月編


 2003.6.30 (Mon)       1万円札を縦に重ねていくと2メートル

更新するの久しぶりですよね。いや別にサボっていたわけじゃなくて、なにかと忙しくて後回しにしてただけなんですけど、・・・一緒か(笑)。そうこうしてるうちに宝塚記念が終わってました。注目の二冠馬ネオユニヴァースは、結局4着に終わりました。スタート直後に他馬と接触し、最後方まで下がってしまった不利が大きかったですね。でも最後はよく詰め寄って来てました。不利が無ければ際どい勝負になっていたと思います。3歳夏の時点で一線級の古馬とあそこまで闘えれば上出来。三冠馬になる資格は充分あります。あとはしっかりと休養させ、万全の体制で秋の菊花賞に備えて欲しいと思います。

 勝ったのは天皇賞馬ヒシミラクル。これでGT3勝目です。実績は現役最強と言ってもいいぐらいなんですが、この日も結局単勝6番人気とあいかわらずの不人気ぶりでした。こういう馬いますよね。勝っても勝っても人気にならないやつ。理由はいろいろあるんでしょう。勝ち方が地味だったり、GT以外では格下の馬にコロコロ負けたり、陣営のコメントが全然自信のないものだったり。でもここ一番というときにはなぜかしぶとく馬券に絡んでくる。こういう馬を狙って買える人は馬券の上手い人です。

 そんなことを考えてたら驚くべきニュースが。なんとこのヒシミラクルの単勝を一人で1222万円分も買った男性がいるそうです。どうやら先日行なわれたGT、安田記念の当たりぶん全てをヒシミラクルの単勝に突っ込んだもよう。ヒシミラクルの単勝オッズが一時的に1.7倍という圧倒的な一番人気に跳ね上がったのをみると、どうやら事実のようですね。最終的にオッズは16.3倍になりましたので、配当は約2億円になります。2億! 競馬で!? すごいですねー。

 ちなみに競馬の当たり馬券は、宝くじと違って所得税の対象になります。あくまで男性が「申告すれば」の話ですが、おそらく3〜4千万円ぐらいは税金として納めなければいけません。ま、馬券収入を脱税して捕まった人っていうのは聞いたことありませんけどね(笑)。仮に払ったとしても手元に1億5千万以上残ります。人生を変えるには充分な金額ですよね。

 まあ、1レースに1千万以上つぎ込める人ですから、もともと大金持ちなのかもしれないけど、もしも一庶民が一世一代の大勝負を打ったのだとしたら、ここで競馬からは一切手を引かれることをおすすめします。博打はすべて胴元が儲かる仕組みになっています。客が儲かるときはいつも、「たまたま」そうなっただけ。「たまたま」はそう何度も続きません。あなたはあなたの馬券人生で最大の勝負に勝った。そこでスマートに勝ち逃げするのが一番かっこいいです。

 それにしても、2億円か・・・。日本では馬券の払い戻しはすべて「現金で」手渡されます。2億の現金なんて見たことないけど、たぶん一人で持てるもんじゃないでしょう。言ってくれれば運ぶの手伝いますよ。いやいや別にそのまま持ち逃げしようっていうんじゃなくて、2億円もあれば車まで運ぶだけで2万円ぐらいくれそうな気がするからなんですけど・・・(笑)。 

 

 2003.6.17 (Tue)       無事是名馬

競馬の一年の総決算は有馬記念ですが、上半期の総決算は来週末に行なわれる宝塚記念。有馬と同じようにファン投票によって出走馬が決められます。ただ有馬記念とくらべると、例年一線級のスターホースが集まらないことも多く、いまいち地味な感じは否めませんでした。

 が、今年はちょっと違います。昨年の年度代表馬シンボリクリスエスを始め、国内外でGT6勝のアグネスデジタル、春の天皇賞馬ヒシミラクルなど強力なメンバーが揃いました。そしてさらにここへ来てまさかの大物が出走を表明しました。今年の皐月賞とダービーを制したネオユニヴァースです。

 宝塚記念にその年の春のクラシックホースが出るのは極めて異例、というよりも過去に例がありません。ましてネオユニヴァースは二冠馬です。説明しておきますと「皐月賞」、「ダービー」、そして秋に行なわれる「菊花賞」の3つのレースは、「クラシック」と呼ばれる格式の高いレースであり、この3つのレースを全て制した馬は「三冠馬」として競馬史に永遠にその名を刻まれます。

 すでに二冠を制しているネオユニヴァースは、過去5頭しかいない栄光の三冠馬を目指して菊花賞一本に照準を絞り、夏場は休養するものと誰もが考えていました。サラブレッドの脚が「ワレモノ注意」なのは周知の事実で、ハードワークによる疲労骨折の可能性は、人間のアスリートの比ではありません。「休ませる」ということは「走らせる」ことと同じぐらい重大な育成要素です。

 陣営が本気で菊花賞を獲るつもりなら、ここは使わないで休ませるべきだと思います。この宝塚に勝てるかどうかはこの際問題ではない。二冠馬にとっての最大の敵は、他の馬ではなく「故障」です。秋の菊花賞に出走できないことです。過去何頭の名馬がスタートラインに立てずに涙を飲んできたことか・・・。

 強い馬に巡り会えれば、「このレースも勝てるかも」と思ってしまう気持ちはわかる。「もっと鍛えればもっと強くなるかも」と考えてしまうのもわかります。でも結局はその欲が馬を潰してしまう。競馬に関わる人々にとっての最大のジレンマだと思いますね。さて、今回は吉と出るのか・・・。それとも、また・・・・・。

 

 2003.6.9 (Mon)       カメラつきケータイ 続報

日本対アルゼンチン戦については特になんの感想もありません。「ヨーロッパ組と鹿島の選手を適当にくっつけて自由に戦わせてみました」的なチームが、ほぼベストメンバーのアルゼンチンに勝てるわけが無い。しいて言えば中田浩二の左からのクロス、精度低すぎ。

  ま、そんな迷走する日本代表はほっといて、と。例の強力なカメラつき携帯、買っちゃいました。すごいね、これ。124万画素ですから、遠くの風景写真とかは正直それほどきれいというわけでもないですけど、近くのもの、特に10cmくらいまで近づいてのマクロ(近接)撮影がすごい。対象の質感までキッチリ撮れます。

こんな感じ。
クリックするともっと大きく見られます。

同じものを以前の携帯の
カメラで撮ったのがコレ。

  ボクは景色を撮るよりも、ビジュアル・メモとして用途を期待していましたので、この性能には満足しています。バスの時刻表なんかを撮っておいて、携帯の画面でズームして文字を読み取れるんですよ。「絶対に必要なものじゃないけど、持ち歩いていると非常に便利」なもののひとつとして活用したいと思います。

 

 2003.6.6 (Fri)       最高の技術と最高の人格

5月。日本を代表する天才バッター2人は、ハッキリとその明暗を分けました。マリナーズのイチロー外野手は、この一ヶ月の間にメジャー最多となる44本ものヒットを積み上げ、打率はなんと3割8分9厘にまで達しました。4月の不振を一気に取り戻し、通算打率も3割を大きく超えてきています。一方のヤンキース・松井。5月は惨憺たる成績で、打っても打っても内野ゴロばかり。打率はついに2割5分にまで落ちてしまいました。

 イチローに関しては、いまさらどんなすごいプレーを見せても、ボクはもう驚きません。彼は現在まぎれもなく世界最高のベースボールプレイヤーの1人であり、全世界の野球少年たちの手本になるべき選手です。打撃でも守備でも走塁でも、およそ野球に関する事柄で、彼の思い通りにならないことはほとんどないでしょう。ボクがもし、大リーグ球団のオーナーで、好きな選手を集められるとしたら、まず最初に一番バッターとして是が非でもイチローを指名します。彼にはそれだけの価値がある。

 そして、松井・・・・。5月は彼にとってつらい毎日だったと思います。慣れない球場、初対戦の投手、見たことも無いボール。我慢に我慢を重ねながら、自分のスタイルの微調整が続きました。それでもなかなか結果が出ない・・・・。でも、冷静に考えればそれが普通だと思います。初年度から即座にメジャーの野球に対応してしまったイチローのほうが「異常」です。初物尽くしに慣れるのに時間がかかるのは当たり前。

 松井にとっての救いは、彼が「年俸8億のスーパースラッガー」という期待にこたえるプレーを見せられなくても、ニューヨークのファンは割と温かく彼を見守っていることです。去年、同じように鳴り物入りでアスレチックスから移籍してきたジオンビが開幕から大不振だったときに、地元ファンから大ブーイングを浴びていたのとはえらい違いですね。ボクはそこに松井の性格が大きく影響してるのではないかと思っています。

  松井の真面目な姿勢、真摯な態度、ファンを大事にする気持ちというものは、もうすでにアメリカの国民にも伝わっているのではないかと。凡退しても罵倒しない、久々にヒットを打てば自分のことのように喜んでいるように見える観客の姿を見ていると、そんな感じにさせられます。松井の苦悩はファンもよくわかっている。だから、松井がメジャーの野球に慣れ、本来の実力を発揮する日が来るのを自分たちも辛抱強く待っているような気がします。贔屓目かも知れませんが、ボクの目にはそう映りました。

 今日。松井は打順を7番に下げられるという憂き目に会いましたが、それで気が楽になったのか、26試合ぶりの4号2ランを含む、5打数4安打3打点と大爆発しました。ニューヨークのファンもきっと喜んでいることでしょう。これで勢いがつくのか、はたまた再び我慢の日々が続くのか、それはわかりませんが、アメリカのファンはきっと松井を見放さない。「国は違っても人柄は伝わる」。彼はそれを教えてくれました。

 

 2003.6.1 (Sun)       「自主性を重んじている」のではなく「無策」

カウンターがいつの間にか3000を超えている・・・・・。でも誰からも「ヒットした」との申し出が無い・・・。キリ番ゲットした人には「なんの記念にもならないほどのどうしようもない粗品」をプレゼントするって言ってるのに。・・・・・・そうか、みんな粗品いらないのね。そりゃそうだ、オレもいらないもん、あんなの(笑)。じゃ、もうキリ番はどうでもいいから「欲しい」っていった人にあげようと思います。ただし、モノを見てから「やっぱりいらない」っていうのは無しで(笑)。

 話は変わってサッカー日本代表。韓国を相手に0−1で敗れました。韓国はまがりなりにもW杯ベスト4ですから、負けることはべつにかまわない。問題はあまりにも攻撃が単調で、アイデアが見受けられないことです。あそこまで無計画な攻撃は、もはや選手の問題ではなく、あきらかに監督の責任です。ジーコ監督は就任以来一貫して「選手個々の能力を自由に発揮させる」という方針で来ていますが、裏を返すとそれは「なんにも指示を出していない」ということ。何のための監督でしょうか。

 ジーコ監督の母国・ブラジルのようにイマジネーションにあふれ、一人で突破口を開けるようなタレントが揃っている国ならいざ知らず、日本は高度に統制された組織プレーで躍進してきた国。個人の好き勝手にやらせるのはまだあまりにも早すぎます。それを見抜けないジーコは、選手としては超一流でも監督としては二流以下。トルシエ前監督のほうが、はるかに日本サッカーを理解していました。

 4バックにこだわっているのも間違いですね。たしかに現代のサッカーは、3バックより4バックが主流になっていますが、日本にはサイドバックの人材が少なすぎる。言葉は悪いですが、名良橋程度の選手が不動の右サイドを任されているようじゃ話になりません。MFに才能豊かなタレントが数多くいる日本は、素直に中盤を厚くした3−5−2のシステムを採用するべきです。

 ドイツ・ワールドカップまでまだ3年もある、とか悠長に考えてると痛い目にあうと思いますよ。ワールドカップから1年経過した時点で、日本はチームとしては明らかに「退化」しています。協会関係者は現在の日本代表の姿を冷静に分析し、早急に対処する必要があるのではないでしょうか。はっきり言えばボクは、すみやかにジーコ監督を解任し、優秀な後任監督と契約して欲しいと思います。

 


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