〜できる/〜かもしれない/〜してよい・・・助動詞の使い方
以下の例文を作ってみましょう。
(V1)彼は英語を勉強します。
(V2)彼は英語を勉強するかもしれません。
まずは、(V1)からです。いつもと同じです。主語を書いて、動詞を書きます。動詞は日本語の文末「勉強する」です。英文の作り方のルール通りにやってください。3単現のルールも忘れないでください。
(V1)彼は英語を勉強します。
He studies English.
では、(V2)はどうなるでしょうか。主語を書いて、動詞を書きます。動詞は日本語の文末の「勉強するかもしれません」ですね。しかし、ここで、いくら辞書を引いてみても、「勉強するかもしれません」という動詞はありません。「勉強する」だけです。では、「かもしれません」はどうしたらよいのでしょうか。
ここでに使用するのが、動詞の意味を助ける働きを持つ助動詞と呼ばれるものです。助動詞にはいろいろなものがありますが、とりあえず、以下のものはしっかりと覚えてください。
助動詞
can
@〜できる。(=be動詞 able to)
A〜してよい
will (未来形で使用する。)
@〜するつもりです。(=be動詞 going to)
A〜でしょう。
may
@〜してよい
A〜かもしれない
must
@〜しなければならない
A〜にちがいない
さて、この助動詞をどのように使えばいいのでしょうか。助動詞の使い方のルールです。
助動詞の使い方
ルール@
助動詞は動詞の直前につけ、中の動詞は元の形を使用する。
ルールA
助動詞を用いた文を疑問文にするには、助動詞を主語の前に出し、文末に?をつける。又、助動詞で聞かれたらその答えにも助動詞で答えること。
Yes,人称代名詞+助動詞.
No,人称代名詞+助動詞+not.
ルールB
助動詞を用いた文を否定文にするには、助動詞の直後にnotをつける。
まずはルール@です。先ほどの例文(V2)で見てみましょう。
(V2)彼は英語を勉強するかもしれません。
どんな文章でも最初に主語を書いて動詞を書きます。主語は「彼は」動詞は「勉強する」です。助動詞はその後で考えましょう。助動詞の意味を外した普通の文章は以下の通りになります。
彼は英語を勉強します。
He studies English.
ここに「〜かもしれない」の意味を持つ助動詞を加えます。「〜かもしれない」は、助動詞mayを使用します。この助動詞を動詞の直前につけます。
(V2)彼は英語を勉強するかもしれません。
He may studies English.
そして、中の動詞(この文ではstudies)を元の形にします。元の形とは、3単現のS(動詞の語尾にsをつける)や、過去形などで、動詞の形が変化する前の形のことです。これを動詞の原形といいます。
このの文章では、studiesは変化する前の元の形であるstudyを使用します。
正解は
(V2)彼は英語を勉強するかもしれません。
He may study English.
別の文章でも見てみましょう。
(W)彼はここにいることができる。
まずは、助動詞の意味を外した普通の文章から作りましょう。「彼はここにいる」ですね。
主語は「彼は」、動詞は「いる」です。「いる」はbe動詞です。残っているものを書いて、文の終わりにはピリオド。
彼はここにいる。
He is here.
「彼はここにいる」という文章に「〜することができる」という意味を加えたいので、助動詞を使用します。「〜することができる」は助動詞canを使用します。
(W)彼はここにいることができる。
He can is here.
さらに、中の動詞は元の形を使用するのでした。isやamやareなどのbe動詞の元の形はbeです。
正解は
(W)彼はここにいることができる。
He can be here.
になります。
注意
「何でこんな面倒な作り方でやるの?」と思うかもしれません。これは、主語を書いて、動詞という意識を身につけるためです。主語と動詞を意識しない人は以下のような文章を書くことが多いです。
(X)私は背が高いかもしれない。
I may tall.
これでは、動詞がありません。この文章を考えてみましょう。(W)から助動詞の意味を外すした普通の文章は「私は背が高い」になります。主語は「私」、動詞はbe動詞ですね。
すると I am tall. になります。
ここに助動詞mayを加えます。助動詞は動詞の直前につけて、中の動詞は元の形を使用するのでした。
(X)私は背が高いかもしれない。
I may be tall.
英語を習い始めた最初のうちは主語と動詞から書きましょう。
ルールAとルールBは、疑問文と否定文です。
先ほどの(V2)の文を疑問文にしてみましょう。
(V2)彼は英語を勉強するかもしれません。
He may study English.
この文を疑問文「彼は英語を勉強するかもしれませんか」にするには、助動詞を主語の前に出し、文末に?をつけます。「はい」「いいえ」の答えにも助動詞を使用します。
(V3)彼は英語を勉強するかもしれませんか。
May he study English?
はい、勉強するかもしれません。
Yes,he may.
(W)も疑問文にしてみましょう。
(W)彼はここにいることができる。
He can be here.
助動詞を主語の前に出し、文末に?をつけます。答えにも助動詞を使用しましょう。
(W2)彼はここにいることができますか。
Can he be here ?
いいえ、できません。
No, he can not.
次に、(V2)(W)を否定文にしてみましょう。
(V2)彼は英語を勉強するかもしれません。
He may study English.
(W)彼はここにいることができる。
He can be here.
否定文にするには、助動詞の直後にnotをつけます。
(V4)彼は英語を勉強しないかもしれません。
He may not study English.
(W3)彼はここにいることができない。
He can not be here.
英文法教室 目次
・
基本的な英語の文章の作り方(be動詞・一般動詞)
どうやって英文を作るのでしょうか。最初に学ぶべきルールです。これだけでは、全然足りませんが、
ここから英語の全てが始まります。
・
3単現のs
一般動詞の語尾にSがつく場合はどういう場合でしょうか。
・
否定文の作り方(be動詞・一般動詞)
〜ではありませんよ。と表現したい場合はどうすればいいのでしょうか。否定文です。
・
通常の疑問文の作り方(be動詞・一般動詞)
相手に何かを質問する文です。「あなたはリンゴが好きですか」のように、「はい」「いいえ」で答える ことができる疑問文です。
・
疑問詞を用いた疑問文の作り方(be動詞・一般動詞)
上と同じく相手に何かを質問する文ですが、「あなたは何が好きですか」のように、「はい」「いいえ」 で答えられない疑問文です。
・
疑問詞が主語の文章の作り方(be動詞・一般動詞)
「何が彼女をそうさせたのか」のような疑問詞そのものが主語になっている文です。
・
品詞(名詞・形容詞・副詞・前置詞)
これがわかったからといってすぐに何かができるようなものではありませんが、非常に大事な知識です。
英文法を理解する上での前提の知識です。これを意識するしないで、英語の理解が全然違います。
・
名詞が2度目
「この本は私の本です。」日本語では何も問題ない文章ですが、英語では同じ名詞を2回も続けて使用はできません。さてどうしたらよいのでしょうか?
・
助動詞
「勉強する」「遊ぶ」「いる」など動詞に「かもしれない」「できる」「しなければならない」などの意味を加えたい場合に使うのが助動詞です。
・
thereの用法
「数匹の犬が公園にいますす」など「〜があります/います」の時に使用する文法です。しかし、「私の犬が公園にいます」の時には使いません。その違いは何でしょうか。
・
”の”の使い方
「この花
の名前」や「私の父
の名前」など「の」について勉強します。
・
ing(動名詞・現在分詞)
現在進行形とそれ以外のingとの違いがわからず泣いていませんか?進行形は現在分詞の一つの使い方に
すぎないということを理解しましょう。
・
五文型
I found this easy book. と I found this book easy.の日本語の違いがわかりますか。五文型は、
とてもとても大切な知識です。SVCとかの順番を覚えるだけではありません。
・
時制(現在・過去)
「私は今日英語を勉強する」「私は昨日英語を勉強した」今現在と過去を表現するにはどうすればいいのかを学びましょう。
・
時制(未来)
「私は明日英語を勉強するつもりです」未来を表現するにはどうすればいいのかを学びましょう。
・
時制(完了)
日本語にはない時制です。「今現在がわかる過去形」と考えてください。