ヨバイヨバーイ!

利己的な遺伝子に従い、凝りもせず嫁に夜這いをかける。

仕事から帰って来てメシの準備などをしていたら嫁がモソモソと
起きて来たのでアイガッタチャンス。このタイミングを狙うのだ。
しかし育児で疲れ果てている嫁は

「いやー…やりませぬ」

の一点張り。挙句の果てには

「月イチぐらいでいいわ、そういうの」

と頻度まで決められてしまった。僕は水道局のおじさんか。

「どーもーメーターの検針でーす」

というノリで僕も

「どーもー月イチの女体定期点検でーす。入れポン」

こんな感じでやれというのか。あ、喩えが悪かったかもしれない。
よく考えたら水道局の検針は2カ月に1度であった。そこまで頻度を
落とされてはかなわぬ。僕は嫁に丁重にお願いし、三顧の礼ならぬ
ま○この礼をもって粘ってみたところ

「あーなんか目が覚めちゃったなあ」

とのことで遠回しにOKをもらう形になった。もう、照れ屋さんなん
だから。

「では夜分遅くすみませんが失礼します」

いざ開始しようとしたその時、息子・タクの夜泣きが始まった。嫁は
すさかず授乳をさせる。さすがにこの邪魔をする訳にはいかないので
タクが吸った後に思う存分乳を吸おうね、と臨戦態勢の我が体をなだめ
つつ待つことにした。

寝転がって授乳の様をしばし眺めていたが…気付いたら朝だった。
いつの間にか寝てしまっていたのだ。

「あああ、寝落ちしてしまった」

「まあ、タクの授乳してる時点でそうなるとは思ってたけどね」

嫁は分かったような顔をして笑った。おっぱい欲しさに泣くタクそっち
のけでおっぱじめる訳にもいかず、あの場では待つしかなかった。そして
性欲も睡眠欲も旺盛な自分の体に振り回される自分が情けなかい。

泣く子と亀頭には勝てぬ。

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