<国内写真集>
私の昆虫アルバム・日本編-トンボ類
[私の昆虫アルバム・日本編#1]
(My INSECTS album in Japan, Dragonflies)

-- 2003.10.14 エルニーニョ深沢(ElNino Fukazawa)
2007.06.20 改訂

※注意:このページは写真が多く、読込みに時間が掛かります。
★---暫くお待ち下さい(Wait a minute)---★

 ■はじめに - トンボ(蜻蛉)の仲間について

トンボのマスコット。 {このページは、元々「私の昆虫アルバム・日本編(My photo album of INSECTS in Japan)」というページの中で全ての昆虫を同一ページに扱っていたのを、数が増えたので06年9月15日に分類学の「目」毎にページ分割し、構成を一新しました。その後は個々の「目」毎に個別に改訂されて居ます。}

 蜻蛉の仲間は昆虫綱トンボ目(旧:蜻蛉目に分類されます。蛹を経ない不完全変態です。食性は完璧な肉食性です。
 既に「私の昆虫アルバム・外国編」のページで書きましたが、私は昆虫の中では蜻蛉(トンボ)が特に好きです。トンボは何と言ってもあの力強い飛翔力デカイ目玉(=複眼(※1)です。トンボの複眼1個は1万~2万8千個の個眼の集まりだそうですから恐れ入ります。私は特にヤンマ(※2)と呼ばれるトンボの大型種、中でも特にギンヤンマが好きです。「春は曙、トンボはギンヤンマ」という訳ですね。
 それでは日本のトンボをじっくりとご覧下さい。

 ■2003年

 <撮影日=03.08.19:撮影場所=大阪市>下の2枚は阿倍野の桃ヶ池で撮影しました。
蜻蛉1:コシアキトンボの♂。 左はコシアキトンボの♂(実物の約1/2)。ご覧の様に後翅の付け根が黒く、腹部の腰の部分の黄白色条が特徴 -♂は特にこの条が鮮明- で、それ故に漢字で腰明(こしあき)と書きます。関西では5月の連休の後半には梢の間を飛び始めます。
蜻蛉2:コフキトンボ。 日本・台湾・中国中南部・ベトナムなどに分布する南方系のトンボです。大阪では5月初めに出現し夏の中程迄梢の間や池の上を飛び回ります。

 右はコフキトンボ(粉吹蜻蛉)で、下に登場するシオカラトンボの仲間です。詳細は後述します。
 


蜻蛉3-2:シオカラトンボの♂♀。 <03.08.23:大阪市>左下は住吉大社の池に居たシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)の♂。昔は民家の軒先で最も普通に見られたトンボですが、マンションが建ち並ぶ様に成って街中では殆ど見られません。ご覧の様に成熟した♂は青白色の粉を吹き複眼が青緑色です。
蜻蛉3:シオカラトンボの♂。
 <03.08.23:大阪市>右は住吉公園の池の淵で交尾中のシオカラトンボの♂♀(上が♂)です。♂♀が繋がったこの状態を古(いにしえ)の人は臀呫(となめ、※3)と呼びました。
 この写真では♀は裏返って居ますが、麦藁色をして居るので通称ムギワラトンボ(背面写真は後出)と呼ばれます。
 ユーラシアに広く分布して居ます。

蜻蛉4:アキアカネの♂。
 <03.10.17:大阪府高槻市>右はアキアカネ(秋茜)の♂で、写真は実物の3/4位です。この様に♂は頭胸部は褐色で腹部のみが赤化し、より小型で全身赤化するナツアカネの♂(後出)と見分けが付きます。♀は全身橙褐色です。
 北方系の様で、日本の九州では少なく、極東・中国東北部に分布しタイリクアキアカネと勢力交代します。
 6月頃羽化しますが夏の間は山地に集団で”避暑”をし、秋風と共に平地に戻り名前の通り秋の日溜まりを群飛する所謂「赤トンボ」の代表種で、集団行動の習性大です。アキアカネの鮮明な写真は06年に撮れました。

 ■2004年

 04年は5月9日に鳥取県の妻木晩田遺跡(むきばんだいせき)で今年初のトンボ -ウスバキトンボが例に依って10匹位で群飛- を見ましたが、夏や秋に長期に外国旅行をしたので日本での収獲は殆ど有りませんでした。その代わりに中国台湾では大きな成果を得て居ます。

蜻蛉5:クロイトトンボの♀。 <04.05.28:大阪市>左は「私の庭」の中心地である大阪城公園の最南(=城の南側外濠の南側)の小さな池の水草に産卵して居るクロイトトンボ(黒糸蜻蛉)の♀です(ほぼ実物大)。都会でも蓮が自生する池などで普通に見掛ける種で体長25~28mm位、胸部側面と尻尾の先が淡青色でその他が黒で、この写真の様に翅が薄青く見える場合が多いです。日本から朝鮮半島・中国東北部に分布します。
 この池の周囲には季節毎に花が咲き、蜜や水を求めて蝶も良く飛来します。
 この日は同じ池でシオカラトンボ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、それにギンヤンマも飛来し、夏見掛けるトンボたちがもう勢揃いして居ました。

 ■2005年


蜻蛉6:ショウジョウトンボの♂。 <05.05.27:大阪市>右は桜之宮の藤田邸跡庭園内の人工池の岩に止まっていたショウジョウトンボの♂で、ほぼ実物大です。♂♀共に少し腹広で、♂はこの様に翅の付け根迄鮮やかな朱紅色に成り遠くからでも一目でそれと判りますが、♀は黄赤色でそれ程目立ちません池沼性が強く水辺から離れず街中には飛来しない為、都会では中々お目に掛かれない希少種です。
 ショウジョウとは漢字で猩猩(※4)と書き、中国の伝説上の怪獣の顔面の色から来た言葉です。
 本州以南から広く熱帯アジアに分布し、私は中国雲南省の水溜まりで数匹群れを成して居たのを見て居ます。それにしても♂の胴は唐辛子の実そっくりです。これは唐辛子に似せて「食べたら辛いよ」という警告の標識色なのでしょうか?!、しかし、それだと♀だけ食われて♂ばかりに成って仕舞いますね、アッハッハ!

蜻蛉7:シオカラトンボの♀(=ムギワラトンボ)。
 <05.06.12:石川県押水町>左下は末森城跡入口の枯れ枝に止まっていたシオカラトンボの♀、俗に麦藁色の為にムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)と言うのは慣習名で、ほぼ実物大です。これは複眼が褐色ですが♂と同じ青緑色と両方居ます。腹部側面の半円弧状斑紋は♀だけです。そして尻尾の先端の2股に分かれた部分、即ち尾部付属器が♂♀共に白色なのが、シオカラトンボの特徴です。
 シオカラトンボの♂は既に紹介して居ますが、このトンボの仲間は成熟すると押し並べて身体が♂では青白色系、♀は黄褐色系で、未成熟個体は♀的です。


蜻蛉8:ウチワヤンマの♂。 <05.08.08:大阪市>右は阿倍野区の桃ヶ池の中に突き出た蓮の葉に止まっていたウチワヤンマ(団扇蜻蜒)の♂です(実物の約3/4)。名称由来は♂の尾部に団扇型突起(=ウチワ)が2弁、両側に突き出して居るからで、♀のその部分はやや膨らんで居るだけです。3m位の距離からズームで撮ったので画質はこの程度ですが、ウチワ内の黄斑 -これが近縁種のタイワンウチワヤンマ(後出)との識別点- がはっきり見えて居ます。ヤンマ(※2)と命名されて居ますがサナエトンボ科に属します。
 日本の本州以西や東アジアや東南アジアに分布し、関西では淀川琵琶湖で割りと普通に見掛けますが、池沼性が強く自然環境が保たれて居る水辺以外で見掛けることは無く、都会では希少種です。胴を天に突き上げて止まるのも特徴の一つです。
 そもそもトンボの幼虫はヤゴ(※5) -私は中国の奥地でヤゴの野菜炒めを食いました!- で、ヤゴは水田・池・沼などの淡水中で育ちますので、水辺は全てのトンボの故郷(ふるさと)なのです。

 ■2006年

 <06.07.09:島根県安来市>下の2枚は月山富田城で撮影しました。
蜻蛉7-2:♀的な色と斑紋を呈するシオカラトンボの未成熟個体。 左は千畳平で力無く飛来して地面に止まったもので、体の大きさや♀に特有の腹部側面の半円弧状斑紋は明らかにシオカラトンボの未成熟個体です(実物の約3/4)。コントラストの弱い色をして居るのはその所為です。では♀なのか?
 それが単純には断定出来ません。実は成虫のシオカラトンボの♂は未成熟時は♀的な麦藁色と斑紋をして居て、成熟するに連れて次第に青白色の粉を吹き半円弧状斑紋が消えるのです(△1)、これはヒトの第二次性徴と似て居ますね。
 左の写真では前胸部(=肩)背面が黒化(←♀の肩は黄色)し、翅胸部から腹部の中程迄、薄らと青味を呈して居るので多分だと思えます。蜻蛉9:ハグロトンボの♂。

 右は月山の麓で見付けたハグロトンボの♂ -腹部が金緑色なのが♂、黒褐色が♀- で、ほぼ実物大です。名前の由来はご覧の様に翅が黒いので羽黒又は翅黒です。カワトンボ科のトンボで川や水辺に生息し翅脈がか弱いので、飛翔は蝶の様にヒラヒラと舞う感じで、止まる時はイトトンボと同様に翅を閉じることが多い様です。月山では蝶の成果も有りました。
 日本を含めた東北アジアに分布します。

 <06.07.14:大阪市>左下は大阪城本丸東の頭上4m位の桜の枝に止まっていたウチワヤンマの♂で、池沼性が強いトンボらしく直ぐ近くは水を湛えた内濠です。
蜻蛉10:ウチワヤンマの♂。 自慢では無いですが、私は遠くに居てもトンボを見付けるのが上手いので、やはり”誇り”に思って居ます。この様にウチワヤンマの♂は団扇型突起の重心バランスを取る為に尾部を突き上げ逆立ちする様に止まるのが大きな特徴です。太陽光を反射し目玉が2つ光ってリアルですね。
 途中1回だけ堀の方に飛び立ちましたが、又、同じ枝に同じ姿勢で止まり、合計時間30分以上止まって居ました、...私が30分以上見てた事に成りますが!
        (>v<)
 ウチワヤンマの習性については後述します。

 <06.07.29:大阪市>淀川「私の庭」ですが、都島区毛馬町の淀川左岸入江はトンボの生息地(※6)として、私が密かに目を着けている場所です。ここには葦や睡蓮などの抽水植物(※7)が自生しトンボやヤゴの生息に適して居ます。
蜻蛉11:コフキトンボの♂。 左はその入江の小枝に休止して居たコフキトンボ(粉吹蜻蛉)の♂です。シオカラトンボの仲間で一回り小型(ほぼ実物大)、成熟すると粉を吹いた様に成るのが名前の由来です。♀は胸部が少し黄色がかったもの、身体全体が黄褐色のもの、ナツアカネの様に橙色のもの、翅に褐色の帯を呈するもの(←オビトンボ(帯蜻蛉)と通称される)、など♀には様々な異色型が存在して居ます。ご覧の様に翅に真珠光沢が有るのも特徴の一つです。池沼性が強く時には群れを成し、民家の軒先などには飛来しない、そして複眼が暗褐色なのがシオカラトンボの♂との違いです。
蜻蛉12:ウスバキトンボの群飛翔。
 <06.07.29:大阪市>右は淀川河川敷上のウスバキトンボ(薄羽黄蜻蛉)の群飛翔です。このトンボは、この様に田畑や野原の上を数十匹の集団で群れ飛ぶ習性が有ります。関西では7月初め~9月上旬位の期間に街中の公園などでも容易に見掛けます。
 熱帯から温帯迄広く分布して居ますが、元来が南方系で日本の本州では幼虫が冬を越せず、毎年春に九州南部に現れ世代交代し乍ら長距離飛行で北上して本州では夏、北海道では秋に見られるということです。
蜻蛉13:ウスバキトンボの♀(成熟個体)。
 毎年北方で絶滅するのを、この大量発生と成長の速さで補っている訳で、その所為か性比は♀が2~3倍位多い様です。
 <06.07.31:大阪市>右は群飛翔下で、休止して居たウスバキトンボの♀です(ほぼ実物大)。ご覧の様に後翅がやや広く成熟すると翅が淡黄色 -それはキトンボに共通な傾向- に成ります。

蜻蛉13-2:ウスバキトンボの♂(未成熟個体)。 <06.07.31:大阪市>右と下は♀の直ぐ近くに居たウスバキトンボの♂の未成熟個体です(ほぼ実物大)。
 下は成熟した♂腹部が赤化して居ます(実物の約1/2)。
蜻蛉13-3:ウスバキトンボの♂(成熟個体)。
 


写真13-4:ウスバキトンボの飛ぶ姿。 <06.08.23:大阪市>右は淀川河川敷のコンクリート上のウスバキトンボ(薄羽黄蜻蛉)の飛ぶ姿です。

 ウスバキトンボは移動に有利な様に身体は軽構造で華奢で名前の様に翅が薄いのです。有り触れたトンボに見えますが、ウスバキトンボの群れの移動と気圧の前線モンスーン(季節風)との間に相関関係が有るらしい、という説も在り謎を秘めて居ます。
 西日本では旧盆頃に群飛するので精霊トンボ・盆トンボの通称が有ります。橙色のこのトンボの群れを見てミーハーな人たちは赤トンボ(アカトンボ)という極めて概括的な慣習名で呼びますが、厳密には「赤トンボ」の仲間では無い、と知って置いて下さい。

 [ちょっと一言]方向指示(次) 「赤トンボ」は特定のトンボを指す慣習名では無く、赤っぽいトンボを一纏めにした”大雑把”な俗称です。厳密には「赤トンボ」とはアキアカネ・ナツアカネ・ヒメアカネなどの、トンボ科の内で小型で腹部の赤いアカネ(茜)属のトンボの総称です。これらの「赤トンボ」は主に秋空に群れ飛ぶことから季語は秋です。

 <06.07.31:大阪市>左下の2枚は淀川左岸入江の上空を飛んで居たチョウトンボ(蝶蜻蛉)の姿で、実物の1/2位です。小型のトンボで胴の長さに比べ翅が大きく特に後翅が幅広く、前翅の先端側半分を除いて全身殆どが黒褐色を呈し、蝶の様にヒラヒラ舞って飛ぶ変わった種ですが普通のトンボ科に属します。事実、チョウトンボが飛んで居ると、やはり高所飛行性のアオスジアゲハが近付きラブ・アタック(=求愛接近)するのを私は目撃して居ますので、蝶にとっても紛らわしい存在の様です。
蜻蛉14:チョウトンボの飛翔(滑空)。蜻蛉14-2:チョウトンボの飛翔(羽搏き)。 この日は高い樹梢の間を舞っていて近くの低地には止まりそうも無いので飛び方を良く観察すると、余り速くは飛べず、しばしば羽搏かないで滑空し舞い降りますので、その時を狙って飛翔中に下から撮影しました。左は滑空、右は少し羽搏いて居ます。
蜻蛉14-3:チョウトンボの♂。 <06.08.09:大阪市>遂にチョウトンボ(蝶蜻蛉)の♂が静止した姿を撮ることが出来ました。左が淀川左岸入江に産卵の為に舞い降り静止した♂で、ほぼ実物大です。既に飛翔して居る姿は掲載して居ます。
 ご覧の様に翅の表面に黒紫色(又は藍色)の光沢 -♂は特に金属的- が有り、後翅が幅広いのが特徴です。又♂は尾部が先細りして居ます。
 日本を含めた東北アジアに分布する様です。
 見ていると♂は水面上を直径数mの円を描いて飛ぶ小回りをします、つまり飛翔占有型の縄張です。池沼性が強く水辺からそう遠くには離れないので、街中では決して見ることが出来ない希少種ですが、この入江で私は10匹以上確認して居ます。チョウトンボが生息出来る環境が淀川には未だ残っているということです。
 ところで、こういう環境は”鼠のお化け”の様なヌートリアも好きらしく、8月4日にこの付近で泳ぐヌートリアを発見しました。ヌートリアは巣穴を掘り環境を破壊して仕舞うそうです。ヌートリアを含め、この入江の生態系の詳細はここをクリックしてご覧下さい。

 <06.07.31:大阪市>さて、下の写真をご覧下さい。同じく淀川左岸入江で交尾後に連結産卵中のギンヤンマ(銀蜻蜒)の♂♀(前が♂)で、ほぼ実物大です。
蜻蛉15:ギンヤンマの♂♀。
 ♂の腰部の背の青色が鮮やかで、その腹側が銀色をして居るのが名前の由来です。この様に成熟した♀の翅が茶褐色に煙るのも大きな特徴です。

 [ちょっと一言]方向指示(次) トンボ類でしばしば♂♀が連結して産卵するのを連結産卵と呼びますが、これはイトトンボやアカネなど比較的小型なトンボに多く、大型種のギンヤンマは異例です。又ギンヤンマの性比はほぼ1:1の様です。

 ギンヤンマはヤンマ科に属し日本全国と中国・朝鮮半島にも分布し、オニヤンマと並び称される日本の代表的なヤンマです。本州では4月下旬~10月下旬迄の半年間に亘って水辺や丘陵地の草原を直径20~30m位の弧を描いて大回り(=縄張巡回飛翔)する姿を見ることが出来、これは後述する飛翔占有型の縄張の典型です。その飛翔は力強く敏捷で捕虫網を振ると見事に避け、昔の男子児童の恰好の”闘争相手”でした。「ギンヤンマこそは造化の神の最大傑作の一つ」(※8)と思う気持ちはトンボ好きに共通の様です(△2のp140)。
 その点オニヤンマは大回り中の軌道修正が不器用で捕虫網で難無く捕らえることが出来ました。プロレスに譬えれば

  ギンヤンマ → 力道山(※9)
  オニヤンマ → ジャイアント馬場

です。フム、力道山が広辞苑に載っていたのも嬉しいですが、この例えは我乍ら”言い得て妙”ですね!

 私は昆虫の標本を作る目的を持っていたので専ら捕虫網でギンヤンマと一対一で勝負しましたね。特に夕日が沈んだ少し後に原っぱで、幽かなシルエットと翅音だけを頼りに一振りで仕留める”必殺技”を磨きました、これはもう忍者が暗闇で勝負する呼吸と同じです。1日に5匹以上仕留めた日も何回か有りましたが、この”乱獲” -私は標本にする個体以外は後で逃がして遣りましたが- が祟って今は昔に比べずっと数少なく成りました。
 ギンヤンマを捕獲する方法として他に、鳥黐(とりもち)トンボ釣りなどが有りましたが、それについては「参考資料」を参照して下さい。
 そんな訳でギンヤンマはライバルとして全国の子供たちに一目置かれ、”尊敬”されつつ親しまれて来て、地方地方に依ってギンヤンマの別称(=愛称)が100程も有るそうですが、代表的なのが関東地方のギン(♂)チャン(♀)でしょうか。♀は特に老熟し翅が濃褐色に成るとシブチャン(老♀)と呼ばれました。
 その様な想い出と愛着の有るギンヤンマを私は遂にカメラで捕らえることが出来ました。しかも1m位の至近距離から鮮明に撮影することが出来ました。そもそも
  私の淀川(My Yodo-river, Osaka)

というページを何故作るに至ったか?、それはギンヤンマを撮影する為だったと言っても過言では無いのです。淀川で肉眼では何度も見ていたギンヤンマを!
 06年7月31日は私にとって記念すべき日です。この日を「ギンヤンマ記念日」と名付けましょう!!
蜻蛉15-2:飛翔するギンヤンマの♂。
 <06.08.09:大阪市>そして右が飛翔するギンヤンマの♂の雄姿です。桜之宮の藤田邸跡庭園内の人工池に飛来して池の全域を巡回飛翔(=大回り)して居る瞬間です。♂はこうして自分の縄張を巡回パトロールし、他の♂が侵入すると攻撃して追っ払い、♀が来たらラブ・アタックし交尾を求めます。
 もっと大写しにしたかったのですが、気紛れに速度や方向を急変する為、飛んで居る旅客機を大写しにする様な訳には行きません。

 [ちょっと一言]方向指示(次) トンボ類の♂は一般に縄張(territory) -縄張を作るのは♂のみ- を持ち、その中に飛来した♀と交尾して産卵を幇助する、という一夫多妻若しくは多夫多妻制社会です。

 06年は暖かく、この入江で最後にギンヤンマを見たのは10月31日、♀でした。

 次はウチワヤンマ(団扇蜻蜒)及び一部タイワンウチワヤンマ(台湾団扇蜻蜒) -習性はどちらも同じ- を特集します。ウチワヤンマは既に登場して居ますが、ギンヤンマとの習性の違いをご覧に入れましょう。

 <06.07.31:大阪市>左下はトンボの生息地である例の淀川左岸入江(都島区毛馬町)の岸の葦に止まるウチワヤンマの♀です。この様に、水辺の近くの茂みの中にひっそりと隠れる様に休止するのが♀の特徴です。
 これでは個体が判り難いので♀を拡大したのが右下の写真です(実物の約3/4)。入江の向こう岸で4~5m離れて居たので画質は悪いですが、黒地に黄色の斑紋と♂のウチワ相等部の膨らみ膨らみ腹側の黄斑 -この膨らみ腹側の黄斑こそ♂のウチワ内の黄斑に相当するもので、タイワンウチワヤンマの♀(後出)には無い- を確認出来ます。
蜻蛉16:茂みにひっそり止まるタイワンウチワヤンマの♀。蜻蛉16-2:タイワンウチワヤンマの♀の拡大。

 <06.08.01:大阪市>左下は淀川左岸入江の真ん中の枯れ木に止まるウチワヤンマの♂です。
 <06.08.03:大阪市>中央下は大阪城公園の桜の枝(地上4~5m位の高さ)に止まっていたタイワンウチワヤンマの♂(←胴が細くウチワが小さい)です。この近くには城の堀が在ります。
 <06.08.10:大阪市>右下は住吉区の万代池の桜の枝(地上3m位の高さ)に止まっていたウチワヤンマの♂(←ウチワ内の黄斑が僅かに見えている)です。
蜻蛉16-3:ウチワヤンマの♂。蜻蛉16-4:ウチワヤンマの♂。蜻蛉16T-1:タイワンウチワヤンマの♂。 左は入江のド真ん中、右の2枚の樹木も実は水辺の近くで、その至近の水辺を威圧する様に休止するのが♂の特徴で、♂がこうして威圧して監視する場所こそ彼等の縄張区域なのです。
 この縄張を守る為の行動パターンとして、オニヤンマやギンヤンマの様に巡回パトロール飛翔する飛翔占有型と、このウチワヤンマやシオカラトンボの様に静止して監視する静止占有型とに大別されます(△1)。静止占有型の種は止まっていても他の♂に対し”睨みを利かせ”威圧する必要が有るのです。

 <06.08.15:大阪市>左下も淀川左岸入江です。ウォーターレタスが全面を覆っている中に突き出た枯れ枝に、例に依って逆立ちして止まるウチワヤンマの♂です。実に目立って居ます、と言っても♀から見た場合で、これに気付く人間は殆ど居ません。この♂を拡大したのが右下の写真です(実物より一回り小)、顔やウチワの斑紋をご覧下さい。
蜻蛉16-5:ウォーターレタスが浮かぶ入江の真ん中のウチワヤンマの♂。蜻蛉16-6:ウチワヤンマの♂の拡大。

 <06.08.23:大阪市>下の3枚は淀川左岸入江の岸の枝に止まるタイワンウチワヤンマ(台湾団扇蜻蜒)の♂で、全て同一の被写体で0.5m位迄接近出来ました。
蜻蛉16T-2:タイワンウチワヤンマの♂(実物大)。
 先ずは右の実物大の写真をご覧下さい。ウチワヤンマに比べて黄斑が小さく黒地の部分が広く成って居ます。

 顔(=頭胸部)を拡大したのが左下の写真です。顔には複眼(※1)の間の単眼(※1-1)と上唇が見えて居ます。脚の棘頸の周囲の微毛も見えて居ます。
蜻蛉16T-3:タイワンウチワヤンマの♂の顔の拡大。蜻蛉16T-4:タイワンウチワヤンマの♂のウチワの拡大。
 上が♂のウチワ(=尾部の団扇型突起)の拡大です。尾部が上を向いているのは逆立ちして止まっている為ですが、この様に♂のウチワが小さく内に黄斑が無いのがタイワンウチワヤンマの最大特徴です。
 どの図鑑でもタイワンウチワヤンマはウチワヤンマよりやや小型と書いて在りますが、現地ではその差違は感じられません。唯、真上又は真下から見た場合ウチワヤンマに比べて体が細身です。
 ところで大きな顎を持つトンボ類は肉食昆虫ですが、それにしてもヤンマの迫力は凄い、今にも食われそうですね!!
蜻蛉16T-5:タイワンウチワヤンマの♀(実物大)。
 <06.08.04:大阪市>右は淀川左岸入江の水際に止まるタイワンウチワヤンマの♀です(ほぼ実物大)。
 ♂♀共通の特徴としては、腹部の腹側は真っ黒で背面のみに黄斑が有り、腰部の腹側が白いことです。そして♂のウチワ相当部の膨らみの腹側に黄斑が無いことが判ります。
 【参考文献】△1(=1969年版)には、タイワンウチワヤンマの分布は日本の四国・九州南部から台湾・中国中南部と在り、更に「日本での分布域は年々北進する傾向が有る」と記して在ります。その通りで何年からかは不明ですが2006年時点で大阪ではウチワヤンマとタイワンウチワヤンマが混生して居ます。


 次はシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)の♀ -通称ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)- を見比べてみましょう。
 <06.08.03:大阪市>左下は淀川左岸入江の岸の地面に止まった複眼が褐色型の♀で、前年には複眼が褐色の種が登場したのと同じです(ほぼ実物大)。
 <06.08.03:大阪市>右下は大阪城公園梅林の石段に止まった複眼が青緑型の♀です(ほぼ実物大)。
 どちらも♀特有の円弧状斑紋と正中線上の黒線を確認出来ます。右下は翅が若干褐色化して居ます。
蜻蛉17:シオカラトンボの♀(複眼が褐色)。蜻蛉17-2:シオカラトンボの♀(複眼が青緑色)。
 春にはごった返す大阪城公園梅林も夏は閑散として居ます、皆”群れる”のが好きなんですね。極楽トンボであり”一匹猫”である私は、人が来なければトンボが来るだろう、と梅林に遣って来ました。チョウトンボも飛んで居ました、直ぐ近くに城の堀が在るからですね。

 <06.08.09:大阪市>左はやはり淀川左岸入江で枯れ草の上に止まっていたショウジョウトンボ(猩猩蜻蛉)の♀です。既に見て戴いた真っ赤な♂とは随分印象が違いますが、その体形や翅の付け根の褐色帯などは同じで、全体として♂を脱色し地味にした感じで、腹部背面の正中線が黒くはっきりと見えます。
蜻蛉18:ショウジョウトンボの♀。蜻蛉18-2:入江の中で縄張を監視するショウジョウトンボの♂。
 そこでを探すと、入江の中に居ました(右の写真)。目立たない様に止まっている♀とは大違い、入江の中で自分の縄張を誇示する様に枯れ木の上で睨みを利かせて居ました。
 ショウジョウトンボも静止占有型で、♂は平地の水辺に縄張を作る為、池や沼以外では見ることが出来ません。
 入江の中を目を凝らして見渡すと、他にも数匹の♂が縄張って居ました。

 次はイトトンボ(糸蜻蛉)をたっぷりとご覧に入れましょう。字の如くどれも糸の様に細く小さなトンボで私たちは普段見過ごして居ることが多いのですが、池などで目を凝らして水草の上を注視すると、彼等を観察することが出来ます。そしてその美しい色彩に屹度驚かされることでしょう。

 <06.08.23:大阪市>下の4枚は淀川左岸入江のセスジイトトンボ(背筋糸蜻蛉)です。
蜻蛉19:セスジイトトンボの♂。蜻蛉19G:セスジイトトンボの♂の眼後紋の拡大。 左が(実物の約2倍)で、体長30~35mm位、複眼が青(上部は黒)胸部は青地で肩に3本の黒条(中央が太い)胸部側面は青腹部背面は黒緑色第3~6節と尾部(=腹部の第8・9節)に淡青色の環条が有り、大変鮮やかです。
 複眼の後部内側に1対の青い点が見えますが、これが眼後紋で、真後ろから撮った♂の眼後紋の拡大が右で、楔形をして居ます。そして1対の眼後紋の間に淡青色の後頭条が僅かに見えて居ます。これがセスジイトトンボの特徴で、近似種のムスジイトトンボ(←やや小型)との識別点です(△1、△3)。
蜻蛉19-2:セスジイトトンボの♂♀。蜻蛉19-3:セスジイトトンボの♀の胸部の拡大。 左が交尾中の♂♀(実物の約2倍)です。♀の胸部の拡大が右の写真です。
 これを見ると♀は複眼が褐色胸部が黄褐色、そして何より肩背面3本の黒条が2本線に分岐して居るのが特徴です。腹部腹面はご覧の様に灰色で、見えて居ませんが腹部背面は褐色です。♀は♂より体長が僅かに長く僅かに太いのはイトトンボ科やカワトンボ科など均翅亜目に共通した傾向です。
 セスジイトトンボは日本・朝鮮・中国東北部に分布します。

 下の6枚は淀川左岸入江のアオモンイトトンボ(青紋糸蜻蛉)です。
蜻蛉20:アオモンイトトンボの♂と羽化殻。蜻蛉20G:アオモンイトトンボの♂の眼後紋の拡大。 <06.08.23:大阪市>左は(実物の約2倍)。体長はやはり30~33mm位で、複眼は緑(上部は黒)胸部は緑地で肩に黒条が3本(中央が太い)胸部側面は緑腹部背面は黒緑色尾部(=腹部の第8節と第9節の腹側)に淡青色の環条が有り、それが名称由来です。
 ♂の眼後紋の拡大が右です、1対の淡青色の小丸です。
 尚、傍に種の不明なイトトンボの抜け殻(羽化殻)が見えて居ますが、この殻から抜け出したかどうかは不明です、偶々(たまたま)ここに止まっただけでしょう。
 分布は広く西日本、中国・東南アジアからアフリカに迄及ぶそうです。

 ところで、下の6枚はどれもアオモンイトトンボの♀なのです。
蜻蛉20-2:アオモンイトトンボの♀(同色型)。 <06.08.23:大阪市>左はご覧の様に体色や斑紋が♂と同じ、同色型(homo-chromatic)の♀で、産卵し終えた所です(実物の約2倍)。♂同様眼後紋が有り♂との僅かな違いは腹部がほんの少し太いことですが、これは前述の様にイトトンボ共通の傾向です。
 <06.08.23:大阪市>左下は頭胸部が橙色(複眼も橙色)肩と腹部は黒緑色異色型(hetero-chromatic)の♀の成熟個体です(実物の約2倍)が、全体にくすんだ色合いです。
 <06.08.25:大阪市>右下も異色型♀の未成熟個体です(実物の約1.5倍)が、特に頭胸部の橙色腹部の緑色が鮮やかです。
蜻蛉20-3:アオモンイトトンボの♀(異色型の成熟個体)。蜻蛉20-4:アオモンイトトンボの♀(異色型の未成熟個体)。 左右共に異色型の♀の特徴である肩背面中央の太い1本の黒帯が見えて居ます。未熟な♀は鮮やかで、成熟するとくすんだ色に成ります(△1)。
蜻蛉20-5:アオモンイトトンボの♀(異色型の老熟個体)。
 <06.08.23:大阪市>左も同じく淀川入江で撮りました。全身殆ど灰黒色にくすみ僅かに翅胸部のみ橙色ですが肩背面の黒帯も有り、これは多分アオモンイトトンボの異色型♀の老熟個体だと思えます(実物の約2倍)。
 イトトンボに共通して言えることは、小さくて写真を撮るのにも苦労しますが、それ以上に数種の近似種の中から僅かな差違で判定せねば為らず、同定は細心の注意を要する作業です。

 <06.09.04:大阪市>場所を変えて住吉区の万代池で不思議な光景を目にしました。下の3枚がそれです(何れも実物の約1.5倍)。初め交尾して居るのかな?、と思いましたが違いました。
 先ず左下の写真を見て下さい。こちらに黒緑色の背を見せているのは前述の特徴からアオモンイトトンボの異色型♀の成熟個体で、別のイトトンボを捕食して居るのです。この♀の複眼の左に青く見えているのが食われて居るトンボの複眼、右に青く見えているのは胸部で、大きく折れ曲がって腹部が下に垂れて居ます。食われて居るのは尾部の青環条から同種のアオモンイトトンボ又は同色型)と思われます。
 それから10分位経過したのが中央下の写真で、どうやら胸部を中心に食い終わった様です。トンボの胸部は全て中々旨そうな上下方向の筋肉です。
 更に5分位経過したのが右下の写真で、目玉と翅と腹部の下半分が垂れ下がって居ます。この後食われた残骸は池の上に落とされ、小魚に突かれて居ました。
蜻蛉21:イトトンボを食べ始めたアオモンイトトンボの♀。蜻蛉21-2:イトトンボを半分食べたアオモンイトトンボの♀。蜻蛉21-3:イトトンボを食べ終わったアオモンイトトンボの♀。
 私は今迄ヤンマがシオカラトンボを捕食したり、シオカラトンボが赤トンボ類やイトトンボを捕食した場面は何度か目にしましたが、イトトンボが同属を共食いして居る場面を見たのは初めてです。もし同種の♂を食っているとしたらカマキリ女ですゾ!
                カタツムリ君。

 <06.09.08:大阪市>さて、今迄私はイトトンボの体長を目測で付記して来ましたが一度物差しで計って遣ろうと、巻き尺を持って淀川入江に出掛けました。
蜻蛉22:アオモンイトトンボの♂の体長を巻き尺で測定。蜻蛉22-2:アオモンイトトンボの顔。 左がその写真で、実物大です。サンプルは既に何度も登場したアオモンイトトンボの♂で、この目盛りで見ると体長は32mm(誤差:±1mm)です。
 今迄♂は体長は30~33mm位と記して居たので、目測値は妥当性が有った事に成ります。2~3mmは個体差でも有ります。

 <06.09.20:大阪市>右も同じく淀川入江のアオモンイトトンボの顔 -胴が太いので多分同色型の♀- です。距離1m位からズームアップで撮りました。
 淀川入江でセスジイトトンボを最後に見たのは9月11日、アオモンイトトンボは9月27日で、10月に入ったら流石に見なく成りました。

 <06.08.29:静岡県天竜市>下の2枚は天竜浜名湖鉄道の二俣本町駅近くの小川で撮影しました。
蜻蛉23:ハグロトンボの♂。

 右はハグロトンボの♂で、ほぼ実物大です。既に登場して居るので説明は省きます。

蜻蛉24:オオシオカラトンボの♂。
 左は紫陽花の葉に止まったオオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)の♂で、こちらは初登場です(ほぼ実物大)。
 シオカラトンボの♂を一回り大きくした大きさで、青味が強く粉を吹いた様な感じですが違いは複眼が黒褐色をして居ることです。大きな特徴は前翅は若干、後翅は広く基部が黒く、尚且つその部分の翅脈が体と同じ青白色をして居ることです。♀もシオカラトンボの♀(=ムギワラトンボ)より一回り大きく黄色が基調です。翅の基部も♂と同様ですが♂の様に黒化せず黄褐色ですが地域変異が有る様です。
 縄張に対し静止占有型なので♂は良く止まりますが、♀は♂程休止しません。自分の縄張に他のトンボが侵入するのを極端に嫌い、自分より大型のヤンマに対しても果敢に追い払いに行きます。敏捷で力強い飛翔をします。
 日本を含めアジア中南部に広く分布します。ところが日本の場合、分布に局地性が有る様で、私は未だ大阪市では未発見です。しかし静岡県ではこのオオシオカラトンボが有り触れた存在で逆にシオカラトンボを殆ど見掛けません。標高300m程の大井川鐵道(=大井川鉄道)千頭駅(静岡県川根本町千頭)近くの大井川の川原でもオオシオカラトンボが飛んで居ました。横浜市ではシオ:オオシオ=3:1位(次に登場)です。

 <06.08.31:横浜市>下の4枚は横浜市西区の野毛山公園の池(名称未詳)で撮りました。何れも再登場、ほぼ実物大です。
蜻蛉25:オオシオカラトンボの♂。
 左がオオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)の♂です。翅の先端が黒く成っているのが判ります(天竜市の写真でも良く見ると判ります)。

 左下はシオカラトンボの♂、横浜ではこの様にオオシオとシオが共存して居ます(説明はこちら)。
 右下はショウジョウトンボの♂です(説明はこちら)。
 どちらも再登場なので説明は省略します。
蜻蛉26:シオカラトンボの♂。蜻蛉27:ショウジョウトンボの♂。

写真060831:野毛山公園の池。 因みに、野毛山公園のこの池は今は庭園風にアレンジされ金魚などが泳いで居ますが、私が幼少の頃は丸池と呼ばれ人工的な円形で真ん中に壊れた噴水の設備が有った殺風景な池でしたが、周囲が樹木で覆われて居た(←これは今も変わらない)為にトンボが良く飛来し、私のトンボ採集の原点の場所です。そういう訳で私は横浜に来た折には、出来るだけこの池を「定点観測」して居ます。右はこの日に撮影したの様子です。
 

 ここでアカネ(茜)属のトンボを纏めて掲載しましょう。一口にアカネと言っても色々な種が在るのですが、一般には赤トンボという俗称で”十把一絡げ”に括られて仕舞って居ます。

蜻蛉28:リスアカネらしきアカネ。 <06.09.01:茨城県美野里町>左は常磐線羽鳥駅近くの木に止まっていたリスアカネらしき中型のアカネです。ホームで特急通過待ちの間に撮ったもので、10m位離れて居た -前述の様に私は遠くからでもトンボや蝶を見付けるのが上手い- ので写真はこの程度ですが、前後翅先端が濃褐色に成る特徴は撮れて居ます。
 翅端が褐色なアカネとしては他にマユタテアカネや次に登場するノシメトンボ・コノシメトンボなどが居ますが、マユタテアカネの翅端はもう少し淡い黄褐色です。ノシメトンボ程大型では無かったのでこれも除外し、前翅全体が僅かに淡褐色に煙っているのでリスアカネと同定しました(△1)、性別は不明。
 リスアカネの分布は日本を含む東アジア/中国東北部です。

 <06.09.27:大阪市>右下は淀川河川敷に孤立して1匹だけ居たノシメトンボの♂で、ほぼ実物大です。
蜻蛉29:ノシメトンボの♂。 ノシメとは漢字で熨斗目(※10、※10-1)と書き、格子縞などで腰部にアクセントを施した江戸時代流行の着物が語源で、ご覧の様に成熟個体腹部の格子状黒条(=熨斗目紋様)に由来する雅(みやび)な呼称です。
 ♂の腹部は暗赤色、♀は橙褐色を呈するアカネ(茜)属の大型種で、前後翅先端が濃褐色且つ腹部の格子状黒条が特徴です。
 同じく翅端が濃褐色なコノシメトンボリスアカネより大型です。
 日本・朝鮮・中国東北部に分布し、未熟な個体は夏には水辺を離れて林間で”避暑”生活し、9月中旬頃から水辺に戻り産卵すると在ります(△1)が、結局06年はこの1匹しか見ませんでした。アカネ属が少ない大阪市内では希少な種です。

 <06.09.30:大阪府枚方市>大阪市内にアカネ属が少ない理由は、羽化後山地や林間に”避暑”する習性の有るアカネの為の自然林や山地が無いからと考えられます。そこで私はアカネを求めて枚方の山田池公園に行ってみました。ここは交野山地(←生駒山系に連なる)に近く周囲には田園が広がって居ます。
 やはり居ました。左下と中央下は同じ個体でナツアカネ(夏茜)の♂、右下が、何れもほぼ実物大です。
蜻蛉30:ナツアカネの♂。蜻蛉30-2:ナツアカネの♂(顔の正面)。蜻蛉30-3:ナツアカネの♀。
 ナツアカネは上の写真の様に♂は複眼も含め全身が赤色に成り、腹部のみ赤化するアキアカネの♂(前出)との違いは明瞭です。♀は全身橙褐色腹部第4~9節側面に黒斑が有り、♂♀共にアキアカネよりやや小型(=体長で1~2mm位の差)とされますが、並べて比較しないと判りません。私はこの日だけで合計30匹位確認しました、何れも樹木の小枝に止まって居ました。
 名前に反して成虫は6~11月頃迄活動し、アキアカネの様に集団で山に避暑する行動は取りませんが、夏場は水辺を離れる傾向は有ります。分布は日本・台湾・朝鮮・中国中部です。山田池公園にはこの様に大阪市内で見掛けないトンボや希少な蝶も居て、虫たちにとって中々好ましい環境です。

蜻蛉31:アキアカネの♀。 <06.10.19:大阪市>10月に入ると大阪市内でもナツアカネに代わってアキアカネをちらほら見掛ける様に成りました。左は例の淀川入江の枯れ枝に夕日を浴びて止まっていたアキアカネの♀(ほぼ実物大)で、この1匹だけ確認しました。背景は入江の水面です。♀はこの様に橙褐色腹部第4~9節側面に黒斑を呈しナツアカネの♀と判じ難いですが、この様な写真では胸部側面の斑紋などで区別します。
蜻蛉32:アキアカネの♀。

 <06.10.31:大阪市>右は桜之宮の藤田邸跡庭園内の木に止まっていたアキアカネの♀(ほぼ実物大)で、下腹が写って居ます。この日庭園内で数匹確認しました。
 説明は以前のを参照して下さい。

蜻蛉33:アキアカネの♂。 <06.12.03:大阪府茨木市>左は阿威神社一の鳥居横の大念寺山門前の階段脇の石の上に止まったアキアカネの♂です。この様に♂は腹部のみ赤化するので一目瞭然です。
 私の観察では、アキアカネは晩秋には日溜まりに暖を得乍ら「日向ぼっこ」をして止まることが多く、猫と似ている様に感じました。
 12月でもアキアカネが居るんですね。

 ■2007年

 07年もトンボの季節が遣って来ました。余り知られて居ませんがトンボの出現は意外と早く、種に依っては4月下旬頃から出現し大阪市内でも注意深く観察すれば見ることが出来ます。私がトンボを定点観測して居る淀川左岸入江(大阪市都島区毛馬町)の一部が今年の正月に見回った時にブルドーザーで地均しされて居たことは既に「”生きている”淀川の入江」の中で写真入りで詳報しましたが、入江のトンボが心配だった私はドイツ旅行 -ドイツでコシアキトンボに似たトンボが飛んで居たのを見ましたが撮影出来ず!- から帰国して直ぐの5月9日に入江をパトロールしました。案の定ブルドーザーで潰されたゾーンにはトンボは居ませんでしたが、奥の赤川鉄橋の上流側の入江でギンヤンマやイトトンボの元気な姿を見付けたので、先ずは一安心しました。

蜻蛉34:ギンヤンマの♂。 <07.05.09:大阪市>左が淀川左岸入江大回り(=縄張巡回飛翔)して居たギンヤンマ(銀蜻蜒)の♂です。飛行中の撮影なので少しブレて居ますが、ご勘弁を。説明はこちらを参照して下さい。
 ギンヤンマは秋口に多く見掛けますが、数は少ないですが本州では4月下旬から羽化します。この日はこの1匹だけを目撃しました。
蜻蛉36:連結産卵する2組のセスジイトトンボの♂♀。
 <07.05.09:大阪市>左下が淀川左岸入江のアオモンイトトンボ(青紋糸蜻蛉)の♂(ほぼ実物大)です。
 <07.05.09:大阪市>右は淀川左岸入江で並んで連結産卵する2組のセスジイトトンボ(背筋糸蜻蛉)の♂♀(ほぼ実物大)です。
蜻蛉35:アオモンイトトンボの♂。
 両イトトンボの説明はこちら
 

 ■結び - 私は由緒正しき「蜻蛉の君」

 最後に皆さん、私が時々蜻蛉の君(あきつのきみ)と呼ばれて居るのをご存知ですか?
 まぁ、あの光源氏が生まれた時から玉の様に光るその美貌故に「光るの君」と呼ばれ、それ故に物語の中で「光源氏」と言われたのと同じですね。「蜻蛉の君」と呼ばれると思わず私は「麻呂」などと自称して仕舞いまするぞよ、オッホッホッホ!!
 ところで「秋津・蜻蛉(あきつ)」とはトンボの古名(※3-1)で日本人にとって本源的な言葉なのです。古(いにしえ)の人は日本国のことを蜻蛉島(あきつしま、※3-2)とか蜻蛉国(あきつくに、※3-3)と美称で呼んだのですね。又、「秋津島・蜻蛉島(あきつしま)」は「大和・倭(やまと)」に掛かる枕詞でもあるのです。つまり日本は

  豊葦原の瑞穂の島に トンボが飛び交う 佳き国

という訳です。この様に私の「蜻蛉の君」という名は、実に由緒正しき、賢き尊き、畏れ多くも有り難き幸せな美称(←私はオメガ幸国幸福庁大臣一位の殿上人)であることをお忘れ無き様に願いまするゾ!!

 この由緒に照らして鑑みれば、トンボが飛んでこそ日本なのだということを私たちは忘れては為らず、現代人の思い上がりで自然環境を破壊しては為らないと思って居る次第です。自然環境に対する私の考えはこちらを参照して下さい。

                (*_@)/

 尚、[私の昆虫アルバム・日本編]シリーズの他画面への切り換えは最下行のページ・セレクタで行って下さい。(Please switch the page by page selector of the last-line.)

 ◆◆◆参考資料 - トンボの話あれこれ

 ●捕虫網以外のトンボ・ヤンマの捕獲法

 ・鳥黐(とりもち)は、細い竹竿の先にガム状の粘着性物質を塗り、トンボやセミなどを粘着させて捕る方法。古来より捕鳥・捕虫に用いられて来た方法で、昔はモチノキやクロガネモチなどの樹皮から粘着性物質を生成しました。この方法は獲物を食って仕舞うなら差し支え無いですが、標本用には獲物を傷付けるのが欠点です。

 ・トンボ釣りには2通りの方法が在ります。
  [1].♀で釣る方法は、囮の♀を糸に繋いで飛ばし♂を誘き寄せて捕る方法で、鮎の友釣と同じ。獲物は無傷。この方法でシオカラトンボを釣っていた子供も居ましたが、ギンヤンマこそ醍醐味が味わえます。但し♀を先ず捕獲せねば為りません。
 因みに、川魚のアユ(鮎)も♀で釣り、釣れる所では♀を売って居ます。

  [2].石で釣る方法は、小石2個を50cm位の絹糸で繋ぎ、ぐるぐる回して飛翔するトンボ目掛けて投げ上げ、小石を餌と間違えたトンボが近寄り糸に絡まり小石の重力で落下させる、という絡み捕る方法です。獲物は無傷。この方法は主に大回り(=縄張巡回飛翔)をするオニヤンマやギンヤンマに用いられます。
 子供の頃千葉県で過ごした私の知人(=大阪の飲み屋「ひょうたん島」の大将)は、この仕掛けを投げ上げる時「ラッポーエー!」と掛け声を掛けたそうです(06年夏の話)。この種の遊戯をする場合、成功を念じる為に言霊(Ψ1)の力を借りるのが常で、多分何かの呪文の言葉です。この時に私と大将は「ラッポーエ同盟」を結成しました。

    ++++ 呪文の言葉「ラッポーエ」について ++++
 ところが、その後(=07年冬)、この呪文が出ている本に偶然出会しましたので以下に少し詳しく記して置きましょう。【参考文献】△4のp87には、著者が少年時の1915年頃に大阪市北堀江では[1]の方法で釣る際に、囮の♀を60cm位の糸に繋ぎ、その端を40cm位の竹竿に結んで

  「ホーエ、ホーエ、ラッポーエ!」

と言い乍ら、竿を頭上でぐるぐる回して♂を誘き寄せた、と書いて在ります。又[2]の方法の仕掛けを大阪では「ブリ」と呼んだと在ります。
 この記述から[1]及び[2]のトンボ釣りに際して発する「ラッポーエ」(又は「ラッポエー」、或いは「ラホエー」「ヤホエー」など)という呪文は関東と関西で共通であることが解りました。更にこの本の著者の父親(=大阪北堀江で藍問屋を営んで居た)は

  「ギネンギッチョ、団子に成って落って来い!」

と唱えたとも書いて在ります(但し[1]の方法か[2]の方法かは不明)。
    --------------------------


 ところで加賀千代女(Ψ2)には

  蜻蛉釣(とんぼつり) 今日はどこまで 行ったやら

という俳句が在りましたね(△5のp170)。おっとりした情感が滲み出て居ますが、千代女の言う「トンボ釣り」は[1]の方法か[2]の方法かは不明です。


【参考資料の脚注】
Ψ1:言霊(ことだま、spirit of language)とは、(言葉の「たましい」の意)言葉に宿っている不思議な霊威。古代、その言葉を唱えると、その力が働いて言葉通りの事象が齎されると信じられた。万葉集13「―のたすくる国ぞ」。

Ψ2:加賀千代(かがのちよ)/加賀千代女(かがのちよじょ)は、江戸中期の女流俳人(1703~1775)。加賀国松任の人。剃髪後、素園と号。著「千代尼句集」「松の声」。千代女。千代尼。

    (以上、出典は主に広辞苑です)

-- 以上 --

【脚注】
※1:複眼(ふくがん、compound eye)は、多数の個眼がハチの巣状に集まって出来た目。クモ類・多足類を除く節足動物に普通1対在る他、軟体動物二枚貝類環形動物多毛類にもみられる。物の形、運動などを見ると言われて居る。トンボの複眼1個は10,000~28,000個の個眼の集まり。←→単眼。
※1-1:単眼(たんがん、ocellus, simple eye)は、昆虫類・クモ類・多足類などの節足動物にみられる小形で簡単な構造の目。主に光の強弱を感じる。←→複眼。

※2:蜻蜒(やんま、large dragonfly)は、昆虫類ヤンマ科/オニヤンマ科/ムカシヤンマ科/サナエトンボ科の一部で、トンボ科のものに比べて大形な種類の総称。前翅の三角室はトンボ科の縦長に対して横長。ギンヤンマオニヤンマが代表的。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>

※3:臀呫(となめ)とは、トンボの雌雄が交尾して互いに尾を含み合い、輪に成って飛ぶこと。神武紀「蜻蛉(あきづ)の―の如くにあるかな」。
※3-1:秋津・蜻蛉(あきづ、あきつ)とは、(元は「あきづ」、平安以後「あきつ」とも、「あきず」は現代表記)トンボの古名。季語は秋。古事記下「手腓(たこむら)に虻(あむ)掻き着き、その虻を―早咋(はやぐ)ひ」。
※3-2:秋津島・蜻蛉島・秋津洲・蜻蛉洲(あきづしま、あきつしま)とは、[1].大和国。又は本州。又は日本国の異称。(元は奈良県御所市付近の地名から)神武天皇が大和国の山上から国見をして「蜻蛉の臀呫(となめ)の如し」と言った伝説が有名。古事記下「そらみつやまとの国を―とふ」。
 [2].「やまと(大和・倭)」に掛かる枕詞。万葉集1「うまし国ぞ―大和の国は」。
※3-3:秋津国・蜻蛉国(あきづくに、あきつくに)とは、秋津島・蜻蛉島に同じ。夫木和歌抄30「島の外も波をさまれる―に」。

※4:猩猩(しょうじょう)とは、
 [1].[a].中国で、想像上の怪獣。体は狗(いぬ)や猿の如く、声は小児の如く、毛は長く朱紅色で、面貌人に類し、良く人語を解し、酒を好む。
   [b].オランウータンのこと。
 [2].良く酒を飲む人。大酒家。日葡辞書「アレハシャウジャウヂャ」。
 [3].酒・酢などの上に集まる虫。猩猩蠅の幼虫の蛆。

※5:ヤゴ(やご、dragonfly nymph)は、トンボの幼虫の総称。体長1~5cmで褐色のものが多い。池沼・水田などに棲み、くぎ抜き状の下唇を伸ばして水中の昆虫などを捕食する。羽化の際は、水辺の草などにはい上がって脱皮する。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>

※6:私が「トンボの生息地」と呼ぶ場所は、単にトンボが飛来するだけで無く、トンボがそこで卵を産みヤゴが育ち次の年に再びトンボに成る、という継続的・自足的なトンボの再生産地を指します。

※7:抽水植物(ちゅうすいしょくぶつ)とは、浅水に生活し、根は水底に存在し、茎・葉を高く水上に伸ばす植物。ハス・ガマ・マコモ・アシ・イの類。挺水植物

※8:造化の神(ぞうかのかみ、the Creator)とは、天地の万物の創造者。造物主。天帝。上帝。

※9:力道山(りきどうざん)は、昭和期の力士/プロレスラー(1924~1963)。朝鮮の生れ。本名、金信洛。後、養子縁組して百田光浩を名乗る。1939年二所ノ関部屋に入門し力道山は相撲の四股名1949年関脇に成るが、1950年相撲力士からプロレスラーに転身。協会設立やインターナショナル選手権獲得など、プロレス界の第一人者として活躍。空手チョップで人気を博した。<出典:一部「日本史人物辞典」(山川出版社)より>

※10:熨斗目(のしめ)とは、江戸時代に武家が小袖の生地として用いた練貫(ねりぬき)の称。袖の下部と腰の辺りを色替えしたり格子縞横縞を織り出したりしたものを腰替りと言う。小袖に仕立てて、士分以上の者の礼服として大紋(だいもん)・素襖(すおう)・麻上下(あさがみしも)の下に着用。
※10-1:練貫(ねりぬき)とは、(「練緯(ねりぬき)」の意)生糸を経(たて)、練糸を緯(よこ)として織った絹織物。ねり。

    (以上、出典は主に広辞苑です)

【参考文献】
△1:『原色日本昆虫生態図鑑-II.トンボ編』(石田昇三著、保育社)。

△2:『虫の宇宙誌』(奥本大三郎著、集英社文庫)。

△3:『学研生物図鑑-昆虫III バッタ・ハチ・セミ・トンボほか』(石原保監修、学習研究社)。

△4:『町人学者の博物誌』(筒井嘉隆著、河出書房新社)。

△5:『俳家奇人談・続俳家奇人談』(竹内玄玄一著、雲英末雄校注、岩波文庫)。

●関連リンク
参照ページ(Reference-Page):淀川や大阪城公園や桜之宮公園の地図▼
地図-日本・淀川、桜之宮と大阪城
(Map of Yodo-river, Sakuranomiya, and Osaka castle, Osaka -Japan-)

参照ページ(Reference-Page):琵琶湖の地図▼
地図-日本・琵琶湖(Map of Lake Biwa, Shiga -Japan-)
参照ページ(Reference-Page):大阪の万代池の地図▼
地図-日本・阪堺地区(Map of Hankai area, Osaka -Japan-)
参照ページ(Reference-Page):横浜の野毛山公園の地図▼
地図-日本・横浜市(Map of Yokohama city, Kanagawa -Japan-)
参照ページ(Reference-Page):昆虫の分類学と特徴▼
資料-昆虫豆知識(Insect Trivia)
補完ページ(Complementary):外国の昆虫について▼
私の昆虫アルバム・外国編(My INSECTS album in foreign country)
補完ページ(Complementary):淀川のトンボ生息地の生態系▼
(ヌートリアも生息して居ます)
”生きている”淀川の入江(Live CREEK in Yodo-river, Osaka)
淀川のトンボの生息地の位置▼
私の淀川(My Yodo-river, Osaka)
「私の庭」とは▼
ここが「私の庭」だ!(Here is the territory of Me !)
中国の食用ヤゴ▼
中国のヘビーなお食事-”食狗蛇蠍的!”(Chinese heavy meal)
私は極楽トンボ▼
私の健康論-不摂生は健康の母(My healthy life)
”一匹猫”の風貌▼
ノラ猫狂詩曲(What's new PUSSYCATS ?, Japan)
大井川のトンボ▼
2006年・大井川SL道中記(Go by SL, Oi-river Railway, 2006)
大阪の飲み屋「ひょうたん島」の大将▼
日本、形有る物を食う旅(Practice of active meal, Japan)
言霊について▼
「言葉遊び」と遊び心(The 'play of word' and playing mind)
オメガ幸国幸福庁大臣一位の殿上人である私▼
言葉遊びを楽しもう!(Let's enjoy parody and jokes !)
「蜻蛉の君」と呼ばれる私▼
エルニーニョ深沢とは何者か?!(Who am I ?)


Select page:0:目次(Menu)|1:トンボ類(Dragonflies)|
         2:チョウ・ガ類(Butterflies and Moths)3:セミ類(Cicadas)
         4:コウチュウ類(Beetles)5:バッタ類(Grasshoppers)6:ハチ類(Bees)

総合目次に戻ります。Go to Main-menu 上位画面に戻ります。Back to Category-menu