日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第70号より

合掌。師走の候。十二月はやっぱり忙しい!!!副住職が修行に入ってるので余計です。てんてこ舞い♪となっています。おまけに今年はイチョウの葉っぱがまだ沢山残っていて、このままだとお正月までねばりそうです・・・黄色の絨毯がとても綺麗なんですが掃き掃除が大変で、レレレのレ~♪と家族総出で「落ち穂拾い」ならぬ「落ち葉拾い」です。絵になりません・・・「葉っぱを拾っても収穫にならないよ」とミレーに笑われますね。庭掃き、ゴミ捨て、その他諸々、これが案外時間かかるのです。他の仕事に大いに影響してきます。皆さんもゴミの分別にご協力下さい。

さて、その副住職は頑張って修行に励んでいます。先日、面会が許可されたので行ってきましたが元気そうで安心しました。ここは親心というか親バカというか、少し逞しくさえ見えました。声も良い感じに嗄れていて、所謂「らしくなってきた・・・」という感じがしました。二十五日にも檀家さん数人を連れてバスで参拝、面会、ご祈祷という形で会ってきました。やはり荒行堂という所は特殊な場所です。慣れている私でさえ少し緊張する何かピリッとした空気が流れています。厳寒の修行の場です。良い参拝になりました。

同封致しますが一月七日にもう一度面会に行きます(第二回遠壽院 見舞参拝)。バス行程ですのでご希望の方は参加して下さい。先日は柴又に行きまして、その行程が記されていますが申込者が前回と同様の方たちが多い場合は浅草などに変更します。新しい方々なら柴又に行く予定です。柴又帝釈天は「男はつらいよ」の寅さんで有名ですが「題経寺」という日蓮宗のお寺です。彫刻が素晴らしく、一見の価値があります。土産物屋、商店街も活気があって楽しく歩くことができます。やはりお団子ですかね・・・私は手作り芋羊羹と栗蒸し羊羹が美味しいと思います。お昼ご飯は天丼です。東京下町、黒々とした濃い色の醤油だれをたっぷりとかけて頂きます。

ここで少し、題経寺の紹介をしておきましょう。開山は寛永年間(一六二九)です。信隆寺が(一六二四)ですから近いですね。あと六年程で四〇〇年(信隆寺はあと一年と少しで四〇〇年)を迎えます。「帝釈天」と呼ばれる所以は日蓮聖人が彫ったとされる帝釈天の彫刻が保管されていて、江戸期の飢饉の折には霊験灼かなご利益で人々が救われたことで庶民信仰が広まったと言われています。帝釈天は元々軍神・武勇神で須弥山の頂上に住む神々の統率者です。正しい教えを護持し、柔和にして慈悲に富む神さまですが仏さまの教えを聞くまでは、阿修羅と戦っていた荒々しい神でもありました。四天王と共に人間界をも監視し、人々が殺生、盗み、妄語等を為さないか、父母に孝順であるか、貧しい人に施しをするかどうかなど、人間界を巡歴し人々の善悪の事を監察するといわれています。日蓮聖人が顕した十界曼荼羅には釈提桓因として記され、護法善神とされています。一度は訪れてみて下さい。御前さま(笠智衆)には会えませんが寅さんと、さくらには会えるかもしれません(笑)

そしてそこから五分くらい歩くと「寅さん記念館」があるのですがここが中々楽しい。寅さんと記念撮影もできますし、矢切の渡しも目の前です。寅さんと言えば下町、下町と言えば人情。人情と言えば・・・日蓮聖人です。人情と言えば「芝浜」とか思った人いますよね? 私も落語好きなのでよぎってしまいました・・・「芝浜」は良い話しです。しかも成立は三題ばなし(お客さんから三つのお題をもらって即興で仕上げる話しで芝浜は酔っ払い・芝浜・財布)らしいです。そう思うと更に感動します・・・出来た女房です・・・噺家によって情景が変わるのも落語の楽しいところです。落語が聞きたくなってきました。寄席に行きたいところですが、年末年始は出かけられないので動画で観ることにします。

ところで、日蓮聖人が何故人情かというと・・・人情が厚すぎるが故に命までかけて苦しむ人々を救おうとしたからです。世の中が災害・飢饉で道々に死体が転がり、苦しんでいる人がこんなに多いのは正しい教えが世間に弘まっていないからだと当時の幕府に諌言し、殺されかけても「法華経」を弘めようとされた強烈な方です。そして弱い者には優しい。身延山に籠もってから信徒に宛てた手紙は優しさに溢れています。ご主人を亡くされた女性や子を亡くした母親に宛てた手紙などが沢山残っています。熱心な信者が病気になった時などはその者に取り入った悪鬼に向けて手紙を書いてさとし、病気を治しています。そんな日蓮聖人の手紙の中でお正月についてこんなことが記されています。「正月の元日は、日の始め、月の始め、年の始め、春の始めです。この日を大切にする人は、たとえば月が西から東をさして満ちていくように、日が東から西に渡って照らすように、内には人徳を積み、外には人から敬愛されるのです。(中略)悪い言葉は口から出てその身を破滅させ、善い行ないは心から出てその人を幸せにする。何ごともその原因を作ったところに結果が返ってくるものですが、いま、あなたの、正月の始めに法華経をご供養申し上げようとなさるお心は、つまらない木に美しい桜の花が咲き、汚ない池に蓮華がつぼみをつけ、雪山の栴檀が雪を割って育ち、月が始めて山から出るように、あなたご自身によい果報をもたらすでしょう。」(訳文)

もういくつ寝るとお正月・・・♪

お正月を迎える準備をちゃんとして、年が明けたら御宝前に詣でてお題目「南無妙法蓮華経」を唱えましょう。令和五年が皆様にとって良い年でありますようお祈り申し上げます。

ご報告

十二月十七日(土)星祭り祈願祭 大黒祭 幣束取替え
令和四年は五黄年。年頭に言ったように不吉なことが起こりやすい年です。やはり戦争が起きてしまい、政治家の暗殺までも起きてしまいました。五黄という年、そして暦の恐ろしさを感じます。来年は流行病、風雪、風難、風説、流言飛語、詐欺等に注意です。
こども食堂
こども食堂は大盛況でした。やっぱりお餅つきは良いですね。楽しい、美味しい、賑々しい。大人と子供と合わせて参加者120人で大賑わいでした。手伝って下さった方々、今回は人手が少なくて大変でしたが本当に有り難うございました。感謝感謝。

お知らせ

12月28日
9時 大掃除
お時間のある方は手伝って頂けると助かります。主に本堂・客殿の雑巾がけや庭掃除です。
1月1日(日)
午前0時 本堂 元旦祝祷会
世界の平和と国家の安泰 そして皆様の幸せを祈念し、仏祖3宝に新年のご挨拶をします。来寺の方々への楽しみも用意します(笑)「笑う門に福来たる」
1月7日(土)
荒行堂 面会・参拝(別紙参照)
2月3日
節分祈祷会 水行式 (特別年間祈祷受付けます)
2月10日(金)
副住職 荒行成満会 お迎え(掲示板参照)
2月19日(日)
副住職 荒行成満 帰山式(後日案内)
副住職が荒行成満して帰ってきます。儀式を催しますのでご参加下さい。

南無妙法蓮華経