日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第22号より

合掌。今年も無事に、そして盛大にお会式を奉行することができました。今年は七三三遠忌です。つまりは日蓮聖人の第七三三回忌ということですね。この法要は最も大事な年間行事のうちの一つです。お寺としては一大行事で、お手伝いして頂いた皆様には感謝しています。

前々日~前日~当日~翌日と四日間本当にお疲れ様でした・・・皆様のご奉仕はきっと日蓮聖人やご先祖様にも伝わっております。年間を通して、行事の参加者やお参りの方々、法事の有無などの帳簿をずっとつけていますが、参拝者が増えていくのは嬉しいものです。

信隆寺は参加型のお寺です。毎月十日のお題目や、十九日の唱題行で一緒にお経を読む。法事でもみんなでお経本を手に、なるべく一緒にお経を読む。お経が読めなくとも、お題目「南無妙法蓮華経」を自ら唱える。ご先祖様は嬉しいことでしょう。正月のお年始参りだって、節分の祈祷祭だって、春のお彼岸だって、お釈迦様の降誕会(花祭り)だって、お施餓鬼だって、お盆だって、秋の彼岸だって、お会式だって、写経会だって、星祭祈祷・大国祭だって、暮れのお礼参りだって、自らお題目を唱え、心を磨き、菩薩行の実践をすることが大切だと思います。今の日本は多くの人が幸せに暮らせていますから、中々に手を合わせることが難しいかもしれません・・・だけどやっぱり自分から行動することは大切だと思います。祈祷を受けにくる人もただ、祈祷を受けるのでなく、お題目を唱えて、自分の守護神を強くすること、自分の中にある仏を磨くことで、より祈祷の力を強く受けることが出来るのではないでしょうか?

当山では地鎮祭をするときには、施主に「地鎮祭の心得」を理解していただくようにしています。地鎮祭は土地にいる悪いものを払うイメージの方が多いようですが、そうではありません。供養と思っていただきたいのです。払うイメージを持っていた方・・・ 「俺(私)が今度からここに住むんだからお前ら何処かへ行け」みたいに思っていませんか? もし自分が払われるほうだったらどうですか? 「何を~このやろう!!!」 って怒りますよね? 悪さをしてやろうと思いませんか? 逆に供養すると・・・ 「今度から縁あって、ここに住まわせてもらいますよ。供物を捧げて供養しますから。これから宜しくお願いしますね」・・・ どうですか? 「あ~ こちらこそ宜しくね~ これだけ供養してくれてお経もあげてくれたら、逆に護りたくなるよ~」って気持ちになりませんか・・・ 自ら供物をたくさんあげて、お題目を唱え、五穀を地に捲く。感謝の心で地鎮祭に臨むのです。

お供物は全部埋めてしまいますから、たくさんはもったいない。良いものはもったいない。と言う方の気持ちも少しは解りますが、一生に一度の地鎮祭です。頑張りましょう。 記念日には美味しいものを食べる人、自分へのご褒美はたくさんの人が、神仏に捧げる供物をケチったら残念な人になってしまいますね。ならないように、ならないように・・・

さて、自ら行う・・・ 菩薩行・・・ と言いましたが、法華経の精神がまさしく実践行のそれなのです。

日本へ伝わった仏教

お釈迦様の入滅後、その教えは、大陸を伝わった北伝(大乗)仏教と海を渡った南伝(小乗・・・今では上座部という)仏教とに大きく分類されますが、日本に伝わったのは北伝の大乗仏教です。難しいことは抜きにして、自分さえ良ければ・・・ではなくて、他が救われてこそ自分が救われると考える・・・そして誰もが仏になれる可能性をもっているのだと説く教えです。誰もが救われる教えを、大きな乗り物と例えて大乗としたのでしょう。インドネパールから大陸を伝わる間、鳩摩羅什や玄奘三蔵らによって翻訳され、更に天台大師智顗らが教判として分類します。(五時八教 タイムス15号参照)

飛鳥時代に日本へ伝えられた仏教はこの国の風土に馴染み、人々の心に融けこみました。それまで自然崇拝や鎮護国家的な宗教はあったものの、確固たる教えが存在しなかったであろう所に初めて教えなるものが伝わったのです。飛鳥から鎌倉時代にかけて仏教は隆盛を極めます。中でも比叡山を中心として名立たる僧侶が輩出されました。日蓮聖人も比叡山で一切経を学びましたが、お釈迦様の教えの中で法華経こそが最第一の教えであると確信したのです。

お釈迦様は教えを説いてゆく中で、その場、その時、その人の機根に応じて順を追いました。言わば最初に真実を説かず、方便を以って導き、最後に真実の教えを説かれたのです。日蓮聖人は此処に着目し法華経以前の教えは方便であって法華経こそが真実であると確信されたのです。お釈迦様が法華経をお説きになられる前に、「無量義経」という教えを説かれていますがその中で、「法華経こそが万民救済の最上の教え」であることを語られます。「四十余年未顕真実」 「今までの四十数年の説法では、いまだ真実を顕していない」と言うのです。それでは本当の教えはいかなるものなのか? 次回から法華経の世界を見ていきましょう・・・

行事報告

六月一日
先代 邦海上人第七回忌法要。
七月十三~十五日 八月十三~十五日
お盆
八月七日
新盆・施餓鬼供養 
新盆~初めてのお盆を迎える新しい霊位に施餓鬼供養を捧げます。とても大事な行事です。
九月二十~二十六日
秋彼岸 
(愛玩動物霊供養祭 ペット供養祭)
十月一日
お会式 
日蓮聖人の法事です。全檀信徒の参拝を願います。
十月九日
一部経読誦会 写経会 
沢山のお経があがる中、お題目や法華経(自我偈)を写経します。最後には祈願のご祈祷も行われます。
日蓮宗では「般若心経」(法華経以前のお経)は読みません。写経も法華経の「自我偈」というお経を写経致します。
十月十二~十三日
身延山久遠寺お会式参拝 
例年池上本門寺に参拝していますが今年は十年に一度の身延山参拝でした。お疲れ様でした。

行事案内

十一月七~八日
身延山~七面山登詣 
およそ、二千メートルのお山に登り、法華経守護神の七面大明神をお参りし、久遠寺では日蓮聖人の御真骨堂に参拝です。
十二月二十三日
大黒祭 守護神祭 星祭祈祷会 餅つき大会 暦の説明 
一年間我が家を守って頂いた諸々の神様に感謝のお経をあげます。大黒様をお祀りしてる方は大黒様に黒豆の煮汁(秘密に伝授された方法で作成)で沐浴してもらい、お経を聴いて頂く。自分の生まれ星の神様に来年の守護を願いお経をあげます。茅ケ崎の地と水と空気で育ったもち米を自分たちでついてアツアツを頬張る!感謝感謝です。
十二月二十八日
大掃除奉仕修行 
いつもありがとうございます。
大晦日~年明け
元旦初参り 鏡開き乾杯 開運お年玉
毎月十日と十九日(八月と一〇月は除く)
十四時から祈祷例祭並びに先祖供養のお題目会 
罪障消滅の唱題行を行っています。 最近お題目を唱える人が少なくなってきました。都合をつけてお参り下さい。  
「お経を覚えたい。基礎から学びたい。」という声を頂きます。いずれは「大人の寺子屋」と題してお経の勉強や読み方、太鼓の叩き方、仏事の作法などを学ぶ会を真面目にそして楽しく、やりたいと思っています。でも中々お寺に足を運んでもらえません(悲) 
お題目修行に参加をお待ちしております。お参りが増えてきたら是非とも「大人の寺子屋」を実現したいと思います。

お知らせとお願い

*お年寄りから「お塔婆が大きくて持ち帰るのに大変だから小さくして下さい・・・」という声を頂きました。今までは五尺のお塔婆でしたが、希望により四尺のお塔婆を用意できるように致しました。但しお塔婆供養料は同じく三千円となります。申し込み時に (小) とお書き下さい。
*どうして??? あちこちゴミを捨てないで・・・ お墓参りのゴミは持ち帰るか、決められた場所に置いて下さい。

南無妙法蓮華経