日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第46号より

合掌。なつよ・・・夏の前には梅雨がある。梅雨入り前の五月晴れを存分に楽しめよ! というわけで五月はやっぱり気候が良いですね~ 爽やかです。今はもう梅雨入り間近の六月ですが、新緑を眺めながらコーヒーでも飲みたくなります。ところで朝ドラの主人公「なつ」は良い子ですね。彼女の魅力は何なのでしょう? 素直に謝れる性格だからでしょうか。他人を怒ることなく自分の誤りをすぐに認めて相手に謝ります。そんなシーンが多くないですか?私はそのように感じます。子供の頃に両親を亡くし他人の世話になりながら成長してきたことで敬う心が具わっているのでしょうか。素直な心を見習いたいですね。これはまたもや「我深敬汝等・・・」です。何回も出します。素晴らしいお釈迦様の言葉なので何回でも紹介しましょう・・・

「我れ深く汝等を敬う 敢えて軽慢せず 所以は何ん 汝等皆菩薩の道を行じて 当に作仏することを得べし」み~んな仏さま なのです。

なつは生みの親を戦争で亡くしています。育ての親は北海道の牧場にいます。おじいちゃんが良い味出していますね。最高です。話しの最後には亡くなったお父さんが必ず、なつに語りかけます。「なつよ・・・」と。

お母さんは出てきません。今後登場するのかどうか分りませんがもし出るとなると誰が役を演じるのか想像するのが楽しみです。皆さんも想像して楽しんで下さい。そして最後まで出なかったら「オイっ! 出ないんかい!」と突っ込んで下さい。それもまた楽しいひとときです。今回の朝ドラはなんとなく各家のお父さんが活躍しているように思えます。世の中お母さんばかりが注目されてお父さんがないがしろにされる傾向があるので、たまにはお父さんの活躍が多い設定も良いと思います。

私が暗に何を言いたいか分りますか? それはこういうことです・・・。母の日があんなに盛り上がっているのに父の日は盛り下がりすぎではないか・・・と。盛り下がると言うことば自体おかしな感じですが、淋しすぎませんか?父の日・・・母の日は爽やかな五月で気持ちの良い日。父の日は蒸し暑い梅雨の六月・・・雨。 母の日は「お母さん いつもありがとう ご苦労様」とか言われて綺麗な花なんか渡されちゃったりして。父の日は「あ・・・そういえば、今日は父の日だね・・・」「そうだね・・・」 「お父さんちゃんと働いてね」みたいなことになってませんか? 花屋さんの会話が聞こえてくるようです・・・
「景気はどうよ?」「ぼちぼちだね 母の日は忙しいけどね~ 父の日はダメだ~ さっぱりだ・・・」
これじゃまるでお父さんがダメみたいです。お父さんに愛を下さい・・・綺麗な花を艶やかに添えて!地味なのはダメですよ。ましてやその辺に咲いているタンポポをつまんで「これでいーや」なんてやめて下さい。お父さん、ふわ~っと居なくなってしまいます・・・派手なやつでお願いします。
それでまた明日から元気で働けます。

しかしながら思い返せば、私も父親に花など渡したことは一度もありません。すみません(素直に謝る)父の日には仏壇に少し派手な花を飾ります。まあ少々の冗談はさておき、父・母を想うことは大切です。日蓮聖人も父母の孝養については数々のお手紙を残されています。父母を通じてご先祖様に想いを馳せましょう。日々の仏壇のお参り、墓参り。月に一度くらいはお寺の本堂で手を合わせ、全ての人の父であるお釈迦様にご挨拶しましょう。月参りの功徳も頂けます。仏壇と言えば皆様、仏壇の最上段の中心にちゃんと御曼荼羅がかかっていますか? たまに御曼荼羅がかかっていない仏壇を見かけますが、仏壇に御曼荼羅は必需です。それが無ければ仏壇ではないと言っても過言ではありません。何は無くとも御曼荼羅です。出来れば日蓮聖人の像もあったほうが良いです。そして次にご先祖様のお位牌です。もし仏壇に御曼荼羅が無かったらすぐにお寺に相談して下さい。その仏壇、いつ確認しますか? 今でしょ(ちょっと古いか) 過去帳もあったほうが良いです。ご先祖様を記載して日めくりで毎朝ご先祖様にご挨拶できますからね。いつか自分もそこに記載され、子や孫に毎朝「おはよう」って言われたいですよね。三年、五年で忘れ去られたらさみしいですよ。きっと。

さてさて世間はオリンピックムード満載です。チケットが販売されましたが申し込みましたか? もの凄い混雑でしたね。それこそどんどんと盛り上がりを見せています。選手村の建築も着々とすすんでいるようですが景気は上向きになるのでしょうか。オリンピック景気は経済効果抜群らしいですが、終わった後のギャップが問題です。まるで火が消えたような・・・事にならないと良いのですが・・・
日蓮聖人は「信仰」について一説、次のように述べられています。
「抑今の時、法華経を信ずる人あり。或は火のごとく信ずる人もあり。或は水のごとく信ずる人もあり。聴聞する時は燃立つばかり思えども、遠ざかりぬれば捨つる心あり。水のごとくと申はいつも退せず信ずる也。此はいかなる時もつねは退せずとわせ給ば、水のごとく信ぜさせ給へる歟。たうとしたうとし。」

話しを聞いているときは燃え立つ火のように熱心になりすぎて信仰厚くとも、聞き終わってしばらくすると、忘れてしまったかのように信仰から遠ざかってしまう。逆に、燃え盛るほどの信仰は持たなくとも、水のようにゆっくりと一歩一歩前に進み退転すること無く信仰するのが良い。水のようであれ・・・といった意味です。熱しやすく冷めやすいのはダメですよと言うことです。少しのことで良いですから毎日、口にお題目を唱え、乃至毎月、本堂に月参りなどしては如何でしょうか。月参りは大変かな・・・待ってます(笑)

オリンピックの話しが出たので最後に少しだけ・・・

冬季オリンピックでカーリング女子が「そだね~」と言って流行語にもなりましたがあれは「隠された名言とされています。「そだね~」は相手を否定しない魔法の言葉なのです。逆に「そうじゃなくて」とか「っていうか・・・」と言う言葉は相手への否定です。これ、よく言う人いますよね。実はNGワードです。相手を否定すること自体が悪いことでは無いのです。「そだね~」で肯定することが「他者への想い」=「敬いの心」なのです。自分の我を通すのではなく、相手を尊重して互いに認め合い敬うことで絆を結び心を繋ぎ合っていくのです。今も昔も変わらない・・
お釈迦様は三千年も前から、イヤイヤ、久遠の昔から私たちにこのように教え続けているのです。

カーリングのストーン 画いてみました

行事案内

七月盆 お盆棚経
7月13日~15日
新盆 施餓鬼会 盂蘭盆会供養
7月27日
この施餓鬼会は信隆寺年間三大行事の一つです。自分さえ良ければ、ではなく他を思いやることを教える大切な行事です。是非とも御参拝下さい。
八月盆 お盆棚経
8月13日~15日
写経 常時開催中
いつ・どなたが来られても写経が出来るように準備がしてあります。所要時間二十分程度の簡単なものから二時間ほどかかる本格的なものまで自由に選べます。筆に自信が無くとも大丈夫。薄い紙にお経を透かせて上からなぞるだけです。書写行という修行のひとつです。無料です。

南無妙法蓮華経