秘め始めが始まらない。

1年の計は元旦にあり。

ということで僕の目標は「早く秘め始めをする」である。
しかしそれがなかなかミッションコンプリートできない
実情であるのが人生の難しいところ。単に嫁が難攻不落
なだけ、と言えないこともないが。

ひとまず嫁をいつ口説くかのタイミングを計ることとした。
今日は休日なので、夜は僕が娘・R(2才)と息子・タク(
3ヶ月)を風呂に入れるのだが、その後は

1.風呂からあがったRとタクを寝かせる。
2.嫁が風呂に入る。
3.寝る。

というのがおおよそのパターンである。襲うならば「3」の
タイミングが本来紳士のたしなみとしてふさわしいのだが、
秘め始めの熱き野望とリビドーを秘めた僕は既にブレーキの
壊れたダンプカーでありテキサスの荒馬であり燃える闘魂で
あり、つまるところ燃える男根と化していた。

よって子供達が寝たらすぐ、すなわち「2」の嫁が風呂に入る
前に、飢えたヒグマの如く一気に襲ってしまおうという計略と
なった。

予定通り僕がRとタクと風呂から上がり、嫁がはしゃいでいる
Rを寝かしつけようとしている。

「ああもう、早く私もお風呂に入りたいわー」

ふふふ、そうはいかぬ。そんな綺麗好きにならなくてもよい
ではないか。僕は多少汗臭い女体の方が好きであるぞ。いずれ
にせよ、風呂に入る前にお前は僕に押し倒されてしっぽりと
なる運命にあるのだ、と構えていたのだ。

しかし嫁は続いて恐ろしいことを言い放った。

「昨日私がタクをお風呂に入れてた時にね、タクが浴槽の
 中でうんち爆発しちゃったのよ。タクとお風呂場洗うので
 精一杯で、自分の体はまともに洗えてないままなのよ…」

「…えんがちょ」

襲うのは中止することにした。汗臭い女体は歓迎だがうんこ
臭いのは御免だ。

こうして秘め始め計画はまたもや頓挫した。

というか「1年の計」とは年間全体を見て計画することであり、
この僕の「計」は1年どころかここ数日の目先の事しか見えて
おらず、その先の展望は全く考えてない。まったく1年の計と
は呼べない代物であることに今気付いたので言い直す。

1年の計は男根にあり。

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同棲っちゅうねん。

大晦日のことじゃった。

除夜の鐘ならぬ我が家の呼び鈴がピンポーンと鳴った。この年末の
ドン詰まりの忙しい時に何者であるかと面倒ながら渋々出てみると、

「○○ですぅ〜。旅行から帰って来たのでお土産です」

なんと隣に住む同棲カップルのお姉さんであった。凄い美人なので
ある。25才ぐらいであろうか。彼女らが越して来た頃は、カチッと
した身繕いで隙のない姿しか見ておらず、綺麗だけれども近寄り
難いイメージがあった。

しかしこうして時々お土産を持って来てくれたり、逆に僕らが持って
行った時の彼女の姿は、無防備なすっぴん且つとんでもないヨレヨレ
のジャージ姿であることが多く、頂いたお土産も「宇和島かまぼこ」
等の素朴な物が多く、親近感が持てるようになった。むしろ何も着飾
らなくてもなお美しいので、好感度が更に高まってしまう形である。

「ご丁寧にすいませんねえ」

ドキドキしながらお土産を見ると、娘・R(2才)が好きそうなプリン
であり、Rもちょうど玄関まで出て来てウロウロしていたので、

「ほら、R、お礼を言いなさい」

と声を掛けたのだが、Rは

「しゅーぽっぽ!」

全く話が通じておらずひっくり返りそうになった。お姉さんの前で
恥かかせるんじゃないよ!

そんな経緯があったので、正月故郷から帰ってくる時に、お隣への
土産を買って来たのである。家に着いてから

「隣はいるかなあ?」

「さあ、さっきまで物音してたけどね。急に静かになった」

嫁と話しながら土産を渡すタイミングを計る。

「まさか、エッティな事が始まってしまったとか」

「でもイヤーンとか聞こえてこないよ」

「今までそんなもん聞こえたことないだろ!隣のイヤン声が聞こえ
 るという事はこっちだって聞かれてしまうって事じゃないか!
 そんなのイヤン」

などとグダグダ話してる内に夕飯だの子供達の世話だので忙殺され、
その日は隣に行けないまま夜が更けてしまった。

翌朝も「まだ早過ぎてちょっと失礼かな?」などと考えていたら
隣の玄関のドアが開いた音がした途端、カップル2人でとっとと
出かけて行ってしまい、なかなかタイミングが掴めずにいた。

夕方近くになってようやく帰って来たのですぐさま突撃したが、出て
来たお姉さんを見て喉がぐびぐびっと鳴った。大晦日のすっぴん+
もっさいジャージ姿などではなく、お出かけから帰って来た直後の
綺麗な服に完璧なメイク顔だったからである。ものすんごい美しい…。
彼氏の親に年始の挨拶でもしに行っていたのだろうか。

「ああああの、これ栃木の餃子なんで冷凍して解凍して召し上がり
 ください」

僕はすっかり舞い上がってしまって、言葉も噛み噛みで逃げ帰り、

「アタイのバカ!何故一言『好きです』って言えなかったの?」

嫁に内緒でひとりトイレで慟哭したのであった。元々ロリコン属性の
僕が、美少女系ではなく大人の美人系である彼女にここまで魅力を
感じてしまうとは。本当にいい女なのだと思う。

Rも成長したらこうなって欲しい…と魅了されたのであった。Rが
もしあのお姉さんのようになれば…。

絶対男と同棲なんかさせてやらんもんねーーーー!

みすみす愛娘を朝から晩までイヤンエッティ可能な環境に放って
やるものか、と固く心に誓いつつも

「あ、そういえば僕も嫁と結婚前は同棲してたんだっけ」

ということを思い出してしまった。うーむと悩んで窓を開け、
見上げた空は雲ひとつなく、風は刺すように冷たい。

性交同棲、冬型の気圧配置であることよ。

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また会う屁まで。

昨日までの日記のとおり、娘・R(2才)は正月を栃木の実家で
過ごしたのだが、慣れない場所だったためかずっと便秘気味で
あった。

大晦日からお通じがなかったので「年越しババ」ということに
なる(ババ:関西で「うんこ」の意)

栃木にいる間は、Rのことを大好きだという母の友人の孫である
小5と小1の萌えっ子姉妹、ハルカちゃんとノゾミちゃんがずっと
Rを可愛がってくれていた。チヤホヤもてはやされるRはまるで
アイドルのような状態であったので、

「アイドルになってしまったからうんこしなくなったのか」

これが原因だろうと僕は思ったわけだ。なわけねーよ。

結局フン詰まりのまま東京に帰る時が来た。母が車で駅まで
送ってくれ、萌えっ子姉妹も同乗して見送りに来てくれた。
彼女らは車の中でもRとキャアキャアと戯れていて、お別れの
最後の1秒まで遊び倒そうという思いがいじらしい。

異常事態が起こった。車の中に異臭が立ち込めたのである。
遠まわしに言えば大自然の香り、直球に言うとうんこ臭い。
これはようやくRにお通じが来たのだ、と早速Rを抱き上げて
お尻に鼻を近付ける僕は尻ソムリエ。

しかしどうやらRのお尻は臭っていない。これはおかしい…
と首を捻っていたらハルカちゃんが叫んだ。

「ノゾミ!おならしたでしょ!」

「えへへ。ばれた?」

ぬおー!萌えっ子妹の芳しき香りであったか!ありがとう、
いい屁土産をもらえておじさん嬉しいよ…。

駅に着き切符を買い、改札の前で

「遊んでくれてありがとうね。暖かくなったら東京おいで」

「うん!」

僕は萌えっ子姉妹の頭を撫で、

「ほらR、お姉ちゃん達にバイバイしなさい」

「おねぇしゃん、ばいばーい」

Rは手をフリフリしてちょっと寂しいお別れしたのであった。

今日の屁はー さよオーナーラー。

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娘とふたりではじめての帰郷と帰京。

娘・R(2才)と故郷栃木から帰って来た。

Rは生まれて初めて嫁から離れての寝泊りだったので、ホームシック
になりやしないかと心配であった。嫁と初めて旅行した時よりもドキ
ドキしたものだが、それはほとんどないまま終わった。

母の友人の孫である女の子達・萌えっ子姉妹(小1・小5)がずっと
遊んでくれたこともあるし、R自身も成長したのだろう。

「いやー全然平気だったよ」

家に着いてから嫁に話すと

「そう…」

肩透かしを食らったような、寂しいような複雑な表情をしていた。
嫁としては

「まだ私が一緒じゃなければだめなのねえ」

という話がひとつふたつあった方が嬉しかったのかもしれない。
なので

「萌えっ子姉妹ってのがずっと遊んでくれてたから気が紛れたん
 だよ」

とか

「でも寝る時は『ママー』って言ってたよ」

などとフォローしたのだが、嫁は生返事をするのみで、これが
子供が成長することに対しての愛しさと切なさと心強さと、なの
かも知れないと思ったものであった。

「ところで、君とタク(3ヶ月の息子)はどうだった?」

「もう全然余裕。今までどうしてもR中心の生活サイクルになって
 たから、初めて本当にタクと直に接することが出来たって感じ」

「ふーん」

「いつもRがうるさいから邪魔されるけど、Rがいないとタクは
 この時間に寝てこの時間に起きるんだ…とか、タクの本当の
 生活サイクルが分かったのよ」

「なるほどね。じゃあ僕と秘め初めしよう」

「やだよ!」

嫁は僕の性生活サイクルは既にお見通しのようであった。ていうか
何がどうなって「じゃあ」なのか、我ながら不明であることよ。

僕も嫁と体で直に接したかったんだい。

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田舎の常識都会の非常識。

引き続き栃木帰郷中の話。

田舎によくある郊外型の大型のショッピングセンターに行った。
僕と一緒に行ったのは、母と娘・R(2才)と母の友人の孫である
萌えっ子姉妹(小5・小1)

ここで昼飯を食べることになったのだが、店舗も巨大だが飲食街も
巨大。こんなものが出来りゃそりゃ中心街は寂れる一方だわなあ…
と車社会の地方都市が抱える旧中心部の過疎化現象にちょっとだけ
思いを巡らせつつ、結局他人事なのですぐに忘れ、フードコートに
入って食べることにした。

フードコートとは巨大な屋台村というか、中央に自由に座れるテー
ブルがたくさんあり、周囲に色々な食べ物の店が連なっていて、
そこで好きな物を買って来てテーブルで食べるという形式である。

Rを席に着かせたりしている内に、早々と萌えっ子姉妹と母はもう
注文を済ませて戻って来た。みんな何やらタバコ箱ぐらいの大きさ
の白いプラスチックの板を持っていたので、

「それ何?」

萌えっ子姉妹に聞いて見たところ、

「えー知らないのー?料理が出来たらこれがピーって鳴るんだよ!」

思い切り馬鹿にされてしまった。自分が頼んだ料理が出来上がると、
その板からアラームが鳴るので、取りに行くシステムなのだという。
要するにそれはポケベルなのであった。ここまで広いフードコート
だと、「5番でお待ちのお客様!」とか言っても絶対聞こえない。

「なるほどうまいシステムだよなあ」

つくづく感心してしまった。郊外型の商業施設はどんどん進化して
便利になる一方、元々の中心であった駅前の旧市街地は相変わらず
何も変わらないまま「ホテルワンスモア」などという間抜けなラブホ
とかがあるままで陳腐化する一方である。旧市街地はこうして過疎化
していくのだなあと実感したのであった。

「ホントに知らないのー?大人なのにー!」

しかし萌えっ子達には更に呆れられる始末。うるさい。大人しか
知らないことを教え込んだろか。

「いや…東京にはこういうのないんだよ。初めて見たんだ」

東京にはポケベルで呼び出さなきゃらなんほど広い店はないんだ、
と説明すると「へー」と意外そうな顔をしていた。彼女らはまだ
東京を知らないと言うので

「そうだ、君達、暖かくなったら東京の僕のウチに来るかい?」

と、たずねてみると

「行くー!」

猫まっしぐらの勢いで答えていた。こうして地方都市自体も過疎化
していくんだなあとも実感したのであった。

さて、萌えっ子達に馬鹿にされるだけでは悔しいので、ひとつ
問い掛けをしてみた。

「ポケベルが鳴った後、みんなは料理を取りに行くけど、その
 後に鳴るベルはなんでしょう?」

「えー。わかんなーい」

「答えは…食ベル」

「…」(萌えっ子達の沈黙)

…また外してしまったようだ。

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