日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第76号より

合掌。今年は暖冬でしたが、二月はやはり雪が似合いますの候。

二年ぶりの積雪でしたが皆さま、足を滑らせたりしてないでしょうか? 雪の時は呉々も転ばないように気をつけましょう。こんな時はコタツでみかん。仕事の人は、仕事が終わって家に戻り、晩ごはんは温かいお鍋に心温まる熱燗で一日の疲れを癒しましょう。茅ヶ崎で雪見酒は中々できません。常夏の島、常春の場所も羨ましいけれど、やはり季節ごとの楽しみがあったほうが良いのかも知れません。私は鍋好きですが、皆さんはどんな鍋が好きですか? 一番を決めることは難しいですが、私は「きりたんぽ鍋」とか「せり鍋」がとっても好きで、特に「せり」が大好物です。根っこごと食べます。「せり」や「みつば」とか、あの系統が好きなんです。ワラビやキノコ類も好きなので山菜が好きなのかも知れません。「もつ鍋」「おでん」「豚キムチ鍋」(豚キムチにはレタスが最高)なども美味しいと思いますが健康的には「常夜鍋」と「湯どうふ」でしょうか。我が家の「湯どうふ」は昆布だしに豆腐、タラの切り身、長ネギです。ポイントは鍋の真ん中に大きめの湯飲みを入れてそこに醤油・鰹節・長ネギのみじん切りをたっぷりと・・・このタレで熱々の豆腐を頂きます。こどもの頃は「湯どうふ」なんて美味しくないなあと思っていましたが年を重ねるごとに美味しさが増します。これがまた熱燗に合うのです。熱燗と言ってもその辺のお酒ではありません。作り手さんが一生懸命作った純米酒で、さっぱりし過ぎず、コクがあって六十度くらいの温度に堪えられる。好みとしては福島や広島辺りのお酒が好きです。純米吟醸クラスのお酒も、熱燗にして花開くものが沢山ありますので、これは食後にデザート酒として頂きます。良いお酒はいくら飲んでも頭痛など致しません。心も体も温まる。百薬の長とはよく言ったものです・・・。皆さんと楽しく飲むお酒も最高ですが、一人でチビチビやるのもまた乙なのです。

さて、今年のお正月は大変なお正月でした。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。三日には毛布百枚と水と食料を積んで現地に届ける準備をしましたが、情報を集めると、道路の状況が良くありませんでしたので行くことを断念しました。これからも出来ることを探して協力しようと思います。

皆さんのお正月は如何でしたか? お正月は菩提寺の本堂(お釈迦様=ご本尊様)へのお参り、ご先祖さまへのお参り、氏神(住んでる土地の神社)へのお参り、これが王道で、それから縁のある人へのご挨拶。これで一年が始まります。有名な神社仏閣への初詣もよろしいのですが、大事な所を抜かしては「画竜点睛を欠く」または「仏造って魂入れず」に似たようなもので、せっかくの参詣も意味の無いものになってしまいます。

ところで、お正月の一コマにはおみくじがありますが一般的なおみくじは中々、凶が出ない気がします。気のせいでしょうか? 信隆寺の「おみくじ」は容赦なく凶が出ます・・・ 勇気のある方は是非とも引いてみて下さい。おみくじは自分で選んで引きますから、それが神仏の自分に宛てたメッセージだと思います。良くも悪くも受け入れて、一年の指針にしましょう。耳を広くして人の言うことを聞きなさいと言うことです・・・

「人の言うことを聞く・・・」と言えば、夫婦というのは何でお互いに聞く耳を持たないのでしょうか? 人の言うことを全然聞きません。ご多分に漏れず、ウチの大奥も同じ事を言います。お互いに独り言を言っているようなものです。毎度「あなたは、私の言うことだけが聞こえない!」とか言ってます。毎日ぎゃあぎゃあ言われるので、そりゃぁ耳も遠くなります・・・(苦笑)「あなたのことしか目に入らない」 「あなたの声しか聞えない」 という時代もあったとか、なかったとか・・・ あれから三十年・・・今や、子供たちが間に入って通訳さながら伝書鳩のような役割をしています。大事なことはメールで飛んできます。 「重要事項」と前置いて・・・

日蓮聖人は男と女、夫婦のことを次のように示しています。

「さては、男は柱のごとし女は桁のごとし。(中略)男は羽のごとし、女は身のごとし。羽と身と別々になりなば、何をもってか飛ぶべき。柱倒れれば桁、地に堕なん」 「夫楽しくば 妻も栄ふべし(中略)芝かるれば蘭泣く、松栄うれば柏悦ぶ(中略)夫と妻は是の如し」 これは信徒に宛てた手紙の一説ですが、言わば「夫婦というものは一心同体、互いに助け合いながら暮らしなさい」と言うことです。嗚呼、あれから三十年・・・妻の声が聞こえづらくなってきた今日この頃、改めて日蓮聖人の言葉に耳を傾けるのでした・・・。一方「あたしの声が聞えないのなら日蓮聖人に言ってもらおうかしら・・・」と本堂に向かう妻の後ろ姿に二本の角が見えるのは気のせいでしょうか・・・思わず、その背中に豆を捲きたくなるのです。福はうち 福はうち 「鬼はそと」とは言わない法華経の御心 南無妙法蓮華経 おあとがよろしいようで・・・

夫婦と言えば、皆さまにご報告がございます。副住職の結婚が決まりました。お相手は同じ日蓮宗のお寺の娘さんです。私が紹介したわけでも、どなたかに紹介されたわけでもなく、本人同士が偶然に知り合ったわけですが、なんと・・・その相手の父親が私の大学時代の同期で、しかも卒業以来、いまだに交流のある友人だったので驚きました。というわけで四月十三日に信隆寺本堂御宝前に於きまして「婚姻の儀」を執り行わせて頂きます。何の接待もできませんし、式に参列とまではいきませんが、仏前結婚式は滅多に観れませんので見学出来るようにしておきます。詳細は後日、掲示板でお知らせ致します。式の後、会場を移して披露宴となりますが、寺院中心の披露宴となりますので、お檀家さんは当日ご招待できません。申し訳ございませんがお許し下さい。その代わりに次の週に、お檀家さん中心のお披露目の席を設けたいと存じます。人数に制限があり、申込み制となりますが、お時間のございます方は美味しいお酒でも飲みながら、ワイワイと食事をして二人の門出を祝って頂ければ嬉しい限りです。

ご報告

十二月十六日(土)
こども食堂・餅つき大会 お陰様で大盛況 一四〇人の参加でした。こどもたちは大喜びで楽しそうにお餅をついてました。
十二月二十三日(土)
守護神祭・大黒祭・星祭り
十二月二十八日(木)
大掃除 お手伝いに感謝
一月一日(月)
元旦祝祷会・くじ引き 乾杯0時からの元旦初参りに来られた方々はご苦労様でした。今年も仏さまに見守られ、清々しくも、何時も乍らに楽しんで頂けましたでしょうか?
二月三日(土)
消難水行会 節分追儺式 今回は初の小学生参加、女性も頑張りました。






お知らせ

三月十九日(火)
十四時 彼岸会 永代供養墓・無縁供養塔供養祭
三月二十日(水)
十四時 フラワー樹木葬供養祭
四月十三日(土)
十一時 当山副住職 婚姻の儀

本年、信隆寺は開創四百年を迎えます。就きましては七年後の日蓮聖人七五〇遠忌を兼ね、報恩事業として大改修による境内寺観整備を行う予定です。何卒ご理解ご協力をお願い申し上げます。(拝)