バルカナイズドファイバーの水濡れ特性


バルカナイズドファイバーの水濡れ特性を膨張させる

No1032        2023.09.30


濡らして乾かすと状態の変化があります
ハンドメイドにおける重要な技術資料となります。
焼き切った状態の写真(乾燥状態)

斜め上からの写真
熱湯洗浄・漂白・水洗いの状態(濡れ状態)

斜め上からの写真
圧縮乾燥、皴伸ばしの状態(再乾燥状態)

真上からの写真

 コテイシーナNFを濡らして柔くしてハサミでも切れるようにした場合に状態の変化が見られました。
※縦目方向には濡れると(+1.48mm)、乾くと(-0.04mm)でした。
約1.6%の伸びとなります。(初期値から)
※横目方向には濡れると(+3.53mm)、乾くと(-0.2mm)でした。
約6.4%の伸びがありました。(初期値から)
厚さ方向は横眼と同程度と思われます。

※嵌め合い等で組み合わせる場合には最初からその分の補正が必要になります。
(Y方向に1.04程度の伸び倍率を掛けてカットをするようです)

テストのサンプルは91×55×0.35mmの上記写真
設計の時点で伸び補正の倍率(寸法)を見込むようです。

数値的では無いんですが見た目と曲げてみると濡らし乾燥後では明らかに硬くなってまして曲げ戻りも強くなっております。
これはさらっと書いてはいますが結構使える性能ですね。
硬度を上げる、ヤング係数を変えるとなりますが・・・・・・・・・。
単純に密度が上がって性能が変わったとなりますかね?
金属等の焼き入れ焼きなましとは違いますね。
この現象を「コテイシーナの水締め」と命名します。
今度は洗濯用の柔軟剤を入れて濡らし乾燥をしてみますね。
⇒やってみましたがさしたる変化は確認できませんでした。
かみ合わせ接合時や、穴をあけて棒を通すようなときには重要な注意項目となります。

※注意事項があります。
コテイシーナNFでは縦目横目を重視しております。
曲げ強度にも影響があります。
長手方向に目が平行になるようにカットをしております。
上記を縦目カットとしております。(写真にある通りです)
加工時には必ず注意の上利用くださいね。

暴れ馬のような始末が悪い素材と言う事にはなりますが余りある利用価値もあります。
多品種少量生産には有力な機能で難易度を超えると思われます。

※ハンドメイドでは濡らして柔らかくしハサミやカッターで所定の形にカットし
  以降乾燥させて硬くする手法の情報提供です。
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