。

「ふふふ、お母さんは花より珍子だけどな」

ついおやじギャグを放ってしまったところ、これは無視された。

浅草。おやじくさ。
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