日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第55号より

合掌。夏真っ盛り!なが~い梅雨がやっとあけましたね。でもなんと!暦の上ではもう秋・・・立秋です。梅雨があけたら秋ですって。どーゆーこと?梅雨前は確かに夜の七時でもまだ明るかったのに今、七時は暗いです。今はもう秋・・・トワ・エ・モワ。しかしまあイヤな梅雨でした。あちらこちらからカビ臭がするし、先日久しぶりに着ようと思ったシャツやジャケットはカビてるし・・・おまけにちょっと雨が多く降ると寺務所の屋根からはポタポタと雨漏りが・・・その度に毎回屋根裏にあがってバケツや洗面器を置く作業です。体重が重いから大変なんですよ・・・今年はポタポタでなくボタボタでした。ポとボの違いで雨漏りの量が違うの分ります?果たして今やウチの屋根裏はバケツと洗面器だらけです(苦笑)。天井を突き破って落ちないことを祈ります。自分自身で・・・

外は今日も良い天気です。木や草花が揺れると風を感じて、それだけでなんとなく涼しげになります。風を感じて(日清カップヌードル)・・・今年は観音様の回りと裏の駐車場にひまわりをたくさん植えてみました。夏の象徴ひまわりは本当に太陽とのコンビネーション抜群です。青い空に夏の太陽とひまわり・・・夏があまり好きではない私も元気が出てきます。ところが、早くに植えたせいか、梅雨が長引いたせいか、せっかく青空が澄み切っているこの時期になんとウチのひまわりはもう既に咲き誇る勢いを失いつつみんなそろって下を向いてしまっているのです。施餓鬼会が終わってこれからお盆を迎え、頑張らないとイケないときに下を向いているひまわりを見ると自分までも下を向いて歩いてしまいます。誰か私に元気を下さい!コロナ禍で人とも会わず、朝な夕なに話し相手になってくれた愛犬も今やなく、道端のネコに話しかけたら無視され、蝉たちは私の声をかき消すかのように頭の上でミンミンとわめき散らす。「うるさ~い」と言ったらオシッコかけて飛んでいきました。なんて失礼な輩でしょう。もはや草むらの虫たちにまた話しかけようかしらん・・・と思いつつ、万が一「虫に無視されたらどうしよう」とも思い悩む今日この頃の私でした。(近況報告)

さて、皆さま 施餓鬼会法要の参拝ご苦労様でした。思ったよりもたくさんの方々が来られ、ビックリしました。想定外の来寺に戸惑ってしまい、法要後のお塔婆の受け渡しがうまくいかず、お待たせして申し訳ございませんでした。また、新型コロナウィルス物故者の塔婆供養をして下さった方には感謝を申し上げます。施餓鬼供養は一見自分には関わりのない霊や誰にも供養されない霊の供養をすることで先祖や自分にも功徳が及ぶ、という深い意味がありますので、つくづく有難い供養だなあと感じます。この塔婆供養料は何らかの形で社会貢献に回るよう寄付させて頂きます。

右の写真は本堂内です。施餓鬼会の時は内陣外陣の境にフィルムを貼りました。当然マスク着用でお経をあげさせて頂きましたが、マスクでのお経は案外キツいのです。着物も暑いのですがマスクで更に暑さが倍増・・・熱気ムンムンといった感じで、汗だくになって痩せてしまいます。夕方、体重計に乗ればなんと・・・全く痩せてない。私の体はどうなっているのでしょう?何をしても痩せません。それどころか寝る前にもう一度体重を測ろうものなら夕方より増えているじゃないですか!その原因は分っているのですが知らないふりで毎日が過ぎていきます。そろそろ痩せる薬に手をだそうかな・・・薬と言えば日蓮聖人は御題目「南無妙法蓮華経」を薬と言っています。経文に「是好良薬 今留在此」という文があります。「是のよき良薬を今此処に留めおく」という意味ですが、良医治子(ろういじし)の喩えといって、お釈迦さまが私たちに教えを説くのに用いた喩え話の一説です。お医者さんの父と毒を飲んで苦しむ子供たちの話です。

ある所に腕のよい医者がいて、多くの人々の病気を治していました。彼(父)には子供がたくさんいました。ある日、所用で遠く他国まで旅に出ている留守中に、子供たちが誤って毒を飲んでしまいます。父が帰ってみると子供たちは苦しくて地面を転げ回っているのですが、毒により気が狂って本心を失った者と、苦しみながらもまだ気が確かで本心を失わない者がいました。子供たちは父の姿を見て「私たちは誤って毒を飲んでしまいました。どうぞ命を救ってください」と口々にお願いしました。父は薬を調合して子供に与えました。子供の中で本心を失わない者は、この薬をすぐに飲み、すっかり治りましたが、本心を失った子供たちは薬を飲もうとしません。父はなんとかして本心を取り戻させようと考えます。そして方便を講じます。父は子供たちに向かい「私はもう年を取って死ぬときが近くなった。この薬(是好良薬)をここに置いていく(今留在此)から飲みなさい。必ず治るから」と言って、家を出て行ってしまったのです。そしてそこから使いを寄こして「あなた方のお父さんは亡くなりました」と言わせたのです。子供たちはこれを聞いて父の死にショックを受け深く嘆いたのですが、このショックにより目が覚め正気に戻ったのです。目の前には薬が置いてあり、それを飲むとすぐに治ったのです。父は子供らが全部回復したという話を聞いて家に帰り、元気になった子供たちに会うことができたのです。これが「良医治子」という喩え話です。この話の中で父とはお釈迦さま、子供たちとは私たち衆生のことです。「お父さんが亡くなった」というのは、嘘だったわけですが、これこそが「嘘も方便」なのです。真実へ導くために敢えて嘘(方便)を使うわけです。「法華経の寿量品」に説かれる真実=良薬こそが「南無妙法蓮華経」の御題目です。お釈迦さまは「妙法蓮華経」を説かれるまでたくさんの方便の教えで人々を導きましたが最後に真実を述べて入滅して行くのです。良医のように・・・毒=迷いに侵された私たちが本心を失わずに薬を手にできるか否かは当に自分たち次第です。そして、あの入滅したはずのお釈迦さまは?あれ? 父の死は方便のはず・・・と言うことは・・・

南無妙法蓮華経

間もなくお盆

今年はご承知の通り例年とは違った形で回らせて頂きますので若干、日にちや時間が異なっています。予定表をお寺に張り出しておりますので必ず確認して下さい。特に番号の部分が赤くなっている方は例年と、かなり違う予定が組まれてますのでご注意下さい。それと、コロナ禍で心配な方は玄関先でのお経で結構です。遠慮なさらずに玄関先にお位牌を用意下さい。不敬にならないように地べたには置かず、できれば腰より高い位置が望ましいです。玄関でのお経では失礼と感じて遠慮している方が結構居ますが大丈夫です。今年は本当に特別な年です。七月中または八月の別日のお経にして下さった方、ありがとうございます。大変に助かりました。感謝!感謝! ◎来年の七月盆の希望者受付けます。

お知らせ

お会式 万灯練り供養中止のお知らせ
本年の宗祖報恩お会式につきまして昨日役員会にて協議をしましたが、昨今の新型コロナウィルス感染状況を鑑み、万灯練り供養の中止を決定致しました。当山に於きましては年間行事の中でも最大の行事で、地域の方々にも浸透しており、誠に残念ではありますが皆様の健康と安全を最優先に考慮した結果でございます。法要は施餓鬼会同様に自由参拝の形で行います。九月に正式なご案内を致します。

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