Ω.北斗七星は天の茎嚢だ!
双子のハム宗教の独立軸#2]
(Big Dipper is heaven's PENIS and SCROTUM)

-- 2010.05.10 エルニーニョ深沢(ElNino Fukazawa)
2011.01.27 改訂

 ■討論内容と投稿者
 この所世間は不景気な話ばかりで面白く無いので、掲示板も余り見ないで私は暫く沈思黙考してました。まぁ、充電と言う奴ですね。今回は江戸時代の色々な思想家を主に読んだんですが、安藤昌益という人は面白い!
 それで充電が完了したら俄然もの凄い勢いで掲示板に書いて仕舞いました。そしたらT-SEX氏はイスラム教を持ち出しコーランを読んでると来たもんだ。私は世界の宗教を正しく理解する為に、数学で言う独立軸の概念を導入して説明しましたよ。そして”性教徒革命”にも触れました。二人の話が噛み合いますでしょうか、後は読んでのお・楽・し・み!!

投稿者▼
  [1]:T-SEX
  [2]:私

--北斗七星は天の茎嚢-その1
++ エルニーニョ深沢
.. 2010年03月17日 03:47 No.197001
<新新板-1>

  ◆◆◆吉田松陰の「幽囚録」、
       そして本居宣長に真っ向から反論した上田秋成

 T-SEXさん、相変わらずマ○コだのメコだのとチンチンボッキ(勃起)に拘泥って居ますな。
 私は世を儚(はかな)み国を憂いて隠棲し、暫しチンシモッコウ(沈思黙考)してましたよ。世間に面白い話題が無いので君の好きな大日本帝国が奈落に突き進んだ思想的根源、即ち大東亜共栄圏や皇国史観やアジア蔑視の発想がどの泉に発して居るかを究明すべく江戸時代の思想書を色々と読んでました。
 どうやら吉田松陰(←アジア蔑視、大東亜共栄圏)(△1の「幽囚録」)や本居宣長(←皇国史観)(△2の「呵刈葭」)辺りが元凶の様です。福沢諭吉のアジア蔑視思想(△3のp24)などは脱亜入欧の”西洋気触れ”で底が浅い、薄っぺらですな。
 面白かったのは古代神話を信じて仕舞い明治の紀元節、延いては皇国史観の元を成した本居宣長に真っ向から反論した上田秋成(△2の「上田秋成の答書」他、△2-1のp258~259)です。上田秋成の思想については更に研究の余地が在ります。
 ところで、本居宣長は『源氏物語玉の小櫛』『詞の玉緒』『玉勝間』『玉くしげ』などの著作を残し、貴君と同じく非常に”玉”に拘泥ってると言うか”玉”に執着してる様なので、君は一つ本居宣長でも研究してみたら如何!、”同好の士”として。日本の天照大神が日本のみ為らず世界を照らしたなどとオカルト -古代は日本の天皇が世界を支配したの類- の要素も有ります。

--北斗七星は天の茎嚢-その2
++ エルニーニョ深沢
.. 2010年03月17日 03:53 No.198001
<新新板-1>

  ◆◆◆北斗七星は天の茎嚢だ - 安藤昌益の傑作大理論
 (文字数が多過ぎてエラーに成ったので分割)
 しかし最も面白かったのは安藤昌益(※1、※1-1)です。この人は江戸時代中期の八戸の町医者(=開業医)で、前から気になっては居て漸く時間が取れたので読んだのですが、彼の論はスゴイ、そして面白い!
 その著『自然真営道』の稿本は何と101巻92冊です。『統道真伝』(△4)では、先ず通常「自(おの)ずと然(な)す様」の「自然」を「自(ひと)り然(す)る様」と言い換え「自然(しぜん)とは始め無く終わり無く、自(ひと)り感(はたら)き進退し十気(とき)中土、真を主とす。」(△4(上)のp23)と言ってます。更に天地を「転定(てんち)」、人(ひと)を「男女(ひと)」と再定義し「男女(ひと)は須らく直耕(ちょっこう)すべし」(△4(上)のp27)と言ってます。「直耕」とは田畑を直(じか)に耕すことですな。
 全体を要約すると、「元来、男女は自然世(しぜんよ)に生きるべきなのに、今は法世(ほうよ)が罷り通って居る。聖人や王が現れ耕すこと無く自分に都合の好い法律を勝手にデッチ上げ他人を教化したり支配して居るが、本来男女(ひと)は”教えず教えられず””支配せず支配されず”存在であるので、全ての法は私法(わたくしのほう)に過ぎない。故に私法を以て直耕せずに食するのは食を盗む行為である。全ての男女(ひと)が直耕し己の食を己で得る自然世に戻す必要が有る。」という事ですかな(△4-1のp375~397)。
 彼はこの論を進め独自の宇宙論を構築してる点がスゴイですな。男女と書いて「ひと」と読ませてる様に、男と女、陰と陽、転(てん)と定(ち)、日と月、これらは彼に於いては対立概念では無く補完概念であり、元々一つのもの(=太極、太一、始原) -彼が言う土活真(どかつしん)- の両面であるという捉え方です。故にその「合体」を重要視して居ます。曰く「日月は晦日の夜に交合する」(△4(上)のp50)と。晦日の夜は新月で真っ暗、故に男女(ひと)も夜暗い中で交合するのが”人の道”であり、昼日中交合するのは畜生道である」(△4(上)のp50)と。
 更に直耕論を推し進め米粒が男女(ひと)の元であり転定(てんち)の元である」(△4(上)のp151)と。転定=天地=宇宙ですから、これで米粒というミクロコスモスと宇宙のマクロコスモスが互いに補完し合体するのです。これは宇宙の始原をラグビーボール位とするビッグバン理論を想起させますな。
 昌益の理論は、自然法主義(※2)・平等主義農本主義(※3)に陰陽五行天動説理趣経(→後で説明、※4、△5のp28)・漢方医学などの知識を総動員 -同時に時代の限界も露呈- して構築されたものですが、独自の宇宙論を完結させて居る点が大きな特徴であると共に異常です。勿論こんな理論は江戸中期では公表されず、僅かな弟子達に秘匿されて居ました。その論は論理的と言うよりも直感的且つ直観的で、一派は秘密宗教的に勉強会を開いて居ました。しかし東北の片隅でこんな傑作な大理論が密かに構築されて居ようとは実に愉快です、痛快です。

--北斗七星は天の茎嚢-その3
++ エルニーニョ深沢
.. 2010年03月17日 03:59 No.199001
<新新板-1>

  ◆◆◆人間の本性 - 理趣経の教え
 中でも私が真に感服したのは次の論です。曰く「北斗七星は転気を回して万物を生ずる転(てん)の茎嚢なり」です(△4(上)のp51)。つまり


     ★─★─★─★ ★
           │ │
           ★─★
       陰茎   陰嚢

という訳です。これは実に素晴らしい、ブハハハハハ!
 [ちょっと一言]方向指示(次) 私は安藤昌益の考え方と、真言密教の根本経典であり、当サイトの秘密の経典でもある理趣経の第1章の初っ端の経文に出て来る「妙適清浄句是菩薩位」が似ていると思いましたね。えっ、この経文どういう意味か?、ですと。
 フーム、これ本当は秘密なんですが、ちょっとだけ話すと「妙適」とは「性交の陶酔の境地」(※4-1)を表し、即ちその意味は性交の陶酔は、菩薩の位にも匹敵するする程の清浄なり。」と成ります。人間の本性を在るが儘に認めるんですね、そしたら全て自然、心は清浄に成ると言ってる訳です。これを仏教用語で「自性清浄」(※4-2)と言いますが、皆さんが普通知って居る「禁欲的な経文」からは出て来ない発想なのです!
 どうです、安藤昌益の考え方と同じでしょ。トップページの【快楽の園】エデンに入ると理趣経に出会えますよ!!


 私は子供の頃から「柄杓形の七つ星」を大熊座とか小熊座と呼ぶのに大いに疑問を持ってました。古典文明を創造した古代ギリシャの人は格別に頭が良いのだろうと思い、チンポコにしか見えない自分を卑下してました。しかし、昌益はスゴイ!!!、上の様に「天のチン鉾金玉であると堂々と宣って居ますから。
 そこでT-SEXさん、「天の女陰、天のヴァギナ」を探してたもれ、オッホッホッホ!!
 私は『統道真伝』(岩波文庫(上・下))(△4)を図書館で借りて読んでましたが、早速古本屋にネットで注文しました。

--慈悲ふかく慈愛あまねきアッラーの御名において
++ T-SEX
.. 2010年03月21日 11:48 No.201001
<新新板-1>

  ◆◆◆天の女陰はカシオペア座
 やぁエルニーニョ氏。
 子供の頃からひしゃくを陰茎と思っていたとはフェチ(モノを敬う)で変態ですな。ボクは子供の頃から天の女陰は、北斗七星と対をなすカシオペア座と思ってましたぜ。ネットで調べるとその名の意味も王妃らしいですが、どうみても(カシオペア座の)あの形はM字開脚のそのものですわな。柄杓よりよっぽど似てるじゃないですか。
 だいたい北が男南というか反対は女と昔から決まってまんねん。昭和の歌手で言えば北島三郎と南沙織、半島で言えば北がキムジョンイル、南がキムヨナみたいなもんですわ。

 ところでボクは最近コーランの和訳(※5、△6)読んでます。ユダヤ教から始まったキリスト教から、さらに分かれたイスラム教(※5-1)は、思ったより同じで仏教の諸派ほどの違いありませんな。ノアとかサタン、イエス、マリアとか全部出てきまっせ。
 おもしろいのは、より好色な表現が多いですな。
 最後の審判のあとにたどりつく天国では永遠の処女が相手してくれるらしい。なんでも、その目的のために神が創られた存在(人間の親がいない)らしく慰安婦がダッチワイフですな。

--マリアとマヤ
++ エルニーニョ深沢
.. 2010年03月29日 05:55 No.202001
<新新板-1>

 やぁ、T-SEXさん。やはり「北天の女陰」はカシオペアですか。カシオペアは普通はW字形と言われてますが倒錯癖のT-SEXさんはM字と見た訳ですな。
 ギリシャ神話のカシオペイアはエチオピア王ケフェウスの妃にしてアンドロメダの母、美を誇って海神ポセイドンの怒りに触れ、死後星座に成ったらしい。ケフェウス座もアンドロメダ座も在りまっせ。カシオペア座は日本では錨星とか山形星とか言いますな。
    |      M
    W
    錨     山形

 では、次の問題として南斗六星と言われる射手座の「南天の女陰」を探してちょお。

  ◆◆◆世界の宗教を正しく理解しよう
       - イスラム教はユダヤ教の孫、キリスト教の子

 ところで、君もやっとイスラム教に開眼した様ですな。そもそも世間の連中は現在の信者の数を以てキリスト教・仏教・イスラム教の三教を世界の三大宗教などと考えてるから宗教の本質を把握出来ないのです。貴君の理解通り、イスラム教は言わばユダヤ教の”孫”でキリスト教の”子”に当たります。聖地も戒律も聖日もユダヤ教を受け継いで居ます。この事は既に▼「昆明の「清真」通り」▼の中で言っとるよ。
  昆明の「清真」通り('Qingzhen' street of Kunming, China)

 キリスト教はゾロアスター教(※6、※6-1)の影響を受け世界宗教、つまり汎人種・汎民族に脱皮しましたがユダヤ教はユダヤ人の、イスラム教はアラブ人の民族宗教的要素を色濃く残して居ますな。因みにユダヤもアラブも遊牧民族です。
 宗教はやはり教義や修行形態で理解すべきです。三大宗教と言う場合は教義・修行形態の独立性、つまりx軸・y軸・z軸ですな、この基本軸に相当する宗教を念頭に置くべきです。すると今は殆ど廃れましたが古代に於いて他に先駆けて世界宗教に脱皮したゾロアスター教が一軸を担うのです。後はキリスト教仏教です。この3つが宗教の独立軸なのです。ユダヤ教・イスラム教はキリスト教の軸に射影出来る、即ちキリスト教の従属宗教(※7)です。
 世界の教団宗教が勃興した時期は大きく分けて2回在ります。第1回目は紀元前6世紀頃、第2回目が紀元後6世紀頃です。第1回目に属するのがユダヤ教(←それ以前から在るがバビロン捕囚で結束)、ゾロアスター教(←それ以前のペルシャ民族宗教を改革)、仏教(←それ以前のヒンドゥー諸派を統合)です。
 第2回目に属するのが密教(←カーマ・スートラ(※8)の影響を受けて誕生)、禅宗イスラム教です。
 この2回の中間にイエス・キリストに依る”性教徒革命”(※9)が起き西暦紀元が始まったという訳です。因みにイエス誕生前に東方から遣って来た東方三賢人はゾロアスター教のマギ(司祭者、マジックの語源)とされて居ます。尚、”性教徒革命”の詳細は▼下を参照▼して下さい。
  一卵性双子、又は玉子焼きの研究(About identical twins or omelet)

 つまりゾロアスターの改革が世界宗教の端緒です。その証拠に古代ペルシャ人が信仰した「光と盟約の神」ミトラ(或いはミスラミシュラとも)(※6-2)が西伝してメシアに成り東伝して弥勒に成ったのです。何れも衆生救済、即ち救世主ですな。ゾロアスター教の天国への階段とユダヤ教のバベルの塔、仏教の須弥山も共通のイメージですな。尤も天への憧れは人間本来のものらしく、殷の霊台、エジプトのピラミッド、日本の神籬(ひもろぎ)なども同類です(→ここで、上で述べたことを▼下の図▼で示します。但しこの図は後で挿入したものです)。

 ところで、異なる宗教間の類似ではキリストの母マリア釈迦牟尼の母・摩耶夫人との音韻の近似です。「マリア」「マヤ」、臭いと思いませんか、しかも両方共”処女懐胎”でっせ。


  ◆◆◆<世界の宗教の独立軸(Independent axis of world religion)>

        キリスト教(A.D.1年頃)
              メシア ユダヤ教(古い、B.C.6世紀以前)
                  イスラム教(A.D.6~7世紀)
    カトリック(ヴァチカン市国)(割礼・豚忌避思想などは
    プロテスタント         ユダヤ教起源)
                  
                  
                     ゾロアスター教(B.C.6世紀、
                      拝火教とも、中国では祆教)
                     (ササン朝で全盛、
  キリストは「マリアの処女性」       7世紀イスラムに因り衰退)
   という絶対公理から生まれた       ミトラ(光と盟約の神)
        → ”性教徒革命” ●───────────────→
         (生物学と矛盾)
                
               <道教(非常に古い)、儒教(B.C.6世紀)>
              密教(A.D.6世紀)
              (チベット密教/タントラ密教/真言密教など)
     仏教(B.C.6世紀)禅宗(A.D.6世紀)
        弥勒 ヒンドゥー教(非常に古い、牛を神聖視)
          

    {この図は2010年6月10日に追加。キリスト教と仏教の軸は太字に対し、ゾロアスター教の軸が普通字なのは現在は廃れて仕舞った為。}

 ■独言...(*_-)

  ◆◆◆宗教の独立軸を正しく捉えよ!
 フムフム。この図は解り易いのう。つまりイスラムが割礼(※10)をする、豚を不浄視する事から豚を食べない(=豚忌避思想)などは、何れもユダヤ教起源でイスラム独自のものでは無いんじゃよ。つまり[ユダヤ教-キリスト教-イスラム教]は同軸なんじゃ、お解りかのう。それからもう一つ、ユダヤ教もイスラム教も民族宗教なんじゃ。それを皆さん方も、イスラム教が単に信者数が多いからとイスラムの軸を独立軸と勘違いして居るのじゃ。今、イスラム教が色々問題を起こして居るが、アメリカ大陸にも大勢の信者が居て本来なら世界宗教に脱皮をせにゃならぬのに相変わらず民族宗教の儘じゃ。イスラムは当分問題を起こすじゃろうて、困ったもんじゃ。
 ではイスラム教が世界宗教に脱皮するには如何(どう)したら良いか?、それは豚を食うこと、即ちイスラム内部に”豚歓迎思想”を流行らせ革命を起こすことじゃ、キリスト教も”性教徒革命”を経て居る訳じゃからのう、ブワッハッハッハ!!
 まぁ、そういう事で是非▲上の図▲を理解して欲しいとワシは思って居るのじゃ。この様に宗教の独立軸という概念は極めて重要なのじゃよ。ここで述べた宗教観はワシの基本的考えを表して居るゾ。

 ところで、上田秋成はもっとじっくり読んでみたいのう、非常に奥が深い安藤昌益、これは別格じゃ。この人を読むと何故か楽しく成って来るのじゃ、こういう本は滅多に無いよ。

 T-SEX氏(←実はリチャード・プー氏の変名)は以前、仏教とイスラム教は相性がいいとか言って居ったのう。何でも、下の様な「言葉遊び」からなんじゃが。
    イスラム教 → イム教 → 仏教
 クダラン事を考えるわい、フン!
    {この独言は2011年1月27日に[双子のハムと宗教の独立軸]シリーズを組み、当ページを[双子のハムと宗教の独立軸#2]としました。従って、この独言は2011年1月27日に最終更新しました。}

 尚、[双子のハムと宗教の独立軸]シリーズの他画面への切り換えは最下行のページ・セレクタで行って下さい。(Please switch the page by page selector of the last-line.)

ΩΩ 以上 ΩΩ

【脚注】
※1:安藤昌益(あんどうしょうえき)は、江戸中期の医者・社会思想家(1707?~1762)。出羽の人。1744(延享元)年から八戸で町医者を開業。自然真営道と称する社会改良案を提唱儒仏の教説を排し、一切の人の農耕に依る生き方を説き、男女万人の平等を唱えた。著「自然真営道」(全101巻の稿本)、「統道真伝」など。
※1-1:八戸(はちのへ)は、青森県南東部の市。元南部氏の城下町。三陸北端の重要な漁港。硫安・セメントなどの工業も盛ん。盛岡市に対して小南部の称が在る。人口24万4千。

※2:自然法(しぜんほう、natural law)は、[1].〔哲〕自然界の一切の事物を支配すると観られる理法。特に近代では、社会契約に基づいて社会を考えようとする際、この思想が利用された。
 [2].〔法〕人間の自然(本性)に基づく倫理的な原理。人為的・歴史的な実定法とは異なり、時と所を超越した普遍的な法と考えられて居る。規範的な意味を持つ点で、叙述的な自然法則(natural law)から区別され得る。←→実定法、人定法。
<出典:一部「学研新世紀ビジュアル百科辞典」より>

※3:農本主義(のうほんしゅぎ、physiocracy)は、農業を以て立国の基本とし、従って農村を以て社会組織の基礎としようとする立場。

※4:理趣経(りしゅきょう)は、仏典の1。不空(705~774年)の訳。一巻。真言宗の常用経典。大日如来が金剛薩埵(さった)の為に般若理趣の自性清浄なる事を説いたもの。正式には般若波羅蜜多理趣品。般若理趣経。
※4-1:妙適(みょうてき、surata[梵])とは、[1].悠々自適の境地。
 [2].〔仏〕肉体的陶酔、特に性交の陶酔の境地。理趣経「―清浄句是菩薩位」
※4-2:自性清浄(じしょうしょうじょう)とは、〔仏〕物の本性は元々全ての穢れを離れた清らかなものであるということ。特に人間の心の本性に関して言う。

※5:コーラン(Koran)は、(Quran[アラビア]、「読誦されるもの」の意)イスラム教の聖典ムハンマドの受けた啓示を結集したもの。イスラムの世界観・信条・倫理・行為規範をアラビア語の散文詩体で述べ、114章から成る。現行の底本は第3代カリフのオスマンの結集(7世紀)に基づく。クルアーン
※5-1:イスラム教(Islam, Islamism)は、(イスラム/イスラームは「神への服従・帰依」の意)世界的大宗教の一。610~632年頃、ムハンマド(マホメット)が創始、アラビア半島から東西に広がり、中東から西へは大西洋に至る北アフリカ、東へはイラン/インド/中央アジアから中国/東南アジア、南へはサハラ以南のアフリカ諸国に、民族を超えて広がる。サウジアラビア/イラン/エジプト/モロッコ/パキスタンなどでは国教と成っている。ユダヤ教・キリスト教と同系の一神教で、唯一神アラーと預言者ムハンマドを認めることを根本教義とする。聖典はコーラン。信仰行為は五行、信仰箇条は六信(五行六信)に纏められる。その教えは、シャリーア(イスラム法)として体系化され、教徒の日常生活や人間関係の在り方、種々の社会制度から国家の統治迄を規定。法学・神学上の違いから、スンニ派イラクシリアなど)とシーア派イラン)とに大別される。中世には、オリエント文明やヘレニズム文化を吸収した独自の文明が成立、哲学・医学・天文学・地理学などが発達し、近代ヨーロッパ文化の誕生にも寄与した。三大聖地はメッカ/メディナ/エルサレム。回教マホメット教

※6:ゾロアスター教(―きょう、Zoroastrianism)は、前6世紀ペルシャの預言者ゾロアスター(Zoroaster)の創始した宗教。善神をアフラ・マズダ悪神をアフリマン(アングラ・マイニュ)と称し、勤倹力行に依って悪神を克服し、善神の勝利を期することを教旨とし、善神の象徴である太陽・星・火などを崇拝アヴェスタ教典を奉じ、古代ペルシャの国教として栄え、中国には南北朝の頃伝来、祆教(けんきょう)又は拝火教と称。7世紀来、イスラム教の興隆と共に急速に衰微。インド西海岸に残る信徒はパルシーと呼ばれる。マズダ教。ザラットラ教。
※6-1:ササン朝(―ちょう、Sasanian dynasty)は、西アジアの大半を支配したイランの王朝(226~651)。ササン(Sasan)家のアルダシール1世がパルティアを倒して創建し、アケメネス朝の正統な継承者を自任し、クテシフォンを都とした。その子シャープール1世はローマ軍を破り(260)、中央アジアからメソポタミアまで領有。6世紀半ば、ホスロー1世のとき最盛期を迎えたが、7世紀にイスラム勢力のため滅亡ゾロアスター教を国教にした。又、ギリシャ・ローマ文化などをイランの伝統に総合して、優れたササン朝美術を生んだ。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>
※6-2:ミトラ(Mithra[ペルシャ], Mitra[梵], Mithras[ラ])とは、インド・イラン人の神。リグ・ヴェーダでは契約と友愛の神ペルシャに於いても契約の神であったが、次第に曙光神太陽神戦闘神と成り、ローマに入ってミトラ教の主神と成った。ミスラミトラス

※7:従属宗教(じゅうぞくしゅうきょう)という意味は、親子関係では
    ユダヤ教(祖父、ユダヤの民族宗教、B.C.6世紀成立)
  → キリスト教(父、世界宗教、A.D.1年頃成立(西暦紀元の開始))
  → イスラム教(子、アラブの民族宗教、A.D.6世紀成立)
で、父性原理に依る遺伝です。

※8:カーマ・スートラ(Kama Sutra[梵])は、(「性愛の経典」の意)古代インドの性愛論書の一。ヴァーツヤーヤナの作。成立は4~5世紀頃(=グプタ朝期)とされる。ヒンドゥー教はカーマ(性愛)を、ダルマ(宗教的義務)アルタ(実利)と共に人生の3大目的とする。<出典:一部「学研新世紀ビジュアル百科辞典」より>

※9:性教徒(せいきょうと、Sexual Puritan)は、清教徒のパロディーです。特に「性教徒革命」はイエス・キリストの「母マリアの処女性」という自然科学に反する公理を持ち出している点を揶揄し、キリスト教の出現はそれ自体が「性教徒革命」(Sexual Puritan Revolution)に他為らない、という立場を表して居ます。

※10:割礼(かつれい、circumcision)とは、男子の陰茎包皮を環状に切り取る風習。女子の陰核の一部を切除する場合も有る。古来、諸民族間に広く行われ、現今でもユダヤ教徒(生後8日目の男児に施す)・イスラム教徒の他オーストラリア・アフリカなどの諸族で宗教儀礼・通過儀礼などとして行われる。

    (以上出典は主に広辞苑です)

【参考文献】
△1:『吉田松陰全集 第二巻』(山口県教育会編、大和書房)。原文「幽囚録」はp37~91。この中の特にp54に書かれて居る内容は、その後の日清戦争・日露戦争・太平洋戦争に於いて大日本帝国が期せずして取った作戦そのものである。

△2:『上田秋成全集 第1巻』(中村幸彦他編、中央公論社)。
△2-1:『雨月物語・春雨物語』(上田秋成著、神保五彌・棚橋正博訳、現代教養文庫)。

△3:『文明論之概略』(福沢諭吉著、岩波文庫)。

△4:『統道真伝(上・下)』(安藤昌益著、奈良本辰也訳注、岩波文庫)。
△4-1:『コンパクト版 本朝幻想文学縁起』(荒俣宏著、集英社文庫)。

△5:『理趣経の現代意訳と密教教理』(八田幸雄著、高野山出版社)。

△6:『コーラン(上・中・下)』(井筒俊彦訳、岩波文庫)。

●関連リンク
補完ページ(Complementary):『幽囚録』の詳しい紹介▼
2013年・大阪から那覇へ(From Osaka to Naha, Okinawa, 2013)
補完ページ(Complementary):イスラム教とユダヤ教について▼
昆明の「清真」通り('Qingzhen' street of Kunming, China)
本居宣長に真っ向から反論した上田秋成の思想▼
猪甘津の橋と猪飼野今昔(The oldest bridge and Ikaino, Osaka)
安藤昌益は河童的刹那主義人間だ▼
河童考(About the Kappa, that is, water imp)
ユダヤやイスラムは元々は遊牧民族▼
民族占い(Comparative Ethnologic approach)
ミトラ神とは▼
古やんのドイツ便り-2004(Letter from Germany by Furuyan, 2004)
仏教とイスラム教は相性が良い?▼
言葉遊びを楽しもう!(Let's enjoy parody and jokes !)
トップページから【快楽の園】エデンに入ると
「理趣経」(=当サイトの秘密の経典)が解ります▼
ようこそ【エルニーニョの世界】へ(Welcome to ElNino's world)


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