保谷バッファローズ

2004年　VOL.128

　滝山ジュピターズは東久留米でも強豪の一角と思う。こじんまりと良くまとまっている。過去に、五年生チームで２回対戦し、春に大敗、秋にリベンジし、１勝１敗の五分。今の実力も互角と言っていいかもしれない。
この日は朝から日差しが澄みきり、さわやかな秋晴れで陽だまりでは暖かな陽気だった。試合は東久留米第七小学校で午後２時半から。ジュピターズの本拠地へ乗り込むことになる。１２時から健康広場でウォーミング・アップをおこない、２時過ぎに、５年生の春以来の思い出のある七小に着いた。この日のベンチは１塁側で樹木の小蔭になり、試合が始まる頃には肌寒くなっていた。

11月27日(土)

多摩学童秋季大会　３回戦　＜クラスＡ＞　バッファローズ対滝山ジュピターズ

	1	2	3	4	5	6	7	SD	R
ジュピターズ	０	０	０	０	０	０	２	０	２
バッファローズ	０	０	１	０	１	０	０	１X	３

柴原（７回）→松下（１回）－水井（優）

　初回、先頭打者をセカンドフライに詰まらせ１アウト、次の打者にレフト前へきれいに運ばれたが、続く③番④番を三振に打ちとった。初回のバッファローズ、平山がライト前ヒット、遠藤は三振するが、この間に盗塁とワイルドピッチで３塁へ進む。次の松下の当たりは前進守備のショート正面のゴロ、この当たりに平山が飛び出して挟まれアウトになる。次の水井もサードフライに倒れ、この回無得点。２回表、先頭打者⑤番がライト前へポテンヒット、⑥番打者にはフォアボールでノーアウト１・２塁となる。次の⑦番を三振に仕留め１アウト。だが次の⑧番へフォアボールを与え１アウト満塁のピンチとなった。ここで⑨番打者は当たり損ないのサードゴロ、先ずはホームでホースアウト、そして水井からいい球が1塁へ、ダブルプレーをとった。巧い！という程のプレーではない。ただ練習どおりのことがきちっとできた。これで柴原も吹っ切れたのか、３回から６回までいいテンポで三者凡退に仕留めて行く。３回裏、平山１塁フライ、遠藤三振で２アウトとなるが、松下のサードゴロを三塁手が１塁へ悪送球、２塁へ進んだ。続く水井はショートへの強いゴロとなったが、打球と松下の走塁が重なるようになって遊撃手がエラー、球はセンターへぬけた。この間に松下がホームへ還り１点先制した。５回には、２アウトから遠藤に一発が出る。左中間をきれいに破り２試合連続のホームラン。この日２打席連続三振し元気がないように見えたが秘めたる闘志は大したものだ。貴重な追加点となった。最終回を迎えて、試合はこのまま逃げ切れるものと誰もが思った。７回表、先頭の④番を三振に切ってとり１アウト。あとアウトを二つ、というところで、⑤番にセンター前ヒット、⑥番にもセンター前ヒットと連打され１・２塁となり相手もねばりを見せた。次の⑦番はショートゴロに打ちとったが平山が痛恨のエラー、球をはじいた。ダブルプレーを思ったか、ボールから目が離れるのが早かったのだろう。満塁となる。ここで柴原は、うまいけん制で１塁ランナーを挟んだ。追い出されるように３塁ランナーも塁を放れ、遠藤がバックホームし今度は３塁ランナーを挟む。何度かのキャッチボールのあと、これで決まりかという時にとんでもない暴投をし、１点をプレゼントしてしまった。ランナーは２・３塁。ここで⑧番打者にしぶとくセンター前へ打ち返され、もう１点を失い同点となる。なおも１アウト２・３塁のピンチが続く。次の⑨番打者はピッチャーゴロ、飛び出した３塁ランナーを挟みアウトにする。①番を三振に仕留め何とか良く耐えた。完封ペースの試合が、まさかのふり出しに戻ってしまった。最終回の攻撃、山下に代わり５年生の辺がライト前ヒット。続く井上も左中間へヒットを放ちノーアウト２・３塁のチャンスを作る。が、平山ライトフライ、遠藤ショートフライ、松下レフトフライに凡退し、絶好のサヨナラ機をものにできなかった。

日が落ち、気温も下がり、このままサドンデスで試合を続行するかどうか相談がおこなわれたが、決着をつけることになった。ノーアウト満塁の設定でジュピターズの打順は②番から。投手は松下に代わった。マウンドで７球の練習を終え緊迫したムードの中でサドンデスが始まった。先頭打者②番をセカンドフライに詰まらせる。次の③番をキャッチャーフライに打ちとる。そして④番を三振に仕留めた。いい仕事をした。バッファローズの攻撃。こちらも打順良く④番から。水井は気負いすぎたのか、サードゴロでホーム・ホースアウト。そして次の柴原がセンターへきれいに弾き返し、試合を決めた。試合後監督に、「あそこでスクイズは考えなかったのですか」と尋ねると、「いやいや、出すつもりだった。ところが柴原がこちらを見なかった。打席に集中していたねぇ～」とのことだった。まさに、キャプテンの意地を見せた。

東久留米七小にて。