『周り巡る 連月(つらなづき)』
【※ 時折暴力的な表現があります】
伯父に勧められ、名門と称される武家に奉公に上がっていた少女・菜津。
だがその平穏な日々は、月夜の晩に突如として襲い来た『権力』と言う名の暴風に、酷く残酷に崩される事となる。
力ずくで手篭めにされた夜から日々強制される伽(とぎ)、終わる事無く与えられ続ける辛苦、そして望まぬ懐妊――
目に見えない力に翻弄され続ける自分。男の手駒としてしか価値を見出されない自分。言いたい事も封じられ、悔しさに唇を噛みながらも従うしかない中途半端な自分……。
だが、そんな憤りと傷を抱えた菜津の前に、ある日その男は現れた――
物語時系列は本編よりも過去。現在と未来へと続く、一組の夫婦の物語。
【 本編未読者向け補足説明 】