未来の荒川静香育成計画。

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朝起きてインターネッツに繋いだら

「荒川静香金メダル」

とのニュースが書いてあった。五輪どころか最近は嫁の乳輪もまともに見ていない僕であったが、根がミーハーなのでテレビをつけてみた。

「やりましたー!」

寝起きにはキツいテンションでタレント司会者が興奮していた。うるさい。僕は昨晩嫁とやれませんでしたー。司会者はいいから荒川静香の演技はどう素晴らしかったのか、を見極めようと思って見ていたところ、

「荒川って大陸顔だよね」

と嫁。さすが鋭い観点、ってあほか。エラ張り顔でメダルが取れるのなら、片桐はいりが全種目制覇なのだーッ!という冗談は抜きにして、荒川静香の演技を見たのは正直これが初めてだったが、昔見た伊藤みどりの重そうなお尻が飛んでいるようなイメージとは対照的に、すらりとした体が非常によく映え、花の渦が舞っているようだった。

R(2才)もその華麗なる演技をじーっと見て

「ぐるぐる、じゃんぷ」

見惚れてマネをしていた。これを見て自分の娘にフィギュアスケートをやらせようという親が増えるのだろう。ミーハーな僕もそう思った。

将来Rが五輪の銀盤で舞うのだ。コスチュームはミキティのようにダッサイのはダメであり、父すなわち僕が指示する。父の指示により栃木女子高のセーラー服とブルマーを着たRは銀盤に咲いた一輪の花。トリプルアクセル、マイクロソフトエクセル、4回転サルコウ、大回転チンコウ、キン肉バスター、夏☆しちゃってるBOY、などの大技を決め(素人なので技の名前をよく知らない)、フィニッシュ。大歓声。そして表彰台の一番高い場所に立つR。またも大歓声。観客席で涙する僕と嫁。銀盤から僕たちに手を振るR。柵を乗り越え銀盤に侵入しようとして係員に引きずり出される僕。大罵声。

ああ、想像しただけで目頭が熱い。きっと全国の娘を持つ父親も同様に感激しているに違いない。この感動を親子で共有できたらなんと素晴らしいことでありましょう。

「R、お前もフィギュアスケートやるかい?」

「めっ。こわい」

銀盤の花の夢は3分で去った。さらば銀盤セーラー服…。

荒川静香のイナバウアー(大きく背を反らせて滑る)はだけあって、見事だった。これに関しては素人の僕ではあるが、ひとことだけ言わせて貰いたい。

やっぱりイナバウアー。100人乗っても大丈夫。
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