当クリニックのカウンセリングルームでは、うつ病圏、神経症圏、神経症近縁のパーソナリティ障害、あるいは親子の問題、学校や職場での人間関係などで悩んでおられる方などを対象に、カウンセリングを行っております。
ご希望の方は、原則的に医師の診察を受けていただきます。その上で、カウンセリングを受けることの適否を、医師が判断することになります。カウンセリングを受けていただく方には、ひきつづき、並行して医師の診察を受けていただくのが原則となっております。医師とカウンセラーとは、それぞれ独立した存在ですが、両者が協力し合うことで、相互の欠点を補い合い、一層の効果を上げることが期待できます。
カウンセリングは、カウンセラーの手助けで自己をみつめ(心には、自分でも意識できない無意識層があります)、機能不全に陥っている自己組織を、新たに発展的に組み替えていくという方向性を持った困難な作業です。一定の成果が得られるためには、長期にわたって取り組む意志の強さが求められますが、クライアントの皆さまの、自分に立ち向かっていく姿勢が明確であれば、高い確度で成果が得られると思います。
逆にいえば、カウンセラーの前に、受け身で坐っていても成果は期待できません。カウンセリングの成否は、カウンセラーの能力の問題、相性の問題もありますが、カウンセラーとクライアントとが、それぞれに力を尽くして信頼関係を築き上げていけるかどうかにかかっているといえます。誰がやっても、難航し、長期化することもあり得ますので、安易な期待を持つべきではないことを、あらかじめ申し添えておかなければなりません。
一回あたり50分です。
原則は、毎週、決まった曜日の、決まった時間に受けていただくことです。カウンセリングの効果を上げるためには、連続性が重要なのです。例外的に、隔週のカウンセリングも可能ですが、カウンセラーと相談の上で決めていただきます。
健康保険の適用はなく、自費になります。
@ 原則的に、毎週、決まった曜日と時間に受けていただきますが、この場合は、一回あたり:5400円(税込)です。
A 二週に一度の場合、一回あたり:8640円(税込)です。
B 四週に一度の場合、一回あたり:17280円(税込)です。
カウンセリングは、ご本人のためのものです。ということは、休むのも自由という意味ではありません。逆に、よほどの事情がないかぎり、休んではいけないという意味です。
仮に、カウンセラーに対して、疑問を持ったり、不信感をいだいたりといったことがあれば、そのことを率直に訴えて、話し合うべきです。カウンセラーに対する、疑問、反感、不信などは、カウンセラー個人に向けられたものであるとはかぎりません。誤解をしているのかもしれませんし、一般的な対他者意識の歪み、ひいては母親あるいは父親との関係で、無意識下に抑圧されていた問題が、カウンセラーに向けられている可能性もあります。
つまり、カウンセラーとのあいだでのそうした不快な感情体験は、実は、抑圧された問題の反映であったことに気がつくチャンスでもあるのです。そうしたことに気がつくことは、自己の回復に向けて、一歩前進した重要な意味を持ちます。また、話し合って誤解が解けたり、抑圧していた無意識的意識であることに気がついたりする経験を踏むことで、カウンセラーとのあいだの信頼関係が強化されるはずです。
カウンセラーとのあいだの信頼関係が強化されれば、更に深く無意識化されている問題にも、気がついていく可能性が開けていきます。無意識といっても、半ばは気がついており、しかし、それを認めることに強い抵抗感があって問題を抑圧していたのを、カウンセラーとの信頼関係が強化されることによって、抵抗感に打ち克とうとする意志がおのずから高まることが期待されるのです。
本当は、自分の益になることなのに、その問題を無意識下に封じておきたいという心理は、誰にでもあることです。そういうことが起きるのは、対人的な配慮が行き過ぎて、自己を発展的に構成することが疎かになるからです。そのような事情をふまえて、自己の回復に向けた心理的プロセスを踏むためには、継続的にカウンセリングを受けることが重要な意味を持ちます。
カウンセリングは、心の重い問題、ご本人も気がつきたくないと無意識的に思っている問題に立ち向かっていく、困難な作業です。時には、気が進まない日もあると思います。そういうときに、風邪をひいていたり、頭痛がしたり、腹痛があったりすると、それに乗じて休みたくなるかもしれません。
カウンセリングを受けることは、いわば一生を左右するほどの問題に取り組んでいるといっても過言ではありません。体調の悪さと秤にかけて、誰が考えても無理をするべきではないと思われる場合以外は、体調を理由に休むべきではないのです。
そのような事情と、「カウンセラーは、あなたのためにその時間枠を取って、待っているのですよ」という意味とを込めて、キャンセル料金をいただくことになっております。
ただし、高熱を発するなど、健康上重大な問題があるときや、交通災害などの不可避の事態、近親者のご不幸など、客観的にうなずける事情がある場合は、お申し出いただければ、キャンセル料金は不要です。
以上については、客観的に見て、カウンセリングを受けていただくのが無理という事情を配慮してのことです。それとは別に、旅行の予定、家庭の都合、仕事の都合、友人との約束などでカウンセリングを休まれる場合も、やむを得ない事情には違いないかもしれません。
しかしながら、「やむを得ない事情」は、きりがないことにもなりかねません。したがって、上にあげた「やむを得ない」場合を除いては、時間枠指定料として、料金の約5割、2100円をお支払いいただくことになります。
なお、二週に一度、あるいは四週に一度の方は、上にあげた「やむを得ない事情」ではないご都合で休まれる場合は、3360円、6720円の時間枠指定料をお支払いいただくことになります。なお,初めてカウンセリングを受けられる方については、キャンセル料金は4200円です。初回については、料金の前納をお願いいたします。前納された後、何かの事情が生じてカウンセリングをキャンセルされる場合、原則的に返金に応じかねますのでご了解ください。
また、「やむを得ない」事情以外での直前キャンセルは、全額のキャンセル料をお支払いいただくことになります。
全員が、日本臨床心理士会認定の臨床心理士です。能力、識見、経験、人格など、カウンセラーとしての力量は、全員について、ご安心いただいてよいと考えています。
院長 大河内 恒