質問魔娘。

娘・R(2才)は好奇心旺盛なお年頃。

色々な物を指差しては

「これは?これは?」

と僕に質問をしてくる。その都度木だとか葉っぱだとか
おじゃる丸だとか朝青龍だとか阿耨多羅三藐三菩提だとか
答えているのだが、一番恐れているのは例えばRとお風呂に
入っている時に、Rには付いてなくて僕に付いている物を

「これは?これは?」

と指差されることであった。いくら僕でも露出狂のように

「ほーら、お父さんの種イモだよーん」

とぶらぶら晒す程の睾丸、もとい厚顔無恥ではない。お風呂
の時には出来るだけ目立たないように心掛けているのである。
僕は羞恥心旺盛なお年頃。

ところが僕とRがお風呂から出て来て、嫁もやって来てRを
タオルで拭いている時、突然嫁が

「Rちゃん、これは?」

と僕の無防備なイチモツを指差すではないか。Rの視線が
僕の股間に集中する。

「わ!ちょっとやめてくれ!」

一瞬の内に僕は手で隠した。しかし嫁は

「えっへっへ」

と意地悪い笑みを浮かべるのみであった。いったい嫁は
何を考えているのだろうか。もしやこれは

「今夜ちょうだい」

というサインなのではないのだろうか。子供の手前なので
直接言えないものだからあんなことをしたんだね…。

このような結論に達した僕は夜中、子供達が寝静まった後
下半身を大解放大解禁大ご開帳して嫁に

「これは?これは?」

と迫ってみた。さあ嫁。食らい付いてくるがいい。むしゃ
ぶるがいい。しかし嫁の反応は

「…何やってるの?」

まことに冷たいものであった。

「いやその…さっきやってたもんだから…」

僕は急激に恥ずかしくなってしまった。嫁が自分からネタを
振ってきた癖につれないことである。

僕は寂しくひとり腰を振るしかなかった。
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