日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第7号より

合掌 春眠、暁をおぼえず・・・そこまではまだまだ暖かではありませんが春ですね~   だんだんと暖かくなってきました。
皆さん暦の「啓蟄」ってご存知ですか?   フリー百科事典『ウィキペディア』で調べてみると・・・

啓蟄(けいちつ)は、二十四節気の一つ。または、この日から春分までの期間。一般的な定気法にあっては、太陽黄経が345度のときで3月6日頃。恒気法にあっては冬至から76日目で3月8日頃。大地が暖まり冬眠をしていた虫が穴から出てくるころ。暦便覧には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されている。柳の若芽が芽吹き、ふきのとうの花が咲くころ。・・・

と書かれてました。寒い冬の間、地面の中でじっとしていた虫たちが春を感じて動く時期なんですって・・・まさしく春の兆しですね。

暦ってすごく面白いですよ。ご覧になってみて下さい。発見がたくさんありますから。二十四節気などは季節感が見事に表現されています。春は春らしく、夏は夏らしく、秋に秋らしく、冬には冬の良さがある。昔と違って便利になりすぎた世の中、いつでも何でも食べられる今の時代、あまり旬というものを感じなくなってしまいましたが、やはり四季を感じて生きたいものです。科学の発達は確かにすごいと思いますが、どこまで行くのでしょうね?便利な世の中になっているはずなのに段々と忙しさが増していっているような気がするのは私だけでしょうか?それに進歩と引き換えに置いていってしまったものが余りに多いような気がします。昔の人が残してくれたメッセージにもっと耳を傾けるべきではと思います。「温故知新」

話を元に戻して・・・春の兆しと言えば、植物の見た目もにぎやかになってきました。梅は終息ですが、こぶしが良いかんじになってきて、そのうち桜が咲きますね。身延の枝垂桜は最高ですよ。見たことありますか?無い人は是非、今年行って見て下さい。西谷の麓坊辺りは見事です。お彼岸明け頃には咲き乱れていると思われます。日蓮宗の総本山ですから是非是非行って下さい。但し、渋滞が予想されますので、臨時駐車場に停めて送迎バスを利用したほうが良いと思います。

そういえば間もなくお彼岸です。お塔婆の申し込みはお済ですか?お塔婆をあげることはとても功徳になります。亡くなった方はあなたに触れたい、心を結びたいと思っています。胸の前で手を合わせ心で会話をしましょう。菩提寺(信隆寺)をお参りして、ご先祖様のお墓を綺麗に掃除して、身延山久遠寺を参拝して枝垂桜を見る。帰りに駿河湾の桜海老を買って帰れば、心は桜色、嗚呼幸せ幸せ・・・

ところで、お彼岸って何でしょう?それは此岸(こちらの岸、私達の世界)に居ながら彼の岸(清浄な世界、浄土)の悟りの世界に近づこうと行ずる1週間のことです。六つの行(六波羅蜜)を自分なりに実践してみましょう。

布施行(他人の為に何か行う)
持戒行(自分に戒めを持ち、守る)
精進行(努力精進を行う)
忍辱行(耐え忍び、我慢をする)
禅定行(物事に動ぜず心穏やかでいる)
智慧行(仏の智慧を学び、悟る)

この行を実践し、身も心も清浄にして、ご先祖様のお墓参りをしましょう。お墓参りをする時は先ず、本堂のご本尊に手を合わせましょう。それからお墓を綺麗に掃除しましょう。自分の所さえ良ければ・・・ではなく周囲も綺麗にするような気持ちでいて下さい。
以前にもお話ししましたが、お墓は素手で洗うのが最もよろしいのです。綺麗なお水をかけて素手で洗い、最後に新しいタオルで拭きましょう。お墓は先祖や両親や私達の身体です。雑巾などで洗うのはいけません。自分の顔や身体を雑巾で拭かれたらどうですか?お墓専用の雑巾なんて最低ですよ。

綺麗になりましたら、供物を供え、お塔婆を建て、お線香を焚いて合掌。今、自分が生かされていることを感謝しましょう。お参りが済みましたら供物は持ち帰っておいしく頂いて下さい。