HALF AND HALF JOURNAL

                                                     

 

 

無 意味 な

破 片

 


無意味な破片

 

 

 

 

           

Fragments

HHJ

             inutiles

 

 

 

 

 

 

。。。

何て言うか、演奏がすてきな〈ブルー・レターに赤いキス〉[A]

☆ ☆ ☆  Updated 2008.8.27

特派員―2000年5月11日に米代川ドキュメンタリー第2部で撮影したヴィデオでは、曲田橋の勾欄はご覧のとおり水色の塗装がきれいで、鉄部の腐蝕は見当たりません。つまり、それから8年の間に錆びて腐ったということです

ナモネ氏―橋が完成したのは?

アロマ―1972年11月。

ナモネ氏―昭和47年だな。原因は、国道と県道を走る車の排気ガスか、それとも酸性雨かな?

アロマ―でも、紫外線の影響も考えられる。

特派員―そうだな。紫外線が建造物にどんな悪影響を与えるかということについては情報がないけれど、動物と植物には明らかに有害だから、ね。

曲田橋   曲田集落の対岸から撮影

アロマ―ヴィデオ・カメラとテープに悪戯するって、編集長がぼやいてたわよ。

半分半分放送局長―うむ、そう言えば、本当だと分かってぞっとしたな。テープの磁気が剥がれやすくなる。それがヘッドにくっついて、いかれてしまう。専門家の話だよ。

特派員―紫外線の魔力について勉強しなければ。たった8年で欄干が骸骨みたいになるなんて鉄を使うのは陰険ですよ。

ナモネ氏―鉄を腐食する力が強いのは、製錬所の亜硫酸ガスなんだ。あれには苦労したもんだよ。コンクリートもぼろぼろで、な。

特派員―なるほど。自動車が排出する硫黄化合物はやはり怪しいですね。

とはいえ、自治体の行政機関が定期的に点検していれば、住民がショックを受けるようなことにはならない。ノイローゼも強迫観念も、ない。HHJが強調したいのは、それですね。

放送局長―ずっと気になってた状況だ。橋の管理はあまりにもおざなりだよ。

☆ 

特派員―去年の国土交通省の調査が、実態を浮き彫りにしてる1〕。国が直轄する約9400本の橋は5年に1度定期点検している。都道府県が管理する約4万4000の橋に関しては佐賀県以外で定期点検しているが、残りの約6割に当たる市区町村の管理する橋は、予算と職員不足を理由に約9割が定期点検していない。道路と橋の管理義務は、地方自治法第2条で定められているんですが、ね。

放送局長―それは814日付け毎日新聞の記事ね。517 NHKニュースによれば、〈自治体が管理するほとんどの橋では、ノウハウがないことなどを理由に過去に一度も点検が行われず〉とある。馬鹿げた理由だ。〈国や都道府県などが管理する全国の道路の橋で、深刻な亀裂や劣化が相次いで見つかっている問題で、国土交通省の委員会は全国のすべての橋を対象に、定期点検を義務づけることなどを盛り込んだ提言をまとめました。

特派員―自治体というのは都道府県と市町村ですよ。そのニュースは狂ってる。

放送局長―NHKだから仕方がないと思うけれど、ね。定期点検の義務付けなんていうのは、とぼけてるよ。なぜか地方の行政機関の怠慢を庇ってるのだ

アロマ―地方自治法を忘れてる。

ナモネ氏―役所は管理という言葉の意味を争うだろうよ。

特派員―怠慢と管理についてはこんにゃく問答ですね。しかし、行政機関には具体的な仕事の内容を定めた規則があるから、責任逃れはできませんよ。

ナモネ氏―天辺にいる国土交通省と内閣がおかしい、そう思うのが常識だ。橋に関してはむしろ罰則を定めて責任を問わなければ、どうにもならないのだ。

放送局長―ごもっともなお言葉。ああいう哀れな橋を通ると、国家の意思が露骨に伝わってくるよ。

☆ ☆ ☆

A A Red Kiss On A Blue Letter; Les Brown & His Orchestra

                              Vocal--- Doris Day

1 毎日新聞 814日 高橋昌紀 

 

曲田橋の現状を見る

▼ RIVERS IN ODATE 1,2,3

▼ 言葉の樹

▼ 紫外線はVカメラのメカニズムを狂わせる?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


明日の夢を見る人たちの〈スイート・ドリーム、スイート・ハート〉[A]

    Updated 2008.8.21 

ナモネ氏―〈妄想のずるさ〉を読むと、人間の暗黒面を見る思いだな。

特派員―ええ、放送局長が書いたものです。そのあとはぼくと編集長。

ナモネ氏―彼氏は寓話の名人だな。私は〈鬼畜米英〉と宣伝して絶望的な戦争に駆り立てた軍国主義日本を想い出して、びっくりしたよ。

特派員―破滅の美学とかいう中味の分からない商品ですよ、たぶん。

アロマ―妄想って本当に嫌ね。荒廃した光景と言えば、アトリエの半地下室が高校生たちに好かれたけど、似たような心理があると思う。意味がごちゃごちゃ詰まってる社会に疲れたのよ。

ナモネ氏―そういうもんか、ねえ。しかし、大館の街に更地が目立つようになったっていう話が出ないのは、当然だな

JR大館駅前広場の共同ビル跡

特派員―白紙が一番なんですよ。

特派員―ロシアとグルジアが12日停戦に合意したけれど、これもやはり後を引きそうですね1ロシア軍がグルジアから出て行かない。

ナモネ氏―ロシアの支援にはさっそくアメリカが反対したな。まあ、常識的に賛成する国はないな。

Et quand nous avons appris, dans la nuit, qu'une colonne militaire russe était en train de franchir le tunnel de Rokky (qui sépare l'Ossétie du Nord, en Russie, de l'Ossétie du Sud, NDLR), nous avons décidé qu'il fallait arrêter tout ça.

 

Iakobachvili : «Nous voulons rétablir notre souveraineté»

特派員―被害を受けて苦しんでる人たちを傍観していいんでしょうか ?国が違うからといって、許されることじゃありませんよ。グルジア政府が南オセチアで不意に武力に訴えたことが間違いの始まりです。ロシア軍が国境のロッキー・トンネルを越えていると聞いて止める決意をした、という現地にいた分離領土再統合のための国務大臣ヤコバシビリ(Temour IAKOBACHVILI)話は信用できない2

ナモネ氏―ちょうど北京オリンピック開会式の前夜だから、な。ロシアと中国の深い関係を考えると、焼き餅焼きが隠れてるんじゃないか?

アロマ―絶対タイミングが悪い。

特派員―そう。日本の報道機関が関心を示さないことだけれど、グルジア政府はロシアに民族洗浄の罪を負わせて国際刑事裁判所に訴えたと語ってる。しかし、ジェノサイドの疑惑があるのはグルジア軍ですね1

アロマ―絶対的多数派のロシア人がおよそ2000人消された、とか…赤十字によれば、4万人が住居から追い出されたらしい1

ナモネ氏―サカシビリ(Mikhaïl Sakaashvili)大統領が独立国家共同体(CIS / CEI)からの離脱を望んでるというニュースは読んだが、なるほど4…ロシア人は無神経だと言われるが、したがって、人種と民族の違いにおおらかな性格だよ。

特派員―南オセチアは1991年のソ連崩壊後半ば独立国になって、ロシアの平和維持部隊が駐留している。自治の権利を暴力や陰謀で奪ってはいけない。

ナモネ氏―日本は自治省という名を嫌って廃止したが、グルジアは、少なくとも現実を無視するべきじゃないな。

アロマ―ヴィデオ見たら、ロシア軍の戦車がグルジアでドライブを楽しんでる。あれはおかしい。非現実的よ。

☆ ☆ ☆ 

A Sweet Dream, Sweet Heart; Ray Noble & His Orchestra

1  Vers une sortie de crise en Géorgie après l'acceptation1 du plan de paix par Tbilissi

NOUVELOBS.COM| 13.08.2008  avec AP

2 Iakobachvili : «Nous voulons rétablir notre souveraineté»  >>>

Propos recueillis par L.M. 08/08/2008  LE FIGARO

3 Moscou affirme avoir coulé un bâtiment géorgien

J.B. et C.M. (lefigaro.fr) avec AFP et AP   10/08/2008

4  TBS 1311:11

 

▼ 北オセチーの悲劇のタイミング

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〈ロング・アバウト・ミッドナイト〉は火祭りのムード[A]

☆ ☆ ☆  Updated 2008.7.29 

アロマ―那智の火祭りっていうのは、正式に言えば、扇祭。熊野那智大社のHPにそう書いてた1。それで、みんな分かった。

編集長―扇祭?衝撃的だ。どんな扇なのかな?

アロマ―金色に赤い日の丸よ。

半分半分放送局長―太平洋の夜明けの色だ。

アロマ―この扇は、ユニークなデコレーション(舞台装置)なのよ。これ、読んでみて。解説によれば、扇神輿(みこし)は祭の主体ね。

ナモネ氏―ご神体だよ。

御成町市営アパートの飲食店街

アロマ―とにかく、幅1メートル、長さ6メートルほどの細長い板に赤い布を張り、そこに扇を飾ってる。ヴィデオと写真でチェックすると、上から日の出の型をした扇が1枚、普通の扇型が4枚+2枚、日の出の扇が1枚、その下に変形の扇が横に2枚。日の出の扇は赤い円が6個。光線 9本、普通の扇型は赤い円が3個。5.6枚目はアミダクジ・モードのように横にずれて並んでる。垂直でない。一番下にある変形の扇は左右に割れたように日の丸が1個づつになる。解説によれば、飾りには白銅鏡が八面とその他いろいろ。この扇みこしは12本あって、那智の滝を表わすそうよ。それを石段で迎える松明も12本。

ナモネ氏―こっちの説明だと、扇みこしには熊野の神様が乗ってる2

特派員―いずれにしても、超越的な存在が那智の滝に里帰りするドラマですね、那智の扇祭というのは。

編集長―扇が主役だとは、ね。おもしろいリンクだ。記号論的に見れば、これでナチスとのネットワークができたな、那須高原から那智の滝に来て。

放送局長―那智大社と扇祭を歴史的に見てみた方がいいんじゃないか?

編集長―しかし、今はいいと思う。重要なのは、那智の扇祭が催される現地、和歌山県勝浦町が江戸時代は紀州徳川家の領地だったということだ。明治維新がなかったら、15代の侯爵徳川頼倫(よりみち)が自分の自由にできた土地なんだ3

放送局長―なるほど、日本列島もそうだ。

特派員―扇祭の那智とナチスの間にリンクがつくと、ナチスの旗が今までと違うメッセージの表現に見えてくるけど、これは、どう考えますか?

編集長―問題は二つあるな。鉤十字と仏教の卍の関係、それが真ん中に描かれた白い円と赤い日の丸の関係だ。鉤十字の背景だけを見れば、ナチスの旗の赤地に白い円という色彩とフォルムは日本の旗の反転映像だと言っていいだろうな。鉤十字はキリスト教の十字のヴァリエーションらしいが、仏教の卍のミラー・イメージと見ることもできる。起源は同じだろう。

放送局長―やはりインドか?

編集長―たぶん、な。ナチス・ドイツの時代にはディオニュソス的な熱狂があると言われているけれど、このワインの神、ギリシア悲劇が捧げられた神はインドから来た。

特派員―それを想起して、黒い鉤十字を嵌めたんですか、ね?

編集長―ナチスのあの旗は、高校生のときに読んだ本によれば、ナチスの熱烈な女性ファンの発案なんだ。

放送局長―《仮面について》でそう書いていたな。一言で言えば、あれは受難(パッション)の配色だから、あの時代の内面にマッチしてる。しかし、自覚的なデザインじゃない。その熱烈なファンは20世紀の巫女だよ。

ナモネ氏―しかし、仏教の卍に似てるという認識がなかったのか、ねえ?その女性も、それからヒトラー(Adolf Hitler)とナチスの幹部も?

☆ ☆ ☆ 

       ナチスの鉤十字と日の丸の旗-D

 

A  Long About Midnight; Cab Calloway & His Orchestra

1 那智の火祭り  熊野那智大社HP

2  那智の火祭りHP---Video

3 wikipedia

 

▼ ナチスの鉤十字と日の丸の旗-C

 

徳川頼倫に関する記事

▼ 東京駅暗殺事件~18

▼ 東京駅暗殺事件~19

▼ 歌内川→宇田川

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〈ヴィヴァ・プラド〉はいつものように野心的に迫る[A]。

☆ ☆ ☆    Updated 2008.7.18 

特派員―写真の世界では人の体を適当に切り取った作品が普通ですね。街の中にも生活の内部にもありふれてる。画家は、どう思いますか?

編集長―歴史的に言えば、カメラは本来そういう真似はしなかった。しかし、カメラを持つ人が芸術を意識すると、絵画との違いを際立たせる必要を感じる。20世紀には事実さまざまな発見があった。出来事の劇的瞬間を固定する、とか、空や高層ビルの上から垂直的なアングルで撮影する、とか…人の体を写真の中に全部入れないで表現するという手法も、そのひとつだ。

特派員―新しい手法?

編集長―そう、しかし、それにどんな思想があるか、と言うと、問題だな。

アロマ―絵画には、そんな切り取りがない。

100円のレプリカ 石こう製

半分半分放送局長―そうだな。最初に写真の手法をまねて肉体を部分的に枠の外に出したのは、印象派のドガ(Edgar Degas)だ。踊り子が中途半端に画面に入ってる。

編集長―そう。人の体を作品にするとき、絵画と彫刻は、古代ギリシア・ローマ以来ずっと形式を守っていた。全身像か胸像だ。例外は貨幣の横顔と仮面だろうな。絵の場合、画面で隠れた部分があっても存在が知覚されるようでなければいけない。

アロマ―形式には規則があったの、暗黙の約束事?

編集長―どうかな…基本的には哲学があるね。つまり、自然の人間性を尊重するということだ。胸像は、顔が優越的に人間性を表現するから、社会的には個性を代表するから、だろう。胸も描くのは非文明的な野蛮さを嫌ったのが起源かもしれないが、その方が現実に見ている映像に近いから、だと思うね。しかし、そういう形式は20世紀に入ると、過去のものになった。環境世界と人間存在に対する新しい考え方が芸術を変えたのだ。

放送局長―それでも、人の体の一部を枠の外に出した作品は例外的だな。

編集長―人の体を部分的に描いた作品はめずらしくないね。シュール・レアリスムの芸術だが、それには政治批判的な思想がある。コラージュでよく使われるデペイズマンという手法は、いい例だ。人間と物から本来の全体性を消してしまう。記号問題だよ。

特派員―難しいけれど、社会主義的なヒューマニズムを感じますね。都市生活者の体を部分的に消して描けば、疎外の表現ですよ。

放送局長―無意味な破片だよ。しかし、芸術作品でなくて、たとえばスポーツの写真に関してはそんな見方は当てはまらない。クローズ・アップも結構いいのがあるよ。

特派員―あれは主観的なメッセージで切り取ってる。

アロマ―クローズ・アップで訳が分からなくなるのもある。

編集長―どっちにしても、切り取りは好きじゃないな。

放送局長―タイミングが悪いな。抽象的なことばかりしゃべってしまう。

アロマ―でも、美術の歴史を聞いて何となく解放された気分よ。

☆ ☆ ☆   

■ ショー・タウン---1  2

 

A Viva Plado; Stan Kenton & His Orchestra

 

▼ RIVER PORT MOVIE : ショー・タウン  with You tube

▼ 神々の代わりに共通ルール

▼ 哲学のひとり歩き

▼ 生活の中の記号/ チョコレートの包み紙/ 消失点とオブジェ

▼ イマージュの呪縛

▼ ギャルリー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〈世界は日の出を待っている〉という気持はよく分かるね[A]

☆ ☆ ☆       Updated 2008.7.1   

アロマ―〈なくなった二つのリンゴ〉という詩の中で赤いリンゴは誇りの象徴なの1

ナモネ氏―母からもらって香港ではまだ持っていたが、そのあとはなくなったと夢の中で聞かれて答えてる。

アロマ―でも、分かってほしい、とテルは言う。〈この大陸で 日本で 広い世界で / 赤いリンゴが永遠に美しく実るようにと / ときならず落ちた無数のリンゴのうちの / たった二つだけだ---ということを!

ナモネ氏―赤いリンゴは生命の象徴でもあると考えたい。

編集長―リンゴの一般的なイメージが最後に前面に出ますね。

長倉町のショー・ウィンドー

半分半分放送局長―並木路子(みちこ)が映画の中で歌った〈リンゴの唄〉もそうだよ2。あれが敗戦直後の焼け跡で大流行したというのは、心理的にも十分理由のあることだ。

特派員―リンゴが二つあるんだから、象徴的な記号の方向も二つ。当然ですね。

放送局長―きざな言い方をすれば、ミラー・イメージだよ、君。

編集長―分かってることだ。アナウンサーがミラー・イメージの呪術に悩まされないわけがない。香港を脱出したあとが気になるね。

放送局長―そう、そこでロシア系満州人リュー・レンの影がちらつく。

アロマ―アダムとイブのリンゴ…それを食べれば善悪を知ることができる果物よ。

      

アロマ―母の白髪が増えて石こう像の頭になる夢を見たあと、長谷川テルは熱にうなされたように自分の仕事について語る。〈いえ、いえ、私は知っています。/ ぴったりとしまったガラス窓のうちで / 重くたれ下がった青いカーテンのうちで / あなたがラジオのダイヤルを / 静脈の浮いたふるえる指で回していることを / あなたのお好きなバイオリンの調べが消えてゆき / ジージージー ゴーゴーゴー / いり混じった雑音があなたの耳をいらだたせることを / でも やがて--- / 海をこえ 山をこえ 聞こえてくるその音が / あなたの知りぬいているその声を / 大きくなった小鳥のように あなたの懐から飛び去った娘の声を / 運んでくることを / 毎晩のように私はマイクの前に立ち / お母さん! と呼びかけたい思いにかられているのです〉19394月、結核の病で伏せてるとき書いたものね、エスペラントで。

特派員―ちょうど森繁久弥が新京放送局に入り、石田博英がシャンハイで新聞記者生活を始めた…それから、臨時首都チョンキンの爆撃。

放送局長―やりきれないな。しかし、ラジオ放送の歴史を跡付ける貴重な詩だ

特派員―問題は真実の歴史ですね。森繁久弥は、NHK(東京放送局)を受験してアナウンサーになったことを自慢する癖があった。ところが、NHKがまとめた《日本放送史》をナモネ氏が持ってきたので、読んでみると、歴代アナウンサー・リストには名前が載っていない3。本当ですよ。

ナモネ氏―まあ、こうして森繁久弥は194611月内地に帰ったが、ラジオの仕事はやらなかった4。博英が生活を援助したという有名なエピソードは、1947年から映画に出演して飯を食うまでのことらしい。

放送局長―ふうん、〈リンゴの唄〉を聞いて、どう思っただろうな?

ナモネ氏―〈なくなった二つのリンゴ〉の朗読をラジオで聞いていたとすれば、おもしろいな。

アロマ―〈赤いリンゴに唇よせて…〉何か想い出すこと、なかったかな?

特派員―〈リンゴの唄〉はドラマを感じさせますね。GHQの検閲をパスした最初の映画《そよかぜ》の中でヒロイン(SKDの並木路子)が歌ったテーマ・ソングだけれど、アメリカの指示があったんじゃないかな?5

編集長―〈なくなった二つのリンゴ〉と〈リンゴの唄〉の間には、芸術的なインスピレーションがあるだけだよ。

アロマ―でも、何か不思議ね。長谷川テルの家族はどうなったか、と言えば、東大生の弟弘は第2次世界大戦中に行方不明になったまま1。父幸之助と母よね、姉のユキは無事に空襲を生きのびて、ラジオから流れる〈リンゴの唄〉を聞いた。

放送局長―そのまんま、終わりだな…

特派員―今日は放送局長の要求を入れて、〈リンゴの唄〉を味わうことにしました。当時リンゴは高級品だったそうです。では、この辺で。歌を聞きながら、バイバイ。

☆ ☆ ☆      

□ V字型の階段の記憶 15

 

A The World Is Waiting For The Sunrise; Benny Goodman & His Orchestra

1 長谷川テル作品集 :  宮本正男 著  亜紀書房 1979

19394月 重慶   〈あらしの中からささやく声〉より 訳 竹内義一

 テルの生涯 : 利根光一 著  エスペラント学会後援

2 作詞 サトウハチロウ 作曲 万城目正

    戦時中に書かれた詩に映画撮影中に曲をつけたという。

3  アナウンサーたちの70:日本放送出版協会 

4  テレビドラマ人名録 HP

5 19451010日封切り 監督 佐々木康  ---wkipedia

 

▼ V字型の階段の記憶 14

▼ 敗戦後劇場---記事一覧

二つのリンゴについて以前話したこと

▼ V字型の階段の記憶 7

▼ 大湯ストーンサークルとリンゴ園

 

▼ ある女性アナウンサーの自殺

▼ 歌内川→宇田川

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〈ポインシアナ〉の演奏は戦争中らしく最後にノイズが入る[A]

☆ ☆ ☆       Updated 2008.6.18

特派員―16日月曜日、二人がどこを訪問するか、重大な問題でしたね。

ナモネ氏―期待外れだったよ。小坂鉱山事務所と小坂製錬の内部をちょっと目に入れて、終わり。明治100年通りの康楽館には入らなかった。

特派員―そのメッセージは、一言で言うと、芸術文化は重工業に比べればどうでもいい…

編集長―帝国の再現というメッセージも感じ取れたよ。

アロマ―ええ、天皇皇后両陛下が小坂町からの帰りに曲田のハリストス聖堂を素通りしたなんて、悪夢。聖堂に立ち寄っていたら、ロシアとの友好関係を心から期待するっていうメッセージになるのに…

函館3.8牛乳

半分半分放送局長―おお、そうだったな。

ナモネ氏―北鹿新聞発表では車は小坂から米代川沿いに曲田を通り、大館に戻るというスケジュールだ。

アロマ―曲田の文字を見たら、編集長がそんなことをつぶやいたのよ。北秋田地方が明るくなるってね。

編集長―今の状況では信じられないことだが、もしかしたら天皇と皇族は自分の希望を通す自由と力を持ってるのかな、と思ったよ。曲田と書くのは、ナンセンスだ。卑屈だ。

放送局長―あいかわらず汚い、よな。6.16は皇居の真実を知らされた日だ。

アロマ―〈函館3.8牛乳〉は、どう?

編集長―オレンジ色のたそがれムードだ。

特派員―若きメドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は極東重視政策を取ってるけれど、日本の権力者は経済以外にカーテンを開きたくないように思えますね〔1〕

放送局長―宮内庁からあの外務省の役人を追い出さなければ、二進も三進も行かないんだよ、君。

アロマ―〈あの〉って?

放送局長―函館を外国に開いてからの長い歴史を見ればいいよ。

ナモネ氏―ロシアとの関係は、北秋田地方の生活に微妙な影響を与えるから、な。空気がますます悪くなる、なあ。

☆ ☆ ☆      

 

A Poinciana; Glenn Miller and The Army Force Band

1 NHK 28 55

 

▼ 天神荘が消える

▼ 東京駅暗殺事件~23; 日本とロシアの〈美しい過去〉って何なの?

▼ 日本とロシアの関連記事一覧

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


赤い影が落ちる〈キューバの歩道〉は日本人のお気に入り[A]

☆ ☆ ☆       Updated 2008.6.11  

編集長―この有名な不平等条約改正運動の論理は、単純なんだ。日本人は海外で自由に行動する権利を認められているから、外国人が自由に日本で行動することを許可しなければ、平等の理念に反する。そして、自由は責任と一緒に生きるんだから、悪いことをすれば、外国人も必然的に日本の法律を尊重して日本の裁判を受けることになる、それだよ。

半分半分放送局長―現代人なら理解する。しかし、危機感に駆られるのは現実的な反応だ。びっくりさせるような機械を発明する頭脳優秀の裕福な西洋人が島国で自由に活動したら日本人は勝ち目がないから、な。

特派員―ぼくもそう思いましたね。憲法を備えた近代的な法治国家になってから不平等条約改正に手を付ければよかった。

長倉町交差点のショー・ウィンドー

ナモネ氏―ううむ、しかし、明治維新の原動力のひとつは〈西洋人をやっつけろ〉という愛国主義だったから、なあ。怒りが爆発すれば、大隈重信外務大臣の爆弾テロに発展する。

特派員―困った発展ですね。それで黒田清隆内閣が総辞職。条約改正の議論も粉々になった。

☆      

編集長―原首相の日記に出た当時、三浦悟楼は枢密院顧問官で、興味深いことに山県有朋の陸軍主流派と対立していた。

放送局長―当然のことだよ。国際社会という意識がまるでない。ルールにしたがって行動しなければ、国際社会では犯罪だ。

編集長―不平等条約改正案に反対して大隈外相の片足を吹っ飛ばしたテロ事件と朝鮮でのロシア派の王妃暗殺、この二つの事件を日本が正しく裁いていれば、その後の東アジアの歴史はあれほど悪くならなかったと思うね

ナモネ氏―そこには原型があるな。

特派員―大陸でテロリストが暴れ回ることもなかったはずだ。

ナモネ氏―映画スターみたいに、な。国民は、彼らの残忍な活動が対岸の火事でない、と気づくべきだったよ。

編集長―というよりも、大陸を映画のスクリーンにして、彼らは内地の日本人を恐怖で呪縛しようと計画していたと言った方が真実に近い。このアイディアは辛亥革命に参加したという伝説がある北一輝の思想から出た疑いがある1。中国から日本を改造する、ということだ。

放送局長―満州帝国が第一歩だろう。

特派員―それにしても、警察が山県有朋の警備に自信が持てないと悲観したというのは大正時代の話だとは思えませんね。すでに暗黒の日本列島です。

編集長―現象を探ってみれば、大正時代は天皇派とデモクラシー賛成派が敗北した時代だね。某重大事件1年後の原敬首相暗殺で、それが決定的になった。どこかで読んだような王朝絵巻だよ。

放送局長―しかし、反天皇派というのはハセ好みの大雑把な分類の仕方だけど、そのグループは第1次世界大戦後の西洋人と同じように、どんな新しい世界を作ればいいのかという問題に直面して悩んでいた。

編集長―思想が機械のスピードに追いつかなかった、ということだろうな。

☆ ☆ ☆     

□ 東京駅暗殺事件~26

 

A Sidewalks of Cuba; Woody herman & His Orchestra

1 「国際化」の中の帝国日本   日本の近代化 4 1905~1924  

   : 有馬学 九州大学教授  中央公論新社  1999

 

▼ 東京駅暗殺事件~25

▼ 東京駅暗殺事件~17

日本の皇室では

▼ 東京駅暗殺事件~23; 日本とロシアの〈美しい過去〉って何なの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


街で着替えする人たちの忙しい音楽〈タキシード・ジャンクション〉[A]

☆ ☆ ☆      Updated 2008.6.1  

編集長―自殺攻撃というのは日本の発明だよ。個人が全体のために生命を犠牲にすれば全体的な存在、たとえば神に等しい存在になれるという古い思想が根を張ってるんだ。この起源は、と言えば、生物の本能だと思う。

半分半分放送局長―警官が交番でピストル自殺なんていうのは、やはりそういう自殺攻撃だろうな。常識を超えた不可解さが知性を古代社会に後戻りさせる。

ナモネ氏―つまり、恐怖と迷信の社会だ。

編集長―タイミングが問題なんだ。

アロマ―事件のメッセージは何なの?

編集長―何か不思議な力が陰で働いている、ということだろうな。

中庭への階段 御成町の市営アパート 

特派員―最近流行の硫化水素自殺は、明らかに自殺テロですね。ぼくは黙ってませんよ。でも、TBSの元アナウンサー、というのはライヴァル産経新聞の報道記事のタイトルですけど、川田亜子さんの練炭自殺はどんな風に切り取ればいいのかな?

放送局長―ご苦労さん。まず関連記事を読ませてもらうか1…コピー代。

☆     

編集長―これは殺人事件だな。

特派員―そう考える根拠は?

編集長―車のドアにロックしていない。浴室があれば、手間がかからないから、ガス自殺志願者は絶対にそこを選ぶね。しかし、目的は他のシナリオを選ばせた。

放送局長―なるほど。邪魔も入らないな。換気扇を回さなければ、完全な密閉空間だ。彼女は路上に止めた車で死にたい理由があったのか?

特派員―それらしいことはどこも書いてませんが、マンションから約400メートル離れた公共空間で自殺ですよ。公共空間のガラス張りのボックス。自分の車じゃなくて、所属事務所の乗用車。

アロマ―ダリダ(Dalida)が歌ってた、〈私は舞台で死にたい。〉TBSの報道番組の人気キャスターだったのに、去年3月辞めてる。失敗よ。

放送局長―うむ。何と言うか、これも怪奇幻想物語だよ。亜子さんはそれからテレビ朝日の〈サタデー・スクランブル〉にレギュラー出演していたが、彼女が死ぬ2日前24日にこの番組は自殺の名所富士山青木が原の樹海での自殺志願者ドキュメントを放映した。こんな偶然の一致はないな。

アロマ―スクランブル・エッグよ。大館の新しいショッピング・タウン〈樹海モール〉よ。

特派員―そんな不吉な名称はやはり変えたほうがいいよ。モールは、フランス語の分かる人には〈死 mort 〉を意味するんだから。

アロマ―彼女のウェップログ〈Ako’s Style〉を見たけど、最後の24日にも別に暗いことは書いてなかった。六本木の泉ガーデン香水のトーク・ショー。死を選ぶ人や死を予感する人のようには思えない。

編集長―香りと死には見えない関係がある

放送局長―そう、さすが編集長。彼女がそのあと練炭を2個どこからか手に入れて練炭の匂いと一酸化炭素を吸いたくなった、とすれば、日本文化に罪がある。自殺を疑う声があってもいい。

編集長―生命を粗末に扱う女性ではないな。ブラック・ジョークだよ。何時間で死んだか、分からないが、それまで練炭の赤い反映に人が気づかなかったのは普通じゃない。

特派員―港区海岸3の現場にズーム・インすると…

☆ ☆ ☆     

 

A  Tuxedo Junction; Harry James & His Orchestra

1 産経新聞 5261116分配信 / 毎日新聞 5261220分配信 村上尊一 / 時事通信社 2008526日(月)12:30

/ 夕刊フジ 528171分配信 

 

▼ 黒枠のボックスがあるバス・ストップ 2008.5.27  cat willow

▼ 支配管理のためのメッセージ送信

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〈ロッキン・チェア〉の黒人は怠け者なのかな?[A]

☆ ☆ ☆      Updated 2008.5.24    

特派員―原敬首相暗殺については予定になかったけれど、東京駅を舞台にした最初の暗殺事件だから必然的な成り行きでしょうね?

半分半分放送局長―もちろんだよ、君。おもしろいのは、原敬がジャーナリスト出身で毎日新聞の社長だったということだ。

ナモネ氏―そうそう、一方朝日新聞の緒方竹虎は頭山満の仲介で三浦梧楼の親類の女を嫁にもらった。

放送局長―三浦梧楼はあの暗殺の前までひたすら読経していたというから、どうも薄気味悪い軍人だよ。

地下道と桂城公園

編集長―日清戦争が終わったあと、朝鮮国王高宗の妃閔(ミン)を暗殺したときだな。1895年、明治28108日。特命全権公使として送り込まれた宮中顧問官三浦悟楼が主犯だった。推薦したのは伊藤博文、山県有朋、井上馨。あきれたことに三浦は日本の裁判で無罪。外交官が自分勝手な判断で朝鮮の独立派と共謀したクーデターだが、朝鮮は治外法権で裁けなかった1

ナモネ氏―日清戦争は朝鮮独立のためだというのは、明治政府の詭弁だったな。

特派員―ええ、西洋人の方がフェア・プレイだと思いますね。文明開化の証明として日本は朝鮮半島でそれを見習うべきだった。

編集長―日本は徳川幕府が結んだヨーロッパ・アメリカとの不平等条約改正で苦心惨憺していた。このストーリーを簡単にまとめてくれないか?

青少年ホームの非常階段

特派員―1882(明治15) 井上馨(かおる)外務卿が改正案を仕上げた。治外法権を廃止する代わりに外国人は日本人と同等に国内通行居住の自由と土地建物の所有および商売の自由を持つ。外国人被告の裁判には外国人裁判官が同席する。アメリカなど諸外国が賛成したが、イギリス公使パークス(Sir Harry Smith Parkes)が反対して潰れた。理由は、日本の裁判は信用できないということです。しかし、その一方外国人の自由な活動を認めることと外国人の裁判には外国人の裁判官を置くというのは愛国主義者の憎悪を掻き立てた。それで、明治憲法の制定作業で忙しい1887(明治20) 伊藤博文首相のとき内閣法律顧問ボアソナード(Gustave Emile Boissonade de Fontarabi)が反対派との内乱の恐れが強まるという理由で改正案を批判した。1893(明治26) 西洋風の立憲君主国になってから、陸奥宗光外相が時代遅れのエゴイズムに対して、不平等条約に執着する人たちは明治維新以来の基本方針である〈開国進取〉の原則に反すると鋭く批判した。そして、1894(明治27) 治外法権の撤廃と引き換えに外国人の内地雑居を認める日英通商航海条約が締結された。イギリスはロシアの南下政策に対抗しなければならなかった。翌年日清戦争が起きた。1899(明治32)その条約が発効して外国人居留地の廃止と内地雑居が実施された。

編集長―日本の裁判はまだ信用できるほど成熟していないというイギリス公使パークスの批判は、正しいと思うね。

放送局長―話が早いと思うね。条約改正のドラマを聞いて、混乱してるよ。高校で世界史と日本史を習ったけれど、教科書とはポジとネガの違いがある。不平等条約は日本に住む外国人に対する権利の制限だとは…

編集長―ぼくもそんなのを読んだ記憶は、ないな

☆ ☆ ☆     

□ 東京駅暗殺事件~25

 

A  Rockin’ Chair; Hoagy Carmicael / Jack Teagarden and His Big Band

                 1939

1 明治天皇; Donald Keene(ドナルド・キーン)

 

原敬首相と三浦悟楼に関するエピソード

▼ 東京駅暗殺事件~19

▼ 沖縄で何が?: 非近代的なメカニズムの犠牲

▼ 東京駅暗殺事件の記事一覧

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〈ええ、本当よ〉なんて二人の絶妙な掛け合いに参る[A]

☆ ☆ ☆      Updated 2008.5.16

アロマ―岩瀬の秋田協同乳業は以前から森永系列の会社だけど、去年12月合併して東北森永乳業と看板を変えてる1

特派員―あっ、森永だったのか?!国道7号線ミルクは…

ナモネ氏―森永乳業は昔馴染みの牛乳屋だよ。大館神明社のわきにあって、大館乳業という看板で牛乳を作っていた。私は覚えてないが。

編集長―おもしろい事実だと思わないのか、なあ?ぼくは数年前田町の愛宕神社の崖が大雨で崩れたとき普賢神社裏の現場を撮影して、崖下にある閑居町の牛乳屋の裏にも入った。大日神社と牛乳屋の関係が、そのときから気になった。

〈函館発 北海道の美味しい牛乳〉

ナモネ氏―大日神社もあったな。小豆沢大日堂は鹿角地方にあるが、鹿の角は大日堂に祭られていない、という話だったな。なぜか牛の絵馬ばかり飾ってる、と。

編集長―ええ、自分の目で見たんだから、間違いありませんよ。そうしたら、母さんが食堂の想い出話をしてくれて、アイスクリームを作るために毎朝神明社の牛乳屋まで自転車に乗って行って一升瓶に牛乳を入れてもらった、ということです。

ナモネ氏―そう言えば、はせがわ食堂のは自家製だったな。あのアイスクリームは天下の逸品だった、なあ。今でも語り草だよ。

編集長―卵は玉子屋さんが新鮮なのを持ってきた。そして、流し台ほどの大きさの機械で混ぜ合わせて乳白色のアイスクリームを作った。あのサーバーで丸い形に盛るのが、ぼくは好きだったな。

ナモネ氏―脚のついたガラスの器にダブルだったな。

アロマ―アマテラス様のミルク。ううん、悔しい。残念だわ。アイスクリーム作りが見れないなんて。ホーム・メイドのアイスクリームが食べられない時代なんて。

                                       

左〈3.8 いとく牛乳〉

右〈小樽工場発 3.8牛乳〉…〈ドラッグアサヒ〉で購入

 

ナモネ氏―中央のブランドが流行すると、自家製は弱いもんだ。

編集長―味よりも好奇心と政治の引力が強い。

ナモネ氏―鷹巣においしいものがあるというのは自然の道理だ。大館の商売人は政治力で競争するから、味が悪くなるのだ。

編集長―政治家にやる金を食べ物の研究開発に回せば、それだけで鷹巣のように玄人好みの製品が作れるんですが、ね。

アロマ―味覚って、すべてを感じるのよ

特派員―人間認識がなってないと考えたくなる。ところで、あの十和田高原の牛乳の記事を出してから、ちょっとした変化があった。〈3.8 いとく牛乳〉は〈3.7 いとく牛乳〉と普段の数字に戻った。なぜ〈3.8〉と数字を操作したのか、HHJは理解できませんね。しかし、200138日に起きた地下鉄日比谷線の惨事に関する当時の記事を出したばかりなので、ショッキングでないとは言えない。〈いとく〉が48日盛岡市の〈ベルプラス〉と統合して持ち株会社〈ユナイト〉を設立したので、嫌な想像が湧く2。それから、函館酪農公社が製造販売する〈北海道の美味しい牛乳〉だけど、ありがたいことに2日後ケースに再び並んでるのを目撃しました。

アロマ―懐かしいと思って、よく見ると、〈函館発 北海道の美味しい牛乳〉なのよ。〈函館発〉!!!

半分半分放送局長―ハコダテ?

☆ ☆ ☆     

□ 十和田高原のおいしい牛乳 B     A

 

A  Yes Indeed; Tommy Dorsey & His Orchestra

 

1 wikipedia

2 北鹿新聞 510

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〈レイジー・デイジー〉は落ち着かない都会人のための音楽。[A]

☆ ☆ ☆      Updated 2008.5.5

半分半分放送局長―花輪線がおかしいよ。422午後2時ごろ大館市の大滝温泉駅付近と鹿角市の十和田南駅・末広駅間であいついでまくら木から煙が上がった。原因は分からないが、消火作業で上り普通列車が1時間10分遅れた。

アロマ―阿仁スキー場だって大変よ。夏のゴンドラ運行が休止、冬季営業は未定、そうアメリカ資本のウィンター・ガーデン・リゾーツが北秋田市に通知したの。422日付けの北鹿新聞によれば、ね。

特派員―函館酪農公社の〈北海道の美味しい牛乳〉4月からITOKUショッピング・センターから消えた、それがスタートだよ。1リットル入りで148円。安くてうまかった。縦書きの〈美味〉に嫌味を感じたけど、ね。

栄町の空を飛ぶヘリコプター

ナモネ氏―十和田湖で白鳥の死骸から鳥インフルエンザ、強毒性のH5N1型 検出という発表。429日、昭和天皇誕生日に。同じ日の午前早口でサギの首なし死骸1羽、十二所でサクラドリの死骸1羽、午後は象ヶ鼻でヤマドリの死骸1羽、釈迦内の大森川と下内川合流地点で白鳥の死骸11

特派員―じゃあ、比内地鶏の偽装食品を販売した会社の元社長らが逮捕という話から行きますか 51日、NHKなど全国ネットでニュースが流れた。

放送局長―ウィルスが流れた?

編集長―事実にべったり密着するのはよくないことだ。向こうは狙い撃ちしたり網をかけたりするんだから。

特派員―函館酪農公社の〈北海道の美味しい牛乳〉が消えたのは新聞もTVも問題にしない。だから、特派員はそれを地球に住んでる人たちすべてに知ってほしいと思うわけです。情報と感情の共有ですね。

ナモネ氏―しかし、大館市民は今度の螺旋階段的なニュースに警戒心を強めてるよ。何か悪いことの前触れなんじゃないか、と…416日市立病院の救急ヘリコプターが午前と午後旧市街を訳もなく低空巡回飛行してから、不安が高まった。

放送局長―脳神経に悪いよ、あんな飛び方は。病気の原因を作ってる。

アロマ函館酪農公社の〈北海道の美味しい牛乳〉が消えてしまったから、それも何の予告も説明もなく消えてしまったから、あたしとダレナニ君と編集長は仕方なく他の牛乳を飲んでみることにしたのよ。

編集長―そう、どれがいいかな、と思ってケースを見てると、〈十和田高原産〉という文字が値段のラベルに小さく書かれてるミルクがあった。

特派員―〈3.8 いとく牛乳〉

ナモネ氏―何だ…美徳のために毎日飲んでるよ。

アロマ―でも、パックには十和田高原の文字がない 探したけど、どこにもないのよ、ね。十和田高原というネーム・ヴァリューは大事にしなければ、と思うの。そうでしょう 

放送局長―うむ、貴重な意見だな。十和田高原のミルクと聞けば、多少高くても飲んでみたくなる。昔銀座のソニービルの地下で札幌から空輸された牛乳が流行したことがあったけど、あれは〈健康と美と力〉の源泉だよ。それから、北海道池田町のワインが東京に来た。

編集長―牛1頭あれば、いろんなことができる、というのがぼくの持論だ。極端に言うと、西洋文化の多様な可能性を開いたのは牛なんだ。

特派員十和田高原の牛乳を3日間見てると、ぼくは何か記憶の奥を刺激されて、何かな、と落ち着かなくなった。〈3.8〉という数字が地下鉄日比谷線の悲劇的な事故の日と同じだ、とはなかなか気づきませんでしたよ。

ナモネ氏―あれから8年だな。

編集長―〈十和田高原のおいしい牛乳〉を見つけたのは、それから数日後の423日です。いや、冗談じゃなくて、山田川の撮影の帰りに下川沿駅前のスーパー・マーケットでエスキモーのアイスクリームを買ってバス停のそばで食べてたら、若い主婦が店から出てきた。買い物バッグの中に〈十和田高原のおいしい牛乳〉というイラスト入りのパックが見えたので、びっくりして、女の店員に聞いたら、〈ずっと前から売ってる〉…

特派員―岩瀬の秋田協同乳業で製造してる。新町のマックス・バリュが置いてる〈白神山地牛乳〉も、あそこの製品ですね。

アロマ十和田高原のおいしい牛乳〉を発見したと聞いて、あたしは当然味見できると思ったの。でも、編集長はどういうわけか買わなかったのよ。撮影もしなかったの。

編集長―十和田高原というところはメディアの医学教育的な報道では豚の一大生産地なんだ。そして、下川沿駅前には小林多喜二の生誕記念碑が立ってる。

放送局長―十和田高原は十和田湖の南にあるのか?

☆ ☆ ☆

                     □ 十和田高原のおいしい牛乳 A     B

 

A  Lasy Daisy; Stan Kenton & His Orchestra

 

1 北鹿新聞2008.4.29 ,30

 

▼ 桃豚というネーミングとホロコースト

▼ 八幡平の東と西の争い

▼ サシミ反対運動

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


歌手とプレイヤーがおもしろがって歌う〈タンピコ〉[A]

☆ ☆ ☆      Updated 2008.5.1

特派員―そういうわけで、税制関連法案は30日衆議院で再議決、与党の3分の2の賛成で可決成立しました1。民主党、社民党、国民新党は欠席ですね。

半分半分放送局長―予想どおりの暫定税率の復活。明日のメーデーからガソリンの値段が元に戻るなあ。ゴールデン・ウィークだというのに…

編集長―サイクリングが一番だよ。疑問に思ったのは、協議会が死文化してるということだ。衆議院の法案を参議院が否決した場合に対立点を調整をするために開催できるけれど、どんな議論をしたのか、無駄に終わった。政府と与党が強情に〈ノー〉と叫べば、参議院と多数派の支持者は犬死なんだ。憲法59条にしたがって。

特派員―民主主義という機械装置がそこでも破壊されてる。

大館新橋と長木川のダウンタウン

ナモネ氏―衆議院での再議決にも同じことが言えるな。国会議事堂に議員がぞろり集まって当然意見を戦わせると楽しみにしてたら、全然ないのだ。

放送局長―そういう人間的なことはやらないんだよ、な。最初に可決したときは強行採決だよ。議会制民主主義に対する公然たる侮辱の連続テレビ・ドラマだよ。

ナモネ氏―国会議事堂はトタン小屋にしなけりゃいけない。

特派員―民主党は問責決議案を出して衆議院を解散に追い込むと息巻いてますが、福田首相が拒否すれば不可能なんですね、残念ながら。

編集長―参議院は弱いが、今度は少し違うんじゃないかな?…というのも、対案で道路特定財源に関連する法案を個別に切り離した。これは汚いプロットで暫定税率延長を可決した衆議院に対して反省を求める意味がある。

ナモネ氏―衆議院は法案を白紙還元して審議する、という規定があればいいのだ。憲法59条の中味も議論する必要がある。

特派員―そうですね。でも、あの人たちはやはり明日のことしか考えない。

☆ ☆ ☆     

 

A Tampico;  Stan Kenton & His Orchestra

            June Christy and The Pastels

1 TBS 30日17:00

NHK 4月30日 17時17分

 

▼ あいかわらず中央は光、地方は影

▼ 道路特定財源という化け物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


                       

                                               

 

Atelier Half and Half