英語の勉強に関するQ&A
目次
@英語を勉強する3つのステップ
A英語を勉強する2つの方法
Bそれぞれの方法の長所・短所
C結論
@英語を勉強する3つのステップ
英語の勉強は、以下の3つのステップを踏んでいきます。。
ステップ@ |
英語のルール(英文法)を勉強する |
ステップA |
英単語・英熟語を覚える |
ステップB |
@Aで学んだことを使いこなせるように英文を読んだり、問題を解く |
A英語を勉強する2つの方法
英語の勉強方法も大きく分けて以下の2つがあります。
方法A |
英文法そのものの勉強にはあまり時間を使いません。いくつかの例文や基本単語を覚えて、あとは問題演習を繰り返していきます。数多くの問題演習を繰り返して行くことでよく出る問題と解答や単語などを覚えていきます。数をこなしてパターンを覚えて、そのパターンに当てはめる方法です。 |
方法B |
英文法講座のページ(こちらです)のように、きっちりと文法を勉強し、単語を覚えていきます。この2つを習得した後で、実際の問題を解いていきます。理論を覚えて、その理論に当てはめる方法です。 |
例えば、最初のbe動詞の文章を作れるようになるためのアプローチはそれぞれの方法で異なります。
以下、方法A、Bでどのように勉強していくのか見ていきましょう。
方法A |
数をこなしてパターンを覚えて、そのパターンに当てはめる方法
まず、「これは本です:This is a book.」 の例文と「dog:犬」「that:あれ」を覚えてしまいます。その後で、単語を入れ替えて「これは犬です:This
is a dog.」「あれは本です:That is a book.」を作ることができるようにします。 |
方法B |
理論を覚えて、その理論に当てはめる方法
英文法講座のこのページを勉強し、ルールと基礎単語を覚えます。その後、そのルールに当てはめて、「主語は何かな」「動詞はbe動詞、一般動詞どちらかな」「be動詞の何を使えばいいのかな」などを考えて文章を作っていくことができるようになります。 |
Bそれぞれの方法の長所・短所
それぞれの方法の長所と短所を見ていきましょう。
方法A |
長所 |
・ステップ@とAを簡略化するので時間がかからない。
・よく出るパターンの問題と解答や教科書の本文そのものを覚えるだけでよい。
・頭を悩ませて考える必要は考える必要は無い。覚えたものを出すばよい。
・よく出る問題には非常に強い。 |
短所 |
・覚えたパターンにないと出来ない。応用もできない。(注意@)
・ 覚える範囲が大きいと非常に困難。
・その範囲を覚えることができないと点数が取れない。(注意A)
・範囲が大きいとパターンもつかみきれなくなる。
・ルールもわからず覚えるので非常に苦痛。
・暗記だけなので英語が嫌いになることが多い。 |
注意@
方法Aで勉強してきた子が戸惑う典型的な文章は「私」を主語にした疑問文です。
例えば「私は幸せそうに見えますか:Do I look happy?」のような文章が書けません。無理にyouを入れようとする人がいます。おそらく、「疑問文は Do you 〜? を使いましょう」と習ったのでしょう。「Do you look happy me?」と書く人が多いです。不正解です。
注意A
中学英語はできたのに、高校英語ができない子はこれが原因の子が多いように思われます。高校英語は範囲が非常に大きいために覚えきれずに点数を落としていくのです。
単語数が多いと英文が作れないという人も、これが原因であることが多いです。
注意B
「
問題集を解いていれば、英語が理解できるようになる」という考え方も、この方法Aと同じことが多いです。ごくまれに、問題集と参考書、さらには問題相互を上手にリンクさせて上手に活用することができている人もいます。その方法であれば、実力を身につけることができると思います。しかし、その方法が取れる人は非常に優秀で、おそらくこのページを検索することもないと思います。通常は、問題集を解いて、解説を読んで、「ふ〜ん」と思い、それから答え合わせをするだけで終ってしまうことが多いです。これだけで、英語の実力を身につけるのは難しいです。
注意C
教科書の丸暗記も方法Aに当てはまります。
「教科書丸暗記 英語 小学生 3級」という検索キーワードがありました。英検の資格を取るために小学生が、教科書丸暗記することは、私はお勧めできません。理由は2つあります。1つ目は、方法Aの欠点に「覚えきれないと苦痛になる」という点がありますが、小学生の時から英語を苦痛に感じ、嫌いな教科にしてしまうのは早すぎます。2つめは、仮に暗記がスムーズにできたとして、英検も合格してしまった場合、今度は「教科書を丸暗記すればどんなレベルのものでも点数が取れるんだ。だから、今は適当にやってても大丈夫。テスト前に教科書丸暗記しよう」と考えてしまうことです。すぐに通用しなくなります。
方法B |
長所 |
・ルールそのものを覚えていくので、応用が利く。
・覚えたルールを自分で考えて使いこなすことが出来る。
・自分で考えてできるので楽しいと感じるようになる。 |
短所 |
・英文法のルールそのもの勉強するので、非常に時間がかかる。
・頭を使って考えなければならない。
・難しいと感じるかもしれない。 |
C結論
私の塾では方法Bを使って指導しています。
方法Aは、簡単に言えば、「数をこなして覚えていく」方法です。
私たちは、特に単語の勉強や文法の勉強をしなくても日本語が理解できています。それは、日本語の環境で成長してきたので文法を知らなくても日本語が理解出来るのです。日本語で会話をして、日本語のテレビを見て、日本語で笑う。そのような環境にいたからこそ、文法をしらなくても、日本語が理解できるのです。
しかし、英語を、単なる日常英会話や中学生初級レベルではなく大学入試レベルの英語の実力を、その方法Aで身につけるためには、日本語と同じレベルで英語に触れる環境にいるか、または大量の例文を覚えていかなければなりません。
前者は年単位での海外留学をすることができる環境であればいいのですが、それは簡単に実現できることではありません。(一週間に数時間、駅前留学をするだけでは足りないと思われます)
後者はただただ苦痛なだけでしょう。英語が嫌いになる大きな原因です。
では、最初の簡単な英語の時は、方法Aで時間を節約し、難しい高校レベルに入ったら、方法Bで文法を勉強していけばいいとお考えになるかもしれません。それも残念ながらできません。基礎レベルの文法が土台となって、その上の難しいレベルの文法があるのです。土台が出来ていない以上、難しい文法から勉強することもできません。
このように、高校レベル・大学入試レベルの英語は、方法Aでは対応できず暗記力勝負になってしまいます。これでは、暗記が必要なくなったらすぐに忘れてしまいます。
したがって、最初に時間はかかりますが、
基礎レベルから時間をかけて文法を勉強していく方法Bで勉強していくべきだと私は思います。