おねだり娘の対処の仕方。

寝っ転がってマンガを読んでいたら、少し離れたところに
チョコンと座っていた娘・R(1才)がそのマンガを欲しいらしく

「ひーん!」

こっちに手を伸ばして泣き出した。中身を読むことなぞ当然
できないが、本をペラペラめくるのが大好きなのである。

「Rちゃん、じゃあここまでおいで」

欲しいのなら取りに来なさい、とマンガをヒラヒラ広げて
示したのだが

「ひーん!」

Rは座ったままで求め訴えるだけだ。いかんよR。
自分で欲しいものは自分で動いてゲットしないといかん。
いにしえの歌にもある。

幸せは歩いてこない。だから歩いてゆくんだよ。
一日一歩三日で三歩。一日一本がんばるんば。
このことをRに分かってもらわなければなるまい。
だから僕は敢えて心を鬼にして

「ダメです!自分で取りに来なさい!」

「ひーん!」

「自分で動かないとダメです!」

「ひーん!」

しかしRは動こうとしない。最早押し問答となりつつあるところに

「フフフ、珍しくスパルタンXなのね」

嫁が僕直伝と思われる下らないギャグで横槍を入れてきた。

スパルタンXとは

1.昔のファミコンゲーム
2.1の元になった香港映画

そう…スパルタンX。娘のためなら鬼にもなってみせましょうぞ。

「さあR、幸せは自分で掴むのです!」

「ひーん!」

Rはそれでも駄々をこね泣きじゃくる

「…」

あーん、お父ちゃんもうダメ。僕はRの元に駆け寄って
マンガを与えてしまうのであった。

昼、娘に対しては鬼になれなかったものの、
夜、嫁に対しては鬼になる僕である。

スパルタンSE…。

一日一歩。三日でちん…。
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