硝子の林檎の樹の下で 烏兎の庭 第四部
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2010年7月


7/10/2010/SAT

眠い

先々週からずっと緊張したまま、帰宅も遅かった。

今週は気が抜けていた。

早く帰れた分、気分よく酒を呑んでいたつもりが、結果的には浅い眠りを招くことになり、金曜日は一日中ふらふらしていた。

ここのところの緊張感のせいだろうか、腰やら手首やら奥の歯茎やらあちこち痛い。

金曜の夜は新幹線で眠らず仕事をすませたおかげで10時過ぎに床についた。

土曜日の朝、明け方一度目を覚ましたものの、起きたのは10時、ドーナツを一つ食べてまた目を閉じる。

次に起きたのは午後2時過ぎ、それからまた夕方6時まで眠っていた。

いくらでも眠れる。

ほかには何もしたくない。何もしたいことが思いつかない。


7/17/2010/SAT

ABBA in Japan (1978, 1980), Polydor, 2009

今年の1月以来のシリコンバレー出張。土曜から土曜まで。これまでの出張に比べれば長くて忙しい一週間だった。

往路は思いがけず、オーバーブッキングのおかげでビジネス・クラスにアップグレードされ、快適に過ごした。いつも通り、LAのFM, “KOST103.5”を聞き、小林克也が70-80年代の音楽を振り返る“Best Hit USA”を見る。

豪華な食事のあと、映画プログラムに“Mamma Mia!”を見つけて見はじめた。

このところ我が家でABBAがちょっとしたブームになっている。テレビで見た映画、“Mamma Mia!”がきっかけらしい。らしい、と伝聞で書くのは、しばらく多忙で家族と一緒にテレビを見ることがなかったため。このブームは聞いていただけで父親だけは蚊帳の外だった。去年の今ごろは、Michael Jacksonがブームだった。

なるほど、さわやかな親子とロマンスの物語は機内で見るにもちょうどよく、ローティーンの子どもたちがこの作品をきっかけにABBAの音楽にも興味をもちはじめるのはよくわかる。


仕事の合間に郊外の巨大スーパーに出かけた。そこで偶然、“Mamma Mia!”のサウンドトラックを見つけて土産に買った。そのあと、前にも行ったことのある大型書店で「日本上陸」と漢字で副題のついたABBAのDVDを見つけた。

帰って来てから見てみると、2枚組のDVD、1枚目は1978年に初来日した時のテレビ特集番組。製作はおそらくTBS。スタジオのセットが「ザ・ベストテン」そのまま。

2枚目は1980年に行われた武道館公演の特集番組。木戸誠が幻のローリングストーンズ公演を見に来た一年あとの出来事。

1980年、あの頃、Bay City Rollers,“Saturday Night”やBee Gees, “Tragedy”とBilly Joel,“The Stranger”が隣の部屋で流れていた。オフコース「秋の気配」とさだまさしのアルバム『印象派』も

ABBAはそれほど耳にしていなかった気がするけれども、映像に現れる武道館前でインタビューされている当時の十代の女の子たちの髪型やファッションにはどこか見覚えがある。


今回、自腹で出発を前倒し週末にモントレーまで行ってみた。スケールも海の美しさも違うけど、どことなく葉山に似た雰囲気の街だった。その後、5年前に行ったステーキハウスでもう一度食べてみた。ここを教えてくれた当時の上司は私とは10歳しか離れていないのに、心臓の手術のあとで亡くなってしまった。

月曜からは多忙だった。それでも地ビールの店に行ったり、ちょっと気取ったステーキハウスでワインを呑みながら食事をする時間もなかったわけではない。

辛いと思ったことや、まだ不安に思っていることを書くのはよそう。

俗っぽいことばかりだけれども、楽しいと思えたことをすこしでも書き残しておく。これは前に読んだ本から学んだことのささやかな実践。


さくいん:ABBA


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