娘を抱けずに嫁を抱く。そして汗だく。

深夜・仕事から帰って来ると、その物音で娘・R(11ヶ月)が
起きてしまった。

夜中に起きてしまうと再び寝付かせるまでが大変である。
朝までノンストップで寝てくれるのが理想的なのだが
そうすると仕事に行く僕は朝しかRに会えないことになり
それはそれで寂しい。

なのでRが夜中起きてしまうことはちょっと嬉しかったりもする。
しかもRは僕に擦り寄ってきて

「抱っこしてえ」

とばかりに僕に手を掛けてきたので

「うををん。Rちゃん可愛い~」

着替えもしないまま飛びついて抱き上げたら

「ぎゃわああああああん」

泣き始めてしまった。何なんだっ。

それを見ていた嫁が

「はいはい、おっぱいあげましょう」

Rを奪い取って授乳を始めたら、Rはぐっすり寝てしまった…。
ひとり取り残された僕に

「ふふ。アナタが今日抱っこできたのは正味3分」

嫁が意地悪な笑みを浮かべた。じゃあ代わりにお前を
抱かせろー!と、いつもおなじみのパターンで嫁を
押し倒した。どうせ嫁は

「イヤー!眠い!」

と、これまたおなじみのパターンで断わるのだろう、と
踏んでいたのだが別に嫌がる雰囲気はなく、
むしろいらっしゃいといった感じで…。

あれ、いいんですか。じゃあ、すみません。失礼をば…。

久しぶりに燃え上がってしまった。いつもこうだったら
いいのに…。燃え尽きた頭の中でそう思っていたら

「明日、Rと実家に帰らせていただきます。
 帰ってくるのは日曜日です」

なんですとー!聞いてないよ!

嫁の甘い素振りの裏には罠があった。

試合に勝って勝負に負けた感じである。
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