サインは愛。

漫画家、こうの史代先生のファンである。

そんな僕に普段お世話になっている友人であり、
こうの先生の担当であるT編集長からメールが来た。

「こうのさんが池袋ジャンク堂書店(仮名)で
 サイン会をやることになりました」

なんですと!

「人が集まらないと恥ずかしいから来て下さい、と
 本人から頼まれました」

なんだそりゃ!

そういうことなので嫁と一緒に娘・R(9ヶ月)を抱いて
エッチラオッチラと行って見たら、会場には人が集まらない
どころか長蛇の列。僕らも列に加わると、一般の書店客が
こちらをジロジロ見やがる視線が痛い。

あーそうですよ、どうせオタクですよ。
しかもコブ付き子連れオタク。
Rよ、これより父は冥府魔道オタク道を行くぞなもし。

やがてT編集長とつれあいさんが到着し、

「初めまして、Rです」

おふたりに初めてRを見てもらった。
そして、サイン会開始。

いよいよこうの先生とお会いできるんだわ〜。
おおそうじゃ。Rと一緒に写真を撮ってもらおう…。
ドキドキしながら順番を待っている内に

R、寝てるし。

落胆している間もなく僕の番である。
会場の椅子に鎮座ましますこうの先生は
保母さんのような、素朴でホワーンとした方であった。
キャー。うちの嫁も元保母だし!関係ないけど!

僕は緊張の余り、写真を撮らせて下さいと
言い出せなかったのだが、T編集長が

「こうのさーん」

と、助け舟を出してくれて写真を撮っていただいた。
超感動。結局、緊張しまくり千代子で何も喋れなかった…。

こうの先生はサインとイラストを筆ペンで丁寧に
ひとりひとりに時間をかけて描いていた。
こんな凝ったものを描いてもらえるとは
思わなかったので更に感動。

その後、T編集長が

「…こうのさんが化粧してるの、初めて見たわ」

と僕に耳打ちしてくれたが、それもこうの先生の
気合の入りようがよく分かって微笑ましい。

ぴっぴらさん

これがサインとセキセイインコのイラスト。
こうの先生の単行本に描いて頂いた。

惜しむらくはこれを単行本の最初のページに
描いてもらってしまったことである。

最初のページなのに、
トリのイラストとはこれ如何に。

※こうの史代先生〜
最新単行本…「ぴっぴら帳 完結編」双葉社
連載中漫画…「長い道」(『Jourすてきな主婦たち』)双葉社
.

Trackbacks

< 揉めば命の泉湧く。|TOP|とんだ茶碗劇。 >