おもひでぽろぽろ。ゴハンもぽろぽろ。

僕は夕飯を食べていた。

まだ寝ない娘・R(1才が)ちゃぶ台につかまり立ちをしながら
こちらのオカズを狙っていた。でも肉などはまだ食べられない。
そこで米をちょいと箸でつまんで

「あーん」

とやると、パクっといい食いつきでモグモグする。
Rは米が大好きである。多少ゴハンが熱いので、ふーふーしてから
「あーん」と食べさせる。

まるでラボラボなカップルのようではないかムフーと、
一人悦に入る僕であった。

そういえばRの名前のルーツである、僕が愛して止まない元祖
美少女Rちゃんにかつてプレゼントとして米を贈った事がある。
ひとり暮らしでエンゲル係数が高いとのことだったのでプレゼント
したらひと際喜ばれたもんである。

「このおこめは君のおめこ券と引き換えだよウヒヒ」

などと言ったらナメクジを見るような目で睨まれたのも
今となってはいい思い出である。

元祖Rちゃんとも「あーん」とかやってみたかったなあ…。
おおそうじゃ。ラボラボなカップルなら「あーん」だけでは
収まりますまい。

口移しだ!

Rはしょっちゅう僕に

「うにゃんにゃんにゃん」

と、抱っこをせがむくせにチューしようとすると
手を伸ばして鉄壁のガードでそれを防ぐ。抱いてはいいけど
チューはダメというまるで娼婦のような気質を持っている。

しかし米の食いつきのよさを利用すれば…と、
僕は唇に米を挟んで

「はいRちゃん、んー」

Rの口に近付けてみた。さあR、お父ちゃんと口移し〜。

しかし無情なるRは、右手でむんずと僕の唇を米ごと掴み、
わしわしと食べてしまったのであった。
どうして父の愛を頑なに拒むのオオオオ。

ちょっとラブ米してみたかっただけなのにさ…。
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