日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

ひとこと

寺報第5号より

合掌 夏がやってきました。場所場所により集中豪雨や干ばつがあり、まるで熱帯地のような気候です。これも地球温暖化の影響でしょうか・・・

最近はエコエコとあちらこちらで騒がれていますがなんで今頃なんでしょう?「地球が温暖化してオゾン層が破壊され始めた」と報道されたのはもう二十年も前のことです。大学時代に友達と環境問題についてさんざん話をしたのを覚えています。でもエコなどという言葉は誰も使っていませんでした。その頃はまだまだ実感として環境破壊が目に見えていなかったのでしょう。消費社会は止まる事を知りません。私たちはいつから目に見えないものを見ようとしなくなってしまったのでしょうか・・・

時はあっという間に過ぎ、私たちを取り巻く地球の環境は目に見えるところで変化をあらわにし始めたのです。大概のことがそうですが、目に見えてきた頃には既に手遅れであり、大きな流れを元に戻すことは難しいのです。私たちはそれでも何か行動しなくてはならないのです。自分に何が出来得るのかもう一度みんなで考えましょう。

さて、茅ヶ崎ではこの時期、「暁の祭典 浜降祭」が盛大に行われます。茅ヶ崎中のお神輿が海岸に集まるお祭りです。私も毎年参加します。

「お上人がお神輿を担いで良いの?」とか「お寺さんが神社の行事に参加して良いの?」とか言われます。私は神仏を大切にします。神社もお参りします。(かしわ手は打たず、合掌して南無妙法蓮華経ですが・・・)

神仏を分離させてしまったのは明治時代の頃です。元々日本人は八百万の神々が宿る土着の信仰と仏教信仰を折衷して心の拠り所としてきた民族ではないでしょうか。地元の氏神を大切にするのは当たり前のことです。神仏に限らず地元を大切にすること、大事なんです。地産地消もそうでしょう。話を飛躍させてしまえば、神奈川県に在住ならばベイスターズファンであるべきでは・・・???(個人的な思い入れです。スミマセン・・・)

日蓮大聖人も神々の存在を大切にしています。皆さん仏壇の御曼荼羅をよ~く見て下さい。南無妙法蓮華経と書いてあるすぐ下に、天照太神 八幡大菩薩と書いてあります。そして法華経守護の善神に三十番神がいるのです。三十番神は毎日交替で国家や国民などを守護するとされた三十柱の神々のことです。
一日を守護する熱田大明神
二日は諏訪大明神
三日 広田大明神
四日 気比大明神
五日 気多大明神
六日 鹿島大明神
七日 北野大明神
八日 江文大明神
九日 貴船大明神
十日 天照皇太神
十一日 八幡大菩薩
十二日 加茂大明神
十三日 松尾大明神
十四日 大原大明神
十五日 春日大明神
十六日 平野大明神
十七日 大比叡権現
十八日 小比叡権現
十九日 聖真子権現
二十日 客人大明神
二十一日 八王子権現
二十二日 稲荷大明神
二十三日 住吉大明神
二十四日 祇園大明神
二十五日 赤山大明神
二十六日 建部大明神
二十七日 三上大明神
二十八日 兵主大明神
二十九日 苗鹿大明神
三十日 吉備大明神

が毎日私たちを見守ってくれているのです。感謝しないわけにはいきません。

仏に導かれ、先祖を敬い、神々に感謝する。そして人に助けられながら生きていく。


七月 茅ヶ崎の人たちは何かそわそわしてるんです。血が騒いで落ち着かないんですね。妙にワクワクしてて面白い。そんな浜降祭も終わりました。

八月のお盆 お施餓鬼に向けて先祖の供養を致しましょう。去年お施餓鬼に出したかき氷が皆さんに喜んでいただけましたので今年もやります。お子様連れでご参拝下さい。前号で記しましたが去年のお盆のお経を回ったときに「ご先祖さまにたくさんお供物があがっているなあ」と感じました。嬉しいことです。今年もお仏壇にたくさんのお供物をあげて下さい。

「お~い! お坊さんが来たぞ~ みんなあつまれ~」家族が集まり、子供たちが一緒に手を合わせる・・・  ご先祖様は大喜びです。

ワンポイントアドバイス
お盆 お施餓鬼はいつも以上にお水をたくさんあげて下さい。


出来る範囲で飾りましょう!
  • マコモのゴザを敷いた台の四隅に青竹を立て、その上部に縄を張って結界とします。縄にはホウズキ、アワ、キキョウ、山ユリ、盆花(みそはぎ)などを吊るします。
  • マコモの上には位牌、ローソク立て、香炉、花立て、お供え物などを置きます。
  • 位牌の前には、なすやきゅうりで作った牛や馬を供えます。これは先祖の霊が「きゅうりの馬」に乗って一刻も早くこの世に帰り、「なすの牛」に乗ってゆっくりあの世に戻って行くようにとの願いを込めたものといわれています。
  • そのほか、香・花・灯明・浄水・盛物・果物・野菜、そうめん・餅・団子・故人の好きだった食べ物などを供えます。
  • また、洗った米に、なす・きゅうりなどを賽(さい)の目に刻んだものを混ぜて、蓮の葉の上に盛り付けた、水の子と呼ばれるものも供えます。水は欠かさないようにします。