HALF AND HALF JOURNAL
無 意味 な 破 片 無意味な破片
Fragments
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★〈シャイニー・ストッキング〉を見たら、みんな夢見心地 [A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.4.29 食堂のテレビ 特派員―三菱鉱業が経営した。ナモネ氏があの鉱山に親しみを感じたのは、どんな理由からですか? ナモネ氏―尾去沢町と花輪町は離れてないから、大館の人には同じ町だった。稲村橋を渡ると、鉱山のスーパー・マーケットがあった。ただ購買と呼んでいたが、一番先にハイカラな商品が並んだ。理由はそれだけだよ。 アロマ―その気持、よく分かる。 放送局長―ハセは少年のころ尾去沢によく行ったんだろう、父親が運転する車で? 編集長―ああ、仕事でオート三輪車に乗って一緒に行ったよ。冬のドライブは冒険映画だった。夏は土埃が車の中に入って参ったね。十二所の空には鉱石運搬のリフトが浮かんでいた。あれは不安の象徴だった。購買の店はぼんやり覚えてる。 ナモネ氏―三菱のテレビが新しいはせ川食堂に来たときは、びっくりしたもんだ。 編集長―あのテレビはAK商会から買ったそうです。1957年。JOAKのAK。 大館橋南 AK商会跡の黄色の建物 放送局長―芝居小屋とテレビ。 編集長―しゃれたスモーク・ブルーの色も新しい食堂の正面と階段の上の欄干にあった。 アロマ―V字型の階段ね。 特派員―あれは購買の店で父が見つけた色だ、そう米代川ドキュメンタリーの撮影レポートに書いていましたね。芸術家のさりげないドラマが新鮮でした。 ナモネ氏―尾去沢にはV字型の階段はなかったな。 放送局長―三菱財閥との関係がうっすらと見える。 ☆ 編集長―そういうことだな。尾去沢鉱山とは木工所の取引きで戦後も関係が深かった。小坂鉱山には行ったことがない。戦前の三菱財閥と藤田組の関係が反映してると思うね。 放送局長―それから見ると、明らかに三菱は天皇派だな。なるほど。 ナモネ氏―いいことを言ってくれた。大館橋建設には三菱の協力があったと考えたい。満州事変のあとだから、皇族の力だけでは実現不可能な計画だ。
ナモネ氏―満州事変の次の年だな。犬養毅首相が5.15クーデター未遂事件で海軍士官に射殺された。それで政党政治が終わりを告げた。 放送局長―大館橋建設計画の始まりと終わりに5.15と2.26があるというのは、何だ? ナモネ氏―あいだに小林多喜二の死がある。長谷川テルのJOAK受験問題もある。しかし、それは別にして、久原房之助と関東軍の関係を想い出さなければいけない。久原の義兄鮎川義介が証明してるよ。 特派員―ええ、1928年鮎川は久原産業の社長に就任して社名を日本産業に変更、そして、1937年、昭和12年満州に日産コンチェルンを移すと、満州国顧問として闇の中に君臨する。 ナモネ氏―これで大館にいられるか、分からなくなったな、私も… 放送局長―何か知らないけど、今日の話は触るのがこわい感じだな。 ☆ ☆ ☆ A Shiny stockings; Harry
James and His Orchestra JOAK 東京放送局 スモーク・ブルー 昭和天皇独白録の久原 高松宮日記の久原 はせ川食堂と大館橋という構図 ▼ 高松宮日記メモ: ホームメイドのアイス・クリームは宮様のアイディアか? 明治維新の一断面を見る |
★〈クラリネット・マーマレード〉紳士の渋い歌に弱い[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.4.23 旧小坂鉄道 小坂駅 編集長―戦前の洪水のすごさについては、よく聞かされた。栄町の住民の漂流した赤ん坊を追いかけて喜之助じいさんが救ったという話も、ね。 ナモネ氏―栄町様式の家は、1階の玄関を入ると、頭の高さに居間があった。 特派員―コンクリート製の大館橋を建設する客観的な理由を聞いたけど、小坂鉱山の存在はやはり陰に置くわけにはいきませんね。 半分半分放送局長―そうだな。宮様たちが鉱山事務所と康楽館に対抗意識を燃やしたと考えれば、新しい大館橋の豪華絢爛なデザインが理解できる。鉱山事務所のパンフレットによれば、久原房之助はユートピア思想を持っていたということだ。それが小坂モダニズムの水源だよ。 編集長―あの街には個性的なデザインが多い。 アロマ―よく分かる。秩父宮と高松宮、それに昭和天皇も、小坂の街のモダニズムに複雑な思いだった。 編集長―複雑な思いかどうか、分からないけれど、対抗意識はあったはずだな。昭和天皇独白録と高松宮日記にあるとおり、藤田組の久原は陸軍幕府と組んで天皇と皇族を苦しめていた怪人物だ。天皇と皇族は小坂に行くことも嫌っていた。
☆ 特派員―小坂鉄道は1909年に人を乗せるようになったけど、1928年、つまり昭和3年、小坂駅と茂内駅の区間が電化された〔1〕。新しい大館橋が完成して、国鉄大館駅と大町のあいだがコンクリート舗装されたのが1936年、昭和11年のことです。それで大館町もやっとモダンな都市の仲間入りしたけど、ナモネ氏は昔の小坂鉄道に何か想い出がありますか? ナモネ氏―想い出と言われても、なあ、花輪の町と尾去沢鉱山には親しみがあったもんだが、小坂の町にはじめて行ったのは1986年あの芝居小屋が新装オープンしたあとだ。雑誌〈とろんぷ・るいゆ〉のレポートを読んで、その気になった。国鉄の大館駅について言うと、駅前広場は花崗岩の敷石だったよ。コンクリートでない。そうして、広場にはハチ公の青銅の像が立っていた。 アロマ―それが大館橋建設と並行してるというのは、おもしろいことね。1935年7月8日完成。 放送局長―渋谷と故郷の町に…ハチ公は生きていたか? アロマ―いいえ、3月8日渋谷川の稲荷橋付近で死んでるのが発見されたの。 放送局長―あの青銅像にメッセージがあるとすれば、大館橋と真中橋のメッセージと共通すると思うね。プラス生命愛だ。 アロマ―プラス生命愛ね。 特派員―並行して、北伯爵、つまり北白川宮成久親王を追悼するオベリスクの除幕式も行なわれた。6月1日フランスで、あのオベリスクですよ。 アロマ―同時進行形のドラマなのよ。 ☆ ☆ ☆ A Clarinet
marmalade; Jack Teagarden and His Orchestra 1 wikipedia 昭和天皇独白録の久原 高松宮日記の久原 駅前広場のハチ公 はせ川食堂と大館橋という構図 ▼ 高松宮日記メモ: ホームメイドのアイス・クリームは宮様のアイディアか? |
★名曲〈また会いましょう〉を聞けば、幸せな毎日[A] ☆ ☆
☆ Updated 2011.4.12 アトリエ 編集長―いや、まさか、と思ったよ。ヴィデオ映像を見て、津波の本当のすごさがやっと分かった。あとから重なるように襲いかかる波が非常に凶暴なんだ。水の色が黒っぽいので、迫力を感じた。 半分半分放送局長―あれは海底の沈殿物じゃないのか? 編集長―たぶんそうだろう。普通の海水なら、あれほど破壊力はないと思うね。 アロマ―放射性物質が浮かんできたら、嫌ね。 ☆ 特派員―大地震と大津波のような自然災害はこれで終わりということがありません。いつか、来年か100年後再来する可能性がありますね。全滅に近い被害を受けた市町村は、どうすればいいでしょうか? 編集長―洪水と同じように都市の構造と形態を変えるのが一番だな。高台に中心を移して、海岸の近くには必要最小限の建造物だけを置く。コンクリート製の他は許可しない。木造の住居は高台にかぎる。木造の建物が多く潰れて犠牲者を増やしたことを忘れてはいけない。 ナモネ氏―そう、それが重大な教訓だ。建物が道路をふさいでしまうと、哀れ、一巻の終わりだ。 放送局長―しかし、今はじめて地震と津波のすごさを理解したわけじゃないんだから、な。国と自冶体もいろいろな啓発するイベントを熱心にやってるけど、現実的には何の効果もない。 特派員―印刷屋と有名人に金を流すのが目的ですね。 編集長―あんな印刷は紙と石油の浪費でしかない。太平洋沿岸の被災地でも、そういうプロジェクトに頭を使っていたはずだ。本当の防災のために何をやればいいのか、誰か考えた人間がいるのかな? アロマ―防災という言葉じゃだめなのよ。 編集長―なるほど、生命愛と人間愛が隠れてしまう。 ナモネ氏―何はともあれ、日本人だよ。表面を取り繕えばいいと思ってる。 放送局長―製鉄の町釜石の無残な街の写真をウェッブログで見たけど、ラストに出るのが高台に立ってる巨大な観音像なんだ。象徴的だ。無駄に金を使って失敗した、そういうメッセージだ。 特派員―人間の才能と同じように有意義な使い方をしなければいけませんね。 編集長―宗教に頼っても、それは別の問題だ。大災害を悪用する人たちを警戒しなければいけない。 ☆ アロマ―アメリカ軍の空母〈ロナルド・レーガン〉と揚陸艦〈エセックス〉がすぐ救援活動に来て、頼もしいと思ったわ。 特派員―あれは菅内閣の要望に応えた。〈トモダチ作戦〉と名づけたけど、何か変な感じだった。 放送局長―悪い友だちもいるからだよ、君。 特派員―ええ、米放送局長も何となくタイミングよくそこにいる人ですね? 放送局長―That’s right. I’m Akira Kome. アロマ―偶然のいたずら。ロシアがフランスのミストラル級揚陸艦2隻を買ってウラジオストックに配備するというニュースをHHJが横流ししてまもないときに、アメリカの揚陸艦が日本海回りで被災地に行った。揚陸艦の乗組員が現地で歓迎されるか心配した、と話してた。 編集長―連想的なアナロジーには気をつけなければいけない。 アロマ―そうね。大島で歓迎されてる映像を見て、ほっとした。 ナモネ氏―将来自分が助けるんだ、という気持になってもらいたいもんだ。そのために強く明るく生きなければならない。 ☆ ☆
☆ A I'll be seeing
you; Patrick Williams |
★〈考えられない〉とは騒がしいジャズか?[A] ☆ ☆
☆ Updated 2011.4.8 編集長―森吉山ダムが来年完成すると、北秋田地方はもっと地震が多くなるね。巨大ダムは地震を誘発するという説には立派な根拠がある。コンクリートの塊が地球の内部の動きを固定しようとすれば、大自然のバランスが崩れてリアクションが起きるのだ。 特派員―三陸海岸の被災地を見ると、宮古市や釜石市などは巨大な防波堤をきずいていた。しかし、それが傷を広げたと言えますね。 大館橋 編集長―岩手県は大規模な建設事業を盛んにやっていた。小沢一郎のダムと言われてる胆沢ダムのような巨大ダムの建設と岩手県内陸部で地震が連続的に発生するようになったことには深い連関がある。国はまじめに調査しなければいけない。 ナモネ氏―柳に枝折れなし、だ。大館は地震の脅威がないのが自慢だったが、最近の揺れはこわいな。 特派員―地震を予知できたって、公表してくれませんよ。情報は金なんだから。 ☆ アロマ―あたしは4月1日の地震について話したいんだけど、あれにはちょっとしたドラマがあるのよ。4月1日の前夜、米放送局長が編集長に、明日の4月馬鹿に異変がなければいいな、と冗談を言った。編集長は、そうだな、と答えて、それから4月1日付けのHHJに〈V字型の階段の記憶 22〉をアップロードしたの。4月1日の夜8時前数秒建物が揺れたとき、あたしが最初に思ったのは〈4月馬鹿〉と〈北白川宮のおば様〉。インターネットでYahooの地震速報を見たら、震源地が秋田県内陸北部、最大震度5強[大館市早口]とあるので、びっくりした。〈V字型の階段の記憶 22〉で早口(はやぐち)の話をしたから。真中橋の近くにある早口…今までHHJは早口について話したことはない。 特派員―〈4月馬鹿〉と〈北白川宮のおば様〉のリンクについて説明すると、1923年北白川宮成久親王は北伯爵と名のってパリに遊学していたけど、4月1日自動車を運転して並木に衝突事故をして死んだ。房子妃は重傷を負った。その年の9月1日関東大震災が襲いかかり、この偶然は房子妃に〈たたり〉という古い観念を吹き込んだと編集長は考えた。 編集長―そう、北白川宮房子妃は高松宮日記でヒロインのような存在だけれど、たたりを信じる女性なんだ。なぜなのか、日記では分からない。高松宮宣仁のヨーロッパ的な知性はそれを気にする。 半分半分放送局長―そのたたりというのは何なのかな? 編集長―霊的な力が災いを引き起こすことだと考えられてるね。因果関係を探るのが人間の知性の特徴だけれど、たたりは原因と結果のあいだに合理性がない。 放送局長―たたりや迷信を否定しないと、知的な環境では楽に生きられないけど、北白川宮のおば様のストーリーには青ざめるよ、な。1944年8月9日、彼女は高松宮に会いに来て、7月7日昭和天皇に会って、皇族が戦争を終わらせるためにできることがないか、という風な話をしたと言う。1年後の8月9日何があったか?長崎の街に原子爆弾が落ちた。 ☆ アロマ―日付がぴったり合ってる。 特派員―何か? 編集長―人間はある事実を結果として意識すれば、過去に原因を求める。そういう意識について考えなければならないな。 放送局長―日記の話で言うと、特別悪い事実だな。歴史と政治の論理は、日本がアメリカに卑劣な戦争をしかけたから、とんでもない結論を見る羽目になったと説明する。それが普通だ。ところが、自分自身を連関させると、1年前の8月9日のアナロジーが前面に出る。 特派員―日付と終戦工作ですね。天皇は、工作がまずく行った、と北白川宮房子妃に話した。 アロマ―原子爆弾はアメリカの終戦工作ね。 編集長―しかし、8月9日という日付には責任がないな。それに原因を求めるのはナンセンスだ。アナロジーがあることに現象の深いつながりを見るのは、古代社会の呪術的な意識だよ。 ナモネ氏―それも偶然と言うのか? 編集長―偶然の暗合でしかない。霊魂が帰ってくるお盆の前には最後的な時間意識がある。霊的な力じゃなくて、アメリカのパワーを見るべきだ。 アロマ―北白川宮のおば様のパワーも見たいわ。 ☆ ☆
☆ A I can't think;
Buck Clayton and His Orchestra 高松宮日記メモ |
★名曲〈ムーングロー〉はヴァイブフォンの音色にうっとり[A] ☆ ☆
☆ Updated 2011.4.1
放送局長―大館橋と真中橋は青銅鏡のミラー・イメージだな。 アロマ―大館橋からボートで長木川を下れば、分かりやすい。米代川に入ると、真中橋は最初の橋よ。引欠川と山田川が流れいる地点に大館のゲートのように立っていた。街灯はないけど… ナモネ氏―人があまり通らない橋だ。 ☆ 特派員―真中橋も長谷川一族と縁がありますね。三宅正彦教授が鷹巣太田の長谷川本家の資料を新聞に発表して、分かった。 編集長―1993年米代川ドキュメンタリー制作のときだ。ぼくは聞いたことがない。
編集長―最初の真中橋は木の橋で板沢と早口をつないだ。しかし、戊辰戦争の記念碑はない。いつ架けられたか分からないけれど、左岸は米代川と引欠川の洪水でやられやすい原野だ。 ナモネ氏―徳川派への反抗の意味があるという見方には賛成だ。昭和13年には大館町と扇田町を結ぶ重要な扇田橋はまだ木造の橋だったよ。 編集長―真中橋が粗雑にあつかわれたのは、その影響だな。ドキュメンタリー撮影で不思議に思ったことが二つある。左岸の橋のたもとがアスファルトなどの廃材で荒れてること。それから、右岸の橋の入口が建設会社の建物に隠れてることだ。 放送局長―あれは分かりにくい。建設会社の敷地か路地裏のように見えて、ね。 アロマ―あんな妨害が違法でないなんて。美しい風景も計算に入れた橋なのよ。 放送局長―要するに、真中橋は主観的なプロジェクトの戦いだったということだな。 ☆ ナモネ氏―秩父宮の連隊が昭和10年演習をやったのは、その地域かもしれないな? 特派員―そう思えてきました。 放送局長―すると、昭和の大館橋と真中橋のメッセージは何だろうか? 特派員―文明開化を愛する。 ナモネ氏―平和を愛する。 アロマ―人間愛。 放送局長―少なくとも反乱の意味はないな。 編集長―そういうことだな。高松宮は、軍事費の犠牲になって予算が国民生活に使われないのを嘆いていた。数字を忘れたけれど、軍事費の割合はすごい。 ナモネ氏―そうだ。コンクリート製の橋を建設すれば、それだけで軍部の反発を買う時代だった。軍艦と戦車、爆弾を多くつくるために鉄が不足していたもんだ。 アロマ―でも、宮様が建設中の大館橋を横目で見ながら大館の中心街に入るなんて、映画的でないな。貴族の美学に反することよ。 特派員―でも、開通式のときに弘前から来て大館橋を渡ったかもしれない。高松宮日記に書かれていませんか? 編集長―日記は2.26事件関連の記述のあとずっと空白だったね。 アロマ―秩父宮は弘前にいたとき、きみまち阪に行ってない? 編集長―高松宮日記には、残念ながらそういう事実はないね。 ☆ ☆ ☆ 注; 北白川宮成久親王(北伯爵)の命日に A Moonglow; Benny Goodman Quartet |
★〈オール・オア・ナッシング・アット・オール〉の奇妙なひびき[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.3.28 アロマ―トロイアは全滅したの? 半分半分放送局長―木馬にだまされて。そして、永久に歴史から消えた、20世紀まで。 特派員―でも、神話では生き残ったアイネイアスはローマの祖先になりましたよ。 アロマ―フランス人のジャーナリストは、大地震と津波でめちゃくちゃになった街の救出作業を見て、それを想い出してる〔1〕。はい、これよ。 JR大館駅前 旧小坂鉄道大館駅跡 アロマ―まるでロマンがないね。アイネイアスは父のアンキーセース王を背負ってトロイアの都の燃えさかる炎から助け出す。ウェルギリウスの叙事詩とローマの文明化はそうしてはじまる、とフランス人は書いてるのよ。〈日本のカタストロフからどんな新しい世界が生まれるのか?〉 特派員―〈さし当たって、この脱出は精神をうちくだき、いくつかの疑問を呼びおこす〉とつづけてる。別におもしろくないね。世界化のアングルから外国移住者の金の問題に話を向ける。 世界銀行によれば、世界の国々全体にとってそういう資金の形は外国の投資と公共事業の援助より重要だということですよ。 放送局長―アイネイアスが労働者になる?二つのストーリーを無理にくっつけた、おかしな文学的発想だな。 特派員―無理が通れば道理は引っ込む、というやつですよ。 アロマ―道路も鉄路もめちゃくちゃ。コレスポンダンス(万物照応)だわ。 ☆ ナモネ氏―よくあるパニック映画のパターンは、堕落と馬鹿騒ぎのあとに突然の天変地異だ。ストーリーの必然性を見いだそうとしても、人間の理解がおよばないと悟るだけだ。 特派員―死者はもう1万人を越えましたね。行方不明者は1万7000人。避難者は24万人。26日現在。警察庁発表。地震と津波であっという間にがらくた同然になった市町村が多いことに言葉もありません。岩手県と宮城県の海岸は惨劇ですね。 放送局長―町長が死んだ町があった、なあ。行方不明だったけど、死体で見つかった。 アロマ―トップ・リーダーがあんな死に方をするなんて、ね。 ナモネ氏―平等なんだよ、世の中は。いい教訓だ。 放送局長―しかし、地方分権を歌っていたときに一個の自冶体があっさり消滅というのは強烈だよ、な、君? 特派員―ええ、首長は頭脳ですからね。住民は何をどうすればいいのか、悩む。自分で考えるという人間の原点にもどっている状況ですね、たぶん。誤解されるかもしれないけど。 ナモネ氏―これから孤独感と戦わなければならないな。 ☆ 放送局長―阪神淡路大震災とくらべると、今度の大震災は現地からのリアルタイムの情報がほとんどなかった。それも当たり前で、人が流されていない市町村でも情報発信のメディアがないからだった。ラジオ放送局がないことにいらいらしたよ。 アロマ―HHJが何度も言ってることよ。21世紀なのに、東京のNHKが集めた同じような話ばかりずっと聞こえてた。現地の生の声が全然ない。携帯電話はどうしたのか、と思ったけど、中継塔が破壊されたらしいの。 特派員―そうだね。安全なところにミニ・ラジオ放送局でもあったら、すぐ状況を知らせることができたと思うと、残念だ。本当にひどい先進国だ。 アロマ―どれほど多くの人が犠牲になったか、分からないわね。 ナモネ氏―私が言うとおり、ただのデモクラシー劇場だよ。 特派員―大館市は中心部をのぞいて27時間の停電で、そのあいだインターネットが使えなかった。市の広報車が回って状況を知らせていたら、市民は大して不安を感じなかったと思う。 アロマ―そうね。あんな真っ暗闇は想像もできなかった。 放送局長―大館ケーブル・テレビはどうだった? 特派員―非常用のバッテリーが切れて、放送中止。 アロマ―あれは予想もしない長すぎるブラック・アウトね。 特派員―LEDライトが3本あるから、アトリエはそれほど不自由しなかった。でも、ねえ。 ☆ ☆ ☆ A All or nothing at all; Patrick
Williams and His Orchestra 1 De la Libye au
Japon, le grand retour des «expats» dans leurs patries 21/03/2011 | Mise à jour : 09:52 Le Figaro ありそうなことについて |
★一世風靡した〈アディオス〉が軽いスウィング・ジャズで流れる[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.3.24 JR大館駅 2011.3.11 アロマ―1階で変化があったよ。写真を飾った100円の小さいイーゼルがたおれた。 特派員―それから、花輪線のディーゼル発電機の軽油が問題になった。しかし、そんなことは東京ではどうでもいいこと。東京は震度5で、被害はほとんどなかった。停電で山手線などの公共交通機関がストップしただけ。ところが、日本列島から脱出する外国人が非常に多かった。 ナモネ氏―なるほど。あのニュースは震度2の揺れだったよ。外国人が地震と大津波、放射能の連続的襲来にショックを受けたのも無理はない。私はラジオを聞いてたが、そう心配しなかった。 ☆ 特派員―17日のTBSニュースでは、大使館と領事館に中国人の帰国希望者が殺到した〔1〕。それで、中国政府は岩手、宮城、福島、茨城の4県にいる中国人の帰国を支援した。フランス政府はチャーターした飛行機を送り、自国民の帰還を援助した。 アロマ―フィガロによれば、日本にいるフランス人の半分約4000人が先週末までに帰った〔2〕。東京2000人、日本列島南部2000人。そういう例はいっぱいある。ロシア非常事態省の発表では、3000人のロシア人が特別機で日本から避難した〔3〕。東京の大使館には多くの在日ロシア人が来たけど、この騒ぎは沈静化したそうよ。でも、福島第1原子力発電所の事故の状況がひどくなると、オーストラリア、イギリス、ドイツ、フランスの大使館は自国民に日本の西に避難するか帰国するように勧めた。スイス政府は、18日から20日までの東京発チューリッヒ行き定期便のすべての座席を予約した。ドイツとオーストリアは、東京にある大使館を大阪に移す決定をした。 編集長―生命が傷つくような状況だから、当然の反応だな。 特派員―日本政府は、東京の放射能汚染について安全だと明言してますよ。 半分半分放送局長―信頼がないということだ。アメリカ政府がわざわざ情報の共有を確認するくらいだから、な。 アロマ―TVが伝える被災地の映像を見れば、国民をあんな目に会わせる国にいられるわけがないわよ。何が経済大国なのか?何を考えてきたのか? ナモネ氏―災害は人間のうそを暴きたてるときがあるもんだ。 ☆ 放送局長―BBCの東京特派員がイギリス人らしいアングルから見てる〔4〕。〈東京の無気味な静けさは日本のショックと不安を隠す〉という見出しは、妙に説得力がある。 アロマ―そうね。日本に住む外国人と外国政府にくらべて対照的な東京について観察してる。〈子ども時代からかぶった外面的な顔の裏には恐怖がある。〉この恐怖(fear)とは何か、あいまいなの。 放送局長―恐怖政治がつくりだす恐怖と考えるべきだ。今は国際テロ組織との戦争中なんだ。 アロマ―そんなことは言ってないわよ。その恐怖が現実の町で展開されてる現実の人間の悲劇を隠してしまうというような意味の話。 特派員―大自然の怒りの被災地と原子力発電所にテロリストがいないと思うのは、なぜか?現実を疑う不安や裏面を見る恐怖があるからと仮定してみれば、どうかな? 編集長―警察がこわい、と勇気を出して言えば、このストーリーは終わりだよ。 放送局長―東京都民がふだんと変わらない生活を送ってることにおどろいて、中国人も分析してる〔5〕。日本人のあんまりな集団主義がああいう秩序の背後にあり、それは〈無限の個性を犠牲にして〉るということだ。石原慎太郎知事は、知事の仕事が〈はかないもの〉だと変な弱音を吐いたけど、責任感があるのか? ナモネ氏―歴史を忘れていなければ、中国人は理解できる。正解は、警察に対する恐怖心だ。 放送局長―原子炉よりも? 編集長―放射能よりもこわがる人たちが無数にいるはずだ。 特派員―ナチスの強制収容所に連れて行かれる人たちの映像がフラッシュ・バックする。 ☆ アロマ―フランスからの最新情報〔6〕。水素爆発というのはうそかもしれない。 放送局長―じゃあ、水蒸気爆発だ。 ☆ ☆ ☆ A
Adios; Billy May and His Orchestra 1
TBS 17日13:20 2
De la Libye au
Japon, le grand retour des «expats» dans leurs patries 21/03/2011 | Mise à jour : 09:52 Le Figaro 3
ロシアの声 20.03.2011, 16:32 18.03.2011, 14:46 4 The eerie quiet of Tokyo hides Japan's shock and
anxiety By
Rupert Wingfield-Hayes BBC News, Tokyo last
updated at 11:20 GMT, Saturday, 19 March 2011 5 21世紀経済報道 18日付 東京新聞2011年3月18日 18時31分 共同 6
FUKUSHIMA LE COEUR DU REACTEUR
N°3 EST-IL "A L'AIR" ? 21.03.2011 Nouvel obs ありそうなことについて |
★〈夢が本当になれば〉甘いメロディを聞くときかどうか? [A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.3.21 特派員―きのうの共同通信の記事が東京電力の発表かどうか、ぼくは分かりませんね。 大館橋 2011.3.11 アロマ―ええ、そうよ。ヌーヴェル・オプセルヴァトゥールとAFPの共同記事ではこうよ。原子炉1号機では、炉心の70%が破損しているらしい〔1〕。2号機では炉心の33%、問題の3号機では炉心の一部分が破損しているらしい、ということなの。推測なんだけど。 放送局長―2号機も炉心溶融だ。しかし、溶融とは言ってない。 アロマ―破損するという意味の動詞、endommager(アンドマジェ) 特派員―炉心溶融はFusion du cœur(フュジョン・ド・クール)
放送局長―破損したとか損害を受けたというのは、それとちがうのか? 特派員―ちょっと待ってください。全部目を通してない記事があるので。これかな?16日のフィガロ。2号機について、〈格納容器はもう防水でないので、重大な事態になるだろう、しかし、エンジニアは、そんなケースではない、単純な破損だ、と断言した〉…〔2〕 放送局長―格納容器から冷却水が漏れると、高温の燃料棒が融けるんだから、な。 編集長―要するに、炉心溶融だ。破損した結果について黙ってるのだ。 ☆ 特派員―さかんに水をぶっかけて原子炉を冷やしてるけど、不安は全然消えない。 放送局長―自衛隊と機動隊がカミカゼ精神で登場するとは、ねえ。 アロマ―電気を早くつないで冷却装置を動かせば、そんな危ないことをしなくてもいいのに。 編集長―誰でもそう思うね。何か問題があるにちがいない。 放送局長―高圧送電線だから、安全上の配慮がいろいろ必要なんだろう。 編集長―1号機と2号機は無事に電気がつながったな。 アロマ―原子力安全保安院の話だと、5号機と6号機も20日電源が回復した〔3〕。3号機と4号機については放水中だけど、変なのよ。 特派員―ヌーヴェル・オプセルヴァトゥールは、ディレンマがあると指摘してますね〔4〕。3号機と4号機に電気を通して冷却装置を動かすためには、原子炉内部の温度が上がるのを覚悟して放水を中断しなければならない、と。 編集長―3号機はMOX、つまりウラニウムとプルトニウムの混合燃料だな。3号機の格納容器の圧力が高まってるという情報もある。 特派員―東京電力の広報係によれば、電気を通すためには海水に浸ったゾーンをいくつか確認をしなければならない。理由は、電気を通せばショートを引き起こすおそれがあるから〔4〕。 放送局長―うやむやな状況だ。そこにはどんな化学物質が漂ってるんだ? アロマ―今想い出したけど、海水で冷やす方法に懐疑的な記事があった。 放送局長―塩化ナトリウムは電気を通しやすいよ、な。 編集長―塩化ナトリウムが何かおかしな反応を引き起こさないともかぎらないな。 アロマ―MOX燃料なんかが外に流れたり爆発したら、大変ね。 編集長―ぼくはもう東京にいる妹に避難するように言ったよ。パニックになる前に。 放送局長―雨が降ってきたな。大館も安全じゃない。 ☆ ☆ ☆ A If dreams come true; Benny Carter &
His Orchestra ありそうなことについて |
★〈私は二度と笑わない〉と歌うのは、自然なことかもしれない[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.3.18 ナモネ氏―花輪線が歩かないのは、なぜなんだ? 大館橋 2011.3.11 特派員―テーブルにメモがあるよ。 アロマ―鉄道員のツィッター。花輪線は燃料不足のため全線ストップ。燃料というと? ナモネ氏―ディーゼル発電機は軽油を使う。 特派員―軽油のストックが切れたということだけど、地震のあと一度も動いてないですよ。 ナモネ氏―まるで自転車操業だ。軽油を気前よく被災地に回したということも考えられるが。 アロマ―全部やるなんて、花輪線の利用者には迷惑よ。岩手県と北秋田地方をつなぐ唯一の鉄道なのに!!! ナモネ氏―こっち側に避難民が来てるのか? 特派員―そういう情報はないですね。 ☆ アロマ―Youtubeにアップした大館橋とJR大館駅などの地震の状況を伝えるヴィデオがあっという間に1500アクセスを越えた。 半分半分放送局長―そうか、最高記録だな。大館の情報を送れてよかったよ。 特派員―記録を見ると、地球のさまざまな地域にアクセス・マークが出てますね。関心を持ってくれる人がいるのは、ハッピーです。 ☆ 放送局長―あれ以上滅茶苦茶な光景は想像できないなあ。 編集長―しかし、色彩だけを見れば、あまり違いがない。津波の被害地域のことだよ。国の責任は大きい。津波が防潮堤を越えた状況も想定して防災計画を立てるのが、本当の民主主義であり、ヒューマニズムだ。 アロマ―リヴァー・ユートピアの持論ね。 ナモネ氏―想定を上回る高さの津波が押し寄せたから、というのは言い訳だ。犠牲者が哀れだよ。 アロマ―本当にかわいそうだわ。 編集長―何と言っても、国家が悪い。 放送局長―災害のない幸せな生活を優先的に考えれば、高台に街を移すのが最善だよ。 ☆ ナモネ氏―原子力発電所の事故は最悪をまぬがれるか? 特派員―ぼくに聞いても無駄ですけど、ね、ヨーロッパとアメリカの専門家が話したようにチェルノブイリの悲劇に近づいてると予期したほうがいいんじゃないかな?イギリスの新聞ガーディアンは、〈冷却装置の電力の復旧にもっと努力すべきだった〉と東京電力の対応のまずさを批判している〔1〕。最初からエラーの連続です。 アロマ―その電力というのは、地震で自動的にストップしたのね? 特派員―そう、それで非常用のディーゼル発電機を動かそうとしたけど、始動しなかった。 放送局長―地震で壊れたというのか? 特派員―それは流し読みの思いこみであって、原因についての情報はどこにもありませんね。 編集長―なるほど、電源が切れたのが悲劇の幕開けだったな。 特派員―特に3号機がこわい。MOX燃料を使うプルサーマルで、放射能の濃度が高いから、外部に漏れたら、極限状況ですよ〔2〕。 ☆ ☆ ☆ A I'll never smile again; Julie London 1 共同通信 2011/03/17 10:50 2 ウィキペディア Nucléaire
: la situation reste critique à Fukushima Daiichi Par
Tristan Vey, Damien HYPOLITE 16/03/2011 Mise à jour : 20:45 Le Figaro ありそうなことについて |
★〈考えられない〉と訳していいのか、悪いのか、騒がしい曲 [A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.3.10 旧映画館 特派員―問題は日本という国家なんだ。舞台に出てる政治劇を見れば、何かが変だけど、どこに原因があるのか分からない、そういう国家だ。しかし、立法機関としての国会が民主主義憲法の実現と発展のために誠実に動いていれば、悪い部分を直すのは簡単だよ。 編集長―といっても、現実は悲観的だな。帝国時代のさまざまなシステムをアメリカ型の機械装置に適応させただけだから。 特派員―特捜部もそういう機関だけど、歴史を見ると、右翼政治家が痛めつけて、おまけに国家暴力団の構成員やロボットもいるという伝説まである。 アロマ―東京地検特捜部の歴代部長には、中央大学出身が非常に多い。でも、早稲田大学の名は全然ない。どういうことなのかな? 編集長―1970年あたりは中央大学法学部は日陰の存在だったね。法政大学の方がイメージが良かった。しかし、司法試験合格者は東大とトップを争っていた。早稲田はいつも3番目だ。どこでも思想の問題で引っかかる。 アロマ―中央大学法学部OBの一覧表を見てください。ほら。 特派員―うわあ、悪役だらけ。 ☆ 特派員―ところで、笠間治雄検事総長は28日日本記者クラブで講演して、特捜部の改革と取り調べの透明化について語りましたね。起訴権の分離はともかく、透明化について、DVDによる録音と録画が全面的でない理由は何か?笠間検事総長、〈全面可視化は弊害も多く、一部可視化でも適切でない取り調べは根絶できる〉〔1〕 編集長―透明化は全面的でなければ、意味がない。 特派員―23日最高検が取り調べ過程の一部のDVD記録を3月18日から試行すると発表しました。日本弁護士連合会などは、それに対して冤罪(えんざい)防止のために取り調べ過程の全面透明化を要求していますね〔2〕。可視化という言葉を使ってるけど、これは正確じゃない。 アロマ―どっちもあいかわらずね。一部、全部。 特派員―日本弁護士連合会の宇都宮健児会長は〈むしろ有害だ〉と声明の中で言って、最高検を〈自ら改善策を打ち出せず、自浄能力がない〉と批判した〔3〕。そして、法務大臣が設置した〈検察の在り方検討会議〉が〈このような最高検の誤りを指摘し、実効的な再発防止策を提言するよう期待する〉ということです。 編集長―正しい裁判ができるかどうか、それにかかってるな。 ☆ 特派員―しかし、最高検が公表した試行指針などによれば、どんなときに記録するか?〈検察官が作成した供述調書を公判で証拠請求することが予想される事件〉に限る〔2〕。 編集長―予想しないと、記録しなくていいな。 特派員―当然ですね。その場面と時期は担当検察官が判断する。〈供述した経緯や調書の作成過程、調書の内容についての質問と応答、容疑者が調書に署名する場面やその直後のやり取り〉などが想定されている〔2〕。 編集長―弁護人が法廷で文句をつけても、後の祭りだな。 特派員―証拠の請求に応じられなければ、真実の解明には役立ちませんね。そういう目的を持ってるか、疑わしい。記録は〈容疑者に告知して開始するが、容疑者が拒否した場合や、関係者のプライバシー保護が困難な場合など〉はやらないとあるけど、拒否の事実もプライバシーの内容も第三者には分からない〔2〕。 編集長―初めから終わりまで全部記録すれば、そういう取り調べのフィクションを防ぐことができる。 アロマ―そうでなければ、編集されたドラマを見せられる。 特派員―ディレクターを置くのか、聞いてみよう。 アロマ―編集長はできる? 編集長―たとえば、署名のシーンなんか、その前に精神的拷問のような話が記録されていれば、有罪のドラマに仕立てるのは不可能だ。記録されていなければ、簡単だ。 特派員―〈取り調べの真相解明機能が害される場合〉は記録しなくてもいいとあるけど、正しい表現をすれば、精神的拷問のことなんですね〔4〕。 編集長―国際的に信頼がないということを理解してないな。 ☆ ☆ ☆ A I Can't
Think; Buck Clayton and His
Orchestra 1 共同通信 2011/02/28
18:17 2 毎日新聞 2011年2月24日 3 朝日新聞 2011年2月27日 4 中日新聞 2011年2月28日 |
★〈カチューシャ〉もジャズで歌えば、都会の真ん中にいる感じ[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.3.6 アロマ―クナシリでスキーをしたいけど、行ける? 特派員―ビザを取っても、むずかしいと思うね。日本政府はロシアの主権を認めることになると言って、北方4島への旅行を自粛するように要請してるからね。 アロマ―エトロフはパール・ハーバー奇襲攻撃のときの日本の連合艦隊の出発地だそうだけど、国家暴力団がひそかに聖地としているので、お参りに行くのはいいんじゃないの? JR大館駅前 ☆ 特派員―日本の警察と外務省はロシアの国旗を知らないみたいですね。 半分半分放送局長―君の言うとおりだな。ロシアについても知らないだろう。 アロマ―旗には執着するけど、国旗については日の丸以外に認めたくないという感じ。 特派員―今日の〈ロシアの声〉をちらりと見て、ぼくはロシア政府の怒りにたじろいだよ。2月7日の〈北方領土の日〉に東京のロシア大使館前で日本の極右団体がロシアの国旗を侮辱した騒ぎで、ロシア外務省は侮辱した者を刑事訴訟するための措置を日本に要求した。それに対して、外務省は警察の捜査の結果〈犯罪要素が見当たらない〉と回答した。理由が狂ってる。〈過激派が侮辱したのは、ロシア国旗ではなく、それに似せて作られた旗のようなものであり、それは国家シンボル(象徴)にはあたらない。〉〔1〕 アロマ―NHKその他のニュースや記事を見たけど、問題の旗の映像は出ないの。 放送局長―だましのテクニックだ。うそが映ってるよ。 特派員―〈ロシアの声〉はこう反論してる。〈ビデオ映像では、極右勢力が侮辱したのは、一般に出回って販売されているロシア国旗であり、ロシア大使館の前での行動が警察によって黙認されている光景が記録されている。〉しかし、これも問題の旗を見せない。 ☆ 放送局長―最初の情報だと、旗に落書きした。市販のロシア国旗なら、正式でないとしても、ロシア国旗に似てるよ、な? アロマ―日の丸の旗も、そうよ。 特派員―そうか、市販の旗も〈それに似せて作られた旗〉だな。しかし、適当に製作した日の丸の旗でも、〈国家シンボル〉であることに変わりはない。日本政府が認めてることです。 放送局長―外国人も同一性を認めると思うね。白地の中央に浮かんだ赤い円がいくらか小さい面積でも、日本の旗であると理解する。それに敬意を払うということだ。 アロマ―あたしの感覚は震えるわよ。 特派員―〈いくらか小さい面積でも〉ねえ…米放送局長に聞きますけど、その同一性は赤い円がどれくらい小さくなれば、失われると考えてるんでしょうか? 放送局長―赤い円が赤い点になれば、もはや日本の旗でないということは否定できませんな。 特派員―ロシアの旗を指差して、〈あれはロシアの旗でない〉と言う人は何を考えてるんでしょうか? 放送局長―他の国の旗だ、と言いたいんでしょうな。ロシアのようでロシアでない国。 アロマ―あるいは、ロシアという国家を認めたくないという複雑な気持がありますね。 特派員―二人そろってテレビ朝日の解説委員のような風格がありますよ、はい。ありがとうございました。 アロマ―失礼ね。テレビ朝日なんて、この事件でも真実を伝える気がまるでないんだから。 特派員―ロシア人の批判を理解しましたね。 ☆ 特派員―ロシアの反応を見てみると、外務省は再捜査を要求して、今後のロシアと日本の関係にも影響すると警告した〔2〕。そのうえ、〈ロシア国旗に落書きをしたとロシア側が指摘している右翼団体の代表らの入国を禁止〉、〈北方領土の返還運動を続ける社団法人の北方領土復帰期成同盟に対しても、代表団を受け入れない〉と強硬な措置を取った。 アロマ―そういうのははじめてだと思うけど、サンケイの世論調査の結果と反射しあってる。国民の70%以上が菅内閣の北方領土交渉に不満、4島一括返還を求める人が51・3%で過半数なのよ〔3〕。 特派員―そんな右翼の世論調査を信じたら、だめだよ。 放送局長―数字が神様だからな。神様をあやつるようになると、やはり紛争に近い。 アロマ―2月11日の〈ロシアの声〉は、こう言ってる。〈ロシア政府は、日本との平和条約問題に関して、日本政府が過激な態度を取っている限り、日本との交渉を継続する意味がないと考えている。〉 放送局長―日本は得意の神経戦をやってるけど、いい加減にあきらめて、国連で議論するように提案したら、どうなんだろうな? アロマ―ええ、世界中の人々の理解と共感をえるということね。ロシアが踏み絵にされる状況は、終わりにしてほしいわ。 ☆ ☆ ☆ A Katyusha; Nat
King cole 1 ロシアの声1.03.2011,
14:28 アレクサンドル ワトゥチン 2 テレビ朝日03/04
13:25 3 産経新聞2011.2.14 ▼ 北方領土紛争: 前原外相の〈われわれの意志〉は憲法9条を超える ▼ クナシリ、エトロフ、ウトロ、稚内、サハリンなどをつなぐ航路が開かれたら |
★〈若かった二人〉のしみじみとした演奏は誰でもできるわけでない[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.2.25 大館橋 アロマ―フィロゾフィ(哲学)には〈知ることを愛する〉という意味がある。 特派員―1とは何か、という問題。1とは全体なんだ。天皇制に対する懐疑だよ。 編集長―いや、偶然とは何か、じゃないかな?ぼくも参考にした。 アロマ―現実的な悩みね。 ☆ 半分半分放送局長―HHJは大正維新と昭和維新が反文明開化、反天皇の意味を持っていたことを明らかにしたな。徳川派と玄洋社などのテロ組織が明治維新をまねて復讐したのだ。 ナモネ氏―維新という言葉を使う団体があとを絶たないが、な、あんな宣伝工作は用心しないといけない。 編集長―明治維新のイメージで見たら、大変な間違いだな。 特派員―ええ、あの格好いいイメージで仮装するから、ずるい。でも、フランス語に翻訳すれば〈La révolution de Meiji〉 アロマ―明治革命。 ナモネ氏―あれだけで十分だ。人間愛がない思想はお断りだよ。 アロマ―今は21世紀なのよ。 放送局長―維新の猿たちには、議会を尊重するというスタンスがない。話し合いで決めるのは弱者のやることだと信じてる。5.15事件のように〈問答無用〉の論理。 特派員―狂信者の行動を変えることができたら、奇跡ですよ。 編集長―代わりにアメリカに頭を下げたのが昭和天皇だよ。 ☆ アロマ―1とは全体なんだから、それでいいのよ。 特派員―一人の人間も全体だ。 編集長―民主主義の社会では、そう考えなければいけない。環境世界の中で生きている存在という意味だ。 ナモネ氏―生命が全体性を失えば? 放送局長―ナモネ氏の前に見本がある…おれのような存在だ。微動だにしない意志を持ってるが、そのためにバランスが取れない。しなやかな運動がむずかしくなった孤独な機械だ。 アロマ―放送局の宿命よ。 ☆ 特派員―政治における全体性の喪失と置き換えると、おもしろいかもしれませんね? 放送局長―分裂的な状況だから、な。 編集長―都道府県の知事を信用しなければ、ハッピー・エンドだ。 アロマ―まるで大学教授のようなせりふ。安心感があるわ。 特派員―そこにも問題があるね。何度も言うけど、自冶がなくなったら、ただのエンド・マークしかない。 ナモネ氏―そうだ。大館の自冶を取りもどさなければ、だめだ。 編集長―明治天皇があの戦争を後悔するよ。 ☆ ☆ ☆ A While We're Young; Coleman Hawkins
and His Orchestra 1 明治天皇: ドナルド・キーン(Donald Keene) 明治維新、大正維新、昭和維新 明治維新のひびき 大館の自冶とは? ▼ 地域主権の戦略: 道路と橋の構造の基準が各地で違うようになれば |
★〈真夜中の太陽〉のミステリアスなメロディは、この人のセンス[A] ☆ ☆ ☆ Updated
2011.2.20 アトリエの庭 特派員―〈暴挙〉という言葉はないの? アロマ―ない。この記事は共同通信から引用して、フランス語に翻訳してる。 ナモネ氏―〈暴挙〉という言い方は、暴挙だ。 半分半分放送局長―しゃべっていないということだよ、な、そんな荒っぽい言葉は。 特派員―すると、日本の報道機関がロシアとの関係をこじらせるためにデマを飛ばしたことになりますよ。〈許しがたい〉と〈許しがたい暴挙〉の間には、太平洋がある。 アロマ―ええ、そうね。でも、〈許しがたい〉というのも強烈にひびくときがある。相手はギリシア正教の国なのよ。 ナモネ氏―人の行為を許しがたいと決めつけるのは、傲慢なのだな。 ☆ "La majorité du
peuple japonais, moi y compris, considère que cette visite est
inadmissible. C'est pour cette raison que je l'avais déclaré", a
indiqué le ministre, cité par l'agence locale Kyodo. 編集長―戦争になれば、あれが人間の盾に変わるね。弱者を犠牲にして、しかも、それを政治的に利用するのだ。ヒロシマとナガサキは最悪の例だよ。 放送局長―ああいうショッキングな作戦は異常心理に異常思想がくっついたから、じゃないか?人間の知性は自分の意志に反することを嫌う。 編集長―極端に言えば、すべて計画どおりに進まなければならないということだ。 放送局長―そう、しかし、自分の意志に反する悪いことが起きると、どう考えるべきか?自分の弱さや愚かさを認めるしかないのか? ナモネ氏―よくある疑問だ。自分の意志が求めたことだと思えばいい。平家物語以来のサムライの論法だ。傷を負ったのは自分がやらせた結果だというのだ。 特派員―〈われわれの意志は微動だにしない〉と前原外相が大見得を切りましたけど、あれなんか極限状況を感じさせるせりふですよ。 アロマ―ロシアとどんな交流をしたいか、日本政府は考える気がないと思われてる。〈日本に見えている結論はただひとつ、反ロシアの立場の強化。〉そう〈ロシアの声〉は言ってる〔2〕。 放送局長―国会は団子状態なんだということが、今度の北方領土紛争で明らかになったな。 編集長―しかし、議員たちのディアスポラ(離合集散)はこれからだろう。 ☆ 特派員―管轄権の意味は、と思って調べると、要するに権限のことですね。日本政府は北方領土におけるロシアの権限を認めない。 編集長―その場合はロシアの主権というのが普通だったな。管轄権という言葉は最近だ。 放送局長―主権には、国家の存在がつづく。国家の存在が先に来るというべきかな? 編集長―歴史よりも事実を優先すれば、国家があるから、管理者が必要になる。その権利が主権だ。北方領土ではロシアの統治権と言ってもいいと思う。これはアメリカ政府が明言したロシアの施政権と同じ意味だ。 特派員―それがあるから、安全保障条約の適用はできないという結論でしたね。 アロマ―見捨てられた狐よ。 特派員―施政権という言葉はリアリティがある。立法、司法、行政に関する権限を持っていることだから。ただ、それは国連の信託統治地域でなければならない。 放送局長―アメリカ政府がロシアの施政権を認めるという事実は重要だな。 ナモネ氏―ロシアの統治権を認めたようなもんだ。 編集長―アメリカ政府は例外としてあつかってるね。明白なのは、日本の国土でないと言ってることだ。 アロマ―心理的に見ても、正しい。アメリカ人があのエトロフを日本のために防衛する義務を引き受けるなんて、ね。日本人は行動的に考えるのが苦手なんだ。 特派員―刺激したくないけど、ぼくには北方領土なんてどうでもいい問題だよ。ナモネ氏のような感情なんてあるわけがない。大事なのは事実を認めることです。 放送局長―そうして歴史の動きをすっきりさせなければいけないな。 ☆ ☆ ☆ A Midnight sun; Lionel Hampton
and His Orchestra 1 ロシアの声16.02.2011, 17:49 2 ロシアの声 15.02.2011, 14:12 ウラジーミル フェドルク |
★〈イブニング・スター〉はあまりにも優しいメロディ[A] ☆ ☆ ☆ Updated
2011.2.17 半分半分放送局長―日本の金星探査機が金星の軌道に乗るのに失敗したっていうのは、笑えるジョークだな。 大館橋 放送局長―落語だよ。 アロマ―ヴィーナスに嫌われて当たり前よ。美と愛の女神の星なんだから。 特派員―あっ、なるほどね。教養が光り輝いてる。 編集長―ぼくはリンゴの金星を想い出していたよ。 特派員―しかし、あれは日本の教育のひどさを証明しましたね。科学思考の敗北と見るのは一面的ですよ。 編集長―高松宮日記には戦争が激しくなると、発明工夫展がだんだん多く出る。第2次世界大戦の教訓が生かされていないね。マッカーサー(Douglas MacArthur)が日本で演説したように、人間の本質である精神の敗北なんだ。それを忘れてる。 放送局長―確かにそう言えるな。朝日新聞は科学欄に力を入れてるけど、あれは要するにハイテクノロジー情報を独占しようという狙いだよ。 アロマ―日本人はアイディアを追いかける癖がある。アイディア、アイディア。 編集長―哲学を学ばなければ、何にもならないよ。 ☆ 特派員―発明工夫展がどれほど戦争に役に立ったか、分からないけど、小説のアイディアは現実にすぐ応用できるかもしれませんね? ナモネ氏―金がかからないから、な。事実はあいまいだが、第2次世界大戦で謀略の下書きになったはずだ。 放送局長―小説家の戦争協力だ。 特派員―国際テロ組織は、出版社が集めた小説原稿を謀略に応用してるんじゃないかな?奇想天外な事件や事故が起きると、そんな疑惑が渦巻く。 編集長―なるほど、ありそうなことだ。 ☆ ☆ ☆ A Evening star;Tommy Dorsey and His Orchestra |
★〈私たちの愛はここに〉フレアスカートが悩ましそうな粋な曲[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.2.8 昭和30年代前半? 右にいるのは長谷川編集長? 父秀之が撮影 特派員―昭和2年生まれの大館オンブズマン代表荒川昭一さんも街灯については記憶がない。 ナモネ氏―街灯は鋳物製で、銀色だったように思う。どこに消えたか? 編集長―ぼくが覚えてるのは街灯がない大館橋で、もちろん格子も残っていなかった。終戦後の写真を見ると、別のデザインの街灯が1本あるけれど…? ナモネ氏―食堂がオープンしたあとかな?人間は忘れっぽいもんだ、なあ。 アロマ―大館橋は夢を見させる。 ナモネ氏―大館橋は特別な橋だよ。宮様が弘前から来て最初に渡ったという伝説がある。それほど豪華で不思議な橋だった。大館という町はどういうわけか、白人系が多かったもんだが、戦争が終わると、妙に増えて目立つようになった。大館橋で見かけた都会的な女性も、そんな感じだった。全然ちがうのは帽子とドレスと何よりも別世界の雰囲気だ。自分の目を疑ったよ。真夏の昼下がりバルコニーにいたときも、灯篭のそばにたたずんでいたときも。 ☆ 昭和30年代前半? 日曜日の清掃 父秀之が撮影 特派員―完成前の大館橋を車で渡ったとしても、変じゃないですよ。 編集長―開通式と建設工事の完成とはちがう。いつでもそうだ。 アロマ―だめ、ね。橋の建設事業は両岸の整備や検査に時間がかかるのよ。 放送局長―しかし、建設工事は昭和10年から昭和11年とある。この情報は昭和12年1月発行の土木建築工事画報に写真入りでのっていた。 ナモネ氏―1年半で作れるわけがない。雪国だよ。 特派員―両側の道路がコンクリート舗装でないけど? ナモネ氏―橋が建設されたあとだ。大館駅から確か大町までコンクリート舗装になった。 ☆ 放送局長―おもしろいのは、秩父宮が昭和10年8月から昭和11年11月まで弘前歩兵第31連隊の第3大隊長として弘前に住んだことだな。タイミングがいい。そして、大館に来た日と開通式のあいだに2.26事件があることだ。クーデターの黒幕だといううわさが流れて、秩父宮は昭和天皇と話し合うために東京に帰った。 編集長―あの事件には秩父宮を黒幕に仕立てる謀略の一面があるな。天皇と秩父宮の関係を悪くするためだ。大館橋との関係を考えてみると、桂城公園にある花崗岩のオベリスクが真相を明らかにしてくれる。秩父宮が大館に来たのを記念するあのオベリスクは、開通式のあと、11月に建てられた。桂城公園から大館橋がよく見えた時代だ。オベリスクは古代エジプトの記念碑だけれど、太陽信仰に由来する復活の象徴と言われてる。日時計としても使われた。天辺が小さいピラミッドのフォルムで、本来そのピラミッドは金か銅でおおわれていたということだ。 アロマ―造船物語ですね。 ナモネ氏―12本の街灯と日時計… 放送局長―しかし、そうだとしたら、秩父宮か他の皇族がオベリスクにするように言ったということになるな? 特派員―橋と船の関係、船とピラミッドの関係、12と日時計の関係なんて秘密ですからね。 編集長―そう、あのオベリスクのメッセージは明らかだ。 放送局長―秩父宮が大館橋を建設させたというのか? 編集長―そうだ。 ☆ ☆ ☆ □ V字型の階段の記憶 21 A Our love is here to stay;
Les Brown & His Band of Renown featuring. Don Fagerquist 橋と船の関係、船とピラミッドの関係について分析 秩父宮とクーデター未遂事件 12が出る高松宮日記 |
★〈ザ・クローズ〉のスリリングなドライブ感[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.1.28 大館橋北 編集長―予算案の成立も大事だけれど、小沢一郎の政治倫理が妨害してる。それが現実じゃないか?政治倫理審査会への出席の拒否は、オープンとクリーンという民主党の理念を公然と踏みにじることに他ならない。 半分半分放送局長―民主党を出るべきだ。次の選挙で沈没だ。 ナモネ氏―小沢一郎は民主党を割るようなほのめかしも別にしていないな。 特派員―意外なことにそういう脅迫はしてませんね。民主党政権を壊せば、自分たちも損をするからでしょう。 ナモネ氏―それは一致してるな。問題は誰が船長をやるか、だ。 編集長―強制起訴になれば、話がちがってくる。船底で耐えてもらわなければいけない。 アロマ―小沢グループは新年会でマグロの解体ショーをやってる。 ☆ 編集長―小坂町の平均所得が増えたのは、小坂製錬のリサイクル事業と桃豚が金になるからだ。無関係な町民は所得が伸びていないね。 特派員―それを選挙で強調する候補者がいる。川口博前町長が使った手です。小畑市長も田代地区に豚小屋の大規模建設を推進中ですよ。 ナモネ氏―困ったもんだ。金になればどんな事業でもいいという考え方は、人を馬鹿にしてる。 アロマ―自然環境も精神環境も悪くなる。宮崎県の例を見ると、おぞましいわ。 放送局長―自由貿易になれば、日本の豚は生き残れないな。外国の豚肉製品に負ける。 編集長―消費者はありがたい。TPP(環太平洋パートナーシップ協定)に参加して鎖国経済構造を変えてほしいね。ずるい企業に、バイバイ、だ。 特派員―それについて、菅直人首相は衆議院本会議でこう語りました。〈貿易自由化を通じて、世界と日本の間で、人、モノ、カネの流れを大きく増加させるとともに、若者の参加しやすい農業の実現など農林漁業の再生にも取り組んでいく。平成23年度を明治維新や戦後に続く、平成の開国元年としたい。〉〔2〕 放送局長―戦後の保護貿易はマイナスが大きいよ、君。 編集長―生活様式も新しくなれない。 放送局長―そう。経験論で言うと、関税がかかるから、1971年までアメリカのドーナッツ、ハンバーガー、フライドチキンは日本で店を開けなかった。 アロマ―ミスタードーナッツで〈秋田上陸40周年記念〉の割引券をもらったの。創業当時の値段1個40円で買える。日本上陸、ね。 ☆ 特派員―ぼくはフランスのコンピューターを使ってみたいんだけど、高いですね。 編集長―輸入されてるのかな?日本は思ったとおりヨーロッパ連合の製品を敬遠してるよ。EUの主な輸出相手国はアメリカ、スイス、ロシア、中国で、日本は何番目か分からない〔3〕。 アロマ―フランスのフィヨン(François Fillon)首相が、ワイン以外のものも買え、と言ってたわよ。 特派員―EUの主な輸入相手国はアメリカ、中国、ロシア、そして、日本が4番目。 放送局長―日本の関税が高いから、そういう結果になる。製品の良い悪いは関係ない。 アロマ―デザインは絶対に向こうのものよ。 ナモネ氏―それはいいとして、関税廃止の自由貿易というのはヨーロッパ連合のような方向に行くのか、それとちがう構想を持っているのか? 特派員―経済の環太平洋連合でしょうね。それ以上に統合に進むとは思えない。 編集長―そう単純な問題ではない。しかし、国民の考え方で決まるようにならなければいけない。 ☆ ☆ ☆ A The craws; Les Brown & His
Band of Renown 1 テレビ朝日01/16 2 NHK 1月26日 3 ウィキペディア |
★名曲〈イージー・リヴィング〉はこんな風にさわやかなプレイもいい[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.1.21 JR大館駅 特派員―日本のマス・メディアはすべて国際テロ組織のものじゃないのか?ぼくはそう疑ってる。 放送局長―自衛隊OBのものだと思ってるよ。 編集長―どっちにしても、亡国のジャーナリズムだ。 アロマ―あたしは小坂鉄道と花輪線について話そうと言ったのよ。 放送局長―あっ、そうだったな。アルコールのおかげだよ。アルコール万歳!このワインは、自由にしゃべらせるパワーがある。 特派員―でも、アルコールの味方なのか、敵なのか、なあ? ☆ 放送局長―まじめに話そう。十和田南駅から小坂まですぐだ。 アロマ―だけど、小坂駅と十和田南駅はつながってない。あたしの夢は、その二つの駅をつなげることよ。 放送局長―十和田南駅でスイッチ・バックだからな。列車が急に後ろ向きに走るんで、びっくりした記憶がある。 ナモネ氏―しかし、小坂鉄道が再生しないと、それはどうにもならない夢だな。 特派員―それが後ろ向きの思考ですよ。小坂鉱山の煙を恐れて、行くのは止めた、というのが十和田南駅の過去ですね。 ナモネ氏―錦木伝説の悲恋のように。 編集長―鉱山にはそういう閉鎖的なところがあるね。小坂鉄道の再生問題だって、どこの誰が鍵をにぎってるか、あいまいなんだ。 ☆ アロマ―花輪線はほとんどいつも空箱の列車が走ってるけど、大館市民には危機感がないと思う。10年前にくらべると、乗客はほぼ半分に減ってるそうよ。73万人〔1〕。 特派員―内陸線はおよそ40万人。少ないなあ。 アロマ―JRと鹿角市など沿線の五つの自冶体で利用促進のために協議会をつくったの。でも、話がちっとも前に進まないの。 ナモネ氏―まだ線路に乗ってないよ。 編集長―内陸線とJR奥羽線がつながると、JR花輪線の可能性も広がる。 特派員―事実、内陸線と結びつけようという構想がある。社民党の石田寛県議が話していたけど、現実に近づいてきましたね。 ナモネ氏―十和田南駅からストーンサークル経由で大湯温泉まで行く路線構想もあるよ。 アロマ―それは観光路線ですね。沿線住民の利用はあまり期待できない。車に勝つ方法があれば、別だけど。 放送局長―マイカーと観光バスに勝つのは、ちょっとむずかしいな。急行〈よねしろ〉が仙台と弘前をつないでいたけど、廃止されたのはそういう理由だ。 編集長―何と言っても、問題はJRという会社だ。花輪線でかせごうと一生懸命になってくれなければ、だめだな。住民が馬鹿を見るだけだ。 アロマ―そうね。ポスターの宣伝文句は決まり、〈文明開化の初心に帰ろう!!!〉 ☆ ☆ ☆ □ 旅の雑貨屋 8 7 A Easy living; Lee Morgan Quartet ▼ JICA出身議員のニュースに投影されたテレビ朝日の〈イライラ〉 |
★〈夢の街路〉には首都のモダンから下町の騒音まで何でもある[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.1.14 最初の長谷川食堂 左にいるのは祖父喜之助 1956年に父秀之が撮影 半分半分放送局長―日付が分からないのは、残念だな。二人の目的は何だったのかな? 編集長―父が元気なころ一言打ち明けてくれたが、養子に出した子どもを引き取りたいという話だったそうだ。しかし、育ての母ハルが反対した。父はそれを悲しんでいた。広尾のおばさんと母親は、それから2年ほど大館に住んだ。長谷川木工所の店の2階に。長谷川テルの行動を調べて妙だな、と思ったのは、彼女が中国の東北に行ったあと広尾のおばさんと母親が日本の東北に来たことだ。偶然ではない、長谷川テルに関するニュースが動かしたんだろう、そう直観したね。 ☆ 特派員―ええと、そうすると、8月に昭和天皇が天神荘に来て長谷川喜之助とハル、秀之に再会するはずだったが、洪水のために不可能になった出来事のあとだと考えていいのかな? 大館橋南交差点 大町大火の年に父秀之が撮影 アロマ―二人はもう大館に来ていて天神荘で天皇裕仁を待っていた…こんなストーリーでもいいんじゃない? 放送局長―どうもあの日の会食がフラッシュ・バックするなあ。会食の第2幕になってしまう。 ナモネ氏―無責任にアロマのストーリーを選びたいもんだ。 特派員―賛成。妨害する動機が強まる。 放送局長―会食に陪席した二人の女官の正体は、昭和初期の元女官とその娘だろうな。 編集長―寺崎の日記を読んだときのインスピレーションを言えば、そのとおりだ。二人の女官とは広尾のおばさんと母親なんだ。そして、1年近くあと昭和天皇と交錯するように大館に姿を見せた。 放送局長―感動的な推理だ。高松宮日記の8月31日の記事は重要だな。 アロマ―天皇は戦争を止めるためにいろんな工作をしたけど、それにかかわったのが広尾のおばさんと母親だったんじゃないかな? 編集長―分からないな。 ☆ 特派員―そういう二人の女性が大館の街を歩けば、強烈な印象を残すと思うけど、ナモネ氏は見たことがありますか? ナモネ氏―終戦後は今とちがって、街の中はいつも混雑していたからな。歩く人、6人乗りの馬車バス、木炭バス。木炭バスは早口の丸高バスが走らせていた。自動車と言えば、トラックとアメリカのジープだ。進駐軍の若いGIが運転していたな。きれいな女たちもめずらしくなかったもんだ。昭和25年長谷川食堂が橋のたもとにオープンする前は、さあ、どうだったか?…食堂ができる前は教会の建物があったな。大館橋は大橋と呼んでいたもんだが、国道の橋で、夏になると、川で泳ぐ人が多かったから、日が沈んだあとでもにぎやかな橋だったよ。12のバルコニーの街灯は1本もなかったが、それでも灯篭の明かりが幸せな気持にしてくれた。現実離れした女たちもいた。広尾から来た若い女性は何才だったかな? 編集長―昭和元年生まれだから、たぶん21才。 アロマ―ロマンチック! ☆ ☆ ☆ □ V字型の階段の記憶 20 A Street of dreams; Stan Kenton Orchestra featuring Art
Pepper 昭和6年喜之助とハル、秀之が大館に住む 慈善芸能祭のハプニングに関する対話 高松宮と博英 |
★〈朝日のようにさわやかに〉はヴィブラフォンのひびきがいい[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.1.5 半分半分放送局長―10月12日の会食の目的は何だったのかな? 大館橋南交差点 特派員―昭和天皇がそんな俗っぽい危ない話題に触れるでしょうか? アロマ―でも、女官二人が陪食してる。テーブルの両端で浮世の話をしたり、寺崎にお世辞を言ったりして、さりげなくいろんな話をさせるのよ。 放送局長―うまい配役だ。堅苦しい侍従長と女官長の不在は、そのためか? 編集長―侍従長大金益次郎は信頼できないね。女官長の保科武子は、1938年、昭和13年から42年までずっと女官長だった女性だけれど、北白川宮能久(よしひさ)親王の三女なんだ〔1〕。能久親王の長男成久(なるひさ)と孫の永久(ながひさ)が悲劇的な事故で死んでるから、遠慮したのかもしれない。 ☆ 放送局長―慈善芸能祭のハプニング、あれを裏であやつったのは外務省情報局だと思うね。プレス、放送、芸能界をコントロールしていたんだから、終戦後も簡単にできることだ。 編集長―その点、無力にされた皇族とはまるで反対だ。 放送局長―外交官寺崎が描いた会食のテーブルと登場人物の位置には何かある。なぜ女官二人は名前がないのか、と考えてみてもいいんじゃないか? 編集長―それは、もちろんぼくも考えたよ。テーブルについて食事するんだからね。彼女たちの名前だけ外すというのは、どういうことだろう?しかし、疑問だけだ。 放送局長―女官二人は招待者の位置にいると思わないか? 編集長―終戦後まもないただの会食だから、な。ディナー、正式の晩餐ではない。しかし、それを見ても、例外的な会食だったにちがいない。 特派員―長谷川編集長が広尾のおばさんに関して名前を伏せてるように、外交官寺崎も何かためらうことがあったんじゃないでしょうか? 放送局長―そう。しかし、それはおれの言うせりふだよ、君。 特派員―これは特派員でなければ絶対に思いつかないせりふですよ。 アロマ―落ち着いて。外交官寺崎が書きとめる必要を感じたのは、たぶんそういうことね。言葉で表わせない何か… ☆ ☆ ☆ □ V字型の階段の記憶 19 A Softly as in a morning
sunrise ; MJQ 1 wikipedia 慈善芸能祭のハプニングに関する対話 |
★〈アフター・ミッドナイト〉は大都会の街角の香り[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2011.1.1 アロマ―康楽館と鉱山事務所が民営化されるというニュース、どう思いますか? 旧小坂鉄道 茂内駅 編集長―康楽館と鉱山事務所に関しては、財政事情が悪いなんて話は聞いたことがないな。しかし、限界が見えたとすれば、イベントなどの内容の問題じゃないか? ナモネ氏―たぶんそうだ。観光バスの観光客だけで十分だとは思いたくないのだよ、細越町長は。 半分半分放送局長―新しい戦略のデッサンを公表しないと、信用できないね。 ☆ アロマ―編集長が言う構造化だと思うけど。単なる変化じゃない。つまり、小坂鉄道の再活用、内陸線のJR乗り入れなどとのコレスポンダンス(つながり)が第2幕の舞台に出る。 放送局長―そういうことだな。きっと何か壮大なことをたくらんでるよ。 編集長―北海道の東の国境線でおもしろいドラマがあったから、な。 特派員―でも、この構造化はマイナスにはならないじゃないかな?東北新幹線新青森駅から大して人が来なくても、未来の展望が開けると思いますね。 編集長―そうか、今大事なのは曲がり角の向こうに行ってみるということだな。 ナモネ氏―それもそうだが、小坂鉄道の将来については悲観的だ。小坂町と大館市が協議してまとめた報告を見ると、世の中の移り変わりにも無関心に観光テーマパーク構想にこだわってる。 特派員―列車も人も、観光遊園地から出ようとしませんね。報道がいい加減だけど、おそらくそうですよ。 アロマ―明治100年鉄道という愛称にして、定期的に街の中と自然を走らせればいいのよ。 放送局長―やはり性格が現われる。うまく行かないな。ただ、レールの上に小さいミュージアムを乗せれば、遊園地が大館まで伸びる。乗車券でさまざまなイベントが見れる。 編集長―そうすれば、小坂鉄道の施設を有効に再利用できるね。ちょっとしたアイディアのようだけれど、今の構想は思想が花開いたものだな。 放送局長―もちろんだけど、フリー・パスと引きかえにゆずってもいいと思う。 特派員―国連の大使たちもあきれる。 ナモネ氏―明治100年の思想だよ。 アロマ―零時を回った。新年明けましておめでとうございます。 ☆ ☆ ☆ □ 旅の雑貨屋 7 6 A After midnight; Coleman Hawkins and His Orchestra |