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五文型とは、英語の文章が主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)の組み合わせによって
SV/SVC/SVO/SVOO/SVOC の5種類しか存在しないという文法です。なぜこのような文法が必要なのでしょうか。理由は2つあります。(初めて学ぶ方は飛ばしてこちらへ)
理由1
まず第一に当然ではありますが、たとえばSVCOなどの文はありえないということです。以下の文章を見てください。
I found easy studying.
この文章は文法的に正しくありません。なぜでしょうか。
I は主語、foundはfind(見つける・わかる)の過去形の動詞。ここまではいいとして、次のeasyとstudyingに問題があります。
easyですが、これは(簡単な)という形容詞です。形容詞は名詞を修飾し、補語になりましたね。
(お忘れの方は、このページで復習してください。)
このeasyは名詞を修飾していません。形容詞が名詞を修飾している場合には、名詞の前に形容詞が置かれます。(an easy bookみたいにです)しかし、このeasyの後ろにあるものはstudyingです。
このstudyingですが、動詞にingがつくと、名詞(動名詞)か、形容詞(現在分詞)になりましたね。
(お忘れの方は、このページで復習してください。)
仮にstudyingを名詞の働きをする動名詞(〜すること)だとしても、easyという形容詞が動名詞を修飾することはできません。easy studying(簡単な勉強すること)・・・無理です。ちなみに「簡単に勉強すること」とはやらないでください。「簡単に」は(く・に・で)で終わる副詞です。(副詞の復習はこちら)easyは形容詞であり、その副詞形はeasilyです。
したがって、このeasyという形容詞は名詞を修飾していません。では、補語でしょうか?
いいえ、それも違います。ここで、仮にeasyが補語だとすると、
I (主語) found(動詞) easy(補語) studying.(?)
I found easy で、主語+動詞+補語となり、ここで第2文型が成立していまいます。この後ろに来るstudyingが動名詞だとしたら、名詞と同じ働きをするので、主語か目的語か補語になります。このstudyingが、主語の働きはあり得ないとして(この文章の主語はI)、目的語としても補語としても、五文型の分類に属さないことになります。
S(主語)+V(動詞)+C(補語)+O(目的語)??
S(主語)+V(動詞)+C(補語)+C(補語) ??
ありえません。ここから、 I found easy studying.という文章が文法的に正しくないということがおわかりいただけるかと思います。
なお、このstudyingは、現在分詞ではありません。現在分詞は、形容詞と同じ働きをし、名詞を修飾し、補語になりましたね。(復習ページ)まず、このstudyingは、名詞を修飾してはいません。「勉強している〜」・・・〜にあたる名詞がありません。また、補語にもなっていません。それは、先ほどの動名詞での考え方と同じです。五文型の分類に属さないことになってしまいます。そのような英文はありえません。
以上のように、五文型とは、英語の文章を考えるときの基本となる考え方です。この五文型の知識は、たとえばTo不定詞が名詞的用法か、形容詞的用法か、副詞的用法かを判断するときなど、様々な場面で必要となります。
理由2
五文型が必要な理由の2つめは、文型によって動詞の訳が違うということです。
たとえば、
She will go red.
さて、どう訳すでしょうか。goは「行く」ですよね。「彼女は赤い行く」??
違います。red(赤い)は、形容詞です。この形容詞は、修飾する名詞がないので補語になると考えられます。すると、She(主語)will go(動詞)red(補語).の第2文型です。後ほどご説明しますが、goは第2文型では{〜になる」と訳します。したがって、「彼女は赤くなるでしょう」と訳します。
このように五文型のどの文型かによって動詞の訳が変わるために、五文型の知識が必要となります。
長くなってしまいましたが、五文型が重要な理由はおわかりでしょうか。
では、五文型の説明に入ります。
動画も作成して、Youtubeにアップしました。こちらをご覧ください。
このページの最後にあります。
第1文型 | S(主語) | V(動詞) | ||
第2文型 | S(主語) | V(動詞) | C(補語) | |
第3文型 | S(主語) | V(動詞) | O(目的語) | |
第4文型 | S(主語) | V(動詞) | O(目的語) | O(目的語) |
第5文型 | S(主語) | V(動詞) | O(目的語) | C(補語) |
主語・・・(〜は、〜が)で終わるもの。
動詞・・・be動詞と一般動詞とがある。たいていは、日本語の文末にある。
目的語・・・(〜を、〜に)のつく言葉が多い。動詞の相手とか対象を示すもの。
補語・・・意味を補うもの。それがないと文章の意味が通じなくなっていまう。
主語と動詞だけで成立する文型です。おしまい。
というだけで終わるのものも芸がありませんが、それだけで十分です。せいぜい、下の2つの文章はどちらも第1文型に属することがわかればいいでしょう。
1 | I | run. | |
主語 | 動詞 | ||
2 | I | run | fast. |
主語 | 動詞 | ?? | |
3 | I | run | in the park. |
主語 | 動詞 | ?? |
1,2,3ともに第1文型です。では、fastやin the parkはどう考えるのでしょうか。
「早く」・・・(く・に・で)で終わる言葉が多い副詞です。副詞は動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾します。この副詞は、主語・目的語・補語になる名詞や、名詞を修飾するだけではない補語にもなる形容詞とは異なり文の要素(主語・動詞・目的語・補語)にはなりません。したがって、文型の種類を考えるときには無視して大丈夫なので、2の文章は第1文型になります。
in the park も同じです。前置詞はどういう働きをしたでしょうか。形容詞と副詞の働きをしましたね。
(こちらで復習をしましょう)Bの文章では、in the parkは「公園で」・・「遊ぶ」と動詞を修飾する副詞の働きをしています。副詞は文の要素にはなりません。したがって、この3の文章も第1文型と考えることができるのです。
主語と動詞と補語を1つだけ必要とする文型です。例文を見てみましょう。
I | am | a | boy. |
主語 | 動詞 | 補語 |
補語とは、それがないと意味が通じないものです。たとえば、上の文章の補語を外してみましょう。
「私は・・・です。」
何を言っているのかわかりません。この補語のことは主格補語と言い、第5文型の目的格補語と区別します。第5文型のところでご説明します。(こちらです)
第2文型で重要なポイントは、この文型で使用される動詞を覚えることです。とりあえず、以下に挙げたものを覚えましょう。
look 形容詞 | 形容詞に見える | look like 名詞 | 名詞に見える |
become | 〜になる | get | 〜になる |
turn | (変わって)〜になる | go/come | 〜になる |
keep | 〜のままでいる | remain | 〜のままでいる |
まだまだありますが、とりあえずこれらを覚えましょう。
注意1 look について
lookという動詞は、その後ろに形容詞が来るのが普通です。名詞は使いません。そのため、
「彼は背が高く見える。」という文章では、「背が高い」という形容詞がlookの後ろに来るので、
He looks tall.
「彼は背が高い男の子に見える」とした場合は、「背が高い男の子」とlookの後ろが名詞となってしまいます。そこで、likeという前置詞を使って
He looks like a tall boy.
とします。前置詞の働きを覚えていますか?(こちらで復習)前置詞をつけることによって、like a tall boyが形容詞と同じ働きになり、lookの後ろに使うことができるようになるのです。
なお、like〜で「〜のように」という日本語を覚えて満足しないでください。間違いではありませんが、それだけでは、「彼は背が高い男の子に見える」もlookだけで済ませてしまい
He look a tall boy.
としてしまうことになります。
注意2 〜になる について
「〜になる」は単語によって細かい意味の違いがあります。
目的語を一つだけ使用する文型です。おしまい。一応、例文を見ましょう。
I | study | English | in the park. |
主語 | 動詞 | 目的語 | ?? |
in the park は何でしょうか?先ほどと同じです。この前置詞は副詞と同じ働きをしているので、文の要素として考えなくて大丈夫です。
目的語を2つ使用する文型です。最初の目的語を間接目的語、次の目的語を直接目的語と言います。
その形は以下の通りです。
第4文型 | 主語+動詞+間接目的語+直接目的語 | ||
日本語訳:主語は 間接目的語に 直接目的語を 〜してあげる。(〜してくれる。) |
たとえば、
私は | 本を | 私の母に | 買ってあげた。 |
という文章を書くことを考えてみましょう。
まずは、どんな文章であっても、主語を書いて動詞を書くのでしたね。この文章の主語は「私は」、動詞は「買ってあげた」です。
なお、動詞に「買って」と「あげる」がくっついているから、2つの動詞かなと考えないでください。日本語では、第4文型にあたる文章の動詞に「〜してあげる」「〜してくれる」のような言葉がくっついてしまうのです。たとえば、上の文章を「私は本を彼女に買った」でも、問題ない日本語ですよね。英語にするときには、「〜してあげる」は考えないでください。
私は | 本を | 母に | 買ってあげた。 |
主語 | 動詞 | ||
I | bought |
さて、残っているものは「本を」と「母に」です。まず、「本」は名詞です。名詞である以上、主語、目的語、補語になります。主語が「私」ですから、この「本」が主語ではありません。主語が2つある文章はありません。では、この「本」は、目的語か補語のどちらかであることになります。補語なら、それがないと意味が通じなくなるはずです。「私は・・・母に買ってあげた。」普通に意味が通じますね。だとしたら、補語ではありません。主語でもなく、補語でもなければ、「本」という名詞がが目的語であることがわかると思います。「母」という名詞も同じですね。「母」という名詞がなくても、「私は本を・・・買ってあげた。」意味が通じます。だとしたら、「母」という名詞も目的語になります。
「本」も「母」も目的語であることがわかりました。では、どういう順番で書くのでしょうか。ここで、上に書いた文型と訳を使います。第4文型は「間接目的語に」「直接目的語を」の順番で書くのでした。
すると、この例文では、間接目的語は「母に」、直接目的語は「本を」だということがわかります。では、間接目的語+直接目的語の順番で書きましょう。
注意 日本語の順番通りに書かないでください。日本語の順番は関係ありません。
私は | 本を | 母に | 買ってあげた。 |
主語 | 動詞 | ||
I | bought | my mother | a book. |
これが、第4文型です。なお、この第4文型を第3文型に書き換えることも可能です。その方法は、間接目的語に前置詞to,for,ofをつけて、直接目的語の後ろに置くだけです。
主語 | 動詞 | 間接目的語 | 直接目的語 | 第4文型 | |
→ | |||||
主語 | 動詞 | 直接目的語 | for of to |
間接目的語 | 第3文型 |
forを取る動詞 | build,buy,do,find,get,gain,leave,make,save,choose,cook | ||||
ofを取る動詞 | ask,inquire | ||||
toを取る動詞 | それ以外 |
では、先ほどの例文、「私は母に本を買ってあげた」を使用してみましょう。
I | bought | my mother | a book. |
この間接目的語「my mother」に前置詞to,for.ofをつけて直接目的語「a book」の後ろに置きます。
この文章の動詞は「bought」、「buy」の過去形です。「buy」はforを取る動詞です。従って、第3文型に書き換えるとこうなります。
I bought my mother a book. | 第4文型 | |||||
→ | I bought a book for my mother. | 第3文型 |
注意1 for/of/toを取る動詞について
「誰かのために何かをする動詞」「その相手が目の前にいる」がforを取る動詞などの考え方もあります。
もちろん、それも間違いではないのですが、なんかややこしいです。(^^;)
たとえば、上の例文の「私は母に本を買ってあげた」の動詞をgive(あげる)に変えたらどうなるでしょうか。「母」のために「買う」とも考えられます。それでも、giveはforを取る動詞ではありません。toを取る動詞です。そのままforを取る動詞、ofを取る動詞を覚えて、それ以外がtoを取る動詞と覚えた方が確実です。悩まずにすみます。
目的語と補語を1つずつ使用する文型です。この第5文型で使用される動詞は、作為動詞、知覚動詞、使役動詞の3つに分かれます。その中の作為動詞をご説明します。
と、言っても以下の文型と例文を覚えましょう、というだけですけど・・・
S make O C | 例 | The news made me happy. |
SはOをCにする | そのニュースは私を幸せにした | |
S think O C | 例 | I think him a teacher. |
SはOをCと思う | 私は彼を先生と思う | |
S find O C | 例 | I found this book easy. |
SはOがCとわかる | 私はこの本が簡単だとわかった。 | |
S choose O C | 例 | We chose her our captain. |
SはOをCに選ぶ | 私たちは彼女を私たちのキャプテンに選んだ | |
S call (name) O C | 例 | I call this dog Choco. |
SはOをCと呼ぶ(名付ける) | 私はこの犬をチョコと呼ぶ | |
S keep O C | 例 | You don'tt keep your room clean. |
SはOをCのままにする | あなたはあなたの部屋をきれいなままにしていない | |
S leave O C | 例 | Don't leave me alone. |
SはOをCのままにする | 私を一人のままにしないでくれ |
注意1 主格補語と目的格補語について
第2文型(S+V+C)で使用する補語は、主語の意味を補う(S=C)ところから主格補語、第5文型(S+V+O+C)で使用する補語は目的語の意味を補う(O=C)ところから目的格補語と言います。
第2文型:He is a teacher.(彼は先生です。)
第5文型:I think him a teacher.(私は彼を先生だと思う)
第2文型では、「先生」という補語が、主語である「彼は」の意味を補っています。
第5文型では、「先生」という補語が、目的語である「彼を」の意味を補っています。
なんか、日本語に訳すことができれば当たり前じゃん・・・という話になります。
まあ、その通りです。具体的にどのような場面に役立つの?と聞かれると、あまり必要性は感じないのですが、、、せいぜい第4文型と第5文型との識別に使えるぐらいでしょうか?
例文1:I make him a teacher.
例文2:I make him a doghouse.
この2つの例文のように、第4文型、第5文型のどちらにでも使えるが、日本語の訳し方が違ってくる動詞があります。たとえば、makeは第4文型なら「つくってあげる」、第5文型なら「OをCにする」となります。ここで、目的格補語の考え方を使うことができます。(O=C)でしたね。
例文1は、(him=a teacher)とできますが、例文2では(him=a doghouse)とするのはちょっと無理ですね。ここから、例文1は、第5文型であり「OをCにする」と訳し、「私は彼を先生にする」となり、例文2では、第4文型となり、「間接目的語に直接目的語を〜する、〜してあげる」と訳し、「私は、彼に犬小屋を作ってあげた」となることがわかります。
動画を作成しました。
第1文型、第2文型について
第3文型、第4文型
第5文型
英文法教室 目次
・基本的な英語の文章の作り方(be動詞・一般動詞)
どうやって英文を作るのでしょうか。最初に学ぶべきルールです。これだけでは、全然足りませんが、
ここから英語の全てが始まります。
・3単現のs
一般動詞の語尾にSがつく場合はどういう場合でしょうか。
・否定文の作り方(be動詞・一般動詞)
〜ではありませんよ。と表現したい場合はどうすればいいのでしょうか。否定文です。
・通常の疑問文の作り方(be動詞・一般動詞)
相手に何かを質問する文です。「あなたはリンゴが好きですか」のように、「はい」「いいえ」で答える ことができる疑問文です。
・疑問詞を用いた疑問文の作り方(be動詞・一般動詞)
上と同じく相手に何かを質問する文ですが、「あなたは何が好きですか」のように、「はい」「いいえ」 で答えられない疑問文です。
・疑問詞が主語の文章の作り方(be動詞・一般動詞)
「何が彼女をそうさせたのか」のような疑問詞そのものが主語になっている文です。
・品詞(名詞・形容詞・副詞・前置詞)
これがわかったからといってすぐに何かができるようなものではありませんが、非常に大事な知識です。
英文法を理解する上での前提の知識です。これを意識するしないで、英語の理解が全然違います。
・名詞が2度目
「この本は私の本です。」日本語では何も問題ない文章ですが、英語では同じ名詞を2回も続けて使用はできません。さてどうしたらよいのでしょうか?
・助動詞
「勉強する」「遊ぶ」「いる」など動詞に「かもしれない」「できる」「しなければならない」などの意味を加えたい場合に使うのが助動詞です。
・thereの用法
「数匹の犬が公園にいますす」など「〜があります/います」の時に使用する文法です。しかし、「私の犬が公園にいます」の時には使いません。その違いは何でしょうか。
・”の”の使い方
「この花の名前」や「私の父の名前」など「の」について勉強します。
・ing(動名詞・現在分詞)
現在進行形とそれ以外のingとの違いがわからず泣いていませんか?進行形は現在分詞の一つの使い方に
すぎないということを理解しましょう。
・五文型
I found this easy book. と I found this book easy.の日本語の違いがわかりますか。五文型は、
とてもとても大切な知識です。SVCとかの順番を覚えるだけではありません。
・時制(現在・過去)
「私は今日英語を勉強する」「私は昨日英語を勉強した」今現在と過去を表現するにはどうすればいいのかを学びましょう。
・時制(未来)
「私は明日英語を勉強するつもりです」未来を表現するにはどうすればいいのかを学びましょう。
・時制(完了)
日本語にはない時制です。「今現在がわかる過去形」と考えてください。
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