日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第15号より

合掌。まぁ~~~~暑いですね~台所と茶の間のエアコンが五~六年前から壊れててこの数年、扇風機と団扇で頑張ってますが、やっぱり暑いです。

汗ダクダクのご飯で、ゼイゼイ言いながらの食卓です。(でも痩せない) 皆さま、お盆はどう過ごされましたか? 少しはご先祖様と語り合う時間がありましたか? 12日にお仏壇の中身を全部、外に出し、綺麗に掃除をして飾り付ける。沢山の供物を供えて、一緒に頂く。家族で思い出話を語ったり、ご先祖様のお位牌を見ながら自分のルーツを考えてみたり・・・

そして16日には元のお仏壇に戻して、お位牌を拭きながら、心の会話など出来ましたか? そうしてくれたらお父さんも、お母さんも、あの人もこの人もきっと喜んでます。 めんどくさいから・・・大変だから・・・ とは言わずに、年に1回のことですからお盆の飾りはしてあげましょう。

暑い暑いと言ってももう秋はそこまでです。あっという間にコオロギがチンチロリンと鳴きだしますよ。私はコオロギの声が好きです。なんてったってお酒が美味しくなります(笑) それは冗談ですが・・・

中秋の名月、すすきが揺れる。田んぼにはたわわに実る稲穂たち。実りの秋です。ありがたや地球の恵み。子供ころには、よく柿などをとって食べましたが、今の子供達はそういうことができません。食べ物はお店で買うもの。
大人たちはもっと考えてあげなければいけないのではないかと思います。

少し話が違いますが先日、新聞の投書にこんなことが書いてありました。

朝の散歩で小さな公園を通る。そこでは少年たちが野球の練習をしていて、見るのを楽しみにしていた。ところが、最近姿が見えなくなった。散歩でよく会う人の話だと「子供たちの声がうるさい」と付近の住民から苦情が出て、練習ができなくなったという。昔なら子供の大きな声が何処からも聞こえたものだ。地域の人が子供達をみんなで育てようという雰囲気があった。昨今は生活スタイルが様々で夜勤明けで朝寝付く人がいるのも十分承知している。赤ちゃんが寝ている家庭もあるだろう。ただ数少ない練習の場を奪われる野球少年のことを考えると気の毒でならない。もっと気兼ねなく練習できる環境がみつかるよう祈らずにはいられなかった。

この投書をなさった方はずいぶんと優しく書いていますが・・・どうしてそうなってしますのでしょう?苦情苦情の世の中。クレーマークレーマー・・・義務は果たさず権利を主張する。大人になるとどうしてみんなダメになっていくのでしょう・・・「使用上の注意書き」なんてひどいですよね。こんなこと書かなくて良いのに・・・ということまで書いてある。町を歩いていても道徳とかマナーとかは大人のほうが断然悪いです。若い人のほうがマナーが良い。タバコのポイ捨てや、ゴミをそのへんに捨てる行為は年配の方に多い気がします。お寺で見かける光景はひどいです。法事の時にガムを噛んでいたり、携帯電話で話をしたり、御宝前に向かって足を組んだままお経を聞いたり・・・お墓参りのあとにはゴミのポイ捨てあちらこちらです。さみしいですね。仏様はめったなことでは怒りませんが、神様たちはそろそろ怒りますよね。私たちは自然に生かされて自然の一部でしかないのに、まるで地球の覇者みたいな驕りたかぶりで我が物顔です。感謝の心をもたなくちゃ。

さて・・・先号は「苦の根源は何か?」というお話でした。今回は、お釈迦様の布教が5つの時期に分けられるという部分を解説します。天台大師智顗(ちぎ)が、一切経を五時八教に分けたもので、日本へは伝教大師最澄が紹介し、これを日蓮聖人が採用し、法華経が最高の教えであるという根拠としたのです。お釈迦様は覚りを開いてから、涅槃に入るまでの45年の間に、多くの教えを説きました。後にそれが発展して経典として形成されたのですが、その説いた時を五つに分類し以下のように区分します。

一、華厳時
21日間 ガヤー城近郊にて
経典…華厳経 乳酥味
二、阿含時
12年間 バラナシー国の鹿野苑にて 経典…阿含経、法句経などの南伝大蔵経  酪酥味(秘密教)
三、方等時
16年間 祇園精舎、マガダ国の竹林精舎等にて
経典…大方等大集経、阿弥陀経、大日経、金光明経、維摩経、勝鬘経、解深密経など権大乗経 生酥味
四、般若時
14年間 マガダ国附近の霊鷲山等にて 
経典…大般若経、金剛般若経、般若心経など 熟酥味
五、法華涅槃時
8年間(うち涅槃経は1日1夜) マガダ国附近の霊鷲山等にて(法華経)
クシナガラ沙羅双樹の下(涅槃経)
経典…法華経二十八品を中心とする法華三部経、涅槃経 醍醐味

最初に華厳経を説き、その教えが難しいため人々が理解できなかったとして、次に平易な阿含経を説いたとされています。人々の理解の割合に応じて、方等経、般若経を説き、最後の八年間で法華経と涅槃経を説いたのです。最後に説いた法華経がお釈迦様のもっとも重要な教えであるとします。また五時を、乳酥・酪酥・生酥・熟酥・醍醐の五つの味に例え、「牛より乳を出し、乳より酪酥(らくそ)を出し、酪酥より熟酥(じゅくそ sarpis サルピス:カルピスの語源)を出し、熟酥より醍醐を出すとして法華経涅槃経こそ最高の醍醐味であるとしました。醍醐味という言葉の語源はここです。 ん~やはり難しいですかね。八教は更に難しいですが簡単に記入します。

  1. 頓教(速やかの意で、仏が悟りを開いた直後、衆生の機根に関係なくすぐに説いた教え)
  2. 漸教(次第に・・・の意で、浅い教えから深い教えと次第し順序を追って衆生の機根に応じて説いた教え)
  3. 秘密教(秘密不定教といい、機根の違う衆生同士に説法の違いを知られず(秘密)に、各々別々に応じた不定の得益がある法を説いた教え)
  4. 不定教(顕露不定教といい、機根の違う衆生同士でも説法の違いを知り(顕露)ながらも、各々別々に応じた不定の得益がある法を説いた教え)
  5. 蔵教(経・論・律の三蔵教の略。小乗教ともいい煩悩を断ずるために、空理を悟るべきことを説くが、すべての実体をただ空の一辺のみと見るので「但空の理」といい、また偏った真理なので「偏真の空理」ともいう)
  6. 通教(蔵教と別教に通じる教え。大乗の初門。諸法の本体に即しそのまま空とする体空観を説くが、利根な菩薩は、ただ単なる空ではないという中道の妙理を含む「不但空の理」を悟るも、鈍根な菩薩や声聞・縁覚は蔵教と同じく「但空」を悟るに止まった)
  7. 別教(前の蔵・通二教や後の円教と違い、菩薩のみに別に説かれた教え。前の二教が空理のみを説くのに対し、空・仮・中の三諦を説くが、三諦は互いに融合せず、一切の事物について差別のみが説かれて、融和を説いていない。十界の因果を説くも、各々の境界を別個に説くだけで、三諦円融や十界互具の義もない不完全な教えとされる)
  8. 円教(円満融和の教え。空仮中の三諦の融和、十界互具を説く、最も優れた完全なる教え) 

いや~だいぶんに省略してますがそれでも難しすぎますね。全然解らなくて結構です。目を通すだけでも法華経を勉強したという功徳があります。
それではまた、次回へつづく・・・

これからの行事

◆行事によっては日程等に多少の変更がある場合がございます。

9月19~25日
秋彼岸 お寺にお墓がない方も本堂にお参り致しましょう。
9月23~24日
七面山登詣 足が丈夫な方は是非チャレンジ下さい。詳細はお寺の掲示板、玄関等にございます。
10月1日
日蓮聖人御会式 お寺の行事の中でもかなり重要な行事です。法要に参加しましょう。毎年参加者名簿に記載されない方、サミシイです。お参りに来て下さい。
10月19・23・24のどれか、未定
11時~ 一部経読誦会・写経会 

*最近お寺に、若いお上人がいます。望月上人のご長男で「文(ぶん)敬(けい)上人」といいます。お見知りおきを、宜しくお願い致します。