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  価格 1,500円(税込み)
  単行本 283ページ
  出版社 ブックマン社
  発売日 2010年2月16日

銀行融資の基本知識
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手形貸付
当座貸越
証書貸付
支払承諾
代理貸付
借入申込書の書き方
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 安全な銀行の見分け方

  安全(健全)な銀行を見分けるのは、はっきり言って至難の業です。
  なぜなら、銀行の決算書は、普通の会社の決算書には出てこない勘定科目などがあ
って、読解できる人はよほどの経済評論家でない限り、わかりません。

 その銀行の決算書ですが、一応どの銀行も『ディスクロージャー誌』を店頭に置いて
あるので、一度手にとってみるのもいいでしょう。
 これだけ、情報公開が言われてますので、本部、あるいは財務局などの検査員が内
緒で支店にちゃんとディスクロージャー誌が置いてあるかどうかチェックしてますので、
必ずあります。

 銀行融資の実態ばかりでなく全般的に把握できる唯一の資料と言ってもいいでしょう。
 それでは、一般的にどこをチェックしていけばいいか説明しましょう。


 銀行の健全性と経営体力をみるなら・・・

1.自己資本比率
 高いほうが安全です。海外支店のある銀行なら8%以上、
国内にしか支店のない銀行は4%以上がBIS規準によって定められてます。
 しかし、実際には8%以上を目安とするといいでしょう。
 ちなみに、4%をきってしまうと銀行は、早期是正措置の対象となってしまいます。
 これは、銀行業務からの退場処分に等しいので注意を!
 (※参考 2002年3月の全国の銀行の平均は、8.97%)

2.不良債権引当率
 高いほど○。これは、不良債権となっている会社がもし倒産して、回収できなくなった
時に備えて、どのくらいその損を穴埋めできるかを示す指標です。
 例えば、不良債権が100万円あったとします。
これに対して、穴埋めできるお金が80万円だったとします。
すると、不良債権引当率は80%となります。

3.不良債権比率
 低いほど○。
 これは、全部の貸出金に対して、どのくらい不良債権があるかを示すものです。
 不良債権は少ないほうがいいに決まってますよね。
 (※参考 2002年9月の全国の銀行の平均は、8.1%)

4.有価証券含み益
 プラスなら○。マイナスなら×。
 今の株価の状況からすれば、ほとんど含み益はないでしょうけどね。
 ここで気をつけたいのは、有価証券といっても、株と国債などの債券があるということ
です。元々、国債の保有が多かった銀行は、含み益は小さいことに注意しましょう。


 銀行の収益力をみるなら・・・

1.業務純益
 これが、銀行の本業での儲けを示すものです。数値が大きいほどいいのですが、
銀行の規模によって、数値が違ってきます。
 そこで、銀行の比較をする時に用いるなら、
この業務純益を総資産で割ったものを比較します。
 これを、ROA(総資産利益率)といいます。
 算式で示すと、ROA(総資産利益率=業務純益÷総資産×100) です。
 銀行は、このROAの極大化を常に考えています。
 もちろん、柱は銀行融資です。

2.粗利経費率
 営業経費÷粗利益×100 で算出します。この比率が低いほど、効率的な経営をして
いるといえます。


 もっと簡単に知るには・・・
 株価に注目する方法です。株価がどんどん下がり続けたり、急落したり、あるいは、
100円を割ったりというのは、何らかの問題があると考えていいでしょう。


 銀行の安全度を知る必殺技!
 意外と思うかもしれませんが、週刊○○とかの大衆雑誌です。
 芸能人の噂などを読むのもいいですが、銀行の特集が組まれてあったりします。
 ランチタイムなどに喫茶店などでじっくり読みましょう。
 経済専門誌などに比べて、いろんなシガラミがないから、結構的を得た記事が載って
たりします。過去、名指しされた銀行は、やはりそのまま破綻した銀行もあります。


 以上が銀行の安全度、健全度をはかる目安です。
 まかり間違っても、担当の銀行員に「あなたの銀行は大丈夫かい?」などと、聞かない
ようにしましょう。経験上、面白半分に聞いてくる人がほとんどです。

 それに聞いたところで、「大丈夫ですよ、うちは。」と言うに決まってます。
 どこの銀行員が、「うちは危ないですよー。私も転職を考えないと!」などと、
 言うはずがありません。
 そんなつまらないことを言う経営者に、銀行員が貸す気になると思いますか?


 それから、余談ですが、経営者の方なら銀行のディスクロージャー誌をください!
と言いましょう。だって、そうでしょう。毎年、会社の決算書を銀行へ提出してるじゃない
ですか。
 だったら、取引相手の銀行からも、決算書(ディスクロージャー誌)をもらうのも義務だ
と思います。
 それに、銀行融資を受けてるとはいえ、預金もおいてるわけですから、銀行に対しての
債権者でもあるわけですからね。

 あまり私自身もディスクロージャー誌をくれとは言われたことはないですが、そのほう
が経営者として、よく気をくばってるという印象がありますよ。
 また、自分の会社で手いっぱいの時は、いちいち銀行の決算内容まで頭がまわらない
ですよね。



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