日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |
合掌。令和二年庚子 七赤金星 あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。 え? お正月50号の冒頭と同じやん!・・・と、お思いでしょう。暦の話し・・・「気」の流れから言うと立春で「気」が変わったということで、改めてご挨拶いたしました。毎年立春を境に地球の「気」が大きく変わります。これには多種の流れがあり、それが複雑にそして美しく、感動的に関わり合って構成されています。自然界のエネルギーの中で私たちは生きているのです。有名なのは十干・十二支・九星です。十干・十二支は皆さんご存じでしょう。
甲乙(きのえ きのと) 丙丁(ひのえ ひのと) 戊(つちのえ)己( つちのと) 庚(かのえ)辛( かのと) 壬(みずのえ)癸( みずのと)
の十種類でペアになっており、五種類(五行=木火土金水)の特性を持ちます。「えと」の謂われはここからです。これに十二支を絡めて六十種類の組み合わせになります。十干は十年周期、十二支は十二年周期の組み合わせで同じ組み合わせになるのは六十年後。だから還暦は六十歳なのです。生まれた年と同じ十干・十二支を迎えるわけですね。甲子園は甲子の年に出来たから甲子園。戊辰戦争は戊辰の年、壬申の乱は壬申、庚申講は庚申の日に自分の悪行を天に報告されないようにする行事、丙午は丙の火の性と午の火の性が重なって気性が荒い子(娘)が生まれるのを嫌った年・・・などと干支は普段から耳にしておりますので、ここまでは誰もがついて来られる話しです。しかしこれに九星が加わると一気に複雑になります。九年ごとに変化をする地球の「気」の流れで、人はこれに大きく影響されます。厄もこの影響が大きいです。全部を解説するのはとても無理なので致しませんが昔の人は本能的に、もしくはご先祖様や親からの言い伝えでこれを知っていて生活の中にちゃんと組み込んでいたのです。北東の鬼門に玄関や不浄を置いてはダメというのも気学です。北東から鬼がやってくるわけではありません。現代人が迷信として切り捨ててしまった事柄に本当は大事なことがたくさんあったのです。
母親のお腹から人が産まれるとき、羊膜を破り空気を吸い込みます。「おぎゃ~」の瞬間です。その時、初めて地球の「気」に直接触れるのです。そしてそのときに触れたものを自分の気として一生を生きるのです。これが生まれ星と言われるものです。そして「気」には相性があって大きく分けると木の性 火の性 土の性 金の性 水の性と五種類に分類され、この相性が吉凶に繋がるのです。ここで定番の質問があります。「それでは同じ年の生まれの人は運気も性格も同じなの?」と・・・いえいえ、そうではありません。生まれ年、生まれ月、生まれ日、生まれ時にもよりますし、どちらの方向に動いて家に入ったかとか、育った家の家相などによって違ってきます。例えば持って生まれた星を「種」としましょう。「種」は良し悪しあります。生まれた時に触れた「気」や先祖から繋がるDNA、もしくは先祖の行いや自身の前世の行いもこれに含まれます。そして育った家の家相が「畑の土」です。動いた方位や教育、親から注がれた愛などが「肥料」です。持って生まれた星「種」が恵まれていても畑の土や肥料が悪ければ実りは悪く、逆に「種」はあまり良くなくとも土や肥料によって良く実ることもあります。決して同じではありません。もちろん「気」に関しては大きく分けて似た部分はたくさんありますし、面白いもので学校の先生などはその年によって生徒の傾向はあると語ります。統計学です。数億人という数を千年規模で統計して出した結果こうなりました・・・という統計です。一〇〇%ではありませんが迷信でもありません。そして体の頑丈な大人よりも子供や年寄りのほうが影響を受けやすいことも知っておきましょう。子供に悪影響の「小児殺」などは怖い方位です。原因不明の病気などはこれに当たっていることが多いので気を付けて下さい。(小児殺は毎月変化)
今年の万人共通の凶方は西と東と南です。特に西は怖い方位ですので用心用心。但し方位に翻弄されすぎてもいけません。普段の生活ではそれほど影響ありません。「今日は何事も裏目にでるなあ」とか「この買い物は失敗だった」とか「飲み過ぎて転んでしまった」とかその程度です。土地や家の購入や転居、大きな契約、長期の旅行などは運気を左右しますのでご注意を。特に転居は要注意です。ご苦労をなさっている方がたくさん居ます。気学については転ばぬ先の杖として役に立てて頂ければと思います。「今年はこんな年だからこうしよう」とか「この方位は凶方だから転居はやめとこう」などとうまく利用して下さい。
このところ毎日ニュースで新型コロナウィルスについて報じられていますが、二〇〇二年の秋頃に広東省で発生したサーズ(重症急性呼吸器症候群)を覚えていますか? これが後に新型のコロナウィルスに起因するものだと突き止められました。今年はこの年と同じ七赤の年です。七赤の象意には気管支とか肺が含まれ、凶兆として肺病を憂いとします。また九紫火星が暗剣殺という凶と重なるので九紫の凶兆も発動するかも知れません。私たちは自然の一部です。地球を支配したかのように振る舞っていますが、自然の力に抗うことは出来ません。先人の知恵を借り、温故知新。敬いの心で未来へ知識と生命を繋げていかなければなりません。そしてもうひとつ大切なことは、日頃より守護の力に感謝し、お題目をたもち続けることです。お寺へ来てお題目修行するも良し、仏壇で日々お題目を唱えるも良し、とにかく「南無妙法蓮華経」を身にたもち、心に念じることです。口から「南無妙法蓮華経」の音が発せられるとき見えないところの何かが動き出します。その動きを止めないように継続させましょう。お題目の力は本当に凄いと思います。お釈迦さまは地球の成り立ちや自然の法則、人間の心や体のことも全て理解して教えを説いたのだと思います。人間のダメなところを理解した上で法を説いています。多くの方便で導き、時に厳しく、時に優しく、人が傲慢になれば突き放し、懺悔の心を持てば慈悲で受け入れて下さいます。常に謙虚で感謝の心を持ち続けたいものです。
※信和会 法華和讃会 清掃奉仕は人員を常時募集しております。