日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |
合掌。初冬の候。皆さま如何お過ごしでしょうか? 選挙は行きましたか? どうやら選挙権のある国民の半分くらいが選挙に行っていないようです。私の知り合いは、行ってない人がいないことを祈ります。どうしても行けない事情があれば別ですが無責任ですよね・・・行かないのは。関わらなくてはダメですよね・・・自分たちのことですもの。無責任な人は何でもすぐに人のせいにします。国が悪い、政治が悪い、社会が悪い、時代が悪い、あいつが悪い、あの人が悪い・・・ そして 「あなたが悪いのよ・・・」
と、こうなります。もしかしたらそうかも知れません・・・
でも、責任ある大人はそうは考えません。全ては自分・・・そう考えた方がより良く進歩的に生きられます。もちろん他が悪い場合も沢山ありますが、そう言っても何も解決しません。他のせいにしていたら前には進めないからです。自分の足もとを見つめて歩んだほうが良い結果に結びつくことが多いですね。皆さんもそうしましょッ! ここで政治の内容については触れませんが、テレビに出てた人がこんなことを言ってました。「政治家は国政を考える前に投票率を上げることを考えなきゃダメだ」と・・・そうなんですか? 政治家は国民の為に国政を考え、実行することが仕事だと思うのですが・・・投票率を上げるのは我々国民の意識です。もし誰かがそれを促すならそれこそテレビに出てるあなたです。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、メディアインターネット業界、各方々が大いに国民に呼びかけをし、何で選挙に行くべきなのか、選挙に行ったほうがい~よ~ 選挙に出かけましょう! 的なことを時には真面目に、時には楽しそうに声かけしたら良いのに・・・と思っちゃいました(笑)皆さんはどう思いますか?
私はお坊さん!お釈迦様が残された教えの「語りべ」です。私は私の役目でこう言います。「あなたの心に仏さま・・・」「お題目を唱えましょう!」お題目を唱えることで、私たちの心の奥に眠っている仏の種がムクッと目を覚ます・・・これを「覚り」とも言います。何かが分からなくとも良いのです。何故なら既に仏の種がそこに在るのだから。それに気づけば良いだけです。「南無妙法蓮華経」
そういうことで今回はあまりうまいことも言えず、法話にもならないので早々に「さて、日蓮聖人のご生涯ですが・・・」とさせて頂きます。前回は相模国依智(厚木 妙純寺)星降りの話までしました。十月十日に佐渡へ向った聖人は寺泊で立ち往生に会います。冬の寒波で佐渡へ中々渡れませんでした。寺泊の法福寺というお寺に行くと、海に向かって風を止めるが如くに手を広げて海を睨め付けている銅像があります。迫力の聖人像です。果たして風が吹きやみます。いよいよ佐渡へ渡る聖人、伊豆流罪に次いで二度目の流罪となります。(二度の流罪が聖人覚醒のキーポイントとなります)
「同十月十日に依智を立て、同十月二十八日に佐渡国へ著きぬ。十一月一日に六郎左衛門が家のうしろみの家より塚原と申す山野の中に、洛陽の蓮台野のやうに死人を捨る所に一間四面なる堂の仏もなし。上は板間あはず、四壁はあばらに、雪ふりつもりて消る事なし。かゝる所に、敷皮打しき蓑うちきて、夜をあかし日をくらす。夜は雪雹雷電ひまなし。昼は日の光もさゝせ給はず。心細かるべきすまゐなり。」『種種御振舞御書』
極寒の中、隙間だらけの掘っ立て小屋で軟禁されたのでした。
ここで聖人は『開目抄』を述作されています。まさに死を覚悟され弟子や信徒に向けての遺言ともとれる文章です。そしてこの書で聖人は自信が法華経の行者であることを確信され、「我日本の柱とならん 我日本の眼目とならん 我日本の大船とならん等と誓いし願 やぶるべからず」と宣言されています。流罪後三ヶ月ほどの期間です。春になる頃には一谷と言うところへ移り、段々と聖人を信望する者が増えていくのです。最初は敵対し、罵声を浴びせていた人々も話を聞くうちにその法門と人柄に信仰を寄せていったのです。佐渡にいる間、聖人が残した真蹟は信徒への手紙も含めるとおよそ二十五編も残されています。また、「佐渡始顕曼荼羅」と言って十界を表わした大曼荼羅を書きそめたのも佐渡流罪中です。私たちが本尊として掲げている御曼荼羅はまさしく十界曼荼羅なのです。地獄界から人間界、天界、仏の世界まで全てを網羅したありとあらゆる世界にお題目の光明が行き届く有り難い御曼荼羅なのです。何故、聖人のお題目の字が四方八方に伸びているのか解りますか? お題目「南無妙法蓮華経」が、全てへ「届け~届け~」と、祈りまくっているからです。本当に有り難い・・・(感謝)
聖人の生涯を鑑みるとき、佐渡以前と佐渡以後と、大きく分けられます。龍口の首の座で一度死に、二度目の流罪となった佐渡で「法華経の行者日蓮」として生まれ変わったのです。次回は身延隠遁。
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南無妙法蓮華経