チカゴロの呉女 2004.3〜4
3月4日(木) ひな祭りにはひなケーキ 2月の一ヶ月間はパソコンの故障に悩まされた一月でしたが(日記を読み直すと、そうとも思えないけど……最後の 週末の話はそのうち白状します)、3月1日、やっと転送してみようと思える程度に復元することができ(作成ソフトで は一括転送されてしまうので、部分的な転送ができないのです)ました。ひそかにプロフィールもちょっと書きかえたり しました。いよいよ転送し、やっと更新復活した……と思ったら、その安心感と、やっぱり何だかうまくいかないところ が続出して(これはゼッタイ私ではなくソフトがおかしいっ!)それに対処するだけで必死なのとの両方で、せっかく更 新できるのに、かえって日記を書くような気になれない……、頭痛してきた……。そんなわけで、なんとなく停滞して ますけど、まだまだ出来損ないリニューアルなので、これから徐々になんとかしていこうと思っております。 とはいえ、昨日はひな祭りだったので「オンナの子」は不在の我が家でも母から譲り受けた超ミニサイズのおひな 様を飾り、二人だけのちょっとしたひな祭りパーティー。オオアマさまの「ひな祭りにはひなケーキでしょ?」という強い 主張からケーキを買いに行ったら、おじさんやらお兄さんやらが次々とひし形のひなケーキを買っていくのにビックリ。 そういえば、去年も同じケーキを買った気がする。それが証拠に、このミニサイズ雛の屏風はこのケーキに付いてい たものだをわ……。オオアマさまが「ひな祭りにはひなケーキを食べる習慣も定番化してきたよね」と甘党の自分に 都合のいいことを言うもので「ケーキ屋の陰謀にひっかかっているだけのような気もするけど……」とつい口をすべら せてしまいました。すると「超感じワル〜」とご機嫌ナナメ。取り繕うのにたいへんでした(笑い)。二人で一度に食べ るには大きいから、今日の夜になって昨日の残り半分を食べたところ「下の段の抹茶味がはっきりして、今日のほう がおいしい……」と二人の意見が一致。子供には恵まれなかったけど、こんなささやかなことで喜んでいる私たちっ て、幸せ……なんでしょうか?
3月6日(土) オオアマさまの職員旅行 だいたい会社に社員旅行というのがあるように(呉女にもドンチャン騒ぎをした記憶が)オオアマさまの学校にもセン セイたちの職員旅行があります。今年度は昨日から伊豆の温泉に一泊。お酒がまるで飲めないオオアマさまは宴会 が嫌いなのですが、強制的に月々旅行代の積み立てをさせられているので、行かないわけにもいきません。 温泉で飲むだけのパターンが多いのに、今回は熱川の「バナナワニ園」見学つき。どんなところだったかと聞いたら 「大きな熱帯植物園があっていろんな花が咲いてた。でも温室の中でハワイアン音楽が流れていたから、呉女は連 れて行けないなと思った(踊っちゃうから)」へー、ワニがバナナを食べてるわけじゃないんだ。しかもワニや植物の温 室には温泉熱を使っているんだって。レッサーパンダもいたって。何しろ、オオアマさまが生まれる前からずっと存続 しているくらいのところだから、それなりに面白いらしい。呉女は爬虫類が超苦手だからダメだけど。 で、温泉での宴会。コンパニオンさんを呼ぶことが多いそうだけど、どうも他のセンセイたちはそういう席ではセンセ イであることを忘れられるらしい。ところがオオアマさまはつい「センセイ」のしゃべり方になるので「イヤダァ、センセイ みたい〜」とコンパニさんがすぐ逃げていくそうな。コンパニさんにすればお酒の飲めない人にくっついてても効率悪い しね(それでもコンパニさん代もお酒代も他のセンセイと同じだけ払わされるのは何とかしてほしい)。何回か前の「新 選組!」に宴会で山南さんが女の子にマジメに尊皇攘夷を語っているシーンがあって「これはきっとオオアマさまだわ 〜」って大ウケしたのですが、実際そうみたいです。ついで二次会のカラオケではコンパニさんの元締め(?)みたい な女性が隣に座ったので、コンパニ代のうち本人たちはどの程度受け取るのかとか、勤務時間などはどうなっている のかとか、興味の赴くままに聞きまくり、答えてもらったらしい。ちゃっかりおすすめの旅館も。だいたい旅行社のパン フレットを見るのが趣味だから行ったことがなくても旅館には詳しい人なので、すすめられた三つほどの旅館の名を聞 いて「高いところばかりですね」「よくご存じですね……」。へんなセンセイだと思われたに違いありません。 3月8日(月) 初めての水戸。観梅バスツアー。
慶喜もここで学んだわけです。梅のほうはまだ5分咲き。品種によって咲いていたりまだだったりという感じでした。 次が日本三名園のひとつ、偕楽園。周辺は大渋滞でバスの駐車場にもなかなか入れないので(添乗員さんも「シ ーズンに最も来たくない場所のひとつ(笑)」と言ってました)手前で降りて歩きました。公園の入り口まで10分くらい、 ゾロソロゾロゾロ……。ここでのフリータイムは一時間くらいだったんですけど、私ら二人はまず偕楽園を抜け、歩いて 数分の茨城県立歴史博物館へ走る! ちょうど開催中の「鹿島信仰」という企画展にとても興味があったのですが、 見ている時間はないので図録だけ買うことにしました。ほかにも古代関係の図録などを2冊。魚は買わずにこういうモ ノは買う……。急いで偕楽園に戻ります。ところがすごい風で寒いっ! 梅を見に行くのだからとちょっと春っぽい服 装で行ったのに、寒すぎ〜。園内のポイントである好文亭(茶会などのための建物。空襲で焼かれて復元された)に 上がろうと思っても行列していて断念。ところで偕楽園も斉昭がつくったもの。意外と新しいんですね。梅を植えたの はもともと食用にする目的だったそうです。隣の竹林は弓をつくるため。さすがは斉昭公! そして他の大名庭園は 一部の人のための限られた空間であったのに対し、ここは初めから民衆に公開する目的だった(だから、ともに楽し む園で「偕楽園」)というから、いわゆる「公園」の草分けかも。今でも偕楽園は入場無料です(好文亭のみ有料)。兼 六園も後楽園も有料だったと思うから、偕楽園は今でも開園当初の志を持ち続けているんですね、きっと。梅まつり の期間だけでも料金とったら儲かるのに、スバラシイ!
3月9日(火)飛鳥京遺跡と「エリザベート」 飛鳥浄御原宮の正殿らしい跡が見つかったって! 天武天皇の私的空間だったと考えられ、皇子たちとお酒を飲 んだりしたかも……もちろんさらら様も高市もねっ! 一昨日ニュースで見て、掲示板ですでに興奮して。昨日の朝は お弁当を作り終わると、いつもはしばらくパジャマのままボーっとするのに、さっさと着替えて新聞を取りにいく。いつも オオアマさまが出勤するときにポストから新聞を持ってっちゃうから。それから床に新聞を広げて二人で覗きこみ… …。結局新聞の関連記事の部分はおいていってくれたので、オオアマさまの出勤後も地図や資料を広げて……。 そーこーするうちに「出かけなきゃっ」と飛鳥本をバックに詰め込み飛び出た行き先は帝国劇場。大好きなミュージ カル「エリザベート」東宝版の3回目の東京公演。昨日はその観劇日。客席に座ってカーテンの「双頭の鷲」を見る とさすがに「飛鳥本」を見る気にはならなくなって、幕が開けば鳥肌はたつわ、ウルウルくるわ、ものすごく高揚してし まう。隣の席の若い男の子もかなりハマッているらしい。特に音楽がお気に入りらしく「入り」こんでいるのが隣でもよ くわかる。その子が連れの女の子(初心者らしい)に「何度見ても飽きないんだよねー」って言っていたけど、本当に 見るたび面白い。今のところチケットはまだあるみたいですから、興味のある方は是非どうぞ。 見終わっても興奮さめやらず。急いで帰って夕食のしたくをダダ〜っ。オオアマさまが帰ると今朝の続きの話。そし て舞台の話。オオアマさまも「エリザベート」は大好きで(オーストリアは新婚旅行の地ですし)何度か見ているので、 話していると思い出すらしく、いっしょに歌い出したりする。食事の間、その後も7世紀日本と19世紀オーストリアが交 互に出てきて、呉女のテンションは上がりまくり。ひっくり返るかと思うほど。実際、今日になって倒れました(笑い) ここからは「エリザベート」の感想。こんなに装置・演出が変わったとは知らなかったからビックリ。装置は今思えば 以前のは地味でした(笑い)。演出は「死」の世界を強調することと、ストーリーをわかりやすくするのが意図なんじゃ ないかな? でも電光掲示板みたいな装置は今ひとつ馴染めないなあ(そのうち慣れるかな……慣れるほど見るん かいっ!) 出演者では何といってもトート役の内野さん(トートは山口派が多いけど、私は内野さんが好みなんで す)。頬がそげて(トート役の役作りなのか、それとも宗方コーチか?)ますます私好みのイイオトコに! もう目がハ ート、ハート、ハート! 皇帝役は鈴木さんだったので安心。この舞台はこの人が支えているとも思えるほどだから、 Wキャストのもう一人の方はたいへんだと思います。皇太子役はパク・トンハさん。歌はよくて内野さんの声ともよく響 き合っていました。台詞にも出てくる「ひ弱」な感じは出ているけど、プラスアルファがほしいところ。まだ初日近くだ し、前回までの井上君と比べてしまうのは気の毒ね。ものすごくよくなったと思ったのが皇太后の初風さん。この姑さ んに感情移入する観客も多いでしょうが、今回から死の場面も加わって案外おいしい役に。お嫁さんで皇后で主人公 のエリザベート、一路さんはなぜか前より美しくなった。それにしても、こんなに暗い話がなんでこんなに面白くて楽し めるんだろう……?もし映像でやったら、きっとコワイだろうからゼッタイ見れないと思うような内容なのに。 追記 今日とてもショックだったこと。劇場に向かうとき日比谷の地下道で道を間違えた! 日比谷の地下道は宝塚 通いしたころもよく通った得意中の得意で、近年も通勤の地下鉄乗り換えにも利用して突っ走っていたのに、この私 が迷うなんて。東京は遠くなりにけり。いや、ボケが始まったのか……。 3月15日(月) 1300年後の幸運 飛鳥浄御原宮の正殿発掘のニュースを追いかけるように、嶋の宮発掘のニュースも重なりました。私はすでに水曜 日には「土曜の現地説明会には行くぞ」と決意しておりました。オオアマさまは「仕事が忙しいし体調も今ひとつだか ら、呉女一人で行っておいで。新幹線の切符もとっておいたら?」なんて言っていたけれど、きっとオオアマさまも突 然「行く」とか言い出すに違いない。一人なら日帰りでいいけれどオオアマさまは日帰りが嫌いだし……と切符は取ら ずにいたところ、案の定、金曜の朝になって「やっぱり行く」と。それでネットで京都にオソロシク安いホテルを予約し、 仕事帰りに待ち合わせて二人で新幹線に乗りました。オオアマさまは「呉女のせいで身を滅ぼしそうだ……」とボヤ いておりました。 で、その翌日のことについては、別のページで詳細を書くことにしますが、これだけはまず書いておきたい。やっぱ り行ってよかった!! だって、だってですよ。あの飛鳥浄御原宮の石敷き、大海人さまもさらら様も高市も見ていた であろう、その石たちは、ずっと土の下に眠り続けていたのですよ。それが1300年もたって、たまたま出てきてくれた わけです。しかもすぐに埋め戻されてしまうんですよ。今後史跡として公開されることになったとしても、実物が公開さ れるということは保存上ありえないでしょう。現在の「伝板蓋宮跡」(実際はこれも浄御原宮なんだけど)の井戸の遺 構や亀型石造物のある酒船石遺跡がそうであるように、実物の上に「復元」されるのです。そう考えると私たちの目 に見える形で実物が出てきてくれるのはほんの一瞬のことなんです。その「一瞬」が自分の生きている間にあった、 ということ自体、1300年という長い年月の中で考えたら、ものすごく貴重なことだと思うのです。もう少し早く生まれ ていても、もう少し遅く生まれていても、見ることができなかったかもしれないものを、たまたま見ることがで きた幸運。しかも、たまたまその時代に興味を持っていた幸運……。 特に、出てきたのが柱の跡とかいう(嶋の宮のほうはこれですが)シロウト目にはピンと来ないものではなくて、今 回のようなビジュアル的インパクトのある「実物」の場合、見ておいて損はないと思うのです。私は飛鳥京苑池遺構 が出てきたときも亀型石造物のときも現説に行っているのですけど、今思っても見ておいてよかったと思います。オオ アマさまも実物を見た後はもうボヤいておりません。たとえそれで老後の生活が貧しくなろうとも後悔はしない……よ ね? ??
ところで、土曜日に日焼けするほど歩いて興奮し、帰ってきたら呉女は見事に風邪をひき、翌日つまり昨日は声も 出なくてひっくり返っていたのでありました。今は声は出るけど鼻がグシュグシュ。この冬は風邪をひかずに乗り切れ るかと思ったのになー。実は今日は呉女のウン回目の誕生日なんですけど、まあ、今さらメデタクもなし。ま、いっ か。 3月16日(火) 明日香レポート、食べ物編
ごぶっせ(by「かんなび」さん、100円)」をパクリ。小ぶりの「ぶっせ」は中身のいちごクリームも控えめであっさり食べ られます。それといっしょに飲んだ飛鳥寺前の売店で買った「飛鳥の絡(by「みるく工房飛鳥」さん、150円)」つまり飲 むヨーグルトなんだけど、オオアマさまは「濃厚〜(>_<)」。私は適度な酸味と甘みが効いていて、す〜っごくおいしい と思いました。さっさとおやつを平らげたあとは京都駅に着く直前まで二人とも爆睡。 ところで、「みるく工房飛鳥」をやっている西井牧場さんは「明日香は日本ではじめて酪農が行われた場所」というこ とで、「絡」のほかに「飛鳥の蘇(1000円)」もつくっています。以前、香具山の南麓のお店で、なぜだったか「蘇」をつく っているところを覗かせていただいたことがあります。「蘇」はキャラメルみたいな忘れられない味。さらら様もこの濃 厚な味を楽しんでいたのでしょうか……。 もうひとつ、今回「夢市」さんで買ってきたお菓子が「飛鳥京・猿石(by「かんなび」さん、4個入り400円)」。なんと猿 石の素焼きのレプリカ入り。すっごく得した気分です。お菓子はこしあんにお砂糖がまぶしてあって上品な甘さ。ちな みに現在猿石が置いてあるのは「吉備姫王墓」といわれているところ。吉備姫王は吉備嶋皇祖母ともいい、皇極天 皇の母、つまり中大兄・大海人兄弟の祖母であり、嶋の宮の住人の一人であったとも考えられる人です。
私の風邪は昨日より鼻はいいのだけど、またノドがヒリヒリ。よくなってんだか、悪くなってんだか……。昨日今日の 予定はキャンセルさせてもらっちゃったのだけど、明日あたりからは普通の生活に戻したいものです(あまり変わらな い、という話もある)。 3月20日(土) 今、東北が熱い? 少しは風邪もよくなったし、桜のシーズンになると国立の実家には花見客が増えるので、それにそなえて掃除もせ ねばということで、今日はちょっと実家へ。 先月実家に行ったときに両親がこの寒いのに、しかも父は無類の寒がりなのに、東北に旅行に行くというので心配 したものですが、今回その写真を見つつ話を聞いたことには、私たち夫婦と争うほどに旅をしている両親にとっても最 も印象に残る旅のひとつになったというほど、いい旅だったらしいのです。コースは盛岡→宮古→釜石→遠野→花巻 と、岩手県コースです。私は盛岡駅に降りたことがある以外未知の領域。特に遠野の話が面白かった。越後で生ま れ育った母にとってみれば「同じ雪の降る地方なのに」全然風土が違うと。越後は稲作地帯だから「自然は自然と闘 いつつ切り開くもの」。でも遠野のような山を背負った地域にとって多分「自然は共存しつつも人間の力ではどうにも ならないもの」。だからあんなに民話が生まれたのではないかと。それに「越後あたりじゃ冬場でも親は忙しくてあま り子供にかまっていられないが、遠野あたりでは親が子供に民話を語って聞かせるような時間が十分にあって、そう いうこともあれほどたくさんの民話が残る要因なんじゃないのかな」などなど。まあ、さすがかつて人文地理学者をめ ざした父とそれに付き合って旅してきた母だけあって、二人の旅の感想もなかなか深くなってきたなあ……。 「壬生義士伝」「たそがれ清兵衛」今NHKのアンコールでやっている「蝉しぐれ」も、みんな東北の話。なんでこう東 北のドラマが流行るのか、と不思議に思っていたんだよね……と私が言うと母「『蝉しぐれ』内野さんが素敵だったわ ー」娘「ホント、内野さんは素敵よね」母「私、『エリザベート』山口さんで観たけど今度内野さんで観たいわ」娘「じゃ、 チケット買ってきてあげるから一緒に行こうか」と思わぬよき方向に話は発展し、途中から話に参加できなくなった父 は目を白黒。母と私が同じようなオトコの趣味だったとは知らんかった。そういや父とオオアマさまがタイプ的にそっく りなのは……関係ないと思うのだけど。 3月22日(月) 「呉女」に会いに上野に行こう。 先日、友人が「上野で呉女に会ってきた」とメールで知らせてくれました。東京国立博物館にある法隆寺宝物館で 展示されていた伎楽面に感激した、と。法隆寺宝物館には正倉院にあるものよりさらに古い伎楽面(もちろん呉女面 も)があるのですが、保存の関係上、公開しているのは春、夏、秋のそれぞれ一ヶ月ずつのみ。それでなかなか公開 月にあたらなかったりするのですが、私も「ひさびさに会いに行ってみるか」と、土曜日ちょうど上野に出かける用事が あったので、めずらしくオオアマさまは家において一人で出かけました。 法隆寺宝物館については法隆寺のところで少し触れているのですが、東京国立博物館の門を入って左手奥の近 代的な建物。第二室に入ると暗い部屋に7世紀の小さな金銅仏が等間隔にズラズラ〜と並んでいて、何度行っても 眩暈がおきそう……体がふわっと浮いてしまうような感覚っていうのかな。その奥に伎楽面の部屋があるのです。今 回ちゃんと解説を読んで知ったことには材質がキリのものとクスノキのものがあるのですが、クスノキのものは7世紀 に遡れる古いもので、もしかしたら法隆寺の再建のときのものではないかとのこと。このコはさらら様に会った可能性 さえある、と思うとついニラミつけちゃいます(笑い)。それにしても解説にも必ず呉女は「美女」と書いてあるけれど、 現代の目でみれば決して美女じゃない(笑い)。額といい目といい顎といい「他人じゃない……」とつくづく親しみを感 じてしまいます。アチラは迷惑に思っているかもしれませんが。
出ていってしまう。そんな日曜が二週続いている……。先週のテレビでやっていたけど、呉女は典型的頭痛体型な のだ。生きてるだけで肩が凝って頭痛がする。そんなこと鏡みりゃわかるけど、何も頭痛体型の計算式まで出さなく たってぇ。私より数値が高い人がいたら、お会いしてみたいものです。 3月24日(木) やっぱりモネはいいわぁ〜。モリゾもっ! 先日、上野で見そびれた「マルモッタン美術館」展を見てきました。会期末のせいか(上野では28日まで。そのあ と京都、仙台、名古屋でも開催)平日にもかかわらずかなり込んでいました。 パリのページには書いていないのですが、マルモッタン美術館はパリに着いてまず最初に向かったところ、、実は ベルサイユ宮殿より先に行った場所でした。パリへ行った目的のひとつが印象派の絵を見ることだったから、一番最 初にやはりモネの「印象日の出」を見なければ、と。「印象日の出」って盗難にあったことがあるんですよね。そのせ いか「内部の撮影は絶対にダメ」とかヨーロッパではめずらしいガードの固い美術館だったけど、中の雰囲気は小学 生くらいの子たちが床にすわりこんで模写をしていたり、いかにもヨーロッパの美術館らしい素敵な美術館でした。 今回は私が行ったよりあとに加えられた新しいコレクションのモネとモリゾの作品が中心。(モの字を丸で囲ったコピ ーはウマイなっ、と) やっぱりモネはいいです〜。私がもっとも好きな画家の一人ですが、モネの絵に囲まれている と、本当にさわやかな気分。特に私は最初に展示してあった「ジヴェルニーのセーヌの支流」がものすごくお気に入 り。私がもっとも気に入っているオルセーにある「セーヌの解氷」という絵と同じような場所で書いた絵なんじゃないか な。ポストカードを買ってきたけど、この絵の色と荒いタッチが好きなので、ポストカードでは感じが出ないんですよね ー。やはり実物じゃないとー。二階は視力が弱くなってからの絵だから感じが変わるけど、それでもモネの場合どこ か楽しんで描いている感じがします。でも今回ポストカードはモネよりモリゾのものを多く買ってしまいました。モリゾ の絵をこれほど見る機会はないと思いますし。モリゾといえば印象派の女性画家。マネの「バルコニー」のモデルに なっていることでも有名で、あの絵からするとものすごく意思的で、神秘的な感じさえする女性だけど、描いた絵をみ ると意外に家庭的で柔軟な人かな? 自画像を見たら、100年前に亡くなった人なのに「こういう人、今でもよくい る!」と思うおしゃれなキャリアウーマンの先駆みたいな人。女性の絵と庭の花の絵がすごくいい! 上野まで行っているのだから、すぐ近くにある法隆寺宝物館へまた寄ろうかと思って行ったけど(国立博物館の友の 会に入っているので入場料はタダだし)不思議とその気にならないのです。モネやモリゾの絵の中にいたら、7世紀の 日本なんてオドロオドロしくて〜(爆)。というより、もう急いで帰らないと夕食のしたくの時間だー、という感じで。一応 主婦もやっているのです(笑い) 4月2日(金) 親子ゲンカ終結の旅(?) 3月末の3日間、関西に行っていました。ちょうど1年前、オオアマさまは実家で義母と大ゲンカ。プイッと帰ってきて しまって以来1年間もこの強情な親子は音信不通を続けていたのです。近くに義姉がいるので「便りがないのは元気 な証拠」と思うことにしてはいましたが……。何度も実家に行くよう私も促したし、本人も何度かその気になりつつ「や っぱりやめた」の繰り返し。今回こそは仲直りしてもらおうと、とりあえず京都に宿をとってあったのです(この宿でこの 値段ならというプランを見つけて……(^^;)。あらかじめ「行く」と連絡するとその時点でモメることも考えられるので、突 然行くことにしたわけですが、いざ行くその日になるとオオアマさまはなかなか決心がつかないのか「具合悪い〜」と か言ってホテルのベッドに横たわったまま。ホテルは2泊とってあったし、プレッシャーをかけてもいけないとしばらく 放っておきました。昼前くらいになってゴソゴソ起きてきて「一人で出かけてくる。そのへんで本でも読んでいるかもし れないし。呉女は一人で遊んできていいよ」とか言いつつ、私が買ってきたお土産はカバンに入れているので、「これ は多分行くな」と思って一人で放すことにしました。私も義母に会いたかったけど、他人がいっしょにいて通りいっぺん の話をして帰ってくるより、またバトルをしてもいいからちゃんと話し合ってきたほうがいいかな、とも……。 あとで聞いたら、ホテルを出てすぐに義母に電話をしたそうな。「オレオレ……」「ウチにお金はありませんっ」。あい かわらずの義母は元気だなあ、と安心。実際聞いた感じでは1年ぶりでもこの二人、ホントにケンカしていたんだかな んだか、何も変わらないというか、フツーというか。進展もしないし後退もしないという感じで、義理の親子ではそうは いかなくても、本当の親子ってそういうものなのかもなあ、と。わりとケロッとした顔して、夕方には京都に戻ってきま した。結局私としては観光に行ったようなものになってしまいまして(^^;(だって行ってる間にどんどん桜も咲くしー)京 都のページに「桜便り」(食べ物レポート付き)を簡単に載せました。 てなわけで、今後この親子がどうなるのかよくわからないんですけど、静かに見守っていたら何とかなるんじゃない か、と思ってます。とりあえず、1年間の懸案が一応の解決をみて(?)ほっといたしました。 4月5日(月) オオアマさま改め嶋の大臣 先日、結婚11周年を迎えました。11年もたつと、お互い諦めるところも出てくるし、逆にもう我慢できないから言って やろう、と思うところも出てくるわけで(笑い)。 だいたいオオアマさまのほうが細かくて私のほうが大雑把な性格な のだけれど、こと「片付ける」ことに関しては多少私のほうがマシか、と思っています(たいした差ではないのだけ ど)。困るのはオオアマさまは何でも床に置くクセがあること。気がつくと脱いだ服やカバンのほかに本やら書類やら いろんなものが床に散乱。歩くにも掃除するにもジャマになる……。私はオオアマさまに対して小言はほとんど言わ ないほうだと思っているのですが、さすがに堪忍袋の緒が切れて「片っ端から拾っている身にもなって〜!」と訴えま した。一応自覚はあるらしいオオアマさま、「ワルイ、ワルイ」と拾ったかと思うと、片付けるわけじゃなくて、散らばっ ていたものを一ヶ所に集めてるだけ。「なんか床に島ができた」。以来オオアマさまを「嶋の大臣(おとど)」と呼んで います(嶋の大臣とは蘇我馬子のこと。今製作中のページができたらそれを読んでね)。それから数日たちましたが、 オオアマさまは「ほら、島が小さくなったでしょ?」とか「あ、また島ができちゃった」とか……遊んでるんか〜〜〜 っ!! そんな今年度の目標(?)は「別行動」。私はオオアマさまが仕事に出てしまったら一人になる時間がいっぱいある けど、オオアマさまは一人の時間ってあんまりないわけです。「たまには一人になりたいとか思わないの?」と何度も 聞いたことがあるのだけど「別に」と。でもやっぱり一人になる時間って必要なんじゃないかなあ? だから今年度は なるべく一人になる時間をつくってあげよう。早速先日一人で東京に放したら、まず図書館に行って、それからある大 学に資料をもらいに行ったら入試担当の職員が出てきてお茶まで入れてもらって1時間近くしゃべりこんじゃったと か、乗ったことのない地下鉄に乗ったとか……ずいぶん充実した時間を過ごしたみたいです。 4月6日(火) あたりまえではない日常の普通 フラを一緒に習っている方のお家に遊びに行きました。その方の息子さんで大学生のTくんは(彼は以前にも日記 に登場したことがあるのですが)障害があって座位は保てない、車椅子の生活です。昨日もリビングの隣の部屋のお 布団の上にコロッとしていましたが、幕末史がものすごーく詳しい彼、京都へ行った話をすると急に元気になっていろ いろ教えてくれました。ほんとに詳しい〜〜! お布団の周囲には歴史の本が山積み……時代が違うだけで私の枕 元と同じ光景でした。それからその地域の障害者の人が「地域であたりまえに生きる」ことを目的にしたお店にランチ を食べに行きました。そこにやってくるのは障害をかかえたお子さんやその親が多いのです。親が留守のときにそこ で子供の面倒をみたり、学校へ送り迎えをしたりもしてくれます。こういうところのスタッフの方にはただ頭が下がるば かり。私はただゆっくりと自分のイスに座ったまま、お店の中を観察したり、周りの人と少しおしゃべりしたりしなが ら、普通の人があたりまえ、と思っていることがあたりまえではない日常がこんなにも普通にあるのだ、ということをし みじみと考えていました。夕方にはのTくんのところにガールフレンドが遊びに来ました。彼女も過去に登校拒否の経 験があったりするそうですが、Tくんとウマが合うらしいのです。とっても優しそうな子。心に傷を持った人はそれだけ 人にも優しくなれるのか……。 一方でなんでも「競争、競争」といい「勝ち組」とか「負け組」とかいう言葉が普通に使われる社会。本当にそれでい いのかな……? 4月12日(月) 突発的ミステリードライブin静岡 この週末は先週に引き続き、何も予定のない週末でした(日常ってそんなもんでしょ、普通)。でも天気はいいし、桜 ももう終わりだし、どっか行きたいなーと言いつつ、土曜日の午前中はおとなしく私は家事を、オオアマさまは仕事 (生徒に電話したり授業の予習したり)をしていました。昼を過ぎ、ランチくらい食べに出ようと私が身支度をしている ほんの5分ほどの間(化粧をマジメにしないので身支度は早い)地図をながめていたオオアマさまは「ドライブだ。行く 先は決めた。着くまで教えない」と車をブンブン走らせて東名高速の下り線にのったのです。
て電気をつけてました(私たちが行く先、珍しくない現象)。ビデオや出土物などを見ましたが、資料館のおじさんが
いたらしいのですが、昨日の朝「あんまり楽しかったので、眠れなかったの」と言うと気をよくしたらしく、食器洗いはし てくれるわ、昼寝しててもほっといてくれるわ、一日やたらと優しかったのでした。極楽。 4月14日(水) 水曜だけど、大河、大河。 やっと古代ページに「大化の改新その2」を更新しました〜、ふー。なんでこう時間がかかるのかしらねー。 昨日のNHKの来年の大河ドラマ「義経」キャスト発表のニュース。これまでには主役の滝沢くんのほかは弁慶 役の松平健さんしか発表されていませんでしたが、昨日はやたらハデに甲冑姿の滝沢くんが登場し、さすがNHKと 思うようなメンバーがずらり。あまりいっぱいいて、誰がいたかほとんど忘れてしまいましたし細かい配役はよくわから ないけど、頼朝役はウワサではアノ人と聞いていたのに昨日はその話は出ていなかったようだから、まだ決定では なかったのか……? 昨日判明したのは後白河上皇の平幹二郎さんと(濃そう……)と北条政子の財前直見さん。財 前さんはお正月に松平さんが主演した「大友宗麟」のあのコワーイ妻役の功績からキャスティングされたとしか思え ません。やっぱりコワーイ政子になるのかなあ? 義経ならドラマの舞台としてもいろんな地方が出てくるし、そういっ た意味でもとっても楽しみです。経験的に中世モノの大河ってたいてい好きですし。 ところで、現在の「新選組!」。やっと京都編に入りましたね。江戸編の最後のほうは引き延ばし過ぎじゃないか、 という意見が多いようですが、3月いっぱいは江戸編とかいう決めでもあったんじゃないかしら? 新選組フェスタもや ってますから、あんまりさっさと京都に行かれても困るとか。京都のほうでは準備万端で新選組がやってくるのを待っ ている、という雰囲気でした。先日泊まったホテルフジタのバーでは新選組隊士15人くらいそれぞれをイメージしたカ クテル、なんてのがありました。残念ながら全く飲めないオオアマさまにはバーなんてところに連れて行ってもらえる はずもないわけで……。 私は江戸と京都の中間、芹沢さんが爆発する回が好きでした。新選組という組織や近藤さんというリーダーをこうい うふうに描くつもりなのか、と。香取くんの近藤さんは頼りないように見えたけど、そもそも頼もしく描く気がないんじゃ ないかな? だいたいリーダーなんてものは「なる」んじゃなくて「つくられる」ものだと思うのです。つくるのはそれを 支える人たち。あの土方さんの二番手ぶりはすばらしい! あれでこそリーダーはリーダーたる役目を果たし、組織 は固まると思うんですよね。実際にはなかなかむずかしいことだと思うんですけど。私はまだドラマの中で「この人が いい!」という人はいませんが(俳優さんの好みでいえば、やっと出てきてくれた松平容保さん)オオアマさまは山南 さんが大のお気に入りでテレビの前で「いいなあ、いいなあ〜」を連発しております。 それにしてもドラマ「大化改新」のほうはクランクインしているのに、なんで中大兄役が判明しないの? 実は先日 京都へ行ったとき、NHK大阪放送局の入り口までは行ったのだから、問い詰めてくればよかった……。 4月15日(木) ぐーたら呉女一人の終日外出デー 今日はオオアマさまは学校の宴会があるので夕食はいらないという。そして木曜日は呉女にとってはフラの日。お 稽古は午前中なので朝パタパタと家を出る。あとで考えたら洗濯をしたのに干した記憶がないっ! あ〜洗いなおし だ〜。あほっ! フラの準備運動あたりでやっと目がさめてくる。呉女の午前中というのはそういうもの。でも練習はと っても楽しい。今やっている曲はアップテンポであわただしく動くのですが、これを夏にチャリティーイベントで踊ること になったので、先生のチェックも厳しく、繰り返し踊るのです。終わったときにはクタクタでお腹グーグー。教室の方た ちとランチを食べて一通りおしゃべりをしたあと、呉女は一人お決まりコースの図書館へ。返す本(例によって飛鳥関 連)の読み残し部分を読み、今度行く予定の場所の関連本を物色して図書館を出たのはもう4時ころでした。普段なら これで帰るところ、今日は思い立ってすずめさん(リンク参照)が絵を出展している喫茶店に行ってみることにしました。 図書館の近くの駅から電車を3本乗り継ぎ着いたのは5時近く。この喫茶店、去年の同じ企画展のときにも訪ねたの ですが、とても素敵な店なのです。すずめさんの絵の2点のうち一枚がものすごい私好み。ポストカードも出ているか らあとで購入しようと思うけど、やはり原画はいいものです。絵を楽しみ、借りたばかりの本を読み、日が翳りだして 店を出て、ふと目の前に実家のある国立行きのバスがいたので飛び乗りました。それで実家に行ったわけではない のです。この時間から行ったら帰りが遅くなるし、そのうちまた来るし(突然行ったらよほどヒマかと思われるし)。国立 にはお気に入りのお店があるけれど実家に行ったときには寄らないから、ちょっくら夕食を食べて帰ろうと思ったので す。国立でのイチオシはパスタのお店なんですが、お昼にパスタを食べてしまったから今日はやめにして、シーフード カレーのおいしいお店に。老舗の喫茶店ですが、フードも充実。国立を離れて11年になるから、もしかしてこれを食べ るのも11年ぶりかもしれない。国立の町はずいぶん変ったけどシーフードカレーの味は変らずおいしかった……。た だし普通一人じゃ食べきれないボリュームなのです。若いころにはこれを食べきったこともあったんだなあ、と驚いて しまいます。食べ終わって少し食休みの読書。この店はいくらゆっくりいてもいい、という感じ。そういえば元婚約者を 呼び出して別れを告げたのもこの店でした。けしてマイナスの思い出ではないんです。だってそこで別れなかったら、 オオアマさまには出会えなかったのですもの……。そのオオアマさま、宴会でも意外に早く帰ってくるのが常。私の 帰りの電車の接続が悪くて予定より少し遅く帰宅したら、案の定一足早く帰って、コロッとしてました。 4月16日(金) イラクで人質が解放されて…… 昨日は上記のように二人ともそれぞれ普通より遅く帰って、その後テレビをつけなかったから、イラクの3人の人質 が解放されたことを朝のニュースで知りました。やっぱりワンテンポずれてるんだよね、この二人。よかったなあ、と思 うと同時にとても胸が痛くなりました。 この事件については連日の報道のわりには確かな情報がほとんどなく、疑心暗鬼になってしまう人がいたのもわ かります。私もそうでなかったとは言いません。また3人の方が自分の意思で行ったことも事実です。でも、ことの真 実も判明しないうちに、被害者のご家族の方に対する嫌がらせがたえなかったということ。そして電車に乗っていると 目に入ってくるエゲツナイ週刊誌の見出し。隣のおじさんが読んでいるのをちょっと盗み読みしちゃいましたけど、3人 の方の過去のこととか、どうでもいいじゃないですか。誰にだって過去はあるものです。その上で人はできていくもの ですから……。だから「3人の方の早期帰国を」なんて聞くと、イラクからは無事に出てきてほしいけど、こんな国には あまり早く帰ってこないほうがいいのではないかと思ってしまいます。一週間の間にご家族が受けた仕打ちなどを知 ったら……と思うと、一人の日本人として悲しくなります。それにきひきかえ人質解放のニュースでバグダッド市民は とても喜んでくださったとか。イラク人がみんなテロリストであるわけじゃない。同じように日本人がみんな嫌がらせを するわけじゃないのだけれど……。 イラクの問題でいえば、アメリカという国は急速に色あせてきている気がします。今の若者はどうかわからないけ ど、高度成長期に育った私には、アメリカって自由の国で目標の国で、という輝きがありました。私にとってブロードウ ェイミュージカルは、そういうアメリカの象徴だった気がします。今でもニューヨークやボストンの街は忘れられないし、 ましてやアメリカ人に恨みなどありません。でも、いわゆるアメリカンスタンダードなるものには抵抗を感じるばかり。 具体的にどういうふうに、と言われてもうまく説明できないのですが。 ある時ふと気がついた、というか、今ではほぼ確信になっているのですが、私にとってフラは「アンチ・アメリカ」の象 徴なのです。ハワイは今ではアメリカの中にありながら、アメリカになるずっと前から大切に守られてきたフラはある意 味もっとも非アメリカ的なもの。現地ハワイでも近年ネイティブ・ハワイアンの伝統文化を守ろうという動きが盛んにな っているとか。私がフラを踊るとき、入り込んでしまうときには「アンチ・アメリカ」の意識が底にあるような気がするん です。つい先日オオアマさまにその話をしたら、もっとバカにされるかと思いきや、意外に「ふーん……わかるような気 がする」と言ってくれました。 4月19日(月) 「史跡・乗り物・大学」3点セット この週末土曜は、先週志太郡衙跡へ行った関連で、東京都にある豊島郡衙跡を訪ねようということになりました。 そこへ行くのに都内に唯一残る路面電車都電荒川線(早稲田〜三ノ輪橋間12qほどを走っています)に乗るというの で当初からノリキだったのは私。だって弟が昔荒川線が大好きでさんざん話を聞かされていたにもかかわらず、私は 一度も乗ったことがなかったから〜〜♪ ついでに最近オオアマさまは大学巡りに凝っていて、出かけた近くに大学 があると立ち寄ってパンフレット一式をもらってきたりします。パンフレットなら電話一本で送ってくれますが、場所や 雰囲気などは行って実感してみたほうが生徒と大学の話をするときにも話しやすいでしょう?
舘大学に寄っているから今回で2度め。今後シリーズ化するでしょうか? 4月21日(水) 子なし夫婦の真実 実はここ数日、真剣に気にしていたことがあります。妊娠。もうこの年になってそんなことはないとも思いつつ、そう いうことも決して珍しくない昨今……。子供が生まれたら更新作業なんてできなくなるだろうなあ。生まれるまでなら 大丈夫かなあ?……そろそろ検査薬かな。いままで何度も空振りしてるから、もう少し様子見ようかな。 ところがこの状況を知ったオオアマさまときたら「なにぃ〜〜〜〜っ! 週末せっかく久しぶりで温泉宿をとったのに ぃ。ちゃんと聞いて日程きめたんだから、呉女が入れなくても責任とらないよ!」……あのさあ、ほかに気になること はないんかいね。どうせ呉女は旅行の友で、一応妻だってこと忘れてるんでしょ! 「じゃあ、子供が生まれたら責任 とってくれるのぉ!」……なんつう会話だ……。 結局、遅刻してきたモノがおりまして。 うわぁ〜〜ん、おんせんがぁ〜〜〜〜っ(号泣) 4月23日(金) ヒ・ミ・ツの花園 昨日の午後、「いいところに連れていってあげるワ」と車で連れて行かれた先。とある(ヒ・ミ・ツ)住宅地の裏山のの どかな散策道。そこには見たことない不思議な花が咲いていました。野生のランの一種で「熊谷草(クマガイソウ)」と いうのだそうです。熊谷……熊谷直実からとった名前で、熊谷直実が一の谷の戦いで泣く泣く討ち取った平敦盛にち なんだ「敦盛草」という似た感じの花もあるのだそうです。花の袋みたいな形を武将の 母衣(ほろ)に見立てているん ですって。花全体の高さは20pくらいかなあ。群生しているのは珍しいそうです。私はとにかく自然科学系無知人間 ですので、花の名前はいけばなで使う花屋に売っているものしか知らないんですけど、いっしょに行った方の一人は 山歩きをしたりするので詳しくて、少し歩くと道端に「あっ、十二単」。「ジュウニヒトエ?」 花以上に花の名前に興味 津々の呉女。花が幾重にも重なっていることからこの名があるようです。10pくらいの小さな花で貴重なものらしいの に、踏みつけそうな場所とかほとんど人が気づかないような丘の斜面に咲いていたりするんです。こんなことならデジ カメもってくるんだったあ〜と嘆きつつ、携帯のカメラで必死に撮ったのが下の写真。私の携帯は古いから拡大すると ボケるんですよ〜。雰囲気くらいは伝わるかな〜?
4月24日(土) 「エリザベート」 その2 今精神状態がフツーでないのです。昨日ミュージカル「エリザベート」の今回2度めを見てから24時間以上たってい るというのに、まだ興奮さめやらず。どうも今日一日中無意識のうちに歌ってたみたいです。オオアマさまは明日見学 に行く史跡の勉強に余念がなく、私が「エリザベートごっこをするからトート役になって」と言ってもなかなかノッてくれ ません(笑い)。私も史跡の予習はしなきゃいけないのに、全然そういう精神状態じゃないの。困ったなあ〜〜。 ここからは「エリザベート」の感想。前回(3月9日)は演出や装置が大幅に変更されたのに驚いたり戸惑ったりして いましたが、今回は落ち着いてみることができました。キャストは前回同様内野―鈴木ペアにルドルフが浦井健治ク ン。新聞評などで今回の演出は「甘さ」が薄くなって全体にドライになったと言われます。演出だけでなく、エリザベー トも強くなり、それに負けじと内野さんのトートも強くなって火花を散らしてる感じ。トートのあの世からこの世を苦々しく も面白がって見つめているような表情……(かなり濃い!)。ゾクっときたり、ちょっとしたしぐさがセクシーだったり。宗 方コーチや「蝉しぐれ」とは全然違うんですけど、内野トートに完璧にヤラレテマス……。浦井クンのルドルフは歌やダ ンスはいい。パクさんより華奢なわりに弱々しくはなく繊細で神経質な感じが出てました。ただちょっと子供っぽく見え てしまう。カレの素顔を私は知らないのですが、髪型やメイク、表情でもっと素敵になれるんじゃないか、と。それにし てもやっぱりこの舞台は何度見ても面白い!! 今回は今まででいちばん「私だけに」や「夜のボート」などの歌にも 感じ入り、ボロボロ泣いたりしてました……。そしていつもカーテンコールにはついつい必死になって拍手してしまう (昨日はスタンディングオベーションも)ので、終わったときには体は疲れてグッタリ、頭は興奮状態で、それからずっ と歌い続けているみたいです(笑い)。次回の観劇で山口―石川ペアを見ます。本当はもっと何度も見たいくらいなん だけど、ビョーキになっちゃうから節度、節度! 4月30日(金) いま冥界にいます(笑) 呉女のことだからGWは遊びまくるんだろう、と思われてそうですが、少なくともお泊りの予定はありません。せいぜ い日帰りで行こうかな、と思う場所があるくらい。 そのかわりこの前の日曜とオオアマさまが休みがとれた月曜に越後の国に行っていました。掲示板にも書きました が、八幡林官衙遺跡をまず見て(何も残っていないのですが)出雲崎へちょっと寄って、岩室温泉に泊まり、翌日は 越後国一ノ宮の弥彦神社へ行きました。ここにレポートを書くつもりだったのですが、その後ほとんどパソをさわってな いんです。デジカメで撮った写真の取り込みすらもしていないくらい。 ↑前回日記を書いたときと同じ状態。「節度、節度」ってちっとも節度ないじゃーん!心ここにあらず状態で集中でき なくて、文章を読んだり書いたりということができないんです。新潟に行っている間だけはかろうじて「この世」にいた んですが、旅が終わったとたんにまたトート閣下について魂が「あの世」に行っちゃいました〜。したがって今冥界に いるような状態。暗いわけじゃありません。トート閣下に翻弄されて酔っ払っているような感覚。困ってるんです、ほん とに。やりたいことがいっぱいあるのに、こんなに落ち着かない状態があと一月も続くのかしら……。あの舞台を今で もやっていると思うだけで、頭の中は音楽がなりっぱなし。目の前はトート閣下がチラチラしっぱなし。内野さんが悪 い! どうしてくれる〜〜ぅ。 はっきり言ってこんなにオトコの人にときめいたのは20年ぶりくらいです(おいっ!) でも昨日テーブルをはさんでつ くづくオオアマさまの顔を見ていたら、たまたまオオアマさまが口を動かしたその唇の形が内野トートが時々みせる唇 の形によく似ていたんです。ちょっと嬉しくなりました(笑い) 新潟レポはまたそのうちに、「この世」に帰ってきてからということで。
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