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さらば
宇宙戦艦ヤマト 〜愛の戦士たち〜


土方艦長は偉大だ!

 このアニメ映画は、有名な『宇宙戦艦ヤマト』の第2作にあたるのですが、実は第2作は2種類あります。最初にできたのがこの『さらば〜』で、その後、作られたのが『宇宙戦艦ヤマト2』です。

 どのような経緯があったのかは知りませんが『さらば〜』では、主人公はじめ、大勢の登場人物が死んでしまいます。『〜2』では死なず、第3作へと繋げられる設定でした。

 子どもの頃、母親に連れられ、友達たちと見に行ったのは『さらば〜』であり、『〜2』の存在にむかついていた私が、当時、高校合格のお祝いで買ってもらったのが『さらば〜』のビデオでした。

 大人になってからこの手のものを見ると発見があります。ジュールベルヌの『海底2万マイル』ではありませんが、『さらば〜』にも発見がありました。

 このアニメに関しては様々な意見がありますが、まず私は、紛れも無く『戦後教育の理想としたもの』だと感じました。『自己犠牲の精神』みたいな部分は批判されたりもしますが、私としては、それはある意味必要だしあまり気になりませんでした。ただその精神が企業や政府に利用されるのはヘドがでますが。

 『宇宙戦艦ヤマト』に『艦長』がいます。

 初代作品の艦長は沖田十三という登場人物でした。けど、私はこの艦長よりも『さらば〜』で、登場する土方竜艦長の方が好きでした。…まぁ、それもあってビデオ(当時は一万円以上)を買ってもらったんですが。

 この艦長は理想の教育者、あるいは上司でしょう。

 

 他のページで『ローレライ』の話を書きました。

 その中で役所広司が「俺たち大人は、目に見えないものに従ってきた…。おまえたちはこれから、自分の頭で考えて判断して…。」と言っていました。この台詞が印象的でした。

 宇宙戦艦ヤマトの土方艦長は、ほとんど口出しをしないのです。大破した宇宙船から救助されてやむなくヤマトの艦長に就任し、負い目を感じているという設定でしたが、口出ししないのです。

 若手クルー、主人公の古代進や若者たちをじっと見ていて、彼らが自分たちの頭で考え、判断し、行動するのをじっと見守っているだけなのです。

 ただし、時としてその若者たちの判断が誤る時があります。その時、初めて口を挟むのです。その挟み方も半端じゃなく、すごい手腕を発揮し若手一同『すげぇぇ!』と溜息を漏らすほどです(宇宙気流の場面)。

 その後、苦戦を強いられるヤマトのクルーたちですが、その間もじっと見ているだけで、若手から許可を求められても『うむ。』の一言です。

 物語りは進み、散々苦戦を強いられ、宇宙戦艦ヤマトは、やっとの思いで敵を倒します。この作品での敵は『白色彗星』という巨大彗星ですが、その彗星のガス体を消滅させます(詳しくはレンタルビデオでも借りて見て下さい)。

 ここでお話が盛りあがります。地球人類が歓喜につつまれ大きく盛りあがるのです。

 ところが、中から思いもよらぬ強敵が現われます。都市帝国という要塞です。激しい音楽でこの強敵を盛り上げ、見ている人間に緊張感を与えます。呆然とする地球人類、あっけにとられ恐怖する宇宙戦艦ヤマトクルー。

 ユルブリンナー(荒野の七人)の吹き替えの声優(敵のボス)があざ笑います。 「ここまでは敵ながら天晴れ。…しかし、次はどうする?ヤマトよ!」

 ここに至り、とうとう口を開くのです。土方艦長が。

 矢継ぎ早に指示を出し、若手クルーを煽ります。不屈の意志で抵抗を試みるのです。

 伏線で、さんざん『すげぇ艦長』をアピールしていた土方艦長がとうとう口を開いた!見ている者は、最後の決戦に、思いっきり引き込まれて行きます。そして、アニメの登場人物たちが、次々に死んで行くのです…。

 

さらば宇宙戦艦ヤマト〜愛の戦士たち〜

 

 子どもの頃は意味なんか全くわからず、アニメのドンパチに興奮するだけの馬鹿でしたが、大人になって見えるものが違うんですね。

 これをお読みの方も経験があると思います。

 自分が有能、切れ者、と思いこんでいる奴ほど、どうしようもない奴です。確かに切れ者で、やり手かもしれません。ただ、やり手だからといって何でもかんでも自分1人でやってしまうのです。そのおかげで周りはえらい迷惑をしているのです。

 周りが無能?

 そんなことありません。勝手にそいつが何でもやってしまうだけです。勝手に1人で走ってしまうから、周りを育てようとか、周りに任せようとか全くしないもんだから、いざと言う時、何もできずに困ってしまいます。いざと言う時、周りが何も行動できずに不都合が生じます。

 また、周りもその方が楽ですから、そのやり手とやらに任せっきりになってしまい、自分の頭で判断しようとしません。

 やり手と思いこんでいる上司ほど、どうしようもないのです。

 リストラ、ってことでやり手を切ったりしますが、1つはもちろんコスト(人件費)削減でしょう。けど、本音のところ、何でも1人で片付けてしまうってのが、迷惑だってのもあるんです。

 年寄りで元気な人ほど張りきってやっちゃったりします。また、男女差別ではないですが、女性のやり手ほど子どもの面倒をみるかのごとく何でもかんでもやっちゃいます。

 面倒見が良い?

 そんなのお世辞だって気がつきましょう。

 本当のやり手は、土方艦長みたいな人でしょう。

 なかなかいませんね。

 

…って、今の若者には宇宙戦艦ヤマトなんて分らないか。


  
  

2012年

 

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