恋のゴッタ煮定食。

嫁と娘・R(今日で2才)で栃木の実家から帰る電車の中、
既に夜の7時近くなっていた。

いつもならRの夕飯の時間である。Rにビスケットを食べ
させていたが、それも既になく空になった袋までがぶがぶ
齧っていて非常にひもじい様子であり

「どうする?途中で食べて行っちゃおうか。池袋の大戸屋で」

と乗り換えの池袋で外食してしまおうと嫁に提案した。何故
大戸屋かというと、嫁は妊娠しているしRもまだ小さいので
食べ物には気をつけなければならないが、

「大戸屋は体に良い食材を吟味しているのでお勧めよーん」

と嫁の担当助産師が一押ししていたからである。なので嫁も
ふたつ返事で同意した。

「でも池袋に大戸屋があったなんて知らなかったわ」

「大戸屋発祥の地だよ。それに僕は行った事があるし」

「ふーん。誰と」

「…Rちゃんと」

ここで僕は思い出した。かつて近所のゲーセンで知り合った
僕の人生の中で最高にして至高の美少女Rちゃん。僕は彼女と
この池袋の大戸屋で飯を食ったことがあるのだ。もっとイカス
超ベリーグッドな店はいくらでもあったろうに、何故ここに
入ったかはもう忘却の彼方…Rちゃんとももう1年以上会ってない。

「へえー。あの子と。こんなとこに来てたんだ。ふーん」

嫁が白けきった目で見るのをよそにとっとと店に入る。

Rがモグモグと食べている姿を見て、向かい側に座っていた
おばさんが

「かわいいわねえ。一生懸命食べてるからコレあげるわ」

とクマのプーさんのぬいぐるみをくれた。おばさんの手には
UFOキャッチャーで獲ったものと思われる沢山のぬいぐるみが
入った大きなゲーセンの袋があった。そういえば近所のゲーセン
には、病的な程UFOキャッチャーをやりまくり、いつも景品を
入れた大きな袋をぶら下げているおばさんがいた。さっきの
おばさんに似ている…。そして近所のゲーセンといえばRちゃん。

ああ、また思い出してしまった。恋焦がれるあまりそのまま
名前を付けてしまった娘・Rとまたこうして同じ店に入るとは
思いもよらなかった。店を出て、Rと「おじゃる丸」の歌を
歌いながら道を歩く。あの時も僕もRちゃんと歌を歌っていた。
僕の恋心を密かに乗せながら…確かあのときの歌は…

「ふっしぎなふっしぎな池袋ー。東が西武で西東武ー。たーかく
 そびえるサンシャインー。びーっくびっくびっくビックカメラ」

どこが恋の歌やねん。

「うう…Rちゃん…」

嫁は「また始まったよ」とどうでもよさげであったが、そんなわけで
大戸屋の定食は少しだけ甘酸っぱい味がしたのであった。
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抱いてホールドミー。

実家にいる間、娘・R(明日で2才)は僕にベッタリで、
しょっちゅう僕に手を広げては

「だっこ、だっこ」

とせがんでいたのでそれを見た母が

「あらーすっかりお父さん子になっちゃって。じゃあ
 婆ちゃんとこにもおいで」

とRにモーションをかけては「めっ!」と拒否されていた。
嫁も苦笑いして言う。

「そうなんですよ。こないだウチの実家に帰った時も、
 この人(僕のこと)が帰ることになったらギャンギャン
 泣いちゃって」

「あの時は僕も辛かったなあ」

「ウチの親が『いいお父さんなんだねえ』って言ってたよ」

「あらそうー」

僕は恥ずかしくなって頭をボリボリ掻いて話を聞いているしか
なかった。僕に「だっこ」をせがんでくるのは嫁が妊娠中で
出来ないからであり、逆に言えば僕は「だっこ」ぐらいしかして
やれていないのだ。

それでも僕に抱かれたいという娘の気持ちはとても嬉しい。
しかし次の日、寝起きの僕のところに母がRを抱いて飛び込んできた。

「Rが初めて私に『だっこ』って言ったのよ!」

狂喜した母は玄関のドアを開けてRを抱いたままどこかに行ってし
まった。ぎゃー人攫いー!

ちぇ。Rったら誰にでも抱かれるのね…少しジェラシイ。

ちなみに嫁は僕が夜「だっこ」と言っても相手にしてくれない。
僕はひたすら嫁が夜「ちんこ」とせがんでくるのを待っているのだが…。日記才人投票ボタン。投票のお礼に一言飛び出ます。初回だけ登録が必要です。↑


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輝く花火と輝く浴衣ギャルを見て顔が輝くオヤジ。

栃木の実家に帰っている。もちろん嫁と娘・R(9日で2才)
を連れて。夜は足利の花火大会に行った。

足利は足利将軍家ゆかりの地であり、またバブルの頃
「アシカがヨロシク」というCMでブイブイ言わせた後
あっさり破綻した足利銀行発祥の地である。

その足利に電車で向かった。単線のしかも無人駅に
(嫁に大いに笑われた)ゴトゴトとのどかにやって
来た電車内は既に栃木の浴衣娘が満載であった。

栃木のギャルは概ね谷亮子のようなドン臭い娘が大半を
占めるが、それでも可愛い子はとびきり可愛い。しかも
東京のギャルにはない素朴さ・田舎ならではの輝きがあり
一層可愛さが引き立つのである。

一方美人ではない…ええいはっきり言ってしまえ、ブスも
東京とは一味違う。東京のブスはブスでもそれなりに手入れ
がされ一定基準を保っているが、栃木は天然物が豊富である。
お宝探偵団に出したら4億円ぐらい付きそうな想定外の珍品が
揃っている。電車の中には森鴎外そっくりの浴衣娘がいた。

そんな中に甚平姿の僕が乗車。

「きゃー。かわいい!」

いきなりモテモテになってしまった。僕ではなく僕が抱いていた
同じく甚平姿のRがであるが。

さて、花火はバブル後弾け飛んでしまった足利銀行を象徴する
が如く見事な弾けっぷりであり、充分堪能できた。Rは始めは
音にびびってしまい

「だっこー!だっこー!」

と僕にすがりついて来たがその内慣れ、途中で寝てしまった。

帰りの電車はまたギャルで満載であったが、そのなかで中学生
らしき4人組(ひとりがとびきり可愛い、残りヤワラ)が、電車が
動き出してから騒ぎ始めた。

「あれ、電車の方向逆じゃね?」

「キャー!間違えた!どうすんのよ!どうすんのよ!」

「次の駅で降りる?」

「えー。キップどうすんのよ。買い直すの?」

「じゃあ今降りる!」

「バカ!今飛び降りたら死ぬって!」

という底抜け脱線コントをかましていた。電車慣れしてない子
達なんだなあ…とさすがに哀れになったので

「次の駅で降りて反対の電車を待つのがいいよ。キップは…
 どうせ無人駅だし」

と声を掛けた(当然可愛い子に)

次の駅に停車したところ、ちょうど反対方向の電車が
向こう側のホームに来ていたので

「ほら、あれに乗りなさい。急いで」

と母が呼びかけると爆竹のようにすっ飛んで行った。程なく
向こうの電車に駆け込んで来る彼女達の姿が見えた。

彼女達は僕と母に手を振っていた。ああ、こういう素朴な
ところがよい。だから僕は故郷のギャルが好きだ。垢抜けなく、
多少マヌケでもヤワラでも表情が輝いている。

頑張れ足利ギャル。君達の未来も輝いているであろう。

あしーかーがある、あしーかがある、あしーかがあーるーさー。日記才人投票ボタン。投票のお礼に一言飛び出ます。初回だけ登録が必要です。↑


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おっぱいエデュケイション。

嫁が娘・R(もうすぐ2才)のおむつを替えていた。

お腹から下が生まれたままの姿のR。決して猥褻な
意味ではなく、むちむちした娘の体は可愛らしいと思う。
特に可愛いのがポヨーンと出たお腹である。

「Rちゃん、おへそ!」

と僕が叫ぶとRは必ず自分のへそを指差して

「おへしょ!」

と言うのである。しかしRに仕込んだ芸はそれだけに
止まらない。

「Rちゃん、おっぱい!」

と僕が言うと、Rは上着をたくし上げ、その汚れなき
可憐な桃色プチチクビを指して

「おっぱい!」

と答えるのであった。仰向けに寝そべり、下半身裸。
そして上着をたくし上げた上半身。さながらリビドオを
持余してレンタルビデオ屋に駆け込んだ男どもを挑発する
アダルトビデオのジャケット写真のようである。

「…なんか、エロいね」

さすがに嫁も口を出してきた。僕もそう思う。すまん。
ちょっとやりすぎた。

しかしこの僕の「おっぱい」の呼びかけに対し、Rは
ほぼ100%反応してくれる。素直な良い子である。
願わくばこのまま20才ぐらいまで続けてくれたら
もういつ死んでもいい。決して猥褻な行為を企むもの
ではない。

「ういーRおはよう、おっぱい!」

「お父さんおはよう、おっぱい!」

このようにあくまでナチュラルにできたら、って

…どう考えても無理か。自分でも分かっていたさ。
束の間の夢であったことよ。にんべんに夢と書いて
儚いと読むのさ。ちょっと知恵がついてきたら

「お父さん、ちんちん!」

とか反撃されそうだし。なんか犬みたいな扱いだし。
ただ少しでも長くRが胸を見せ続けてくれるように

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花火でプロポーズする男。

嫁の実家に行った時、地元の花火大会が行なわれていたが
その際に驚いたことがあった。

花火大会ではスポンサーがついている場合などには打上げの前に

「次のスターマインは、某百貨店提供によります『薔薇の祭典』です」

といったアナウンスが入るのであるが、企業だけがスポンサーとは
限らない。去年見た中では新婚さんを祝うため、友人有志がスポンサー
となった花火プログラムがあった。こういうものは微笑ましくてよい。
しかし今年注目を集めたものは

「次は、山田山男様(仮名)提供によるスターマインです。
 メッセージは…『幸子さん(仮名)、愛してます!』です」

と、花火でプロポーズした男がいたことであった。いやはや勇気のある
男であることよ、と驚いたのである。この山田と幸子が既ににラボラボ
なカップルで、プレゼンテッドバイ山田花火がドンドンパンパン鳴り
まくるのをふたりで見ながら

「花火は一瞬で消えるけど、僕らの愛は一生残るんだモナムー」

とか言って負けじとドンドンパンパンやりまくる、という主旨のものだと
したらこれは単なる壮大な惚気であり、死ぬ程どうでもいい。

しかしこれが山田の真剣勝負プロポーズだったとしたら?リスクは大きい。
地元中に知れ渡ってしまう。もし幸子が「ゴメンなさい」と振った場合、
大変である。事あるごとに山田も幸子も

「あのプロポーズどうなった?」

と聞かれるであろう。いちいち「ダメでした」「フリました」と答える
のは苦痛であるに違いない。それだけに見事幸子をゲットできた場合、
背水の陣の乾坤一擲を制した山田には地元中の感動を呼び起こし、
「花火男」として書籍化漫画化テレビ化映画化されるであろう。

花火で告白するだけに、打ち明け花火。なんつって。日記才人投票ボタン。投票のお礼に一言飛び出ます。初回だけ登録が必要です。↑


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