紅葉
11/1/2025/SAT
スマホで撮る商品写真、高原マサキ、技術評論社、2024
スマホで撮る商品写真

写真はすべてスマホで撮影している。デジカメは持っていない。ちょうど図書館で撮影するときのコツを紹介する本を見つけたので読んでみた。

本書で得たコツ。いままで使ってなかった補正機能は標準メニューでも十分「映え」を向上できる。これからは積極的に使う。

  • 料理の写真は全体ではなく、一部分や中心に焦点をあてる
  • ホワイトバランスと露出を微調整
  • 部屋全体を写すときは広角で撮影してからパースのゆがみを調整
  • 人物の顔は2倍以上の倍率で広角のゆがみを回避
  • 邪魔なものを消すクリーンアップ機能も有効
  • 構図は対角線を意識する

デジカメの購入も検討しているけど、とりあえずスマホ撮影の質向上に努める。


11/2/2025/SUN
366日 絵のなかの部屋をめぐる旅、海野弘解説・監修、パイインターナショナル、2021
366日 絵のなかの部屋をめぐる旅

このシリーズでは前に『風景画をめぐる旅』を借りて眺めた。図書館で見つけたので借りてきた。

海野弘の本はどれも情報量が多い。本シリーズでも、366枚の作品を丁寧な紹介している。たっぷり時間が余っているときには持ってこいの一冊。忙しいときには楽しめないだろう。

気に入ったのは、独特な薄暗さを表現したハマスホイの一連の作品、明るい色調のゴッホ「レストランの室内」、10月の書斎と11月の寝室のコレクション。

王侯貴族の豪華な部屋もあれば、一人で過ごす素朴な部屋もある。西洋人の暮らしぶりがさまざまな角度からわかるのも本書の面白いところ。絵画史の点から見ても、モチーフが少しずつ庶民化し、最後に個人の内面へと行き着く過程がわかる。

自室を居心地のいい書斎と寝室にしたい。いまも木の洋服タンスとチェストがあり、パソコンデスクも木目調なので味気ない部屋ではない。もっとお気に入りの小物を並べたい。

本書で取り上げられた書斎には絵画がたくさん飾られた部屋が多い。これを真似したい。

複製画でもいいから額縁に入れた絵も飾りたい。長谷川潔とか難波田龍起とか。

加湿空気清浄機エアコンが白くて無粋なデザインで面白くない。まさに白物家電。

図書館の本は2週間借りられるので、空いた時間にパラパラめくり存分に楽しんだ。見たくなったらまた借りる。図書館は私の書斎の延長線上にある。


さくいん:海野弘ハンマースホイゴッホ長谷川潔難波田龍起


11/3/2025/MON
美しい英国の産業景観、岡田昌彰、創元社、2018
美しい英国の産業景観

図書館の返却棚で偶然見つけた。風景(landscape)に対して近代化に寄与した建築物が残る風景を産業景観を"technoscape"というらしい。初めて知った。

対象の幅は広い。橋、鉱山、醸造所、発電所、水道施設、運河、工場。軍事施設もある。産業革命以降に建設された施設が文化財としてイギリスの田園風景に溶け込んでいる。建築物だけでなく、それらが建っている田園風景が残されていることにも驚く。

一番最初に紹介されているのがスコットランドのフォース橋。ここは1989年の夏に一人でイギリスをまわったときに見た。とてもなつかしい。

日本には震災や空襲があったせいで、保存されている産業遺構の数はイギリスには及ばないだろう。耐震強度を高めるために修繕でなく解体されて再開発の対象にされてしまうケースも最近よく耳にする。

身近なところでも、太宰治の写真でよく知られた三鷹駅付近の跨線橋が、老朽化を理由に撤去される。非常に残念。

最近の日本の状況を見ていると、法隆寺を世界最古の木造建築としてもてはやす一方、近代建築はあっさり切り捨ててしまう傾向があるように思う。歴史に対する畏敬の念が薄まっているとしたら危険な兆候。


さくいん:イギリス太宰治