日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第19号より

大寒の候。新しい年が始まりました。本年も皆様にとって幸多き良い年でありますようにお祈りいたします。平成二十六年は四緑木星の年です。社会的に交流や交渉、交際などが活発になり明るい雰囲気が漂います。ことに遠方との交わりが盛んです。遠距離恋愛などもあるかもしれません。悪いほうですと風の甚大な被害や胃腸病、流行り病、ウィルスなどの被害がおおくなりがちな年です。胃腸+ウィルスといえばノロが猛威を振るっていますね。気を付けて下さい。あのO-157が流行ったのも四緑の年です。電気関係の事故、雷被害、振動、火事も気を付けなければならない年です。 竜巻被害がないことを願います。

さてベストセラーの「永遠の0」読みました。泣きました。この本についてこの紙面で語るには文字数的にも無理がありますのでやめておきます。

終戦から七十年近く経つ昨今、私たちは戦争を忘れかけようとしています。その善悪を問うことはこの場ではさておき、国を思い、家族を守るために死んでいった人たち・・・その方たちを忘れてはいけないと思うのです。そして私たちも自分たちのことばかりを考えて生きるのではなく後世のことを思い、考えて暮らさなくてはならないのではと・・・ 温暖化しかり。エネルギー問題しかりです。

仏舎利塔

お釈迦様の亡骸は火葬され、舎利(遺骨)は周辺八大国の王たちの求めで分けられました。舎利はストゥーバと呼ばれる供養塔に納められ、遺骨以外にも髪や爪、所持品を納めた塔が建てられ、これら全てが崇拝の対象になりました。・マガダ王国のアジャータサットゥ王がラージャガハ(王舍城)に祭る・ヴェーサリーに住むリッチャビ族がヴェーサリーに祭る・カピラ城に住むサーキャ(釈迦)族がカピラ城に祭る・アッラカッパに住むブリ族がアッラカッパに祭る・ラーマ村に住むコーリヤ族がラーマ村に祭る・ヴェータリーヴァに住むバラモン達がヴェータリーヴァに祭る・パーヴァーに住むマッラ族がパーヴァーに祭る・クシナガラに住むマッラ族がクシナガラに祭る。

B.C.250年頃、インド史上最大の名君アショーカ王は、仏教を広めるためにストゥーバから仏舎利を取り出し、それを八万四千個に分けて同数のストゥーバを建てたと言われています。ちなみに、ストゥーバという言葉は日本に伝わった時に卒塔婆と置き換えられました。現代で卒塔婆といえば墓に立てる板のことを言いますが、当初は大陸からもたらされた仏舎利を祀る供養塔=墓を指したのです。

※五重塔も同様で“塔”という字は、「卒塔婆」の“塔”です。 世界最古の木造建築として、ユネスコの世界遺産に日本で最初に登録された法隆寺は、五重塔のてっぺんと内部中心の柱の二ヶ所に仏舎利が納骨されていて、インドからどんなルートで奈良まで来たのか、また、舎利が分骨を重ねて小さくなっていく過程を詳細に記した巻物までもが現存するそうです。 因みにインドのデリーにある国立博物館には佛舎利が展示されていて実際に目の前で見ることができます。私は思わず床にひれ伏して伏拝してしまいました。感動致しました。余談ですがガンジス川の畔で火葬が行われている場面にも遭遇し、その灰を川に流し、そのすぐ横で沐浴をする光景も見てきました。すごい国です。皆さんも一度インドへ行きませんか・・・

死後の教団

お釈迦様自身は著作を残していません。 お釈迦様入滅後、弟子たちが大集結して、お釈迦様の言動や教団の戒律などを書き残しておこうと考えました。これを第一結集といいます。この第一結集では、教団のリーダー摩訶迦葉が主宰し、500人の弟子(五百羅漢)が集まりました。常にお釈迦様のそばにいた阿難や戒律に詳しい優婆離が特にその中心的役割を果たしました。現在残されている仏典の中に「如是我聞」ではじまるものが多くありますが、これはもともとこの時に阿難が「私はこのように聞いております」=「我、是の如く聞けり」といって語ったものです。後世作られた経典にも多くその形式をならったものがあります。 第二結集はこの100年後、700人が集まり、200年後の第三結集には1000人が集まりました。こうした弟子たちの努力があり、数々の経典が今に伝えらえているのです。

尚、お釈迦様の入滅の年については、BC483年頃という説とBC383年頃という説とがあります。前号で祇園精舎や沙羅双樹なる言葉が出てきましたが、「平家物語」の一文に 『祗園精舎の鐘の声、 諸行無常の響きあり。 娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらはす。』とあります。平家の衰弱を詠ったものですがお釈迦様の「死」になぞらえているのです。誰もが知っている言葉「諸行無常」は『涅槃経』にある「諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅爲樂」から来ていて、この世に存在するすべてのものは、移り変わっていき、永久不変なものなどないということです。

行事・出来事のご報告

昨年9月17日
神二管内合同団参で千葉小松原鏡忍寺に参拝して参りました。信隆寺からは22名が参加しました。700年前、日蓮聖人を守るために亡くなった工藤吉隆、鏡忍坊、その死を悲しむ日蓮聖人・・・今の世では考えられない凄まじくそして悲しいお話を聞かさせて頂きました。
9月19日
「愛玩動物供養塔」供養祭 
ペット供養祭では私たちを癒してくれるペット達に供養を捧げました。ご参拝ご苦労様でした。
10月1日
御会式(日蓮大聖人第732遠忌法要)にはたくさんの方の参拝を頂きました。殊に夜の盛り上がりは大なるものがありました。纏と万灯神輿はやっぱり素晴らしい。出店に協力していただいた皆さんもありがとうございました。お檀家さんを始め、多くの皆さんのご協力があって出来うる行事です。感謝致します。カラオケも楽しかったですね。
10月11日
一部経読誦会 
写経会では一心に写経をしました。家族の名前を書いて家内安全や身体健全を祈念しながらの写経です。
10月27日~28日
身延山久遠寺 七面山登詣参拝に行きました。何時も乍ら辛い山道でした。今回は身延山久遠寺にて輪番奉仕をしました。日蓮聖人の御骨の前で供養を致します。日蓮聖人の御骨を初めてご覧になられた方は感動されていました。私も・・・いつみても感動します。
12月23日
星祭祈祷会 開運餅つき大会 
朝から餅つきの準備ありがとうございました。つきたてのお餅は本当に美味しい。お年寄りが喉に詰まらせないかと心配でしたけど・・(笑)来年は皆さん、食べに来て下さい。暦の話・来年の運気の話では平成26年度の運気ナンバー①とワースト①を発表しました。良いのが二黒(特に申と寅)悪いのが九紫(特に辰未戌)四緑は八方塞がりで特に午は36年に一回の最強(最凶)です。嵐が過ぎるのを待ちましょう。
12月28日
大掃除 
清掃奉仕では毎年お掃除のお手伝いをありがとうございます。綺麗なお正月を迎えられ、仏さまも喜んでおられます。
1月24日~26日
勢山社仏像彫刻展 
藤沢市民会館 第二展示場 
入場料500円(高校生以下無料)
信隆寺 四菩薩像一体が展示されます。
2月3日
節分会 厄除け 年間祈祷 
節分は本来の年の変わり目です。年男・年女はその年の十二支八方塞がりの厄を背負うので豆を撒いて厄をおとします。豆を撒くときに畳が発するバラバラという音が魔を払います。年間祈祷は住職が日々のお経で申込者の祈願を致します。
2月4日
初午祈祷 
各家などに祀られているお稲荷さんにお経をあげます。祠の中も外も年に一回くらいは綺麗にお掃除をし、たくさんの御供物をあげて下さい。
お稲荷さんは昔から日本人が好んでお祀りしたとても人間に近い存在の神様です。お経をあげて供物を捧げれば喜んで力を貸してくれますし、ないがしろにすれば直ぐに怒ります。人間が自分たちの為に祀ったのですから、ちゃんと供養しましょう。日本人の思いやりや優しい心を思い出しましょう。 

南無妙法蓮華経