2005年・丹波篠山牡丹鍋
[極道鍋食#1:牡丹鍋の「通」「粋」
(The BOAR STEW of Sasayama, Hyogo, 2005)

−− 2005.03.16 エルニーニョ深沢(ElNino Fukazawa)
2005.03.30 改訂

 ■はじめに − 旨過ぎて写真撮影を忘れる

 兵庫県の丹波篠山(たんばささやま)(※1)で有名です。地図は▼下▼からご覧下さい。
  地図−日本・兵庫県の城(Map of castles, Hyogo -Japan-)

写真0:2月1日のJR篠山口駅。 江戸時代には篠山迄行かなくても大坂近郊で猪肉の商いが成立して居た事は『池田の猪買い』(池田は今の大阪府池田市)という上方落語が示す通りです。確かに今でも六甲や池田の山中に猪は居ますが、観光客に定常的に牡丹鍋(=猪鍋)を提供出来尚且つ大阪から一番近い所と成ると今では篠山なのです。何故「猪肉」を「牡丹」と呼ぶのかは、後・の・お・楽・し・み
 私は以前に何回か丹波篠山を訪れたり通過したりし、名物の牡丹鍋を食って居ますが、05年2月1日(火)に、この年初めての牡丹鍋を篠山に食いに行って来ました。メンバーは菅ちゃんと古やんと私の3人、皆”飲兵衛”なのでJR福知山線で篠山口駅に行きました。右の写真は2月1日のJR篠山口駅にて私と古やんです(菅ちゃんが撮影)。この後タクシーで街に入りました。
 ご存知の様に猪は豚の原種で、やはりブタ肉には無い歯応えと野性味が有り格別です。ところが食うのに夢中で、肝心の牡丹鍋の写真を撮るのを忘れて仕舞いました。
 そこで2月26日(土)に再度篠山を訪れ、”2度目の余裕”から篠山城跡や旧商家街を散策し、慌てず騒がずバッチリと牡丹鍋の写真を撮るのに成功しました。2度共小雪がちらつく寒い日でした。でも牡丹鍋を食べるには雪がちらつく方が断然旨いし酒も旨いのです。これは「牡丹鍋の「通」「粋」と申せましょう。

 ここで副題の「極道鍋食(ごくどうなべじき)」(←私の造語です)ですが、これは「極道が鍋物を食う」んやろ?、と思われるとちょっと違うので少し説明が要りますな。これは「鍋物を食う道を極める」という意味です、その意味では「究める」という字を使った方が良いのかも知れませんが、そこは”洒落”ですね。
 当ページは
  「肉を食らう」ということ(Carnivorous life)

で提唱した「肉食の哲学:脱”管理食”のすゝめ」の実践です。当ページの内容は「「脱”管理食”のすゝめ」の実践:国内行脚編」のページ
  日本、形有る物を食う旅(Practice of active meal, Japan)

とも関連して居ます。
 では早速牡丹鍋を戴きましょう、”膳”は急げです!

 ■篠山名物・牡丹鍋の醍醐味 − 「野性を味わう」の心

 私たちが繰り込んだのは大衆食堂「大手食堂」(兵庫県篠山市二階町)2階の座敷 −おっと住所も二階町に成ってるゾ!− で、ここは菅ちゃんが馴染みの店です。大手企業が経営しとるんとちゃいまっせ。「大手」とは「城の表門」を指す言葉で、大阪市の大手前、東京の大手町と同じです。篠山は城下町なので多分そうなのでしょう。

写真1:牡丹鍋の材料。 右の写真が牡丹鍋の材料です。厚切りの猪肉が牡丹の花の様に並べられて居ますね。シャブシャブみたいに薄い肉はアキマヘン、牡丹鍋の肉は厚切りです。私個人としてはブツ切りでもええと思ってます。
 これで<3人前+猪肉3人前>、つまり1人で2人前の猪肉を食う魂胆です。猪肉はチョビチョビ食うもんちゃいまっせ、この様にドカッと注文してガバガバ食うのが醍醐味っちゅうもんでんな。何だかカズシゲくんのバカ親父・チョーさんの様に意味不明の擬音だらけに成って来ましたね。
 黒い丼の中に黒く盛られたのが味噌、味付けされた赤味噌です。これが牡丹鍋のスープの味を決定付けるもので、「秘伝の味」なのです。猪肉の上に茶色く掛かっているのが、薬味の山椒の粉末です。私は山椒が大好きなので、こんなモンでは足りまへん、スーパーで売っている山椒の小瓶を1瓶丸ごと放り込んでもええ位です。生玉子が見えてますが、すき焼を食う時の様にこれを付けて食う訳です。これも1人1個では全然足りまへん、1人3〜5個位は行けますね。
 他の添え物を列挙すると、豆腐・白菜・葱・菊菜・椎茸・人参・エノキダケ・ゴボウ・山芋ですが、中でも重要なのはゴボウです。ゴボウが肉の野性味を保ち臭みを取る秘訣なんです。中国のチベット族の住む辺境の地でヤク肉の鍋料理を食った時も、ゴボウの香りがする根菜がたっぷり入って居ました。そして大手食堂の特徴は山芋 −多分、八頭(やつがしら、※2)− です。
写真2−1:食べ頃の牡丹鍋。
 さて料理法は、鉄鍋に最初昆布で出汁(だし)を採り煮え立ったら昆布を取り出し、味噌を溶いて入れます。そして豆腐と山芋と肉と山椒を先に入れスープの味を調え乍ら煮込みます。白菜や菊菜は食べる前に入れます。豆腐は煮込んで味噌味が浸みた方が旨く、猪肉も良く煮込み脂肪がゼラチン化した方が旨いですな。
 酒はやはり日本酒、高浜虚子に「ここに美酒あり名づけて小鼓という」と詠まれた丹波竹田の小鼓などがお薦めです。
 おっとっと、そんな事を喋ってる間に猪肉が煮えて来ましたゾ(右上の写真)。この様に肉の脂身が透き通って来たら”食べ頃”です。
 尚、当ページの背景画は右上の写真を細工しましたゾ、ホッホッホ!!

 左下の写真ほぼ実物大の”食べ頃”の猪肉です。この様に牡丹鍋は11〜2月の厳寒期が脂が乗って旨いのです。もう涎(よだれ)が垂れそうでんな!
写真2−2:煮込まれた猪肉。 グツグツ煮込まれた大きくて厚切りの猪肉は引き締まり脂身は甘みが有って地酒と良く合います。この分厚い肉を豪快に歯で食い千切って食すのが醍醐味であり「野性を味わう」の心です!

 下の写真は牡丹鍋を前にし、コップ酒を手にした私(左)と古やんです。古やんのドイツ便りもご覧下さい。
写真3:牡丹鍋を前に。

 [ちょっと一言]方向指示(次) 日本酒を注文した時に猪口(ちょく、ちょこ)も出されたのですが、皆酒呑みばかり、そんな小さいモンでは面倒臭いとばかりにビールのグラスを飲み干しコップ酒に転用しました。

 私たちは更に残り汁でうどんを食べたら満腹、後は少し寝ました。獣肉食御法度の時代にも「薬食い」と称して猪肉を”滋養強壮薬”として密かに食して居た訳が解りました。これだけ食って飲んで約6000[円/人]です。
写真5:2月1日に店から出たところ。 午後2時から始めて午後6時迄、タラフク食ってメチャメチャ飲んで、酒は昼日中から飲むのが”通”でっせ。そして飲んだ後に座敷で少し眠れるのが何とも言えず好い気持ち!
 ここ迄の料理の写真は全て2度目の訪問日(2月26日)に撮影したものですが、右の写真が初日(2月1日)に飲み終わって店から出た所です。看板には「ぼたん鍋 猪肉丼」と、暖簾には「お食事処 大手」と書いて在ります。店の名刺には(有)大手と書かれて居ます。写っているのが古やんと菅ちゃん。撮影して居た私はここで牡丹鍋の写真を全く撮って無かったことに気が付いたという訳です。それで冒頭に書いた様に2月26日に又来たのです!
 ところで、2階の飲んでて酒が無くなると店に頼まず直接地元の酒屋で地酒を買うんですが、何と地元の酒屋は店(右の写真)の左隣に在る、という何とも便利な立地です。酒を買って戻ると階段の所で店の姐ちゃんが見て笑ってました。この大らかさは中国みたいですね。

 ■アフター牡丹を堪能する − 「通」の心

 やあ、タラフク食いました、満腹です。左下が食った後の残り汁(赤味噌スープ)です(2月26日に撮影)。色はビーフ・シチューみたいで和風シチュー(Japanese stew)と言って良いでしょう。それで牡丹鍋、即ち猪鍋の英訳を "boar stew" にしました。但し、牡丹鍋ではシチューの様に肉が柔らかく成る迄は煮込まず、脂肪部分がゼラチン化した頃合(前述)で食べます。
 実は私たちはこの残り汁をタッパウェアに詰めて貰い持って帰り、家でもう一度鍋料理を堪能するのです。ここが世間の人たちとの違いですね、一例として私の”アフター牡丹”の食い方をご披露しましょう。
写真4:牡丹鍋の残り汁。 私は赤味噌スープで牡蠣豚鍋(かきとんなべ)にして食います。具は牡丹鍋とほぼ同じで、猪肉が豚肉に替わり牡蠣を追加します。
 スープの調味としてはゴボウと山椒をたっぷり入れ、私はオリジナル以外に生姜(しょうが)と玉葱蒟蒻(こんにゃく)を入れます。豆腐と蒟蒻は充分煮込み味を浸み込ませる程旨いですね。山芋は無くても良く、ジャガイモでも行けます。味噌が薄く成ったら家に在る普通の味噌を足します。
 牡蠣を思い付いたのは赤味噌が「牡蠣の土手鍋」(※3)を連想させるからで、活きの良い牡蠣を食べる直前に入れレア(rare)で食べると最高です。又、牡蠣の様な貝類を入れるとスープの旨味が増し酷(こく)が出るので一石二鳥です。豚肉は猪肉の様には煮込まずに食います。
 私は丼に盛った具に刻み葱七味唐辛子(一味でも良い)を掛けて食います、生玉子は付けません。こうすると関東地方の「モツの煮込み」の様で旨いのです。次回はモツ(=内臓肉)で試してみようと思って居ます。この様に供された物は残さず全て利用するのが本来の”通”の心ですゾ!!
 江戸時代の川柳に

  猪を 踏み台にする 摩利支天

というのが在りますが、私も摩利支天(※4)に成った様な気持ちです。
 次は鍋料理以外の、猪のスペアリブ(※1−1)なども宜しいでんなあ、そうなるとワインかビールが合いますね。

 ■篠山と猪 − 「旅」の心

 ここで丹波篠山と猪について簡単に紹介して置きましょう。何かの機会に訪れた地を少しでも知る、これが「旅」の心の第一歩です。

 丹波は旧国名で、今の京都府西部と兵庫県東部に跨ります。篠山市は兵庫県中東部の篠山盆地に在る市で、面積約378ku、人口約4.7万。松平氏・青山氏などの城下町、又、山陰道の宿駅として発展。1999年4月に篠山町と隣接の今田・丹南・西紀の4町を合わせて市制施行。丹波グリ・黒大豆・牡丹鍋やデカンショ節で有名です。
 日本に於ける猪の産地は丹波篠山、伊豆の天城山、岐阜の郡上などで、岩場や雑木林や竹藪が在り適度に走り回れ、餌に成る木の実や根や虫や小動物が豊富だからです。篠山では11月中旬〜3月中旬迄が多紀連山の猪猟の解禁期間ですが、近年は篠山近郊では獲れなく成り段々と北奥の山に遠出して居る様です。
 牡丹鍋は篠山の他に相模の丹沢や伊豆の天城が有名で、味噌仕立てが特徴です。そのルーツは、一説に拠ると篠山の旧陸軍駐屯兵が山で捕らえた猪を味噌汁にブチ込んだのが味噌仕立ての始まりという巷談も有りますが、私はずっと古く猟師料理に迄遡れると思います。生肉以外の肉の調理法としては「焼く」か「煮る」か「蒸す」しか無く、古来日本人は「狸汁」「熊汁」などの様に囲炉裏上の鍋で「煮る」調理法を好んで居た様に思われます。明治の牛肉も「牛鍋」から始まりステーキや焼肉が広まるのはずっと後です。「煮る」と為ると味付けは塩か醤油か味噌で、「石狩鍋」の様な味噌仕立ても古くから在った筈です。


 ところで今年最初の訪問日(2月1日)には料理を食った後、夕闇の町をほろ酔い気分で散歩しました。次はその時の写真です。
写真5−1:土産物屋の猪の剥製と菅ちゃん。写真5−2:土産物屋裏の解体所に吊り下げられた猪の毛皮。 左の写真は猪肉・熊肉・雉肉などを卸したり土産物販売して居る「おゝみや」店先の猪の剥製菅ちゃんです。
 右は「おゝみや」裏の解体所に吊るされて居た3頭の猪の毛皮と私、肉の部分に血が滲んで居るのが生々しいですね。

 「幸あれば不幸あり」、私たちが猪をタラフク食って「幸せ」を感じている一方で、食われる猪はこうして肉を抉(えぐ)られ逆さ吊りにされるのです。これが05年の年頭に満を持して提唱した「幸せ保存の法則」が説く現実です。

 猪さんに感謝、感謝です!!
                m(_=_)m

 ■隠語の会話を楽しむ − 「粋」の心

 牡丹鍋を充分堪能した後は、何故「猪肉」を「牡丹」と呼ぶのか?、について徒然(つれづれ)に考えてみましょう。実はこの様な言葉は他にも幾つか在るのです。
 猪肉だけで無く日本では江戸時代に鳥獣の肉をイメージ的に連想し易い植物の名前に置き換えて呼称して来ました。初稿ではこの議論の歴史的考察をここに展開して居たのですが、煩雑に成るので05年3月30日にその部分を「別稿」として
  日本の肉食文化の変遷(History of MEAT-EATING in Japan)

に独立させました。{上のリンクは05年3月30日に追加}
 ここでは「牡丹」を始めとする、その様な「食肉の隠語」の例を「別稿」から引用する形で纏めて置きます。

  猪肉:[1].牡丹 ← [1].「牡丹に唐獅子(からじし)」の縁語から。
            [2].色が似ていることから。
     [2].山鯨 ← 鯨肉は漁村では普通に食されて居たから。
  馬肉:桜  ← 色が似ていることから。
  鹿肉:紅葉 ← 鹿は秋の紅葉の季節に繁殖期を迎え、鹿には紅葉が
          取り合される所から。紅葉鳥は鹿の別称。
  鶏肉:[1].黄鶏(かしわ) ← 羽毛が茶褐色の鶏で、肉が美味とされた。
     [2].柏 ← [1].からの音(おん)の転用で、
          柏の葉の形が鶏の腿肉に似ているから、という俗説。
  獣肉一般:ももんじい ← 江戸の獣肉店の通称”ももんじ屋”から


 では、何故この様な隠語が生まれたのか?、その詳細についても「別稿」を参照して戴くことにして、ここではやはり結論だけを引用して置きます。
 「獣肉を食べたい」という欲求は、社会の決まりや法律以前の「雑食動物としてのヒトの本能」で、その為の庶民の「強(したた)かな知恵の結晶」がこれらの隠語だったのです。その底辺には、必ずしも長い物に巻かれない反骨精神や、然りげ無く躱(かわ)す洒落心や言葉遊びの伝統が有り、この様な江戸時代の「粋(いき)」な心が隠語を生んだのです。

 ■結び − 次は紅葉だ!

 いやあ、食った食った、牡丹鍋で猪肉をタラフク食いました。
ところで牡丹と猪の花札は花札:牡丹に蝶。「牡丹に蝶」と花札:萩に猪。「萩に猪」です。
と来れば、次に期待する札は花札:紅葉に鹿。「紅葉に鹿」で、これで「猪鹿蝶」完成!!
 もう、これシカ無い、というパターンです。この札が意味する所はつまり

        「紅葉の季節に鹿を食え」

です。上で鹿肉の隠語が「紅葉」でその理由として「鹿は秋の紅葉の季節に繁殖期を迎え、鹿には紅葉が取り合される所から」上で”お勉強”した許りですが、この札は正にその取り合わせです、良く出来て居ますね。尚、花札について少しだけ知って置くと当サイトをより深く楽しめます。トップページには花札の「オイチョカブ」の賭場(※5)も在りまっせ。
 そして『小倉百人一首』の5番歌にはこんな歌が在りました。

  奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき
                        猿丸大夫

 フーム、これはニホンジカ(※6、※6−1)を詠んだもので心に沁み入る歌ですね、しかも”猿が鹿を詠む”とは、これ又「粋」ですねえ。そこで、オメガ幸国幸福庁一位の殿上人にして幸爵号を月海又の名を蜻蛉の君(あきつのきみ)と呼ばれたる吾は、丹波篠山にて牡丹を食した後に次なる歌を反して詠みけり。

  奥山で 牡丹咲かせて コップ酒 後はデカンショ 篠山踊り
                        月海(別名:蜻蛉の君)

                (*_@)

 ということで是が非でも、次は鹿だ〜あ!!、という事に成ります。否々これは過激な表現ですな、ニホンカモシカ(※6−2)の様な特別天然記念物も居ますから。しかし昔は猟師などはニホンカモシカを食っていた様で(めちゃ美味だったらしい)、今でもヤミで食わせる所が在るとか。否々これは輪を掛けてヤバイ発言ですな。因みに鹿やニホンジカはシカ科ですが、ニホンカモシカはウシ科ヤギ亜科ですゾ。
 そこで”穏便”に、次は「紅葉」だ〜あ!!、と叫ぶことにしましょう。今から身を清め心を静めて、「猪鹿蝶」の成就を念じましょう、ブワッハッハッハッハ!

 尚、[極道鍋食]シリーズの他画面への切り換えは最下行のページ・セレクタで行って下さい。(Please switch the page by page selector of the last-line.)

φ−− おしまい −−ψ

【脚注】
※1:猪(いのしし、wild boar)は、ウシ目(偶蹄類)イノシシ科(広くはペッカリー科を含む)の哺乳類の総称。又、その一種。体は太く、頸は短く、吻が突出して居る。我が国産のものは頭胴長約1.2m、尾長20cm。ヨーロッパ中南部からアジア東部の山野に生息する。背面に黒褐色の剛毛が有り、背筋の毛は長い。犬歯は口外に突出。山中に生息、夜間、田野に出て食を求め、冬はかやを集めて眠る。仔は背面に淡色の縦線が有るので瓜坊(うりぼう)・瓜子とも言う。豚の原種。しし。い。いのこ。野猪(やちょ)。季語は秋。崇峻紀「―を献ることあり」。
※1−1:スペアリブ(spareribs)は、肉が少しだけ付いている豚の肋骨(あばらぼね)。

※2:八頭/九面芋(やつがしら)は、サトイモの一品種。親芋の肥大が早く止まり、数個の同大の子芋を生じ、これらは癒合して直径10cm余の塊を成す。芋は濃密・粘質で美味だが、収量は少ない。八頭芋。

※3:土手鍋(どてなべ)は、鍋料理の一。鍋の内側の縁に味噌を塗り付け、牡蠣又は蛤と、豆腐・野菜などを煮乍ら食べる。

※4:摩利支天(まりしてん、Marici[梵])とは、常にその形を隠し、障難を除き、利益を与えるという天部。元インドで、日月の光陽炎を神格化したもので、日本では、武士の守り本尊とされた。護身・隠身・遠行・得財・勝利などを祈る。二臂或いは三面六臂、に乗る天女像などで表される。

※5:「オイチョカブ/おいちょかぶ」とは、(「おいちょ(追丁・追帳)」は8、「かぶ」は9の数)カルタ賭博の一。手札と捲り札とを合せて、末尾が9又はそれに最も近い数を勝とする。別に種々の役上がりが在る。かぶ。

※6:鹿(しか、deer)は、ウシ目(偶蹄類)シカ科の哺乳類の総称。枝の有る角と長い足を持つ。角は雄だけに有り毎年生え替わるが、キバノロなどには無い。草食性で反芻胃を持つ。多くは群生。サハラ砂漠以南のアフリカとオーストラリアを除く世界中に分布。中国では若い袋角を鹿茸(ろくじょう)と言って薬用とする。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>
※6−1:日本鹿(にほんじか、Japanese deer)は、鹿の一種。日本・朝鮮半島・中国に分布。体長1.5m程だが、北のもの程大きい。角は牡のみに有り、成長したものでは40cm程、毎年生え替わる。アジア東部に広く分布し、日本では北海道から沖縄迄生息するが、幾つかの亜種、又は種に分けることも有る。夏は褐色の地に白斑が有るが、冬は一様に灰褐色と成る。草食。神の使いとされ、神社に飼われることも有る。秋、牝鹿を呼ぶ牡鹿の声は、詩歌に多く詠まれる。か。しし。かせぎ。かのしし。季語は秋。
※6−2:ニホンカモシカ(Japanese serow)は、ウシ科ヤギ亜科の哺乳類で、日本と台湾の特産で、日本では特別天然記念物。体長約1.3〜1.5m。雌雄共に2本の角を持ち、臆病で用心深い。本州以南の高山の岩場に棲み、木の葉や草を食べる。

    (以上、出典は主に広辞苑です)

●関連リンク
参照ページ(Reference-Page):当サイトの花札や2倍の楽しみ方▼
当サイトのコンセプトについて(The Concept of this site)
参照ページ(Reference-Page):兵庫県篠山市の地図▼
地図−日本・兵庫県の城(Map of castles, Hyogo -Japan-)
参照ページ(Reference-Page):『小倉百人一首』の5番歌▼
資料−小倉百人一首(The Ogura Anthology of 100 Poems by 100 Poets)
補完ページ(Complementary):肉食の哲学:脱”管理食”のすゝめ▼
「肉を食らう」ということ(Carnivorous life)
補完ページ(Complementary):07年亥年に丹波篠山で牡丹鍋を食う▼
(「脱”管理食”のすゝめ」の実践:国内行脚編)
日本、形有る物を食う旅(Practice of active meal, Japan)
補完ページ(Complementary):日本の肉食文化の歴史的考察▼
日本の肉食文化の変遷(History of MEAT-EATING in Japan)
チベット族のヤク肉の鍋料理▼
2001年・紅葉の中甸(Red leaves of Zhongdian, China, 2001)
台湾で片っ端から食った旅▼
2004年・台湾”味試し”旅(Let's banquet and sing in Taiwan, 2004)
牡丹鍋で精付けて渡欧した古やん▼
古やんのドイツ便り−2005(Letter from Germany by Furuyan, 2005)
菅ちゃんとは誰?▼
日本全国花見酒(Cherry blossoms and banquet in Japan)
「幸せ保存の法則」について▼
2005年・年頭所感−幸せ保存の法則
(Law of conservation of HAPPINESS, 2005 beginning)

洒落や言葉遊びについて▼
「言葉遊び」と遊び心(The 'play of word' and playing mind)
オメガ幸国幸福庁について▼
言葉遊びを楽しもう!(Let's enjoy parody and jokes !)
「蜻蛉の君」と呼ばれる私▼
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