日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第24号より

合掌。新しい年を迎えました。新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

最近の言葉では、「あけおめことよろ」と言うそうです。短縮です。全てを簡単に済ませようとする合理的な用法でしょうか・・・ 年賀状もメールで済む時代になっているようです。業者さんは経費節約でご利用明細を郵便やハガキからメールに変換しています。書類はFAXとメールで用が足りてしまいますね。郵便屋さんのお仕事がなくなってしまいますね・・・ 荷物は宅急便、郵便はメールに・・・ 老婆心ながら余計な心配を致します。

さて新年を迎えたとは言え、暦の上では2月の4日(立春)を前にまだ年末です。今頃地面の下では地球の力が冬の気を腐らせて、冬の作用を終わらせていることでしょう。所謂春の土用です。年に4回立春、立夏、立秋、立冬の前、およそ18日間で気を変える土用があるわけです。この時期は地鎮祭等は致しません。 地をいじれば土用の殺気にあてられます。私たちはどんなに進化をしようが、科学が発展しようが地球の自然の一部です。地球上に生きて、地球の物を食して、地球の中で消滅してゆく。原子レベルで考えればまさしく空気であり水であり石ころと同じなのです。地球の覇者みたいにして生きるのはお恥ずかしいばかりです。これをお釈迦様は遥か昔に解っていたのです。法華経に説かれる「一念三千」とはそのようなことかも知れません。魂と物体とありますが、私たちのこの体は物体であり姿・形を変えて永遠に存在するのですね。全ての人が幸せで平和でなければならない法華経感もそこに理由があるのでしょう・・・ 簡単ではないことは百も承知ですが、それでも世界の平和と万民万物の幸せを願いたいものです。熱烈な法華信者であった宮沢賢治氏は論文『農民芸術概論』の序論に次のように刻みました。 「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」と・・・

幸せは他から与えられるものでなく、自ずから感ずるものであればきっとそれは可能です。私たちは全て、仏を自分の中に持っているのですから。


ところで初詣はしましたか? 年末のお礼参りはしましたか?お寺にもたくさんの方が来て下さいました。殊に大晦日から年明けにかけて行われる元旦祝祷会に参拝された方は今年も樽酒の鏡割と、くじ引き大会で盛り上がりましたね。毎年見られる皆さんの笑顔がとても素敵に見えます。年が明けてお参りに来られる方々も皆さん笑顔で、やっぱりお正月は良いですね。本堂の御宝前にお参りして、ご先祖様にご挨拶して、氏神の神社に参詣する。感謝に始まり感謝に終わる1年であれば自ずと福が集まり始めますよ、きっと。そう言えば、前にも書きましたが「どうしてお寺で初詣なんですか?お寺は先祖を供養するだけのところでしょ?」と聞かれたことが何度かあります。 ん~ それだけじゃないですよ。むしろお寺は精神修養というか、仏様に対面して心の仏を見出すところ。人を導けるのは仏の教えではないでしょうか。教えに導かれて私たちは幸せに気づくのです。神々にお願いばかりして他人に幸せにしてもらおうと思っても中々そうはいきません。自分です。日蓮聖人の言葉にこうあります。


凡そ妙法蓮華経とは、我等衆生の仏性と梵王・帝釈等の仏性と舎利弗・目連等の仏性と文殊・弥勒等の仏性と三世の諸仏の解(さとり)の妙法と一體不二なる理を妙法蓮華経と名づけたる也。故に一度妙法蓮華経と唱うれば一切の仏・一切の法・一切の菩薩・一切の聲聞、一切の梵王・帝釈・閻魔法王・日月・衆星・天神・地神・乃至地獄・餓鬼・畜生・修羅・人天・一切衆生の心中の仏性を、唯一音に喚び顕し奉る功徳無量無辺也。我が己心の妙法蓮華経を本尊とあがめ奉りて我が己心中の仏性南無妙法蓮華経とよびよばれて顕れ給う処を仏とは云う也。譬えば籠の中の鳥なけば空とぶ鳥のよばれて集まるが如し。空とぶ鳥の集まれば籠の中の鳥も出んとするが如し。口に妙法をよび奉れば我が身の仏性もよばれて必ず顕れ給う。梵王・帝釈の仏性はよばれて我等を守り給う。仏菩薩の仏性はよばれて悦び給う。されば若し暫くも持つ者は 我則ち歓喜す 諸仏も亦然なりと説き給うは此の心也。されば三世の諸仏も妙法蓮華経の五字を以って仏に成り給いし也。三世の諸仏の出世の本懐、一切衆生皆成仏道の妙法と云うは是也。是等の趣を能々心得て仏になる道には我慢偏執の心なく南無妙法蓮華経と唱え奉るべき者也。「法華初心成仏抄」


自分の心の中にある仏性を呼び覚ましましょうと言うことです。

まもなく節分会ですが、毎年厄払いや年間祈祷を受けに来られる方々にお願いがあります。自らお題目を唱えましょう。自分の中にある仏の種に水を与えましょう。そこから何かが変わり、生まれ行くはずです。節分は地球の気の変わり目です。節の変わり目にお題目を唱え、御宝前にお参り出来れば、それはそれはありがたいことです。節分詣で守護神の力が増益します。皆様のご参拝をお待ちしております。

年男年女の方は、十二支八方塞がりの厄です。お寺でお経のあがった豆を持ち帰り、厄を豆に乗せてまきましょう。法華経の精神から言うと魔を払うのは良しとしませんが、あえて節分の風習を大事にするならば煎った大豆を音をたててまく。汚れるからと言って袋に入ったまままいても意味がありません。昔からの風習にはそれぞれ、それなりの意味があるものです。但し、お寺では「鬼は外」とは言いません。鬼も成仏の対象ですから。

お釈迦様の最高の教え「法華経」は全てを救いの対象にしています。

「法華三部経」
『無量義経』、『妙法蓮華経』、『仏説観普賢菩薩行法経』の三部からなります。そして『無量義経』一巻は『法華経』の開経となり、徳行品・説法品・十功徳品の三品に分かれています。詳細は記しませんが、「四十余年未顕真実」と説かれ、釈尊「一代五時」における、爾前四二年の経を方便とし、『法華経』八年の説を真実とします。つまり、爾前経は「未顕真実」であり、前四時の教は権経、『法華経』こそを実経としているのです。 詳しくは勉強会で・・・

行事案内

12月23日 大黒祭 守護神祭 星祭祈祷会 餅つき大会 暦の説明
12月23日 大黒祭 守護神祭 星祭祈祷会 餅つき大会 暦の説明が行われました。
地元で育ったもち米に野菜たち。
冬至はカボチャですね。 
おば様たちがガンガン切っていきます。
お餅つきは子供たちが大喜び・・・と思ったら、大人が喜んでいます。なかなかお餅つきって出来ないですものね。掛け声も軽やかにどんどんつきあがっていきます。子供たちの前でお父さんたちが頑張ります! 出来立てのアツアツのお餅をけんちん汁に入れてお雑煮にすれば体も心もホカホカです。地元の大根をすって醤油からみ餅、海苔で磯辺巻、ずんだ、きなこ、鰹節まぶし と、まあ美味しいこと美味しいこと(笑) 面白いのがカラムーチョ餅です。これが嘘みたいにお餅にマッチしてとってもイケるんです。


12月28日 大掃除
一年間の埃も綺麗になりました。仏様たちも笑顔でした。代わりに皆様の心の埃を落としていって下さい。私が後で掃いておきます。
1月1日 元旦祝祷会
1月1日 元旦祝祷会が行われました。

お知らせとお願い

2月3日 節分祭 諸尊神堂にて
13時~御礼言上
14時~厄除け祈祷 年間祈祷
節分の年間祈祷は特別で1年間、毎朝勤にて皆様の祈願を読み上げます。随時受付しております。詳細は問い合わせ下さい。
3月20日
春季彼岸会 19日に彼岸法要を行いご先祖様の卒塔婆供養を致します。
同日、永代供養墓「成就仏身廟」供養祭を行います。

南無妙法蓮華経