★Column  〜言いたい放題〜

 

 ここはボクがそのときそのときに感じたこと、考えたことを思いつくままに書き殴っていくコーナーです。書く題材は何でもあり。政治や事件について、あるいは芸能やスポーツの話題について、ときには身の回りに起こった出来事に対して書いていくつもりです。ここに書いてあることは全てボクの個人的な考えですので、違う意見をお持ちの方もたくさんいらっしゃるでしょうが、反論はいっさい受け付けておりません(笑)。


 2003.10.12 (Sun)       今年もK−1グランプリが開幕

K-1グランプリの開幕戦が11日に行なわれました。この日行なわれた7戦の勝者にJAPANグランプリ優勝者の武蔵を加えた8選手が12月の決勝トーナメントに出場します。注目のボブ・サップは倒れた相手に故意に打撃を加えたとして、前の試合のフランソワ・ボタとともに反則負けになり、東京ドーム進出を逃しました。

 後からビデオを見てみると、レフェリーの制止を振り切って一拍おいてからアッパーを狙っていったボタに対し、サップの場合は突進して押し倒した相手に勢いでパンチを振り下ろしてしまったような感があるので、反則負けの裁定は少し可哀そうな気もしましたが、相手が試合続行不可能である以上、仕方ありません。

 それよりも問題なのは試合内容です。技術的な進歩は残念ながら皆無ですね。開始早々はダッシュ良く前に出て行っていいプレッシャーをかけていたので、「秒殺か?」と期待したのですが、1ラウンドの半ばぐらいですでに息切れし、足も手も全然出なくなりました。そもそもパンチもキックも素人であるサップは、巨体で相手をロープ際に追い詰めておいて力任せにぶん殴るしか勝ちパターンは無いのですから、前に出なければ話になりません。ディフェンス技術もありませんから、あれでは単なる「すごく大きなサンドバッグ」です。おそらく反則を取られなくても負けていたと思いますし、もし勝ったとしてもあの戦いぶりでは、グランプリ決勝トーナメントで勝ち上がっていくのは難しいでしょう。

 昨年はまだルーキーでしたから、技術ゼロでも今後の成長に期待が持てましたが、一年経っても戦い方がまるで成長していないのを見ると、K-1戦士としてのサップの才能には疑問を持たざるを得ません。彼にはやはり「PRIDE」のような総合格闘技のリングのほうが合っているのではないでしょうか。

 もしも今後もK-1に出場するのであれば、トレーニングの方針を変更する必要があると思います。つまり、無理にパンチやキックの技術を習得するよりは、最低でも3分×5ラウンドの15分間、休まずに走り続けられるスタミナをつけることを目標に練習すべきです。サップが止まることなくパンチを出し続けたなら、どんなにディフェンスが上手い選手であっても立っていることが出来ないというのは、他ならぬ4回制覇王者ホーストが証明していますから。

 今年のK−1グランプリは、ホーストやバンナ、ミルコといったビッグネームが欠場し、本命不在といわれています。そんな中、一躍優勝候補の筆頭にのし上がったのは、もっとも安定した強さを見せた「毒サソリ」アレクセイ・イグナショフです。2年前のグランプリで、ニコラス・ペタスの鼻を骨折させた恐怖の膝蹴りの印象が強い彼ですが、今回ベルナルドをKOしたローキックは、それ以上の切れ味を感じさせました。

 長身と十分なリーチ、そして鞭のようにしなる脚。まだ25歳の彼の潜在能力は非凡です。年末のグランプリで頂点に駆け上がることになれば、一気に「イグナショフ時代」に突入する可能性もあるのではないか、とそんな想像までさせてしまうほど、この日の彼は輝いて見えました。

 

 2003.10.3 (Fri)       政治家ではなくプロデューサーとしての才覚 

小泉自民党総裁が圧倒的大差で再選を果たし、国会はすでに解散・総選挙ムード一色です。対する民主党も小沢・自由党を吸収し、一気に政権奪取を狙っているようですが、残念ながら敵はあまりにも強すぎます。

  一種の「国民的アイドル総理」である小泉首相は、一般ウケする人材起用というものが天才的に上手く、かつて田中真紀子を擁して空前の小泉ブームを巻き起こしたのに続き、現在、あらゆる世代を通じて最も好感度が高い政治家とされる安倍晋三氏を幹事長に大抜擢するという離れ業を演じてきました。

  言うまでもなく、この人事の狙いは、「ミーハーファン」である国民の支持を得ることであり、永田町内での「玄人ウケ」は度外視しています。自民党の“カネ”と“票”=“権力”を一手に握る幹事長職の重責は、キャリア10年そこそこの若手代議士が担うには余りにも重すぎ、そのことは小泉総裁も当然承知の上です。

  安倍幹事長の役目は、選挙の「顔」として日本全国を飛び回り、自民党人気を上げて選挙に勝利することが全てで、それ以上の働きは期待されていません。では、党内人事や他の政党との折衝などの重要案件は誰が処理するかといえば、新しく副総裁に就任した山崎前幹事長でしょう。YKK時代からの盟友で小泉首相が最も信頼する山崎副総裁は、実績・実力ともに十分であり、幹事長の仕事にも精通しています。党内から「山崎外し」の声が上がっても、小泉首相が山崎氏をそばに置き続けるのは、「表の顔は人気のある安倍に、裏の実務は山崎に」との思惑があるからなのでしょう。小泉人事の周到なところです。

 いずれにしても、この「小泉・安倍」タッグは強力です。おそらく次の選挙も圧勝するでしょう。以前にも書いたと思いますが、ボクは二大政党制論者なので、本来民主党を応援しなければならない立場なのですが、さすがにちょっと厳しそうですね。

 


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