TITILE


CONTENTS

 おらんくの海

 泡盛に誘われて

 海外珍道中

 NICE BUDDY ?

 こだわりの世界

 Water Works

 Fire Works

 Daruma Sun

 Perfect Kiss

 土佐路のしるべ

 柏島痛風日記

レンズの選択


一眼レフで水中写真を始めるときにまず悩むのはカメラとハウジングの種類。その次がレンズの選択でしょう。初心者はズームレンズからという手もありますが、ワイド側が28mmでは水中ではちょっと物足りない感じです。テレ側は最近の標準ズームでは90mmぐらいありますが、最短撮影距離が長いためマクロ撮影は出来ません。

今流行のマクロ撮影をするには専用のマクロレンズが必要となってきます。マクロレンズには50-60mmの標準マクロ、90-105mmの中望遠マクロ、180-200mmの望遠マクロがありますが、キッスで使えるレンズは純正のEF50mmF2.5コンパクトマクロ,EF100mmF2.8マクロUSM,EF180mmF3.5マクロUSMに加えてシグマの50mm,105mm,180mmの計6種類になります。このうちキャノン純正の50mmマクロは最大撮影倍率が1/2倍のため等倍まで撮影するためにはライフサイズコンバーターという専用の中間リングが必要となります。

TITILE
EF50mmコンパクトマクロとライフサイズコンバーター

ダイビング雑誌などでは、ピント合わせのしやすい標準マクロから始めることを勧めていますが、このレンズでとれる被写体には限りがあります。等倍まで接写できるシグマのレンズでも最短付近ではストロボのセッティングが非常に難しくなるので被写体の大きさは4-5cm以上となります。ピントが合わせやすい半面、バックをぼかすことが難しいので、バックが黒またはブルーで抜けるアングルでないと被写体が引き立ちません。また、臆病なハゼなどを撮るにはかなりの熟練が必要です。

したがって、初心者には100mm前後の中望遠マクロから始めることをお勧めします。確かにピントは合いづらいですが、実際に肉眼でみるのと同じくらいの大きさで被写体がファインダー内にも見えるため、自然に構図が決められます。ただあまりにピントに集中すると被写体がど真ん中に集まって日の丸写真になってしまうので慣れが必要ですが。

キャノンの100mmの場合、USMという超音波モーターを搭載した新しいレンズが発売されていますが、それ以前のレンズも中古では入手可能です。USMのメリットは敏速なオートフォーカスですから、マニュアル撮影が主の水中では必要ない様に思いますが、新しく買うのならUSMレンズです。その理由はインナーフォーカスによってレンズ長さが変わらないことです。通常のレンズでは撮影距離が短くなると、レンズ長さを伸ばしてピントを合わせるようにしています。レンズの口径は変わらないため、暗くなります。100mmクラスのレンズの最短ではf2.8にセットしても実際は2段(f5.6)くらい暗くなっています。一方、インナーフォーカスはレンズの長さを変えずにレンズ内部でピント調節ができるため、撮影距離にかかわらず開放F値は一定です。TTLを用いた場合はあまり関係ない話ですが、USMレンズのほうが最短では2絞り余分に絞り込むことができます。

TITILETITILE
インナーフォーカスでないレンズは無限大(左)と最短(右)ではレンズ長がかわる

                             次のページへ


Back     Home