由緒
当神社は天王様(てんのうさま)と一般に称せられ8月2日にお祭りをしています。
この神様は素盞嗚尊と菅原道真公をおまつりしてあります。
素盞嗚尊の御神徳は、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治し、恐ろしさ、こわさ、疫病などの災難をはらいのぞき、美しき姫、櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)をめとり、人々に清清しく睦まじく強く生活することを教え広めた神様です。
菅原道真公は、一般に天神様として崇敬されてきました。和漢の学識が高く書道にすぐれ梅花を愛し、幼い頃より学問に励み、和歌の道にすぐれていました。学に志す幼い子の信仰をあつめました。
このお社のあるところを通称天神森と呼んでおり、砧村時代の字(あざな)は陣屋である。お社は小高い塚の上に鎮座し天王様として信仰されその後承応年間(1654)330年前喜多見久太夫重勝(江戸氏)が歌枕天神として小祠を建立相殿し以降は厄除・学問の天王様として遠近の村々から崇敬され今日に至っています。
湯花神事
社殿前の神木 ムクの木の根元近くに大釜が据えられ、四方に笹竹を立て、注連縄(しめなわ)を張り、世話人が麦稈に火をつけ大釜の湯を沸かします。神官が祈祷を行い、火と湯を浄(きよ)め、笹の葉に湯をつけ四方にまきお祓いを行う。湯がかかると一年間病気をしないと云う神事です。この神事は都内でも数少ないので、世田谷区の無形文化財の指定を受けています。
神木 ムクの木
この神木には、「コノハズク」、東南アジアからの渡り鳥で毎年6月頃、飛来し雛をかえし、8月頃帰ります。世田谷区より名木百選の指定を受けました。又直径65糎の、「さるのこしかけ」が社有されているので、大きなケヤ木やムクの木が存在していたことが忍ばれます。
手水石
元冶甲子年六月神日 願主当社 祭礼講中 の銘が刻んであります。
旧鳥居
嘉永4年亥11月吉日 奉納
お初(はつ)
御神紋にちなんで近所の農家より胡瓜の初物が奉納されます。