歯隠レンジャー。

「Rちゃんに歯が生えてきたのよ」

嫁が娘・R(1才)の歯ぐきに白い乳歯らしきものが
見える、と言うので

「Rちゃーん、あーんして。お口あーんして〜」

Rの唇に触れて口を開こうとするのだが

「うー!みゃんみゃん!」

獣のような声を上げて口の中を見せてくれない。
それならば

「たかいたかーい」

Rを持ち上げてご機嫌を取ってみたところ
きゃははははーと口を大開きにして笑いおった。
これで口の中が観察できる。ふふふ、これぞ中国最大の
戦術家、諸葛孔明が編み出した計略、「北風と太陽の術」

謀略を以ってすればこんなことは、赤子の口を開くより
簡単である(苦労しとるやんけ)

さて、口の中を覗いてみると、確かに下の歯茎の中に2本、
白い乳歯が見える。まだ出て来てはいないが近い内に
にょきんと歯茎を突き破ってくるだろう。わはは、嬉しいな。

しかし、赤子に乳歯が生えると顔付きが変わるという。
これからは赤ちゃん特有の、「ぽよぽよ〜ん」とした
愛くるしさは見れなくなってくるのか、と思うと
寂しくもなってくる。アンビバレントな悩み。

この不条理な感情は前にも感じたことがある。僕が今でも
愛して止まない、元近所の美少女Rちゃん(現在音信不通)が
だんだん大人びた表情になってきて、それを見て

「あああ大人になっちゃうよ〜」

と、嘆き悲しんだことがあった。
つくづく僕はロリコンであることよ。

ま…乳歯が見えてきた、とか目に見えて分かる子供の成長は
格段に嬉しいことである。今のRがしてくれる最大の親孝行と
いえよう。

これを孝行乳歯といいます。
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