靴の苦痛。

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娘・R(2才)は、幼稚園体験教室のために買ってやった上履きを大層お気に入りである。

朝起きるとすぐに

「ぱぱ、くっくー。くっくー」

クッククックってお前は桜田淳子か(古いなあ…)と言いたくなるほど僕に靴を履かせろ、とせがむ。

「靴を履く時は靴下を履かなければいけません」

と僕が教えると、それからは

「ぱぱ、くちゅーた(くつした)」

律儀に靴下もせがむようになった。本当は自分で履けるのに、僕にやってもらいたいらしい。甘やかしていることは分かっていても、将来自分でブラジャアを付けることができるのに

「ぱぱ、ブラ」

と甘えてくれることを期待して履かせてやっている。是非フロントホックを買い与えたい。しかし毎日毎日家の中で靴を履きたがるRに迫られていたので、今朝は

「お前はガイジンか!」

思わず突っ込みを入れてしまった。嫁は「ぷっ」と笑っていたが、笑い事ではない。家の中でも靴を履く外国人のような家族になってしまっては、僕らはアメリカのホームドラマのような暮らしをしなければならなくなるではないか。「奥様は魔女」のような。または「ファミリータイズ」のような。主に家の中が舞台であり、笑いどころがあると、観客の笑い屋のおばちゃんの「HAHAHA!」という笑い声が3分に1回は聞こえてくるドラマ。

僕は父親だからアメリカンジョークをかます気さくなパパにならなければならない。どれ、いっちょ嫁にかましてみるか。

「ヘイ、ハニー。漁師の弥八が捕鯨船に乗ったら船酔いしちまったのさ。ホゲーってね。そんなわけでトゥナイトはメイクラヴしようぜ」

HAHAHA!(笑い声)

…だめだ。こんなこと僕には言えなかった。実際には

「ねえ〜嫁〜今晩こそやらせておくれよ〜堪忍や。堪忍やあ〜」

朝食を作る嫁にすがる日本十八番の土下座外交プラス浪花節。しかも嫁の答えは

「んー。その時になってみないと分からない」

という微妙なもの。僕は生粋の日本人であることよ。Rは靴を履いたままドタドタと走り回っている。この子ならばアメリカに行ってもすぐ順応できるかもしれない。靴を見ながら嫁への新たなる口説き文句を思いついたりしてね。

「ねえ嫁。セッ靴しない?」

ってやかましいわ。
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