当クリニックのホームページをご覧になった方や患者さんからの
ご質問・励ましのお便りコーナーです。



※脳卒中に関するご質問
         
氏名: M様 /住所: 不明/

お忙しいところ申し訳ありませんが、質問させて頂きます。
宜しくお願いいたします。
 
妻の件でお伺い致します。34歳ですが、先日はじめての脳ドックを受診したのですが
MRIは異常なしだったんですが、MRAのほうに『左頚動脈サイフォン部に小さな瘤を疑う所見があります。
経過観察をお勧めします。』とのコメントがありました。
検査報告書の横5.5mmX縦5.2mmの写真で中央部の太い二本の血管のひとつに、小さな膨らみ(血管の太さが2mmくらいに対して、膨らみは1mm)が
見えます。診断医師のコメントからも緊急のものでない事はなんとなく分かりますが、初めての事で心配しております。
なお妻の身内には脳疾患患者はおりません。
他の検査項目にはついては体形も含めてA判定でした。頭痛等の症状もなく、偏食もありません。
ご意見をお聞かせください。宜しくお願いいたします。


A: Mさま、こんにちわ。
 当クリニックのホームページへのアクセス、ありがとうございます。
 
 さて、奥様のことで心配されておられる様子がメールから伺われます。
脳ドックにて、見つけられた左内頚動脈に発生した1mm前後の未破裂の動脈瘤ということのようであります。
 基本的には、1mmないし2mm程度の小さな血管の膨らみですと、外科的な処置も、カテーテルによる塞栓術も、小さすぎて、根治的治療はいずれもかなり難しいものがあります。
特に慌てるほどの緊急性は通常要しませんので、3ヶ月ないし6ヶ月程度に再度検査をされて、形態的に変化があるか、大きさが変わっているかなどをいろいろチェックされて、その後、また熟慮されてみるのが一番よろしいかと思われます。

 ただ、そのお待ちいただく期間、少なくとも血圧だけは十分に留意されるよう、お勧めいたします。また、喫煙や飲酒をされておられるのであれば、禁煙・禁酒をお勧めいたします。他には、緑黄色野菜を積極的に摂られるなど、血管壁の修復に好影響を及ぼすものを、積極的にライフスタイルの中に取り入れられてゆかれることを期待しております。
まずは、それ程心配されることは、通常は無いように思われます。


お返事:  ご回答ありがとうございます。
 検査結果を見たときには、正直自分のことより動揺してしまい先生にご質問させて頂いた次第であります。
 もちろん今後はきちんと検査を受けて経過を見ていくつもりですが、先生の明確なご回答により心が救われました。こういった形式でも活動されている先生がいることに感謝致します。
 ありがとうございました。

        
氏名: I様 /住所: 不明/

 はじめまして。大変お忙しいところすみません。ホームページを拝見させていただきました。
私の父(75)も4月13日に脳梗塞で入院しました。この時は左腕が麻痺していましたが、歩行はできました。しかし入院して4日ぐらいしてベットの横で座り込んで動けなくなっていたのを看護師さんに見つけていただいて、そのままMRIをとったところ右の脳の太い血管に梗塞が見つかり最悪の場合も考えて下さいと言われました。その後幸いにもなんとか症状も安定し、転院も決まった時に再度、再発しました。今度は嘔吐がひどくMRをとった結果小脳に梗塞があるとのことでした。(父の脳梗塞は心房細動が原因との事でした。)
現在小脳梗塞を発症して1ヶ月が過ぎますが、今も鼻からチューブを入れて栄養をとっている状態で、嘔吐のほうはなかなか治まらず(回数は減りました)吐き気止めを2週間つかってみて、嘔吐が改善されないようなら先生からはお腹に直接チューブで栄養をいれるというようなお話があるのですが、やはり父の事を思うと口から食事をなんとかとれるようにしてあげたいのですがやはり無理なのでしょうか?


A: Iさま、こんにちわ。
 当クリニックのホームページへのアクセス、ありがとうございます。
 
 さて、お父様が脳梗塞の再発を繰り返され、心配されておられる様子がメールからよくうかがわれます。
今後の経過でありますが、小脳梗塞の程度でありますが、意識レベルがはっきりしていて、現在、嘔吐や歩行障害、軽い言語障害が見られる程度であるならば、だいたい一ヶ月から二ヶ月程度にて現在の症状は治まってくるのが普通であります。小脳という脳組織は非常に代償性が良好で、そもそも、小脳のみでしたら半分以上梗塞を受けてもほとんど後遺症なく回復するのが普通であります。
ですから、今回のところはおそらくは今しばらくの辛抱されますと、きっと回復してくるはずであります。
長期的には、やはり心房細動があり脳梗塞の再発作を繰り返されておられますことから、循環器内科において、きちんとしたワーファリンでのコントロールが必要かと思われます。
そのほかの神経学的所見や部位の状況が、メールからは詳細をうかがい知ることが出来ませんので、これ以上のコメントはできませんが、早期の回復をお祈りしております。


お返事:  お忙しい中早速のお返事ありがとうございます。先生にお 返事いただきとても心が軽くなりました。
嘔吐についてそのうち治まるという事で私自身心から自信をもって父に報告できます。
父も意識がはっきりしている為かなり元気もなくなってきていました。おそらく嘔吐が一生続くと思っているようです。なので先生のお返事をそのまま聞かせてあげようと思います。
また今日からがんばって父を励まし、看病していくことができます。本当にありがとうございました。

     
氏名: H様 /住所: 広島県/
Q1
2004年3月頃に初めて、ご相談にのっていただいた者です。
 
久々に、先生のHPを拝見していて、やはり、先生のご意見をお聞きしてみたく、ご相談いたします。
 
2004年、2月に右頚動脈高度狭窄で、ステント施術に入りましたが、狭窄部の先に血栓が見つかりー其れを吸引している際に左半身に麻痺がでて、医師の判断の結果、中止。
その後、麻痺は改善しましたが、頚動脈は、そのままの状態で退院し、2005年、8月10日に、右目が真っ暗になり、冷やしたりして改善。
 ところが、夜中に吐き戻しがあり、翌日、かかりつけの先生が、電話してくださり、経過観察という事で、5日ほど入院、点滴を受けて退院。
2005年、12月の検査では、狭窄部の血流速度が、300を超えている
とかで医師は、とにかく何か有れば、救急車で3時間以内に来てくださいと。
その際に、私が新聞かナニかで見たTPAは、父の場合使えないのでしょうか?ーと聞いてみましたが、いろいろ条件が有って無理というようなお話でした。
 父も82歳を過ぎ、このところ奥歯が痛み医師に、抜歯をするよういわれたのですが、脳神経科の医師から、出血に注意するように言われている為、如何したものかと・・
痛みがひどいと、痛み止めを服薬しておりますが、このままの状態でも・・と思い、かかりつけの先生にも週明けに、ご相談はしますが、専門の先生のご意見もお聞かせ頂きたく、困った時の神頼み的で、大変勝手なお願いですが、何卒よろしくお願い致します。

 A: ○○さま、こんにちわ。
当クリニックホームページへの再度のアクセスありがとうございます。
 
結局は、頚動脈の狭窄に対して特別な外科的治療はされていないということかと思います。
要するに、あまり変わってないというか、むしろ一過性の黒内症と申しますが、右目が真っ黒になり、一時的に見えなくなったということは、頚動脈からの血栓が眼動脈に飛んで、一時的にみえなくなったと考えてよろしいかと思います。
これらをふまえた上で、もし可能でありますれば、別の先生にご相談されてみるのも一つの手かと思います。
いずれにしましても、それを決められるのは○○さま自身であります。
 尚、TPAは脳梗塞が起こって数時間以内であれば使えますが、予防的に使うことはありません。
Q2
早速のお答えを頂き、有難うございます。
 
再度、オヤシラズの抜歯の件で、教えてください。
 今日、かかりつけの内科の先生に、ご相談すると、抜歯前3日間と、抜歯後3〜4日間エパデール、プレタール、コメリアンの服薬を中止しましょうと指示を受けましたが。
 私としては、そんなに長い事服薬を中止して・・大丈夫かと心配です。
先生のお考えを、教えていただければ幸いです。
 
A: ○○さま、こんにちわ。
当クリニックホームページへの再度のアクセスありがとうございます。
 
さて、抜歯に際していわゆる抗血小板製剤などの休薬の指示についていかがすればよいかとの問い合わせのように思いますが、それでよろしいでしょうか?
 小生の場合は、これら抗血小板製剤は抜歯前10日間、抜歯後4日間、計14日間休薬指示いたしております。
頭蓋内の脳の循環動態が安定していれば、2週間程度の休薬は、特に臨床的には問題がないように思います。
むしろ、大切なの
は本当に抜歯が必要なのかどうかということであります。
 歯科の先生とじっくり話し会われて、そして抜歯以外に治療法なしということであれば、休薬やむなしであります。
そのように、まず
何を優先するべきかきちんと考えることであります。
 
 現在、内科の先生のもとでの御加療のようですが、再びこのような脳梗塞発作が起こり得るのであれば、しかもステント留置という血管内手術が上手くいかなかったのであれば、私は外科的な頚部内頚動脈内膜血栓除去術という手術がありますが、それをお勧めしたいところです。それについて、セカンドオピニオンを求めるかたちで○○病院の担当の先生にご相談されてみてはいかがでしょうか?
 どなたかセカンドオピニオンをいただければ、ということで担当の先生からご紹介いただくのが一番よろしいかと思います。
その際には、紹介状とともにそれまでの検査データ、画像所見なども合わせいただけるかと思います。
それが、お父様にとって一番よろしいかと思います。


お返事: 先日は御多忙ななかを、早速お答えを頂き、心より御礼申し上げます。すぐに、父にも、拝読させましたら、抜歯しかない!と言っていましたのに、抜かずに、何時までもつか、様子を見ようという気持ちに変わったようです。
先生の大切なお時間を煩わせました事、申し訳なく、有り難く思っております。
 先生も、どうぞお体を大切になさってください。
      
氏名: T様 /住所: 住所不明/

突然のメールで失礼します。
先月、主人が34歳でクモ膜下出血で倒れ、クリッピング手術を行いました。
術後の経過も良好で、1ヶ月の入院で後遺症もなく、無事退院することができました。
その後、通院や薬を飲むこともなく、仕事は休んでいますが、普通に生活しています。
ですが、退院時の先生の説明で、今後、脳痙攣がおきる可能性がある とのお話がありました。
しかし、けいれん止めをのむ必要はないとのことで・・・
開頭手術後の痙攣の確率などは、どれくらいなのでしょうか?
また、けいれんの起きる前ぶれなどはあるのでしょうか?
車の運転中などにおきると怖いので、教えていただきたいです。
よろしくお願いします。

A: ○○さま、こんにちわ。
当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。
  いわゆる、くも膜下出血の手術はうまくいったが、その後、てんかん発作などのリスクはいかがかというご質問かと思われます。
 てんかん発作の起こるリスクの程度は、くも膜下出血の程度にも大きな影響を受けますし、手術が上手くいったかどうか、手術された先生の技量にもよるわけであります。
 おそらくは、上手な先生が軽いくも膜下出血の手術をしたのであれば、抗てんかん剤などの服用を現在はしないのが一般的です。
以前は、予防的な服薬を2年ほどやっていたのですが、現在はあまり意味がないというで、発作が起こるまでは様子をみるのが一般的になりつつあります。
これも先生により、考え方が随分違います。
ですが、最初のくも膜下出血の程度、手術侵襲、そして動脈瘤がどの部位にあったかということが、とても大切な要素になってまいります。

 お返事:
早々のご返答、ありがとうございます。
主人のクモ膜下出血の程度によるとのことなんですね。
手術には2人の先生がついてくださり、8時間かかりました。
先生によれば、中度の出血とのことで、場所は脳の中ほどとのことでした。
血管れんしゅくもかなり強かったみたいで、脳梗塞も少しできていましたが、その部位には危険性がないとのことみたいでした。
予防的な服用も意味がないのであれば、薬は必要ないんですね。
どうもありがとうございました。
      
氏名: T様 / 住所:住所不明/

 先生こんばんは。お忙しい中申し訳ございません。HP興味深く拝見させて頂いきました。
質問させて頂きたいのは、私の父69歳です。
一年前多発性脳動脈瘤のクリッピング手術をしました。その後誤嚥性肺炎を併発し、約半年後退院しました。
言語に若干の後遺症があるものの、リハビリでの回復を目指しておりました。しかし術後9ヶ月で突然てんかん発作を発症し、救急車で病院に運ばれました。執刀医からは「脳術後によくあるてんかん」と診断され以降抗てんかん剤の薬剤治療をおこなっています。しかしながら以後は約一ヶ月に一回のペースでてんかんを発症しています。
徐々に発作自体の時間は短くなっておりますが、今後もおきると予測されます。何より退院後緩やかに回復してきた父の状態が、後退してしまい以前のようにリハビリにも進展がありません。
多分薬の影響ではあると思いますが、薬を辞めるわけにもいかず大変心配しています。
 
ここでご質問させて頂きたいのは、過去4回あった、てんかん発症のうち二回は、前日に父が散髪に行っていることです。
「偶然」と執刀医に笑われましたが、以外に関連性はあるのでしょうか?
 
またそれ以外特に注意すべき点があれば、ぜひ教えて頂きたいのですが。


A: ○○さま、こんにちわ。
当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。
 
さて、脳動脈瘤術後に見られる症候性てんかんについてのご質問かと思われますが、だいたい○○さまが把握されておられるところでよろしいかと思いますが、脳動脈瘤術後のてんかんの場合、まずはくも膜下出血の程度、脳動脈瘤の部位、手術侵襲、これらが関与していろいろな症状、いろいろな程度の発作が見られるわけです。
術後しばらくして発作が見られたようですが、てんかん発作を起こされた後、脳波の検査や脳のMRI、CT検査などにより、脳の新たな特別な異常は指摘されていないとすれば、今後はどのような時に発作が起こるかということになります。
それは、寝不足や過労、特にお父様の場合は、テレビの見すぎや本の見すぎが一因になりますし、寝つきが悪く不眠状態になっている時にもてんかん発作が起こりやすくなります。
ですから、よく眠るこ
と、遅くまでテレビなどは見ないことなど、規則正しい生活などに注意されると、だいぶ症状が軽減されてくるかと思います。
 おそらく現在、てんかん発作を来たして間もないことから、抗てんかん剤としてもいろいろな薬がありますので、量など組み合わせを工夫されていく段階かと思います。
ここ数ヶ月は、辛抱強く先生を信じて、
まずは規則正しい生活、寝不足、テレビの見すぎ、読書などは控えられるようお勧めしたいところです。
  理髪店で何度か発作を起こされておられるようですが、もし関連性があり得るとすれば、散髪時うつらうつらしている時に発作が起こりやすいということです。
私など理髪店のイスに座ったとたんに気持ちよく眠ってしまいます。
てんかん発作は一般に入眠時、うつらうつら状態になると出やすいものです。
 この際は、睡眠時脳波でてんかん波がよく出ますので、わかります。
 
     
氏名: N 様 / 住所:大阪府/


 大阪に在住者ですが妻のことで、相談いたします。
 脳に動脈瘤があるということでヨードを血管の注入して血管撮影をおこなったところ、中大脳動脈M1に3ミリ程度の蛸の頭状の瘤があり、側部に細く分枝した血管がでているとの所見でした。
瘤の形態からカテーテル治療は困難であり、開頭手術による治療をすすめられました。(勿論、本人の意向を尊重した上で)
 妻は62歳(伸長147センチ、体重44キロ)で軽い糖尿病をもっています。血管年齢は実年齢よりの高いと診断されています。
なお、8才うえの実姉も動脈瘤をもち経過観察をおこなっています。
  手術を受けるべきかどうかで、破裂したときのリスクとの狭間で悩んでいます。
A: ○○様こんにちは、当クリニックのホームページへのアクセスありがとうございます。
 さて奥様の場合は、どうやら未破裂の中大脳動脈瘤のようですが、3ミリ程度でありますと、基本的には経過を見られてよろしいかと思います。当クリニックのホームページの未破裂動脈瘤のページと、スライドショウのところをぜひお読みいただきたいのでありますが、動脈瘤の形・サイズのみならず、部位もとても重要な因子であります。中大脳動脈瘤という場所は比較的破れにくい場所でして、しばしばまたよく発見される場所でもあります。その意味におきましては、破裂のリスクは少ないように思いますが、いずれにしろ手術するしないは本人の決断に係るわけであります。
 もし様子を見られる場合はとことん血圧のコントロールだけはしっかりされるようお勧めします。最高血圧が120未満にコントロールされるとよろしいかと思います。
 また、セカンドオピニオンをいただきたい時には手術施設のない脳動脈瘤に造詣の深い脳神経外科クリニックを受診されることをお勧めします。
     
氏名: N 様 / 住所:福岡県 / 30代
 
 はじめまして、私は福岡に住む○○と申します。
実は、先日姉(30代)が小脳梗塞+後頭野梗塞を起こしました。
MRIでみると梗塞範囲はかなり広く、病院に運ばれた際は視覚異常等もあったのですが、
今は後遺症らしきものもなく(細かい字を読むとちょっと酔いそうになるぐらいです)、職場にも無事に復帰しております。
 
で、ご相談したいことは、その原因です。
通常、脳梗塞を起こすようなケースでは、高脂血症や糖尿病、高血圧などが考えられるかと思いますが、すべて正常でした。自己免疫系も見ていただいたのですが、異常はなし。
ホルターをつけても不整脈は認められませんし、血管造影をしても問題なし。
凝固系を見てもむしろプロトロンビン時間は長いほうで、異常ありませんでした。
そもそも、運ばれた時の血管はたしかにつまりが認められたのですが、2日後のMRIではつまりが認められず、何がつまっていたのかさえもわからない状況です。
一応、うつ病を患っており、抗欝剤、眠剤、下剤を服用してますが、薬によって脳梗塞が起きたとは考えにくいとのこと。
 
タバコも吸っておりましたが、汗をよくかく、タバコを吸うだけで脳梗塞になりえるものでしょうか?
母親は脳出血の既往がありますし、母親の兄弟には脳梗塞の既往があるものがおりますが、いずれも太っており、高脂血症を持っております。姉はここ1年で10kg程体重は増えましたが、もとが痩せていたために太っているという程でもなく(ぽっちゃりぐらいです)、コレステロール等もすべて正常値でした。
 
本人は再発するのではないか、との恐れと原因がわからないことへの不安から、うつが少し悪化しております。
現状では放っておくしかないのでしょうか?何か予防策がありましたらお教えいただけますと幸いです。


A: ○○さま、こんにちわ。
   当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。
 
さて、お姉さまの脳梗塞のことについてのご質問のようですが、幸いにしてMRIで見て、かなりの大きな小脳梗塞ならびに後頭葉に梗塞をつくられておられたようですが、その後の
経過は良好とのことでなによりかと思います。
 
 この小脳梗塞ならびに後頭葉梗塞は、めまいや視野障害は見られるものの、いわゆる片麻痺などはみられないことから本当に脳梗塞の発症部位としては、比較的軽く済む場所で、なによりだったと思います。
 
今回のエピソードの原因ですが、喫煙とそして1年で10kg体重が増えたということに問題があるように思います。
すわなち、喫煙は肺がんのみの危険因子ではなくて、実は血液をドロドロにし、血管を収縮させるという非常に強い毒性があります。そのことが一番問題なのであります。
 最近10kg体重が増えるということは、たまたま今回の採血の結果はコレステロール値は正常のようですが、中性脂肪値がおそらく高いはずであります。
中性脂肪値の上昇も血液をドロドロにしますので、また、この10kgの体重増加は血管壁にも悪影響を及ぼすわけです。いわゆるプラークが不安定になるわけで、これらの相乗
効果により、脳梗塞を来したものと考えられます。
  
 尚、当院においては、24歳で喫煙のみで脳梗塞を来した患者さんがおります。私は今回のエピソードを契機に完全なる禁煙に踏み切られることと共に、今後とも果物ではなく、緑黄色野菜を積極的にとられるようお勧めします。
それにより、脳梗塞の再発作の予防に効果的かと思われます。
何はともあれ、今回の発作の病変は後遺症の少ない場所でしたということで、まずは不幸中の幸いかと思われます。
 ライフスタイル改善に向けての努力が、一番大切なわけであります。『脳卒中の予防は可能か?』のページのライフスタイル改善にむけての項目を実践にうつして下さい。


お返事: えびな脳神経クリニック様
 
早速のお返事、ありがとうございます!
喫煙というのは、そんなにリスクが高いのですね。
本人は禁煙をしておりますので、それと緑黄色野菜を多めに取るようにさせたいと思います。
本人はニンジンやピーマンが大好物なので、ちょうど良かったです(笑)
 
ライフスタイルの改善に努めさせます。
本当にありがとうございました!
        
氏名: T 様 / 住所:宮城県 / 50代
 こんにちは。ホームページを拝見させていただきました。みなさんの質問に大変丁寧に答えてくださる態度に感動を覚え、私もぜひ先生に相談させていただきたいと思い、メールいたしました。

 私は宮城県に住んでいるものです。昨年の12月23日の深夜、私の母57歳がくも膜下出血で倒れました。診断によれば、出血量がかなり多く、重症であったそうです。翌日24日に再出血を防ぐためのクリッピング手術が行われ、その後は安定しておりましたが、脳血管れん縮によって除々に衰弱し、脳梗塞を起こして左手足が完全に麻痺してしまいました。
その後れん縮の症状も安定しはじめ現在に至るのですが意識は未だ明瞭ではありません。

 母は手術後ずっと38度から39度の熱があったのですが、今日主治医の先生に髄膜炎の疑いがあると言われました。
インターネットで調べていたのですが、髄膜炎も生命を脅かす危険性を持つ病気であることを知り、大変狼狽しております。
 ところで、インターネットで調べる限りですと、くも膜下出血と髄膜炎を関連付けて説明しているものがあまりみつからないのですが、くも膜下出血の治療中に髄膜炎を併発するという症例はよくみられるものなのでしょうか?またこの場合どのような原因なのでしょうか?
 また、髄膜炎の種類によって危険性も異なるようなのですが、くも膜下出血と併発される場合は、どの髄膜炎の疑いが強くなるのでしょうか?

 髄膜炎の原因としては細菌やウイルス等の感染などが、あげられるようなのですが、手術や点滴の不衛生などによって感染してしまったということも考えられるのでは?と心配しております。きっと素人考えなんだろうとおもいますが、このままでは現在の病院に不信感を抱いてしまいかねないのでよろしければ教えていただきたいのです。どうかよろしくお願いします。


A: ○○さま、こんにちわ。
   当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。

お母様が、くも膜下出血に倒れ、そのくも膜下出血もかなり重篤なもののようで、術後に脳血管れん縮による脳梗塞を併発されておられるようです。
 また、このような重篤なくも膜下出血ですと、おそらく脳室ドレナージなどを施行されているように思われます。
この脳室ドレナージというものは、水頭症や頭蓋内圧異常になりました時に、髄液を外に排出する安全弁のようなドレーンの役割をしている訳でありますが、時にはいかに注意しても、2週間以上の長期にわたりますと、髄膜炎などの合併症が起こってくることがあります。
 お母様の場合は、おそらくそのような状態と思われ、いわゆる細菌性の髄膜炎と考えてよさそうであります。

 おそらく現在は、そのドレナージから抗生物質などで髄膜炎と戦っているように思われます。または、すでに脳室腹腔シャント手術をされておられるのであれば、おそらくはシャントを一旦抜いて、ドレナージに切り替えて、そこから抗生物質を投与していると思われます。いずれにしましても、これらは一連の病態に基づくもので、特に重症な患者にはしばしば見られます。今しばらくお母様も一生懸命戦っておられると思います。
○○さまも今ここしばらく、1、2ヶ月は気を落とさずに頑張られることを期待しております。まだ57歳という若さから考えますと、回復力は残っていると思います。髄膜炎が治まったあとは、リハビリに積極的に打ち込まれるようお勧めいたします。

       
氏名: T 様 / 住所:神奈川県 / 40代
 はじめまして
突然このようなメールをお送りして申し訳ありません。
 
私は神奈川県に住む○○と申します。年齢は41才、女性です。
 
昨年末、脳ドックを受診し、MRI、MRAの検査を受けたところ、
MRAで「右内頚動脈サイフォン部に抽出不良」との結果が出ました。
(MRIは異常なしでした)
春に再検査でMRAをとり「右内頚動脈狭窄症」と診断されました。
狭窄の程度は50%弱ではないかとのことでした。
左肩、左手、左足に「ジーン」とした痺れを感じる時があります。
(特に左肩)
 
それから私は毎年健康診断を受けていますが、高血圧でも、高脂血症でも高コレステロールでもありません。
それでもやはりこういう病気になることがあるのでしょうか?
血液検査に問題がなくても、血小板治療は有効でしょうか?
疑問に思いながらも、なるべく緑黄色野菜や、納豆等の大豆製品をとるように心がけてはいますが、手術以外に回復する可能性はあるのでしょうか?

とりとめのない内容になってしまい、申し訳ありません。
お忙しい中、申し訳ありませんが、ご指導いただけませんでしょうか?
よろしくお願い致します。

A: ○○さま、こんにちわ。
   当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。
 
脳ドックのMRAにて、右内頚動脈サイフォン部に狭窄を思わせる所見がうかがわれるということのようですが、実は内頚動脈のサイフォン部の狭窄は、しばしばMRAの宿命と申しますか、特性としてサイフォン部の屈曲蛇行に伴い、乱流が生じやすく偽陽性が出やすい部位なのです。そして50%程度の狭窄であるならば、あまり意味がないように思われます。ましてやMRIでの所見もなく、特に狭窄に伴う症状がないのであれば、あまり気にされることはないかと思います。
 現在の肩や手のしびれは頚から、そして足のしびれは腰からくるものと思います。
お仕事での頚や腰への負担がかなりかかっているようです。
 こちらの方をきちんといたわるように、今一度当ホームページの『頚と頭痛について』、『頚へのアドバイス』のページを熟読されて、頚へのいたわりに配慮されますと、症状はとれてくるように思われます。
 
 現在の食事療法で、緑黄色野菜や血液をサラサラにするいろいろな食べ物での工夫をされていくことで充分かと思います。
 しかも高血圧や高脂血症、糖尿病などの危険因子がなく、また、喫煙や飲酒の習慣もないのであれば、心配ないかと思います。なお、喫煙があるのであれば、これはぜひとも禁煙に踏み切られるようお勧めします。


お返事: えびな先生
  脳血管障害のことでご相談させていただいた神奈川県の○○です。
  早速のお返事、本当にありがとうございます。
  又、お返事の内容に随分元気づけられました。
  ありがとうございます。
           
氏名: O 様 / 住所:大阪府 / 80代
Q1

 超多忙の中をこのようなメールをお送りして申し訳ありません。私は○○医大を卒業した○○と申します。実は○歳の母の小脳梗塞のことで相談したいので、どうかこのメールを送ることをお許し下さい。

母は11日前に突然のめまい、嘔気、嘔吐を発症しました。風邪症状を訴え、抗生物質を服用していたので当初は前庭神経炎を疑ったのですが、重症感を感じたので近くの病院で翌日(発症22時間後)にCTを撮ってもらいました。CTは異常なしと言われ、自宅での観察を示唆されたのですが、動くとめまい、嘔吐で転倒するため入院許可をもらいました。入院日の夜間にはポータブルトイレを使用しようとして2回転倒したため、私も翌日ようやく小脳梗塞を疑い、発症4日目でMRIを撮ってもらいました。結果は予想よりも広範に虫部、両側半球に梗塞像を認めました。脳幹にも一部病変を認め、主治医からは予後不良と云われています。今日からベットサイドリハビリを開始することになってますが、幸いFinger to Nose Test はクリア出来ています。その他、構音傷害や知覚異常などの脳神経症状はありません。

既往歴は、肥満、高血圧があります。心房細動はありません。

CT, MRIの画像を添付できないのが残念ですが、虫部、両側半球、脳幹に梗塞ということから椎骨動脈合流部から近い位置での脳底動脈閉塞を疑っています。80歳という高齢でもあり、なるべく非侵襲性の検査で脳血管の評価が出来ないかと願っています。先生のホームページにある超伝導型のMRAの画像解像度の凄さには圧倒されました。


A:  ○○さま、こんにちわ。
    当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。

通常、脳梗塞をはじめとして脳血管性障害が疑われる場合はたいていMRI画像と一緒にMRAを撮るのが普通なのですが、お母さまの場合は、MRAの検査は残念ながらやっておられないようです。

 たいていの大きな病院ですと、比較的最近、新しく製造された超伝導型のMR装置ですと、0.5テスラーでも1.5テスラーでもかなりの解像度があります。
ちなみに、○○病院 には、○○先生がおられ、脳血管障害では、かなり有名な先生であります。
 また、3D CTの場合、最近はかなりの解像度がみられ、小さな動脈瘤のみならず、閉塞性疾患にもかなりの解像度がみられますが、被爆のことが最近とかく問題になってきております。
 そこでまず、MRAでまず検査されてみるのがよろしいかと思います。
 小脳梗塞は、その拡がりによりますが、比較的麻痺などがある方よりは、QOLは良好なことが多く、ふらつきがみられるにしても、片麻痺や構音障害、知覚障害などが特にみられないのであれば、私は、今後の経過はよろしいかと思います。
 1ヶ月ほどしますと、現在のめまいなども、だいぶ軽減されてくるはずであります。まずは、あきらめないで、これからの治療に期待されてみてはいかがでしょうか?



お返事: 御丁寧な返答、ありがとうございました。
○○病院の○○先生は△△医大の大先輩であり、私の学生時代に○○病の特別講義を受けた記憶があります。早速、相談してみます。
今日で発症後3週間が経ちましたが、5メートルのつたえ歩き、5秒間の一人立ちが出来るようになりました。
手紙の字も震えは見られず、郵便番号欄の箱に数字を入れる時に初めて小脳症状を意識するくらいです。
先生の「今後の経過はよろしいかと思います。」という御言葉は本当に救いになりました。油断はしませんが、これからの治療を続けて参ります。どうか今後とも宜しく御願いいたします。
Q2

 先日は○○病院の△△先生を紹介していただき有り難うございました。結局発症後ちょうど4週間経った日に、現在入院中の病院の関連で○○病院でGE社のSigna 1.5 T の機械でMRA検査を行いました。なお検査結果はCDローム(3.3Mb)でもらいました。

先ずMRIを撮ったのですが、現在入院中の病院で撮った発症4日目のMRIとは大きく異なり、右の小脳半球に限局性の梗塞と思われるT1, T2強調像を認めました。現在入院中の病院のMRIでは虫部、両側半球に加え脳幹の一部に梗塞像を認めていました。
施設、機械が異なると、このような一見矛盾した画像が得られることはあるのでしょうか?確かに、字も書ける、刺繍も出来る、杖歩行出来る等の臨床症状を見ると今回の1.5 Tの検査結果だけを信じたくなりますが、それで良いのでしょうか?

MRA ではmajor な血管に閉塞像はありませんでした。医師の指摘では年齢相当(80歳)の動脈硬化、技師の指摘では右の内頚動脈がlow densityに映っている、という程度でした。右のPICAが責任血管かと思ったのですが、MRAではPICAの高さの撮影が残念ながらありませんでした。医師の指導は脱水の防止の一言だけでした。元々、PICA程度の枝の評価をMRAでするのは難しいのでしょうか? またの機会に聞かせて頂くことが出来ましたら、宜しく御願い致します。



A: ○○さま、こんにちわ。
 当クリニックホームページへの再度のアクセスありがとうございます。

○○さまが考えておられるように、現在の臨床症状からみますと、最初のMRIの所見は、あまりにも極端に病巣が大きすぎるような気がしておりました。
 ですから、現在の最近のMRIでの限局性の小脳梗塞ということであれば、現在の臨床症状と所見が合うことになります。
結果的には、小さな小脳梗塞であったわけです。 今後の予後は、良好なものと考えてよさそうです。

 脳梗塞の病変がどこにあるのかによって、責任血管が逆に診断できるわけですが、当院のMRAですと、PICAについてもある程度の評価ができます。
 MRI・MRA、いずれをとりましても、撮像の工夫やメンテナンス、色々なシーケンスの違い、あるいはまた、MRIの機種により画像は著しく異なったものになります。MRIというものは、磁場の強さ、製造年、永久磁石型か超電動型かなどにより、それだけピンからキリまであるものだという認識をお持ちになって頂ければと思います。

    
氏名: H・S様 / 住所:千葉県 / 40代
Q1
 初めまして、千葉県に住む○歳の男性です。
昨年の12月に脳梗塞を発症してしまいました。脳底動脈の動脈硬化により、脳幹部の穿通枝に梗塞、左半身に片麻痺、現在手足と顔面に少しの麻痺が残っています。
先生に聞きたい事があります、『脳卒中の予防は可能か』のホームページにMRAの写真での説明の中で生活習慣の改善と薬により、脳血管の血流に改善が見られたとの画期的な記載がありました。
動脈硬化の改善により、狭窄部位の血流が良くなったのでしょうか、また動脈硬化は治療により改善するのでしょうか。

お忙しい所、申し訳ございませんがご教授願えれば幸いです。


A:   ○○さま、こんにちわ。
    当クリニックのホームページへのアクセスありがとうございます。

当クリニックのホームページにもありますように、○○さまの場合は、脳底動脈の穿通枝が出る部分あたりで、動脈硬化が進んでおり、穿通枝梗塞のかたちで症状が見られたように思われます。
 基本的には、食生活、特に甘い果物、牛乳、ヨーグルト、卵、刺身などの動物性脂質などは控え気味にされて、緑黄色野菜を積極的に摂られること など、高脂血症に対する徹底したライフスタイルの見直しが非常に効果的であります。
 また、タバコやお酒などを召し上がっている方でしたら、今回のエピソードをきっかけに、完全に禁煙、禁酒に踏み切られるのも大切なことです。

 MRAでの観察はすでに1万例を超えておりますけれども、ホーム
ページにありますように、ライフスタイル改善に伴い、MRA所見の改善傾向の症例がかなり見られます。
ですから、勇気と希望を持って、ライフスタイル改善に向けて取り組まれるよう期待しております。
いずれにしましても、脳梗塞の場合、再発作の予防が一番重要な事です。その意味におきましても、ライフスタイルの改善は今後の将来を明るくするものと思います。


お返事:  今晩は、千葉県の○○です。
         色々ご指導ありがとうごさいます。
血糖が空腹時160と糖尿病の治療のため1月6日から17日まで内科に入院をし、治療。本日帰宅しました。
メールの確認をした所、先生からのメールがきているのを見つけ、大変感動しました。少し手足の麻痺が残っていますが、日常生活を改め、一日も早く、職場に復帰し、希望を持って、定年退職まで頑張りたいと思います。
これからもホームページを参考とさせて頂きたいと思います。
本当に有難うございました。
Q2
 先生今晩は、私は昨年Q&Aコーナーで質門させて頂いた者です。
あれから10キロダイエットをし、リスクファクターも取り除き、再発作も無く過ごしてきました、MRAで6ヶ月おきに定期診断を受けていましたが、椎骨脳底動脈の狭窄が著しいと指摘を受け、不安になりDSAを撮影しました、65%狭窄で脳血管内治療を勧められました。セカンドオピニオンを内科のかかりつけDrと脳外の先生2名に相談したところ、答えが割れてしまい悩んでいます。自覚症状がないからこのまま内科的治療でいいのでは2名のDr、積極的にステントを使っては1名。でも最後は自分の判断との回答でした。
まだ治療にエビデンスがなく、再狭窄等のデーターが無いため悩みだけが先行しています。
何卒良いアドバイスをいただければと思います。


A:  ○○さま、こんにちわ。
    当クリニックホームページへの再度のアクセスありがとうございます。

その後、積極的に成人病の克服に向けて頑張っておられる様子がよくわかります。また現在、特に症状もなくなられたということで、とても嬉しく思います。
 さて、今後のことについてでありますが、椎骨脳底動脈に65%程度の狭窄があり、それに対する血管内手術すなわちステントを狭窄部位に挿入して再狭窄を防ぐという手術を勧められているようですが、実は椎骨脳底動脈、特に脳底動脈からはたくさんの穿通枝という、細い血管がたくさんでてまいります。それらの細い穿通枝を障害しないようにステント挿入するというのは、極めて熟練の要することであり、不安定なプラークがありますと、それが遊離して、術中脳梗塞を来たす可能性もあり、これらに対する治療法としては、差迫った症状がある場合はやむなく勧めますが、そうでない限りは、現在の服薬加療でたいていの場合、十分コントロールできるはずであります。
 そう信じて、今後とも成人病の克服、特に食事療法に徹底されてみてはいかがでしょうか?その中でも、緑黄色野菜を積極的に摂られるようにお勧めします。

 もし、私の弟であるならば、65%程度の狭窄で、現在特に症状がないのであれば、私は、手術は勧めません。

      
氏名: Y・O様 / 住所:大阪府
  えびな脳神経クリニック院長  
  蛯名国彦先生御待史

 超多忙の中をこのようなメールをお送りして申し訳ありません。私は県立○○医大を昭和56年に卒業した○○と申します。実は○歳の私の母の小脳梗塞のことで相談したいので、どうかこのメールを送ることをお許し下さい。

母は11日前に突然のめまい、嘔気、嘔吐を発症しました。風邪症状を訴え、抗生物質を服用していたので当初は前庭神経炎を疑ったのですが、重症感を感じたので近くの病院で翌日(発症22時間後)にCTを撮ってもらいました。CTは異常なしと言われ、自宅での観察を示唆されたのですが、動くとめまい、嘔吐で転倒するため入院許可をもらいました。入院日の夜間にはポータブルトイレを使用しようとして2回転倒したため、私も翌日ようやく小脳梗塞を疑い、発症4日目でMRIを撮ってもらいました。
結果は予想よりも広範に虫部、両側半球に梗塞像を認めました。脳幹にも一部病変を認め、主治医からは予後不良と云われています。今日からベットサイドリハビリを開始することになってますが、幸いFinger to Nose Test はクリア出来ています。その他、構音傷害や知覚異常などの脳神経症状はありません。

特筆する既往歴はなかったのですが、肥満、高血圧がありノルバスクを服用し収縮期血圧150程度でした。心房細動はありません。なお現在はパナルジンとニューロタンとを服用しています。

80歳という高齢でもあり、なるべく非侵襲性の検査で脳血管の評価が出来ないかと願っています。先生のホームページにある超伝導型のMRAの画像解像度の凄さには圧倒されましたので、検査を御願いしたいのですが大阪から青森への距離を考えると残念ながら無理かなと思います。

もし先生で御存知の施設が○○市にありましたらお教え願えないでしょうか?また3DCTはこういうケ−スで役立つでしょうか?多忙な先生に迷惑とは思いますが、藁をもすがる気持で書きました。どうか御容赦下さい。


A:   ○○さま、こんにちわ。
     当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。

当院では、脳梗塞をはじめとして脳血管性障害が疑われる場合は、MRI画像と一緒にMRAを撮るのが普通なのですが、お母さまの場合は、MRAの検査は残念ながらやっておられないようです。

 最近の超伝導型のMR装置ですと、かなりの解像度があります。
ちなみに、○○脳神経外科病院 TEL ○-△△-□□□
には、○○ 先生がおられ、脳血管障害では、かなり有名な先生であります。
 また、3D CTの場合、最近は、動脈瘤のみならず、閉塞性疾患にもかなりの解像度が期待できますが、被爆のことが最近とかく問題になってきております。
 そこでまず、MRAでまず検査されてみるのがよろしいかと思います。
 
 小脳梗塞は、その拡がりによりますが、麻痺などがある方よりは、QOLは良好なことが多く、ふらつきがみられるにしても脳神経症状や構音障害、知覚障害などが特にみられないのであれば、私は、今後の経過はよろしいかと思います。
 1ヶ月ほどしますと、現在のめまいなども、だいぶ軽減されてくるはずであります。まずは、あきらめないで、これからの治療に期待されてみてはいかがでしょうか?


お返事:  蛯名国彦先生御待史

 御丁寧な返答、ありがとうございました。
○○脳神経外科病院の ○○ 先生は県立○○医大の大先輩であり、私の学生時代にモヤモヤ病の特別講義を受けた記憶があります。早速、相談してみます。
今日で発症後3週間が経ちましたが、5メートルのつたえ歩き、5秒間の一人立ちが出来るようになりました。
手紙の字も震えは見られず、郵便番号欄の箱に数字を入れる時に初めて小脳症状を意識するくらいです。
先生の「今後の経過はよろしいかと思います。」という御言葉は本当に救いになりました。油断はしませんが、これからの治療を続けて参ります。どうか今後とも宜しく御願いいたします。

        
氏名: M・A様 / 住所:千葉県 / 50代
 はじめまして 私の○歳になる母親のことなのですが2年と3ヶ月くらい前に脳出血で入院しました。
脳の視床というところからの出血でした。血圧も高かったとのことでその後はリハビリをしながら薬はノルバスクを5mg飲んでおり途中から血圧が低すぎるので2.5mgに変わり 今にいたっております。

半年に一度MRIを取って検査をしていただいているのですがそのつど 「脳梗塞もいくつかあります。」といわれ ただ脳梗塞というのは歳を取ると誰でもあって多いか少ないかの違いだとか・・・
母親の場合はどちらかというと多い。といわれましたが 今まで脳梗塞に関しての薬はもらっていませんでした。

脳出血をおこした人は脳梗塞の薬は飲まない。と聞いたので 血液の流れをよくする薬を飲んでしまうと またどこか血管が切れてしまう恐れがあるのかな。と思っていました。それでは脳梗塞の方は、放置しておくのかな・・・という疑問もありましたが、病院の意見にしたがっていました。

ところが最近になってまた医師が変わりMRIを取ったら、今まで血圧の薬だけしか飲んでいないのか?と聞かれ、普通は落着いてきたら、脳出血と脳梗塞を併用している人は飲むんだけど・・と言われて困惑しております。脳出血と脳梗塞を併用している人は、どれくらい落着いてきたら・・それは年数なのか、状態なのか・・・また降圧剤は血圧を下げて脳梗塞の薬は血液の流れをよくして・・と素人の考えでは、全く逆効果のものを飲む・・?と思ってしまうのですが、両方の薬を飲んだほうがいいのでしょうか?
 脳出血の方は一センチくらいの跡がMRIで見ると残ってはいますが、その後は変わっていません。

ある程度ガイドラインがあると思うのですが、脳出血と脳梗塞がある人は発症からどれくらい経って落着いてきたら、脳梗塞の薬も飲むとか・・・・それについて教えていただきたくメールいたしました。

セカンドピニオンや いろんな意見を聞きたいと思っております。
お返事お待ちしております。よろしくお願いいたします。


A:    ○○さま、こんにちわ。
     当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。

お母様のことでありますが、今回は幸いにして脳出血でも、小さな出血で済んだようで、比較的その経過はよさそうですが、基本的には高血圧が出血の原因になっていたわけであります。
また、高血圧は脳の動脈硬化を進行、増悪させる為に、結果的には脳梗塞も一緒に併発してくるもので、これらは同時に併存します。
 今後問題なのは、血圧のコントロールがもちろん一番大切なのは当然のことながら、食事療法がとても重要です。
 スープや味噌汁、お漬物、筋子、たらこなど塩分の多いものは控えめにされて緑黄色野菜を積極的にとられること。これが第一原則であります。

ついで、脳出血の治療と脳梗塞の治療についてでありますが、脳出血の場合、再発を来たすのはまれであります。血圧のコントロールが十分落ち着いておりますと、多くの場合、再出血は起こらないものと考えてください。

逆にこれからは、脳梗塞の発作の予防が基本的には大切になってきます。脳のMRAで、一度脳の動脈硬化の程度、脳の主幹動脈に狭窄があるかないか当クリニックホームページの『切迫脳卒中とは』や『脳卒中の予防は可能か』などのページを見ていただきますとよくわかるかと思いますが、MRAできちんと脳の血管の状態を一度把握した上で、今後の方針を立てるべきかと思われます。
 もし、脳の主幹動脈に狭窄などが見られるようでしたら、いわゆる脳の血液をサラサラにするようなお薬や、高脂血症がありましたら、高脂血症の治療も併せ行うよう積極的に服薬加療をお勧めしたいところです。


 いずれにしましても、血圧のコントロールが今後とも脳出血にとっても脳梗塞にとっても、とても重要なのであります。
 また、服薬加療と同時に食事療法がとても大切だということを強調しておきたいと思います。
できれば、緑黄色野菜を3度3度きちんと摂られるようにお勧めします。それにより、動脈硬化を来たした血管もかなりキレイになってまいりまして、MRAで経過を見ていきますと、かなりよく造影されてくることがわかるはずです。


       
氏名: H・R様 / 住所:不明 / 80代
 父:○歳
3月9日、右内頚動脈高度狭窄で、造影検査の結果、狭窄部分の先に4ミリの血栓を確認し、それを取りましたが、結果的に左手に麻痺がでて、、、医師の検討の末、続けてのステント留置は、中止となりました。現在、父の希望でこれ以上の手術は望まないとのことで、26日に退院しています。現状は、食欲が無く、身体のだるさを訴えています。以前、うつ病といわれ、ドクマチールを服用していましたので、、、神経内科の先生にお願いして出していただきました。今後、どういう事に気をつけて
ゆけばよいのか?ステント留置の施術をうけたほうがよいのでしょうか?


A:   ○○さま、こんにちわ。
     当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。
 
80歳になるお父様が、頚部内頚動脈狭窄に対して、いわゆる血管内手術を試みられたようですが、現在のところ、左手の麻痺の程度は、どの程度回復されておられるのでしょうか?
 今後の方針は、頚部内頚動脈狭窄の程度と狭窄部位にあるプラークの存在、並びに現在の神経学的な症状の程度などを総合的に勘案し、そして本人の希望を入れて方針を決めていくべきであるかと思います。
そのことに関しては、もう一度主治医の先生とよくお話をされて、決定されてみてはいかがでしょうか?
 本人があまり強く望まないのであれば、80歳という高齢を考えますと、抗血小板製剤などにより、内科的な治療をするのも一つの方法かと思われます。私の父でしたら、血管内手術は、この状況下ではやらないと思います。

        
氏名: K・T様 / 住所:不明 / 40代
○歳の男性です。
2〜3ヶ月前から、後頭部が、ジーンと鳴っています。神経内科で、頭部MRIを撮ったところ、PONS(橋)にT2強調画面で、高信号がみられるが、T1には反応ナシとのこと。2つの病院で同じ結果で、病院をタライ回しにされている状況です。最近、ジーンと鳴らないときも出てきましたが、昼夜関わらず、寝て起きたときは、必ずジーンと鳴っています。痛みはありません。
 1月30日に某病院で頭部MRIを撮る予定ですが、首も撮ってもらったほうがいいでしょうか?私の頭のジーンと鳴るのは、何が原因なのでしょうか?ちなみに、私は3年程前から鬱病で、ドグマチール、パキシル、ユーロジンを服用し、精神科に通院中です。宜しく対応の程、お願い致します。


A:  K・Tさま、こんにちわ。
    このたびは当クリニックのホームページへのアクセスありがとうございます。

メールを拝読させていただいた範囲内でお答えしたいと思います。
現在の後頭部がジーンとなっているのが気になるとのことですが、いわゆる頭鳴といわれるものです。
MRI所見はおそらく、橋に見られる小さな梗塞と思われる所見ですが、これでは現在の症状は説明つかないように思われます。
現在のお仕事が頚の前屈姿勢を強いられるようなお仕事であれば、多分そちらの方から来てるはずです。「むちうち症」などによく見られる耳鳴・頭鳴と同一のものと考えております。
 当面の間、当クリニックのホームページの『頚へのアドバイス』のところを熟読されて、頚へのいたわりを中心にライフスタイルの見直しを徹底されることにより、かなり軽くなるはずです。
 また、うつ病という診断のようですが、実際はうつ病ではなくて頚の不調から体調を崩し、ついつい落ち込んでしまいうつ状態になっている方が少なくありません。
あまり頑張らないで一息いれましょう。

    
氏名: T・I 様 / 住所:千葉県 / 70代
Q1 はじめまして。
12月16日、父(○歳)が脳梗塞寸前で入院いたしました。
思えば言葉が出にくくなり、気がついてすぐに病院に行っていればよかったと今更ながら後悔しております。箸をよく落とすので慌てて近くの脳神経外科に受診いたしました。
まだ完全には詰まってはいないのですが頚動脈の狭窄があり血液、酸素が脳に行き渡っておらずに、右手が使えず(開かない)言葉も出てこない様子です。
今すぐの手術は危険なので1ヶ月様子を見ましょうと言われております。
昨日見舞いに行ったときは、食事もせずにイライラしているのでしょう。看護婦さんを睨むばかりで何かを言いたいけど言葉が出ない・・・
縛り付けられて治療をしてくださったおかげか今日行きましたら食事もしてくれ、「おいしい?」の問いかけにうなずいてくれました。
良くなっていると感じ安心して帰ってまいりましたが
父が退院した後のことを考えるといろいろと不安になります。
母と二人暮しで私は近くに住んでおりますが・・・
揃えるものやリハビリに必要なものなど教えていただければ幸いです。
後遺症は右手と言葉に残ると思いますがリハビリしてどの程度まで回復可能でしょうか?

不安だらけの母と私になにかいいアドバイスをください。
お願いいたします


A:  T・I様 こんにちわ。
   当クリニックのホームページにアクセスいただきありがとうございます。

メールを読まさせていただいた範囲内で、出来るだけお答えしたいと思います。
現在の症状は、閉塞しかかっている頚動脈の部位が頚部内頚動脈なのか、頭蓋内内頚動脈なのかは今ひとつ明らかではないようですが、おそらく、いずれにしても小さな梗塞巣が、左半球内に形成されて、そのための言語障害と右手のマヒが出ているように思われます。
 今後の後遺症の程度は、だいたい1ヶ月ぐらいされますと、かなりの程度回復されてまいります。その時点での判断になるかと思われます。
 MRIでの梗塞巣が、どこにどんな形で出来ているかによって、かなり予後が変わってまいります。
 また、高度な頚部頚動脈狭窄が認められているのであれば、今後の再発作予防の為に、頚部内頚動脈内膜血栓除去術など狭窄部位の拡張手術も予定されてくるかと思います。
 脳梗塞で一番大切なことは、再発作をいかに予防するかにあります。
 また、禁煙、禁酒に加え、高血圧や高脂血症、糖尿病などの危険因子があれば、その治療も大切なことです。
 最終的に自宅へ帰ってこられるわけですが、いわゆるバリアフリーを中心にして家の中の構造なども一通り見直してみられるとよろしいかと思います。
 いずれにしましても、発症当時は、どんな方でもショックを受けますし、それにともないかなり落ち込んでまいります。それらをしっかりと支えてあげられるのは家族だけです。励ましあいながら、回復を信じて頑張ってみてはいかがでしょうか?


えびな脳神経クリニック様
脳梗塞寸前の父のことで相談させていただきましたT・Iです。
先生のおっしゃいます通り時間と共に回復していまして、今は言葉も出てまいりました。
右手のマヒはありますが、自分でフォークを持ちこぼしながらも食事ができるようになりました。
頚動脈の血管を広げる手術が予定されているようです。
大きな気持ちで父の帰りを待ちたいと思っております。
気が動転していましたが、父の回復している姿を見てやっと落ち着いてきました。ありがとうございました。
またなにかありましたらご相談させて頂くかもしれませんので宜しくお願いいたします。
一番辛いのは父だと思い、退院後は食事療法もみんなでやっていこうと思います。
ありがとうございました。


Q2  
  以前、脳梗塞で倒れた父の事でご相談致しました○○と申します。
入院して1ヶ月目に頚動脈の手術をしました。
かなり血管が細くなっていたようで、摘出した塊?(血管の周りについていたものでしょうか?)を見せていただきました。こんなものが体内の血管に・・・と思うと、恐ろしくなりました。
手術ははじめは管を通し、血管を露出させて切る予定でしたが、取らなければならない瘤が予想以上に高く、神経がちょうどぶつかる所に管を通さなければいけなく、不可能なので血管からの出血を防ぐために約1時間、頚動脈を遮断して手術を行ったという説明でした。この間、脳に流れる酸素、血液は微量であったため、今後のことがやはり心配です。

が、手術の経過もよく、言葉も出て、顔色も目も父らしい顔に戻りました(倒れる数ヶ月前からは目がなんとなくボーっとしていました)リハビリの必要もないということです。
あともう少しで退院とお医者様から言われましたが、一つだけ気にもんでいることがあります。

○○市の「○○脳神経○病院」に入院しておりますが、退院した患者さんがまた言葉が出ない、足が思うように動かないなどと再度入院して参ります。内頚動脈瘤で、軽度の脳梗塞の合併でしたが、父にも退院してから間もなくの再発という可能性はあるのでしょうか?先に書きましたように1時間の酸素、血液が脳に行っていなかったということもあり、母も私もはそれが心配です。
退院する時には食事や通院等の説明があるかと思いますがお医者様は日々、忙しくなかなか聞くチャンスがありません。
先生のおわかりの範囲内でよろしいのでなにか助言を下されば幸いです。
宜しくお願い申し上げます。


A:   ○○さまこんにちわ。
当クリニックのホームページへの再度のアクセスありがとうございます。

メールを見させていただきましたが、どうやら手術は順調に経過されているようです。
今回手術されたのは、脳梗塞再発予防の為に頚部頚動脈の狭窄に対する内膜血栓除去術という手術方法だと思います。摘出した塊は肥厚した動脈の内膜と付着している血栓と思われます。それにより、狭窄を来たしていた部位の血管の拡張が順調に行われたものと思われます。この間、1時間程度の血流の遮断はさほど心配ないことが多く、通常の場合、もし症状があるとすれば、麻酔から覚めて直後に出るはずですので現在特にその症状がないことから、今後も再発の心配はさほどないかと思われますが、服薬はおそらく今後も指示がでるはずですので、服薬の継続はお勧めします。

なお、他の患者で内頚動脈瘤の手術の後に、脳梗塞を来たしたというお話ですが、この病気とは全く違う病気ですので、原因も治療方法も違いますことから、気にされなくてよろしいかと思います。

また、高脂血症や高血圧、糖尿病などの合併症や喫煙や飲酒の習慣がありましたら、それらの見直しをぜひとも勧めてください。今後の脳梗塞の再発・予防にはそれらは欠くことのできないとても大切なものです。

詳細につきましては、当ホームページの『脳卒中の予防は可能か?』のページの生活改善の項目のところをよく見ていただければよろしいかと思います。
現時点で特に手術の後遺症がなければ、今回の手術は大成功だったと考えてよろしいかと思います。
    
氏名: A・K 様 / 住所:不明
初めまして。A.Kと申します。
先日、頭痛のため検査したところ、頭痛の原因はおそらく肩こり等だろうと診断されたのですが、MRI・MRAの結果、脳動脈瘤らしきものが見つかり、大きな病院で再検査を勧められました。
そこの病院では、造影剤を入れてCT検査の予定です。
 
貴クリニック様のHPで、脳動脈瘤について見させていただきましたが、検査結果、脳動脈瘤と診断され手術を勧められた場合には、手術した方がいいのでしょうか。手術をせずにこれまで通りの生活をしていてはだめなのでしょうか。また、MRI・MRAでの疑いがある以上検査の結果、なんでもなかったってことはないのでしょうか。
 
年齢は30代。血圧は低め。身内にクモ膜化出血の人はいません。とても心配で不安です。何かいいアドバイスがありましたらよろしくお願いします。

A: A.Kさまこんにちは。
    当クリニックのホームページへのアクセスありがとうございます。
 
ご質問の件ですけれども、今回MRAで発見された動脈瘤らしき影は、今回の頭痛や肩こりとはおそらく関係のない、いまだ破れていない無症候性脳動脈瘤と言われるものかと思われます。
 この場合は、まずMRAで動脈瘤が疑われても、最終的には脳血管撮影で確定診断されるわけですが、とりあえずCTアンギオにて確認をして、それで更に疑われるときは、血管造影という手順になるはずです。
最終的にその動脈瘤の手術の適否は、『脳動脈瘤』のページの手術適応のところをみていただければわかるかと思いますが、動脈瘤のサイズ、部位、ならびに形状、そして全身状態などを総合的に判断して、本人の希望にそい対処することになります。

 ちなみにそれ程大きくなく、高血圧もなく、瘤の形状もおとなしい時には、当院では6ヶ月〜1年毎に経過をみており、手術されるのは発見された動脈瘤の2割程度で、他の方は全く元気でやっています。
 とりあえずは、急ぐほどのものはないので、また、時には開頭手術ではなくて、動脈瘤塞栓術などのような開頭によらない治療法もありますので、それらを含めて現在受診中の先生に納得のいくまで一緒に検討されてみてはいかがでしょうか。
 
 今の時点では、まずはあまり不安にならないように、そしていずれにしてもきちんとした診断を受けた上で、いかなる方法が良いか考えてみてはいかがでしょうか。
 もし、それらの確定診断がついた段階で、なお悩まれるときは、当院に受診されてみてはいかがでしょうか。
    
氏名: S・S 様 / 住所:青森県
はじめまして、今日はじめてそちらのH/Pを見つけました。質問については、母のことです。私は○○に住んでいるのですが、母は△△なので、次回こちらに来る時に是非連れて行こうと思っています。
 
さて、母の症状なんですが、頭鳴り、突発性難聴等です。左は殆ど聞こえなくなりました。頭鳴りは、24時間常にあるようで、地獄の苦しみだと言っています。私も経験が出来ないので話をきいても何もしてあげられません。右は聞こえることは聞こえているみたいですが、頭の鳴りが邪魔をして、普通には聞こえないそうです。今は、落ち着きましたが、半年くらい前まで、メニエール病の症状があり、めまい、吐き気ものすごいものでした。私もそれなりに調べましたが、やはり、神経的なものなのでしょうか?母の住む町の病院では、何も分からないそうです。難聴に関しては専門外なのでしょうが、頭鳴りについては、ご相談できるものかと、わらをもつかむ気持ちです。少しでも、母が良くなってくれればと・・・
 
早くそちらを受診したいのですが、その前に少しでも知識がふえ、そして母も、この病院のことを話すときっと気持ちが楽になるような気がします。お忙しいところ、申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。早くそちらへ伺えるのを母共々心待ちにしております。
 
A:  
○○さま、あけましておめでとうございます。
このたびは当クリニックホームページへのアクセスありがとうございます。
 
メールを拝読させていただいた範囲内では、いわゆる頭鳴りと突発性難聴の原因でありますが、しばしば突発性難聴の一因として、内耳の栄養動脈であります内耳動脈の主幹動脈は、前下小脳動脈から出てくることが多いのですが、この部位の循環障害、もしくは閉塞などにより難聴がみられることが時折みられます。

また、この際に、頭鳴りや激しいめまい、嘔気なども伴うことが少なくなく、一度MRAで左の前下小脳動脈の状態をチェックしてみたいように思いますし、また右側の前下小脳動脈も同様の動脈硬化の変化の有無につきチェックしてみたいように思います。
それらにより、右側の聴力の温存や、難聴への進行へのなんらかの手がかりが得られるような印象を受けます。
また、高脂血症、糖尿病、高血圧などがありましたら、それらへの取り組みも重要です。
 いずれにしましても、一度、受診されることをお勧めしたいように思います。
 
    
氏名: H・S 様 / 住所:千葉県 / 40代
初めまして、千葉県に住む○歳の男性です。昨年の12月に脳梗塞を発症してしまいました。
脳底動脈の動脈硬化により、脳幹部の穿通枝に梗塞、左半身に片麻痺、現在手足と顔面に少しの麻痺が残っています。
先生に聞きたい事があります、脳卒中は予防は可能かのホームページにMRAの写真での説明の中で生活習慣の改善と薬により、脳血管の血流に改善が見られたとの画期的な記載がありました。
動脈硬化の改善により、狭窄部位の血流が良くなったのでしょうか、また動脈硬化は治療により改善するのでしょうか。
〈担当医には、進行を止めると聞きました)
お忙しい所、申し訳ございませんがご教授願えれば幸いです。


A:   ○○さま、あけましておめでとうございます。
当クリニックのホームページへのアクセスありがとうございます。

当クリニックのホームページにもありますように、○○さまの場合は脳底動脈の穿通枝が出る部分あたりで、動脈硬化が進んでおり、穿通枝梗塞のかたちで症状が見られたように思われます。
 基本的には、食生活、特に緑黄色野菜を積極的に摂られること など、高血圧症、糖尿病、高脂血症に対する徹底したライフスタイルの見直しが非常に効果的であります。
 また、タバコやお酒などの習慣のある方でしたら、今回のエピソードをきっかけに、完全に禁煙、禁酒に踏み切られるのも効果的です。

 MRAでの観察はすでに1万例を超えておりますけれども、ホームページにありますような改善傾向の症例がかなり見られます。
この改善は比較的短期間に認められることから、動脈硬化を来たし、不安定なプラーク状態が、生活習慣の改善により安定化し、血流が改善されてきたものと考えております。
長期的には動脈硬化の改善が示唆されております。

ですから、勇気と希望を持って、ライフスタイル改善に向けて取り組まれるよう期待しております。
いずれにしましても、脳梗塞の場合、再発作の予防が一番重要な事です。その意味におきましても、ライフスタイルの改善は今後の将来を明るくするものと思います。

    
氏名: K・I 様 / 住所:神奈川県

こんばんは。私は、神奈川県○○市に住む二児の母です。先生のホームページを見て、すぐにでも相談したくてメールする事にしました。実家が○○市にあり、夏休みは○○で楽しく過ごし、月曜日19日に戻ってきたばかりなのですが、その翌朝、父に言語障害が起こり、急遽かかりつけの内科の先生がいる○○病院へかけつけたそうです。

かなり待たされて昼頃受診したところ、専門の先生がいないので、○○先生のクリニックを紹介され、脳梗塞と診断され、入院しなければとの事で、また○○病院へ戻り、入院したのですが、その日は点滴をしたとの事ですが、今現在は何も治療はされてないそうです。父は、体はなんともなく、普通に歩いたりしているそうです。話すとやはり、つまります。おととい初めて○○病院で検査をし、今日やっと結果を知らせて下さったそうなのですが、前頭部に血管のつまりが見られたそうですが、今の障害への直接の原因ではないと言われたそうです。それでは何が原因なのか?と疑問に残るのですが、専門の先生と直で話してる訳でもなさそうなので、こちらとしては不安だけが大きく膨らんでしまいます。言語障害のリハビリは、○○には無いとも言われたそうです。今、○○病院にお世話になっているので、そちらの支持に従うしか方法はないとは思うのですが、先生のところで、もう一度検査をして頂いて、治療させて頂きたいと家族とも話しています。どのタイミングで行うのが適切なので、よきアドバイス頂けたら嬉しいです!
定年退職まであと1年。なんとか社会復帰させたいのです。どうぞよろしくお願いします。


A: このたびは当クリニックホームーページへのアクセスありがとうございました。
 
 K・Iさまのお父様に関する症状を見た限りでは、同じ脳梗塞としても比較的軽い症状ですんだように思われます。おそらく症状は左の前頭葉脳梗塞に伴う、軽い失語症(運動性失語症)のような印象を受けました。その他の右の片マヒなども幸いにして伴っていないようで、今回非常にラッキーなケースかと思います。
  ただ、言葉がつまるという状況の中には脳幹部の梗塞などによる構音障害などもみられることから、また切迫脳卒中のページを見ていただければよくわかるかと思いますが、MRAでの脳の主幹動脈の狭窄の有無も一度はチェックしておきたいところであります。気になりましたら、受診されることをお勧めしたいと思いますが、現時点では、さほど慌てる心配はないように思います。
 言語障害のリハビリは、○○のリハビリテーション病院に言語療法士がおりますが、そのほかには専門にやられてるところは少ないように思います。
 今後の方針としては、やはり、再発作の予防が一番の問題になります。幸いにして現在の症状はごく軽いものですので、再発作がなければ今後の予後は良好かと思います。
 以上、簡単ですが、一度MRAでの検査をお勧めしておきたいところです。また、高脂血症や高血圧、糖尿病などの合併症がありましたら、特にそれらについてのチェックをお勧めします。


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